株式会社フジ・メディア・ホールディングス

株式会社フジ・メディア・ホールディングスは、メディア・コンテンツ事業と都市開発・観光事業を中心に幅広い事業を展開しています。2023年5月に発表した中期グループビジョンでは、2025年度に連結営業利益400億円を目指すとしています。2023年度の販売実績は、メディア・コンテンツ事業が433,663百万円、都市開発・観光事業が128,316百万円、その他事業が19,818百万円で、全体で566,443百万円となり、前年同期比で5.8%の増加を記録しました。特に、都市開発・観光事業は17.9%の成長を見せています。今後は、視聴者の多様なニーズに応えるため、コンテンツの充実と新たなビジネスモデルの構築を進め、収益の拡大を図る方針です。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスの主要な経営指標は以下の通りです。2024年3月期の売上高は566,443百万円で、前年同期比で5.8%の増加を示しました。経常利益は39,173百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は37,082百万円でした。純資産額は869,628百万円、総資産額は1,448,833百万円に達しています。1株当たり純資産額は3,972.81円、1株当たり当期純利益は169.27円です。自己資本比率は59.2%、自己資本利益率は4.4%となっています。配当性向は40.6%で、最高株価は2,011.5円、最低株価は1,166.0円でした。従業員数は45名です。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスは、メディア・コンテンツ事業と都市開発・観光事業を中心に事業を展開しています。メディア・コンテンツ事業では、地上波テレビ放送、映画、アニメ、音楽ソフトの制作・販売、広告、通信販売などを行っています。特に、地上波テレビ放送は視聴者に番組が放送された時点で収益を認識します。また、配信ビジネスにも注力しており、2023年度にはTVerで再生数・ユニークブラウザ数・視聴時間の3冠を達成しました。都市開発・観光事業では、ビル賃貸やホテルリゾート運営を行い、2023年度には過去最高益を記録しました。これにより、連結営業利益は前年同期比で6.7%増の33,519百万円となりました。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスは、1957年に㈱ニッポン放送と㈱文化放送が映画3社と共に「富士テレビジョン」としてテレビ免許を申請し、1959年に本免許を取得して開局しました。1964年にはカラー放送を開始し、1970年には全国ネットワークを確立しました。1982年には番組制作会社㈱共同テレビジョンを子会社化し、1997年には新本社ビルを完成させました。2000年にはBSデジタル放送を開始し、2003年には地上デジタル放送の予備免許を取得しました。近年では、2023年に中期グループビジョンを発表し、さらなる成長を目指しています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスの財務情報は以下の通りです。2024年3月31日時点での総資産は1,448,833百万円、負債は579,204百万円、純資産は869,628百万円です。流動資産は414,797百万円、固定資産は1,043,894百万円で、前年同期比でそれぞれ増加しています。2023年度の売上高は566,443百万円、営業利益は33,519百万円、当期純利益は37,082百万円でした。営業活動によるキャッシュ・フローは47,801百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは△32,770百万円、財務活動によるキャッシュ・フローは25,240百万円となっています。これにより、現金及び現金同等物の期末残高は130,155百万円です。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスは、放送の公共的使命と社会的責任を認識し、メディア・コンテンツおよび都市開発・観光を中心に事業を展開しています。2023年5月に発表した中期グループビジョンでは、2025年度に連結営業利益400億円を目指すとしています。生活スタイルの多様化に応じて、視聴者やユーザーのニーズに応えるため、コンテンツのラインナップを充実させ、様々なメディアや販路を通じてビジネス圏の拡張を図る方針です。また、配信ビジネスの拡大を重要な経営課題とし、放送と配信が連動した新たなビジネスモデルの構築を進めています。株主還元を重視し、安定的な配当の継続と資本効率の改善を目指しています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスでは、リスク管理体制を強化し、経営の意思決定の迅速性と事業執行の機動性を高めるために、グループコンプライアンス及びリスク管理に関する委員会を設置しています。この委員会は、グループ全体のコンプライアンス及びリスクの管理に対する意識の向上を図る役割を担っています。具体的には、顧客の信用リスクに対しては、取引先管理規程に基づき与信限度額を設定し、定期的に取引先の状況を把握しています。また、流動性リスクに対しては、資金管理部門が資金繰計画を作成・更新し、適時に対応しています。さらに、気候変動リスクや大規模災害リスクにも対応し、BCP訓練を定期的に実施しています。これにより、リスクの早期把握と軽減を図っています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスの経営成績は、2024年3月期において売上高566,443百万円、前年同期比5.8%の増収を達成しました。経常利益は39,173百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は37,082百万円でした。特に、メディア・コンテンツ事業と都市開発・観光事業がともに増収し、都市開発・観光事業は前年同期比17.9%増の128,316百万円を記録しました。営業利益は33,519百万円で、前年同期比6.7%の増益となりました。全体として、経営環境の改善と旅行需要の回復が業績を押し上げた要因とされています。今後も新たなビジネスモデルの構築と収益の拡大を目指す方針です。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスの財政状態は、2024年3月31日時点で総資産が1,448,833百万円、前期比で66,186百万円（4.8%）の増加を示しています。流動資産は404,938百万円で、前期比9,859百万円（2.4%）の減少、固定資産は1,043,894百万円で、前期比76,045百万円（7.9%）の増加となりました。負債は579,204百万円で、前期比45,327百万円（8.5%）増加し、流動負債は152,437百万円で前期比22,460百万円（12.8%）減少しました。純資産は869,628百万円で、前期比20,858百万円（2.5%）の増加を記録しました。自己資本比率は59.2%で、安定した財政基盤を維持しています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスのキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。2024年度の営業活動によるキャッシュ・フローは47,801百万円の収入で、前年同期比で13,977百万円（22.6%）の減少となりました。これは、当期純利益が10,340百万円減少し、法人税等の支払額が7,040百万円増加したことが影響しています。投資活動によるキャッシュ・フローは106,535百万円の支出で、前年同期比で73,765百万円（225.1%）の支出増加となりました。これは、有価証券の売却及び償還による収入が減少し、有形固定資産の取得による支出が増加したためです。財務活動によるキャッシュ・フローは、前期の5,269百万円の支出から当期は25,240百万円の収入となり、前期比で30,509百万円の収入増加を記録しました。最終的に、現金及び現金同等物の期末残高は98,982百万円で、前期末に比べ31,173百万円（24.0%）の減少となりました。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスは、放送の公共的使命と社会的責任を認識し、メディア・コンテンツや都市開発・観光を通じて国民の豊かな生活に貢献することを基本方針としています。2022年には「サステナビリティ宣言」を策定し、サステナビリティ委員会を設置しました。この委員会は、SDGsやCSRに関する活動を審議し、ESG活動の開示やTCFD提言への対応を行っています。具体的な取組としては、省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの活用を進め、2023年度には本社ビルと湾岸スタジオで実質再エネ電力使用率100%を達成しました。また、気候変動リスクに対するレジリエンスを確保し、事業機会の拡大を目指しています。人権に関する方針も策定し、従業員が安心して働ける環境の整備に努めています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスが認識している事業等のリスクには、景気変動、自然災害、気候変動、個人情報の取り扱い、そして人材に関するリスクが含まれます。特に、メディア・コンテンツ事業は広告収入に依存しており、景気が悪化すると広告費が減少し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、大規模災害や自然災害が発生した場合、放送設備に障害が生じ、放送が長期間停止するリスクもあります。気候変動に関しては、TCFDの提言に基づき、リスクと機会を特定し、対応策を検討しています。個人情報の取り扱いに関しては、セキュリティ強化に努めており、データベースのアクセス権限を設定しています。さらに、優秀な人材の獲得競争が激化しており、必要な人材を確保できない場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスの経営者は、2024年度の財政状態について、総資産が1,448,833百万円、負債が579,204百万円、純資産が869,628百万円であることを報告しています。経営成績は、売上高566,443百万円、経常利益39,173百万円、当期純利益37,082百万円と、前年同期比での増収増益を達成しました。特に、都市開発・観光事業が好調で、前年同期比17.9%の成長を見せています。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが47,801百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが106,535百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが25,240百万円の収入となり、現金及び現金同等物の期末残高は98,982百万円で、前期比31,173百万円の減少を記録しました。これらの結果を踏まえ、今後の成長戦略として新たなビジネスモデルの構築を進める方針です。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスの資本の財源は主に銀行借入や社債発行によって調達されています。2024年3月31日時点での負債は579,204百万円で、流動負債は152,437百万円、固定負債は426,766百万円です。流動負債は前年同期比で12.8%減少しましたが、固定負債は18.9%増加しています。純資産は869,628百万円で、前年同期比2.5%の増加を示しています。資金の流動性については、営業活動によるキャッシュ・フローが47,801百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが106,535百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが25,240百万円の収入となり、現金及び現金同等物の期末残高は98,982百万円です。資金管理部門が資金繰計画を作成・更新し、流動性リスクを管理しています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスの経営成績に重要な影響を与える要因として、景気動向、広告収入、旅行・観光需要の回復、及び原材料価格の変動が挙げられます。2024年度の日本経済は緩やかな回復が期待されているものの、世界的な金融引締めや中国経済の先行き懸念がリスク要因となっています。特に、広告収入はCM枠の販売に依存しており、景気が悪化すると広告費が減少する可能性があります。また、新型コロナウイルスの影響からの回復に伴い、旅行・観光需要が大きく回復し、ホテルやオフィスビルの稼働が好調に推移しています。これにより、メディア・コンテンツ事業と都市開発・観光事業の両方で増収を実現しました。原材料価格の高騰も影響を及ぼすため、コスト管理が重要です。これらの要因を踏まえ、経営者は持続的な成長を目指し、リスク管理を強化しています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスの経営者は、メディア・コンテンツ事業の競争環境が厳しさを増していることを認識しています。特に、インターネットでの動画配信や音楽配信の拡大により、従来のメディアへの接触時間が減少し、媒体価値が低下するリスクがあります。このため、配信・ネットビジネスの拡大を重要な経営課題とし、放送と配信が連動した新たなビジネスモデルの構築を進める方針です。また、都市開発・観光事業においては、旅行需要の回復を受けて、ホテルやオフィスビルの稼働が好調であることを踏まえ、さらなる成長を目指しています。経営者は、リスク管理を強化し、持続可能な成長を実現するために、人的資本の育成や新規事業の開拓にも注力する方針を示しています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスは、連結子会社である㈱フジテレビジョンに対して本社建物を賃貸する賃貸借契約を締結しています。この契約は2018年10月1日から開始され、2年間の契約期間が設定されており、期間満了後は2年ごとに自動更新される形となっています。賃貸借物件はフジテレビ本社ビルであり、契約の詳細は、賃貸料や契約条件に関するもので、会社の財務状況や経営成績に影響を与える重要な要素とされています。この契約により、安定した収益源を確保し、事業運営の基盤を強化しています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスでは、研究開発を戦略的事業の一環として位置付け、放送・配信や番組制作の各分野において技術的優位性を確保するために先進技術の導入に積極的に取り組んでいます。特に、インターネット技術やコネクティッドTVの普及に伴い、動画視聴形態やコンテンツへのニーズが多様化しています。研究開発の主な柱は、放送・配信分野におけるビジネスモデルを支える技術と、番組制作分野における付加価値向上と制作効率化を実現する技術です。具体的には、データ広告の実用化や配信コンテンツ認証技術の研究開発を行い、AIや5G技術の活用も進めています。2023年度には、MCPC award 2023で新技術が評価されるなど、社外からも高い評価を得ています。研究開発費は470百万円で、今後も継続的に取り組む方針です。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスは、メディア環境の変化に対応するため、積極的な設備投資を行っています。2024年度の設備投資額は、メディア・コンテンツ事業で6,822百万円、都市開発・観光事業で91,400百万円、その他事業で347百万円となっています。特に、都市開発・観光事業では既存オフィスビルの取得や物流施設の開発用地の取得が行われました。主要な設備としては、フジテレビ本社ビルがあり、帳簿価額は63,768百万円です。このビルはメディア・コンテンツ事業の中心であり、スタジオや本社事務所が含まれています。設備の安定稼働を確保するため、改修工事も計画されており、2024年4月から2029年3月までの期間で10,375百万円の投資が予定されています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスの株式の状況は、2024年3月31日現在、発行済株式総数は234,194,500株です。資本金は146,200百万円で、自己株式は15,275,490株を保有しています。株主構成は、個人株主が約33.8%を占め、金融機関や法人も一定の割合を持っています。2024年度の配当は1株当たり48円で、配当性向は40.6%です。最高株価は2,011.5円、最低株価は1,166.0円で、株価収益率（PER）は11.7倍となっています。また、自己株式の取得については、取締役会の決議に基づき、2024年4月1日から2025年3月31日までの期間で最大10,000,000株を取得する計画があります。これにより、株主還元を強化し、株価の安定を図る方針です。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスは、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置づけています。剰余金の配当については、連結ベースの目標配当性向を40%とし、業績に応じた配当の安定性を考慮して決定する方針です。2024年3月期の期末配当は1株当たり24円とし、年間配当金は中間配当金24円と合わせて1株当たり48円となります。配当は年2回、中間配当は取締役会、期末配当は定時株主総会で決定されます。また、会社法に基づき中間配当を取締役会決議で行うことができる旨を定款に定めています。これにより、株主還元を重視しつつ、企業価値の増大に向けた投資も行っています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスは、コーポレート・ガバナンスの強化を重要視しており、2020年に監査等委員会設置会社に移行しました。取締役会は過半数を社外取締役で構成し、監査等委員会は取締役会における議決権を持つ独立社外取締役で構成されています。経営会議を設置し、経営の重要課題に関する協議を行い、情報の共有化を図っています。また、2023年には経営諮問委員会を設置し、独立社外取締役が過半数を占める体制を整えています。この委員会は、取締役の選任や報酬に関する助言を行い、ガバナンス体制の充実を図っています。さらに、2024年度には譲渡制限付株式報酬制度を導入し、持続的な企業価値向上を目指しています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスの役員は、男性15名、女性2名の合計17名で構成されています。役員のうち女性の比率は11.76%です。取締役会は、社外取締役を含む多様なバックグラウンドを持つメンバーで構成されており、経営の透明性と多様性を確保しています。取締役の任期は2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までで、監査等委員である取締役の任期は2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。取締役会は年11回開催され、各取締役の出席状況は高い水準を維持しています。役員は、経営戦略の策定や業績の監視を行い、企業価値の向上に努めています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスでは、監査等委員会を設置し、監査の実効性を確保するための体制を整備しています。監査等委員会は、常勤2名と非常勤3名の合計5名で構成されており、非常勤の3名は社外取締役です。監査等委員会は、取締役の職務執行を監視し、内部監査や会計監査との連携を強化しています。監査法人は、財務諸表が一般に公正妥当と認められる基準に準拠しているかを監査し、重要な検討事項についても評価を行います。特に、地上波テレビ放送の収益認識の妥当性が重要な監査項目として挙げられ、監査法人は放送実績データと会計システムの整合性を確認する手続きを実施しています。監査の結果、内部統制が適切に運用されていることが確認され、経営者及び監査等委員会はその状況を定期的に報告し合っています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスの役員報酬は、2020年6月25日に開催された第79回定時株主総会で決議された限度額に基づいています。取締役（監査等委員を除く）の年額報酬は960百万円（うち社外取締役分は200百万円）、監査等委員である取締役は180百万円とされています。また、2024年6月26日に開催される第83回定時株主総会では、取締役に対する譲渡制限付株式の付与のために支給する金銭報酬債権の総額を年額200百万円以内とすることが決議される予定です。役員の報酬は、経営諮問委員会の助言を基に取締役会で決定され、固定報酬は月次で支給され、業績連動報酬は年次で支給されます。役員の報酬等の総額は、取締役9名に対して273百万円、監査等委員2名に対して37百万円、社外役員8名に対して34百万円となっています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスの株式の保有状況は、2024年3月31日現在、発行済株式総数は234,194,500株です。自己株式は15,275,490株を保有しており、これにより議決権の状況は、完全議決権株式が218,898,900株、単元未満株式が20,200株となっています。主要な株主には、マラソン・アセット・マネジメント・リミテッドが13,508千株（5.77%）、三井住友トラスト・アセットマネジメントが6,471千株（2.76%）、日興アセットマネジメントが2,700千株（1.15%）を保有しています。また、当社は業務提携や協力関係の強化を目的として、特定の企業の株式を保有しており、これには東映アニメーション㈱や㈱ヤクルト本社が含まれています。これらの株式は、当社グループの中長期的な企業価値の向上に寄与することを目的としています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスの経理の状況は、2024年3月31日現在の連結財務諸表に基づいています。純資産は869,628百万円で、前期末比20,858百万円（2.5%）の増加を示しています。これは、親会社株主に帰属する当期純利益37,082百万円を計上した一方で、剰余金の配当による利益剰余金の減少が影響しています。営業活動によるキャッシュ・フローは47,801百万円の収入で、前年同期比で22.6%の減少となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは106,535百万円の支出で、前年同期比で225.1%の支出増加を記録しました。財務活動によるキャッシュ・フローは25,240百万円の収入となり、前期比で大幅な増加を見せています。これらの結果を踏まえ、経理部門は財務状況の透明性を確保し、適切な資金管理を行っています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスの連結財務諸表は、2024年3月31日現在の財政状態を示しています。連結貸借対照表によると、総資産は1,448,833百万円で、流動資産は404,938百万円、固定資産は1,043,894百万円です。流動資産の内訳には、現金及び預金が76,077百万円、受取手形・売掛金が95,858百万円、有価証券が121,461百万円などが含まれています。連結損益計算書では、売上高566,443百万円、営業利益33,519百万円、当期純利益37,082百万円が計上されています。また、連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが47,801百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△106,535百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが25,240百万円となっています。これらの情報は、企業の経営成績や財政状態を把握するための重要な指標となります。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスのセグメント情報は、主に「メディア・コンテンツ事業」と「都市開発・観光事業」の2つの報告セグメントに分かれています。2024年度の外部顧客への売上高は、メディア・コンテンツ事業が433,095百万円、都市開発・観光事業が127,125百万円で、合計560,221百万円となりました。セグメント利益は、メディア・コンテンツ事業が15,706百万円、都市開発・観光事業が19,537百万円で、合計35,243百万円です。セグメント資産は、メディア・コンテンツ事業が528,273百万円、都市開発・観光事業が572,395百万円で、合計1,100,668百万円となっています。また、減価償却費はメディア・コンテンツ事業で10,923百万円、都市開発・観光事業で6,838百万円です。これにより、各セグメントの業績を把握し、経営戦略の策定に役立てています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスの連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。重要な会計方針として、棚卸資産の評価方法が挙げられます。棚卸資産は取得価額をもって貸借対照表価額とし、正味売却価額が取得価額を下回る場合には、正味売却価額をもって評価します。主要な見積りには、分譲マンションの販売見込額や販売経費、投資家向け不動産商品のNOI（Net Operating Income）やキャップレートが含まれます。これらの見積りは、経営者の判断に基づくものであり、実際の結果は不確実性を伴うため、見積りと異なる場合があります。特に、都市開発・観光事業における棚卸資産評価損は、将来の不動産市況に大きく影響されるため、慎重な評価が求められます。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスは、金融商品に対する取組方針として、必要な資金を主に銀行借入や社債発行で調達し、一時的な余資は安全性の高い金融資産で運用しています。デリバティブ取引は金利変動リスクを回避するために必要な範囲で利用し、投機的な取引は行わない方針です。営業債権である受取手形、売掛金及び契約資産は顧客の信用リスクに晒されており、取引先管理規程に基づき、主要な取引先の状況を定期的に把握し、与信限度額を設定しています。また、有価証券及び投資有価証券は主に一時的な余資の運用を目的とした債券や取引先企業との業務提携に関連する株式であり、市場価格の変動リスクに晒されています。これらのリスクは、定期的に時価や取引先企業の財務状況を把握し、保有状況を見直すことで管理しています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスのリース取引は、主に所有権移転外ファイナンス・リース取引とオペレーティング・リース取引に分類されます。2024年3月31日現在、所有権移転外ファイナンス・リース取引におけるリース資産の取得価額は5,091百万円で、減価償却累計額は4,455百万円、期末残高は636百万円です。未経過リース料は合計827百万円で、1年以内が323百万円、1年超が504百万円となっています。オペレーティング・リース取引においては、解約不能の未経過リース料が合計59,962百万円で、1年以内が2,723百万円、1年超が57,238百万円です。リース資産の減価償却は、リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法で行われています。これにより、リース取引は安定した資産運用の一環として位置付けられています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスの有価証券関係は、2024年3月31日現在、満期保有目的の債券が2,164百万円、関係会社株式が7,593百万円、その他有価証券が344,711百万円となっています。特に、その他有価証券の内訳には、株式が212,572百万円、債券が12,405百万円、その他が10,909百万円が含まれています。連結貸借対照表に計上されている有価証券の時価は、満期保有目的の債券が1,885百万円、関係会社株式が7,593百万円、その他有価証券が194,536百万円です。また、2024年度中に売却したその他有価証券の売却額は19,433百万円で、売却益は17,256百万円、売却損は120百万円となっています。さらに、当年度には投資有価証券評価損として482百万円の減損処理が行われています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスでは、収益認識に関して顧客との契約に基づく履行義務の充足に応じて収益を認識しています。具体的には、収益認識は以下の5つのステップに基づいて行われます。ステップ1では顧客との契約を識別し、ステップ2で契約における履行義務を特定、ステップ3で取引価格を算定、ステップ4で履行義務に取引価格を配分し、ステップ5で履行義務を充足した時に収益を認識します。放送事業では、視聴者に対して広告が放送された時点で収益を認識し、通信販売事業では商品を顧客に納品した時点で収益を認識します。また、都市開発事業では不動産を顧客に引き渡した時点で収益を認識し、観光事業ではサービス提供が完了した時点で収益を認識します。これにより、収益の認識が適切に行われるよう管理されています。

株式会社フジ・メディア・ホールディングスの財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項を含んでいます。まず、連結の範囲に関する事項として、連結子会社は37社であり、主要な連結子会社には㈱フジテレビジョン、㈱サンケイビル、㈱ポニーキャニオンが含まれます。また、非連結子会社は52社あり、これらは小規模であるため連結の範囲から除外されています。次に、重要な会計方針として、収益認識、棚卸資産の評価、減価償却方法などが挙げられます。さらに、関連当事者情報やセグメント情報も注記事項として記載されており、各セグメントの業績や関連当事者との取引内容が明示されています。これにより、投資家や利害関係者に対して透明性のある情報提供が行われています。