三信電気株式会社

三信電気株式会社は、半導体や電子部品の販売を主な事業とする企業です。2024年3月期の売上高は94,513百万円、経常利益は3,493百万円、当期純利益は2,903百万円でした。資本金は14,811百万円で、従業員数は584名です。企業の成長を支えるために、AIやIoTなどの先進技術に投資し、多様な人材を採用しています。また、株主への利益還元を重視し、連結配当性向は50%を目指しています。企業のビジョンは、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを通じて、全ての社員が成長と幸福を実感できる環境を整えることです。今後も、経営効率の向上や新たなビジネスチャンスの獲得に努めていく方針です。

三信電気株式会社の主要な経営指標は、売上高、経常利益、当期純利益、自己資本比率、自己資本利益率（ROE）などです。2024年3月期の売上高は140,197百万円、経常利益は3,908百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は2,740百万円でした。ROEは7.6%で、過去5年間の平均は8.7%です。自己資本比率は48.5%で、安定した財務基盤を示しています。また、2023年3月期の経常利益は5,511百万円で、前年から減少していますが、長期的な成長を目指し、経営効率の向上に努めています。これらの指標は、企業の収益性や安定性を評価する重要な要素となっています。

三信電気株式会社は、主に「デバイス事業」と「ソリューション事業」の2つの事業を展開しています。デバイス事業では、半導体や電子部品の販売・輸出入を行い、エレクトロニクスメーカー向けにシステムLSI、マイコン、パワー半導体、コネクタなどを提供しています。また、技術サポートとしてソフトウェアやモジュール開発も行っています。ソリューション事業では、ICTを活用したネットワーク機器やセキュリティ製品を顧客のニーズに合わせて設計・構築し、運用保守までを一貫して提供しています。これにより、顧客に最適なICTインフラを提供し、業務の効率化を図っています。さらに、関連会社を通じて、国内外での事業展開を強化しています。

三信電気株式会社は、1951年11月に設立されました。1959年には大阪営業所を設置し、1961年には高松支店、1963年には静岡営業所を開設しました。1976年には台湾に現地法人を設立し、1977年には香港とシンガポールにも現地法人を設立しました。1985年には東京証券取引所市場第二部に上場し、1996年には市場第一部に指定替えされました。2002年には中国・上海に現地法人を設立し、2006年には韓国・ソウルに現地法人を設立しました。これらの活動を通じて、三信電気は国内外での事業展開を進め、現在では多国籍な企業へと成長しています。

三信電気株式会社の2024年3月期の財務情報は以下の通りです。売上高は94,513百万円、売上原価は85,966百万円で、売上総利益は8,547百万円でした。経常利益は3,493百万円、当期純利益は2,903百万円です。総資産は788,484百万円、負債は339,420百万円、純資産は198,000百万円となっています。自己資本比率は48.5%で、安定した財務基盤を示しています。また、1株当たりの純資産額は3,138.10円、1株当たりの当期純利益は224.66円です。これらの指標は、企業の収益性や安定性を評価する上で重要な要素となっています。

三信電気株式会社の経営方針は、持続的な企業価値の向上を目指し、幅広いステークホルダーとの相互理解を深めることにあります。長期的な企業ビジョンとして、テクノロジーの新しい可能性を探求し、人々の豊かな暮らしと社会の発展に貢献することを掲げています。具体的な目標として、自己資本当期純利益率（ROE）を6%以上に維持し、経常利益を25億円以上、親会社株主に帰属する当期純利益を18億円以上とする定量目標を設定しています。また、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画「V76」を策定し、安定したROE8%以上の実現を目指しています。これにより、収益性、安定性、成長性の向上を図り、株主還元政策として連結配当性向50%を目指しています。

三信電気株式会社では、リスク管理規程に基づき、総合リスク対策委員会を設置し、リスクの洗い出しや未然の予防、リスクが発生した場合の迅速な対応を行っています。気候関連リスクについては、サステナビリティ専門委員会がリスクや機会の洗い出しを行い、その影響度を評価し、取締役会に報告します。気候変動に伴う法規制の強化や市場変化に対しては、経営戦略と関連付けて対応し、重要度に応じて中期経営計画に反映させます。また、為替の変動リスクや顧客の信用リスクについても、社内規程に従い、適切な管理体制を整えています。これにより、企業の競争力を維持し、社会的信用の確保を目指しています。

三信電気株式会社の2024年3月期の経営成績は、売上高が1,401億97百万円で、前期比13.0%減少しました。営業利益は57億48百万円（前期比16.0%減）、経常利益は39億8百万円（前期比29.1%減）となり、親会社株主に帰属する当期純利益は27億40百万円（前期比28.5%減）でした。世界経済の不安定さやエレクトロニクス業界の在庫調整が影響し、特にデバイス事業では売上高が減少しました。一方、ソリューション事業は企業のDX推進により堅調に推移し、売上高は152億91百万円（前期比13.0%増）となりました。全体として、経営成績は厳しい状況にありましたが、成長市場への対応を進めています。

三信電気株式会社の2024年3月31日時点の財政状態は以下の通りです。総資産は788億84百万円で、前年度比2億82百万円の増加が見られました。主な要因は、未収消費税等の増加（46億63百万円）や投資有価証券の増加（5億21百万円）ですが、売上債権（27億80百万円）や商品の減少（20億75百万円）が影響しました。負債は405億10百万円で、前年度比38億37百万円の減少です。これは短期借入金の減少（28億69百万円）や未払法人税等の減少（5億94百万円）によるものです。純資産は383億73百万円で、前年度比41億20百万円の増加があり、為替換算調整勘定や利益剰余金の増加が寄与しています。これにより、安定した財政基盤を維持しています。

三信電気株式会社の2024年3月期におけるキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。期末の現金及び現金同等物は87億93百万円で、前年度比99百万円減少しました。営業活動によるキャッシュ・フローは57億40百万円の収入となり、前年の7億80百万円の支出から大幅に改善しました。これは、売上債権の減少や棚卸資産の減少による収入が、未収消費税の増加による支出を上回ったためです。投資活動によるキャッシュ・フローは3億64百万円の支出で、主に有形固定資産やソフトウェアの取得によるもので、前年より支出が増加しました。財務活動によるキャッシュ・フローは58億83百万円の支出で、短期借入金の返済や配当金の支払いが影響しました。全体として、キャッシュ・フローは厳しい状況にありましたが、営業活動からの収入が改善されました。

三信電気株式会社は、事業成長が持続可能な地域や社会に基づくものであると考え、気候変動問題への対応を重要な課題と位置付けています。具体的には、気候変動に関するリスクや機会を洗い出し、影響度を評価するために、サステナビリティ専門委員会を設置しています。また、多様性の確保に向けた人的資本経営を推進し、戦略的な人材採用や教育への投資を行っています。さらに、デジタル技術を活用した労働生産性の向上や創造的活動の拡大にも取り組んでいます。環境マネジメントの推進としては、TCFD提言に基づく開示の充実やGHG排出量の削減を目指しています。今後も取締役会を中心にサステナビリティに関する議論を深め、必要に応じて対応を強化していく方針です。

三信電気株式会社では、リスク管理規程に基づき、総合リスク対策委員会を設置し、リスクの洗い出しや未然の予防、リスクが発生した場合の迅速な対応を行っています。主要なリスクには、気候変動問題、顧客の信用リスク、為替の変動リスク、借入金の増加リスクなどがあります。気候変動に関しては、法規制の強化や市場の変化が影響を及ぼす可能性があり、これに対してはサステナビリティ専門委員会がリスクを評価し、取締役会に報告しています。顧客の信用リスクについては、取引先の信用状況を定期的に把握し、必要に応じて信用保険やファクタリングを活用しています。また、為替リスクは主に外貨建て取引に関連し、為替予約を利用してヘッジしています。これらのリスクに対して、適切な管理体制を整え、企業の安定性を確保する努力を続けています。

三信電気株式会社の2024年3月期における経営成績は、売上高が1,401億97百万円で、前期比13.0%減少しました。営業利益は57億48百万円（前期比16.0%減）、経常利益は39億8百万円（前期比29.1%減）となり、親会社株主に帰属する当期純利益は27億40百万円（前期比28.5%減）でした。世界経済の不安定さやエレクトロニクス業界の在庫調整が影響し、特にデバイス事業が減少しました。一方、ソリューション事業は堅調に推移し、売上高は152億91百万円（前期比13.0%増）でした。財政状態は、総資産が788億84百万円、負債が405億10百万円、純資産が383億73百万円で、自己資本比率は48.5%です。キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが57億40百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが3億64百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが58億83百万円の支出となり、全体として厳しい状況にありますが、営業活動からの収入が改善されました。

三信電気株式会社は、主に営業取引から生じる運転資金を金融機関からの短期借入により調達しています。資金調達の安定性を確保するため、取引金融機関3行とコミットメントライン契約を締結しています。2024年3月31日時点での借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は241億39百万円で、現金及び現金同等物の残高は87億93百万円です。資金余剰時には機動的に借入金を返済できるよう、返済期日を分散して管理しています。また、金利上昇時には長期固定金利の借入金や金利デリバティブを活用し、リスクヘッジに努めています。さらに、債権流動化を通じて売上債権の早期資金化を行い、借入金の増加を抑制しています。

三信電気株式会社の経営成績に重要な影響を与える要因として、主に経済環境、業界動向、事業戦略の実行が挙げられます。2024年3月期は、欧米の金融引き締めや中国経済の先行き懸念、地政学的リスクの高まりが影響し、エレクトロニクス業界全体が停滞しました。特に、サプライチェーンの在庫調整が続き、デバイス事業の売上高が減少しました。一方で、国内のICT業界は生産性向上を目的としたDX推進により堅調に推移しました。これに対し、当社は事業構造改革を進め、デバイス事業の拡大やソリューション事業のサービス提供型ビジネスの拡充に注力しました。これらの取り組みが、今後の収益基盤の強化と持続可能な成長に寄与することが期待されています。

三信電気株式会社の経営者は、事業の収益性、安定性、成長性において同業他社と比較して課題があると認識しています。特に、安定的にROE8%以上を維持するためには、収益基盤と財務基盤の整備が必要です。このため、2027年3月期を最終年度とする「V76中期経営計画」を策定し、経常利益50億円以上、当期純利益35億円以上を目指しています。具体的な取り組みとして、デバイス事業の効率化や成長市場へのリソースシフト、ソリューション事業の収益性向上を図ることが挙げられます。また、人的資本経営やサプライチェーンの環境マネジメントを推進し、持続可能な成長を目指しています。これらの施策を通じて、企業価値の向上を図る方針です。

三信電気株式会社は、経営上の重要な契約として、日本電気株式会社との販売特約店契約を締結しています。この契約により、電子機器の販売を行い、両社の協力関係を強化しています。また、取引金融機関とのコミットメントライン契約を結び、動的かつ安定的な資金調達手段を確保しています。これにより、資金の流動性を維持し、経営の安定性を図っています。さらに、役員等賠償責任保険契約を締結しており、取締役や監査役が職務を遂行する際のリスクを軽減するための措置を講じています。これらの契約は、企業の持続的な成長と安定した経営基盤の確保に寄与しています。

三信電気株式会社では、研究開発活動に関する具体的な情報は記載されていません。企業は主にデバイス事業とソリューション事業に注力しており、これらの事業に関連する技術の向上や新たなビジネスチャンスの獲得に向けた取り組みを行っています。特に、AIやIoTを活用した先進的な技術の導入に力を入れており、これにより顧客ニーズに応える製品やサービスの提供を目指しています。今後も、持続可能な成長を実現するために、必要な投資を行い、競争力のある技術力を維持・向上させる方針です。

三信電気株式会社の設備の状況について、2024年3月31日時点の情報は以下の通りです。設備投資は、当連結会計年度において総額4億95百万円を実施しました。デバイス事業では商談管理システムの更新に39百万円を投資し、合計68百万円の設備投資を行いました。ソリューション事業では営業支援システムの更新に6百万円を投資し、合計14百万円の設備投資を実施しました。主要な設備の帳簿価額は、本社が890百万円、別館が75百万円、大阪支店が156百万円で、合計で1,121百万円となっています。土地の面積は本社が398㎡、別館が0㎡、大阪支店が642㎡です。設備の新設や除却に関する重要な計画はありません。

三信電気株式会社の株式の状況について、2024年3月31日時点の情報は以下の通りです。発行済株式総数は16,281,373株で、単元株式数は100株です。株主数は6,782人で、所有株式数の割合は個人が48.99%、金融機関が22.24%、その他法人が21.05%となっています。自己株式は3,926,786株で、個人その他に39,267単元が含まれています。また、資本金は14,811百万円、資本剰余金は16百万円、利益剰余金は11,605百万円です。2024年3月期の配当金は1株当たり72円で、配当性向は約32%となっています。これらの情報は、企業の株主構成や資本政策を理解する上で重要です。

三信電気株式会社は、株主への利益還元を重要な経営課題と位置付けています。配当については、連結配当性向50%を目指し、株主還元、成長機会獲得のための投資、持続的な成長を可能にする内部留保、資本効率の向上のバランスを考慮して決定します。配当は年2回の中間配当と期末配当を行い、基準日は毎年9月30日です。2023年11月6日の取締役会決議により、1株当たり35円の中間配当が決定され、2024年6月21日の定時株主総会で1株当たり70円の期末配当が決議されました。これにより、株主への利益還元を継続的に行う方針です。

三信電気株式会社は、コーポレート・ガバナンスの強化を重要な経営課題と位置付けています。企業の持続的成長を実現するため、取引先、社員、株主、社会、地球などすべてのステークホルダーから信頼される企業であり続けることを目指しています。取締役会は、経営戦略の進捗確認やリスク管理、サステナビリティに関する事項を定期的に議論し、監督しています。また、取締役会は法定事項や基本的事項に関して決議を行い、それ以外の事項は業務執行取締役に委任しています。監査役は重要な国内外の子会社に対して監査を実施し、内部統制委員会を定期的に開催して内部統制の状況を確認しています。これにより、透明性の高い経営を実現し、企業価値の向上を図っています。

三信電気株式会社の役員は、男性12名、女性1名で構成されており、女性の比率は7.7%です。取締役会長執行役員の松永光正氏は、1980年に入社し、長いキャリアを経て2024年に取締役会長に就任しました。代表取締役社長執行役員の鈴木俊郎氏も1982年に入社し、経営戦略室長を経て社長に就任しています。取締役には常務執行役員や監査等委員も含まれ、社外取締役として西野實氏と藤岡昭裕氏が任命されています。社外取締役は、特別な利害関係がなく、経営全般に対して豊富な経験を基に助言を行っています。役員の任期は、2024年6月21日の株主総会での選任後、1年または2年以内に終了することが定められています。

三信電気株式会社は、2024年6月21日に開催される第73期定時株主総会の決議により、監査等委員会設置会社に移行しました。監査等委員会は常勤監査等委員2名と社外監査等委員3名で構成されており、社外監査等委員は経営からの独立性を有しています。監査役会は毎月定期的に開催され、必要に応じて臨時監査役会も実施され、監査機能の強化に努めています。2024年度には16回の監査役会が開催され、出席率は100%です。また、会計監査は有限責任監査法人トーマツが担当し、監査業務に従事する公認会計士は4年及び5年の経験を有しています。監査法人との間には特別な利害関係はなく、監査の独立性が確保されています。

三信電気株式会社の役員報酬は、基本報酬と業績連動報酬から構成されています。2024年3月期の役員区分ごとの報酬等の総額は、取締役が213百万円、監査役が46百万円で、合計260百万円となっています。取締役の基本報酬は129百万円、業績連動型報酬は56百万円、賞与引当金は28百万円です。社外取締役には26百万円が支給され、監査役の報酬は全額が基本報酬となっています。業績連動報酬は、自己資本当期純利益率（ROE）や経常利益を基に算出され、取締役の個別の報酬額は指名報酬委員会の答申を受けて決定されます。また、業績連動型株式報酬制度も導入されており、取締役が退任時に当社株式を交付される仕組みとなっています。

三信電気株式会社の株式の保有状況について、2024年3月31日時点の情報は以下の通りです。発行済株式総数は16,281,373株で、自己株式は3,926,786株を保有しています。自己株式の割合は約24.12%で、取締役（監査等委員である取締役及び社外取締役を除く。）を対象とする業績連動型株式報酬制度に係る信託が保有する株式151,200株は含まれていません。株主数は6,782人で、個人株主が48.99%、金融機関が22.24%、その他法人が21.05%を占めています。自己株式の取得は、当事業年度に149株、処分は行われていません。これにより、企業の資本政策や株主還元の方針が反映されています。

三信電気株式会社の経理の状況について、2024年3月31日時点の連結財務諸表は、総資産788億84百万円、負債405億10百万円、純資産383億73百万円となっています。総資産は前年度比で2億82百万円増加し、主に未収消費税等の増加が寄与しています。負債は前年度比で38億37百万円減少し、短期借入金の減少が影響しています。純資産は41億20百万円増加し、為替換算調整勘定や利益剰余金の増加が要因です。また、現金及び現金同等物は87億93百万円で、営業活動によるキャッシュ・フローは売上債権の減少により改善されました。経理の透明性を確保するため、監査法人による監査が行われ、財務諸表は公正妥当と認められています。

三信電気株式会社の2024年3月31日時点の連結財務諸表は以下の通りです。連結貸借対照表では、総資産は788億84百万円、負債は405億10百万円、純資産は383億73百万円です。連結損益計算書では、売上高が140,197百万円、営業利益は5,748百万円、経常利益は3,908百万円、当期純利益は2,740百万円となっています。連結包括利益計算書では、当期純利益が2,748百万円で、非支配株主に帰属する当期純利益は8百万円です。連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが57億40百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが364百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが5,883百万円の支出となっています。これらの情報は、企業の財政状態や経営成績を把握する上で重要です。

三信電気株式会社の報告セグメントは「デバイス事業」と「ソリューション事業」の2つです。2024年3月期のデバイス事業の売上高は124,905百万円、セグメント利益は21,102百万円でした。一方、ソリューション事業の売上高は15,291百万円、セグメント利益は1,806百万円です。合計で、外部顧客への売上高は140,197百万円、セグメント利益は3,908百万円となっています。セグメント資産はデバイス事業が60,879百万円、ソリューション事業が6,723百万円で、合計67,603百万円です。また、減価償却費は300百万円で、主に設備投資に関連しています。これらの情報は、各事業の業績を把握し、経営資源の配分を決定するために重要です。

三信電気株式会社の連結財務諸表の作成にあたっては、重要な会計方針及び見積りが用いられています。主な会計方針には、資産の評価基準、収益認識、退職給付に係る会計処理、貸倒引当金の計上基準などが含まれます。特に、棚卸資産の評価においては、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法が採用されており、得意先の生産計画に基づく発注見込みにより見積りが行われています。また、退職給付に係る負債は、従業員の退職給付に備えた見込額に基づき算定され、年金資産を控除した額が計上されています。これらの見積りは、将来の経済環境や市場動向に影響を受けるため、定期的に見直しが行われています。

三信電気株式会社は、金融商品に対する取組方針として、安全性の高い金融商品で資金運用を行い、資金調達は主に銀行借入による方針を採用しています。デリバティブは為替の変動リスクを回避するために利用し、投機的な取引は行わない方針です。営業債権である受取手形、売掛金及び電子記録債権は顧客の信用リスクに晒されており、外貨建ての営業債権は為替の変動リスクに影響を受けます。顧客の信用リスクについては、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行い、主な取引先の信用状況を定期的に把握しています。また、為替リスクを軽減するために、先物為替予約を利用しています。投資有価証券は主に債券や業務上の関係を有する企業の株式であり、市場価格の変動リスクに晒されていますが、定期的に時価が取締役会に報告されています。

三信電気株式会社のリース取引関係について、2024年3月31日時点の情報は以下の通りです。ファイナンス・リース取引においては、主に電子計算機及びその周辺機器がリース資産として使用されています。リース資産の減価償却は、耐用年数に基づく定額法が採用されています。オペレーティング・リース取引に関しては、解約不能のものに係る未経過リース料があり、2024年3月31日時点で1年内の未経過リース料は42百万円、1年超は25百万円、合計で68百万円となっています。これにより、リース取引は企業の資産管理や資金調達において重要な役割を果たしています。

三信電気株式会社の有価証券関係について、2024年3月31日時点の情報は以下の通りです。投資有価証券の連結貸借対照表計上額は3,107百万円で、取得原価は1,647百万円、差額は1,459百万円となっています。具体的には、株式が2,071百万円（取得原価567百万円）、社債が985百万円（取得原価1,028百万円）です。また、非上場株式は市場価格がないため、投資有価証券には含まれていません。2024年度には、株式113百万円を売却し、売却益は14百万円でした。減損処理については、当連結会計年度において26百万円の減損処理が行われています。これにより、企業の資産管理や投資戦略が反映されています。

三信電気株式会社は、「収益認識に関する会計基準」（企業会計基準第29号）を適用し、顧客との契約から生じる収益を認識しています。主にデバイス事業とソリューション事業の2つの事業があります。デバイス事業では、商品の支配が顧客に移転した時点で収益を認識し、国内販売では出荷時に、輸出販売ではリスクが顧客に移転した時に収益を認識します。ソリューション事業では、顧客が商品を検収した時点で収益を認識し、請負契約や受注制作のソフトウェアでは進捗度に基づいて収益を認識します。また、保守サービス契約では契約期間にわたり均等に収益を認識します。取引の対価は、履行義務充足後に受領し、重要な金融要素は含まれていません。

三信電気株式会社の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な情報を提供しています。注記事項には、セグメント情報、関連当事者情報、固定資産の減損損失、のれんの償却額、負ののれん発生益に関する情報が含まれています。特に、セグメント情報では、デバイス事業とソリューション事業の売上高や利益が詳細に示されており、各事業の業績を把握するための重要な資料となっています。また、関連当事者情報では、取引先や関係会社との取引内容が記載され、透明性のある経営を実現するための基盤となっています。これらの注記事項は、投資家や利害関係者が企業の財務状況を理解する上で不可欠な情報です。