アルコニックス株式会社

アルコニックス株式会社は、非鉄金属の商材流通及びそれらを素材とした部品・製品の製造販売を行う企業です。2027年3月期の中期経営計画では、連結売上高2,200億円以上、連結経常利益120億円以上を目指しています。2025年3月期の見通しは、売上高1,850億円、経常利益72億円です。また、ROE（株主資本利益率）は12％以上、ROIC（投下資本利益率）は6％以上を目指しています。基本方針としては、収益力の強化や資本の有効活用を掲げており、新規投資や既存事業の収益力強化を進めています。グローバルに展開し、特に日本及びアジア地域での需要に応じた事業展開を行っています。

アルコニックス株式会社の主要な経営指標は以下の通りです。2024年3月期の連結売上高は1,749億円で、前期比1.9%減少しました。経常利益は544億円で、前期比33.4%減少しています。親会社株主に帰属する当期純利益は159億円で、前期比70.9%の大幅な減少です。EBITDAは117億円、ROE（株主資本利益率）は8.1%、ROIC（投下資本利益率）は4.3%です。さらに、DOE（株主資本配当率）は3.1%となっています。これらの指標は、企業の収益性や資本効率を示す重要な数値であり、今後の経営戦略に影響を与える要素となります。

アルコニックス株式会社は、非鉄金属の商材流通とそれに関連する製造業務を展開しています。主な事業は、アルミ、銅、ニッケル、レアメタルなどの製品の輸出入及び国内取引です。特に、自動車パワートレイン系の精密プレス部品や空調機器向けの金属加工部品の製造に注力しています。国内外に63社の連結子会社を持ち、メキシコやタイなど海外拠点を活用して事業を拡大中です。また、電子機能材事業では、スマートフォンや電気自動車向けの材料を取り扱い、レアメタルの一貫した供給体制を構築しています。これにより、商社機能と製造業の融合を進め、新たな成長機会を模索しています。

アルコニックス株式会社は1981年7月に設立され、当初は日商岩井非鉄販売株式会社として非鉄金属の販売を開始しました。1982年には名古屋支店、1983年には大阪支店を新設し、1992年に本社を東京都文京区に移転しました。2000年には日商岩井メタルプロダクツ株式会社を吸収合併し、商号を日商岩井アルコニックス株式会社に変更しました。2001年3月には経営陣によるMBOを実施し、経営の自立を果たしました。その後、海外ネットワークの整備を進め、2004年にはタイ、シンガポール、香港に現地法人を設立しました。2006年にはジャスダック証券取引所に上場し、2010年には東京証券取引所市場第一部に上場しました。近年では、連結子会社の設立や合併を通じて事業の拡大を図っています。

アルコニックス株式会社の財務情報は以下の通りです。2024年3月期の連結売上高は174,901百万円で、前期比1.9%減少しました。経常利益は5,447百万円で、前期比33.4%減少しています。親会社株主に帰属する当期純利益は1,598百万円で、前期比70.9%の減少です。流動資産は132,549百万円、固定資産は50,340百万円で、流動負債は89,693百万円、固定負債は26,846百万円です。純資産は66,350百万円で、自己資本比率は35.9%です。営業活動によるキャッシュ・フローは15,215百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは△2,622百万円、財務活動によるキャッシュ・フローは△19,281百万円となっています。これらの指標は、企業の財務健全性や収益性を示す重要なデータです。

アルコニックス株式会社の経営方針は、「非鉄金属の取引を通じて、新たな価値を創造し、社会の発展に貢献します」という企業理念に基づいています。具体的には、法令や企業倫理を遵守し、透明性の高い経営を行いながら、株主や取引先、従業員、地域社会との良好な関係を維持することを目指しています。中期経営計画では、2027年3月期に連結売上高2,200億円以上、経常利益120億円以上を目指し、収益力の強化や資本の有効活用を掲げています。また、グループ全体の自律成長を促進し、シナジーを追求することも重要な課題としています。これにより、持続可能な成長を実現し、社会に貢献する企業を目指しています。

アルコニックス株式会社では、リスク管理を重要な経営課題として位置付けています。信用リスクに関しては、取引先の業績や財務状況を定期的にモニタリングし、与信限度枠を設けて債権残高を管理しています。また、カントリーリスクについては、外部格付機関の情報を基にリスクの高い国を特定し、貿易保険を活用するなどしてリスクを低減しています。市場リスクに対しては、為替予約や商品先物取引を利用して価格変動リスクをヘッジしています。さらに、コンプライアンスリスクに対しては、内部統制システムを強化し、法令遵守を徹底するための教育を行っています。これらの取り組みにより、企業の持続可能な成長を支えるリスク管理体制を構築しています。

アルコニックス株式会社の経営成績は、2024年3月期において売上高174,901百万円で、前期比1.9%減少しました。売上総利益は22,921百万円で、前期比8.6%減少しています。販売費及び一般管理費は17,457百万円で、前期比4.6%増加しました。これにより、営業利益は5,463百万円で、前期比34.9%の減少となりました。経常利益は5,447百万円で、前期比33.4%減少しています。特別利益として530百万円を計上した一方で、特別損失は2,150百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,598百万円で、前期比70.9%の減少を記録しました。これらの結果は、主に原材料価格の高騰や市場の変動による影響を受けています。

アルコニックス株式会社の財政状態は、2024年3月31日現在の連結貸借対照表に基づいています。流動資産は132,549百万円で、前年度末比11,662百万円の減少が見られました。主な要因は、現金及び預金の減少5,521百万円、受取手形及び売掛金の減少5,561百万円、棚卸資産の減少180百万円です。固定資産は50,340百万円で、前年度末比2,662百万円の増加となりました。流動負債は89,693百万円で、前年度末比10,654百万円の減少、固定負債は26,846百万円で1,648百万円の減少です。純資産は66,350百万円で、前年度末比3,302百万円の増加がありました。これにより、企業の財政状態は安定していると評価されています。

アルコニックス株式会社のキャッシュ・フローの状況は、2024年3月期において以下の通りです。営業活動によるキャッシュ・フローは15,215百万円の増加で、前期比14,988百万円の増加となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益3,826百万円、減価償却費4,789百万円、売上債権の減少3,448百万円、仕入債務の増加2,896百万円です。一方、法人税等の支払額3,452百万円、利息の支払額1,112百万円が減少要因となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは2,622百万円の減少で、主な要因は設備増強に伴う支出3,444百万円です。財務活動によるキャッシュ・フローは19,281百万円の減少で、短期借入金の純減少額15,704百万円、配当金の支払額1,663百万円が影響しています。期末の現金及び現金同等物は19,721百万円となりました。

アルコニックス株式会社は、サステナビリティを重要な経営課題として位置付け、以下の4つのマテリアリティに注力しています。人財（H）では、多様な人財の活躍を支援する制度と職場環境の整備を進めています。環境（E）では、脱炭素や資源循環を推進し、環境に配慮したビジネスモデルを構築しています。社会（S）では、ステークホルダーとの関係構築を強化し、人権を尊重する取り組みを具体化しています。ガバナンス（G）では、コンプライアンスやリスクマネジメントを強化し、内部統制を一層強化しています。これらの取り組みは、サステナビリティ推進室を中心に、取締役会のサステナビリティ委員会で審議・決定され、全社的に推進されています。

アルコニックス株式会社は、事業運営におけるリスクを認識し、リスク管理体制を整備しています。主なリスクには、マクロ経済環境の影響、非鉄金属の価格変動、取引先の信用リスク、カントリーリスク、コンプライアンスリスクなどがあります。特に、マクロ経済環境の変化は、需要の低迷や景気減速により業績に影響を及ぼす可能性があります。また、非鉄金属の価格は国際市況に依存しており、在庫品の価格変動が事業に影響を与えることがあります。取引先の業績悪化や破綻もリスク要因であり、与信限度枠の設定やポートフォリオ管理を通じてリスクを低減しています。さらに、海外での事業活動に伴うカントリーリスクや法令遵守の重要性も強調されており、内部統制システムの強化が図られています。

アルコニックス株式会社の経営者は、2024年3月期の財政状態について、流動資産が132,549百万円で前期比11,662百万円減少したことを指摘しています。主な要因は現金及び預金、受取手形及び売掛金の減少です。固定資産は50,340百万円で2,662百万円増加しました。流動負債は89,693百万円で10,654百万円減少し、短期借入金の減少が影響しています。経営成績では、売上高174,901百万円で前期比1.9%減少し、売上総利益は22,921百万円で8.6%減少しました。営業利益は5,463百万円で、販売費及び一般管理費の増加が影響しています。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが15,215百万円の増加を記録し、主に税金等調整前当期純利益や減価償却費の増加が寄与しましたが、投資活動によるキャッシュ・フローは2,622百万円の減少となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは19,281百万円の減少で、短期借入金の純減少が主な要因です。

アルコニックス株式会社は、資金運用を短期的な預金を中心に行い、資金調達は受取手形や銀行借入、コマーシャル・ペーパー、社債発行を通じて行っています。流動資産は132,549百万円で、前期比11,662百万円減少しました。主な要因は現金及び預金の減少（5,521百万円）、受取手形及び売掛金の減少（5,561百万円）です。流動負債は89,693百万円で、前期比10,654百万円減少し、短期借入金が15,036百万円減少しました。純資産は66,350百万円で、前期比3,302百万円増加しています。資金の流動性は、営業債権が概ね1年以内に回収されるため、安定した資金繰りが期待されます。

アルコニックス株式会社の経営成績に影響を与える要因は多岐にわたります。2024年3月期の売上高は174,901百万円で、前期比1.9%減少しました。主な要因は、アルミ銅事業や装置材料事業における自動車関連取引の増加があった一方で、電子機能材セグメントでのニッケルなどの原料取引が低調だったことです。売上総利益は22,921百万円で、前期比8.6%減少し、エネルギー高騰による原価上昇の価格転嫁が遅れたことが影響しています。販売費及び一般管理費は17,457百万円で、前期比4.6%増加し、人件費の上昇が要因です。これらの要因により、営業利益は5,463百万円で前期比34.9%減少しました。経常利益も5,447百万円で、前期比33.4%減少しています。特別損失の計上も影響し、親会社株主に帰属する当期純利益は1,598百万円で、前期比70.9%の減少となりました。

アルコニックス株式会社の経営者は、現在の経営環境における課題を認識し、具体的な数値目標を設定しています。中期経営計画では、2027年3月期に連結売上高2,200億円以上、経常利益120億円以上を目指しています。また、資本コストや株価を意識した経営を追求し、「商品・資本・人財」の好循環を生み出すことを重視しています。基本方針としては、収益力の強化や新規投資の推進、既存事業の収益力向上を掲げています。特に、低採算事業の構造改革やグループ間のシナジー追求を通じて、持続可能な成長を実現する方針です。人財の確保と育成も重要視されており、働きやすい環境の整備や健康経営の推進が進められています。

アルコニックス株式会社は、2023年11月28日に取締役会の決議に基づき、2024年1月30日に株式会社ソーデナガノとの間でSoode Kansas Corporationの設立に関する合弁契約を締結しました。この合弁契約は、非鉄金属事業の拡大を目的としています。また、2024年2月27日には、株式会社坂本電機製作所の株式譲渡契約を締結し、同社の経営資源を活用することで、事業の強化を図る方針です。これらの契約は、企業の成長戦略において重要な役割を果たすと考えられています。今後も、戦略的な提携やM&Aを通じて、事業の拡大を目指していく方針です。

アルコニックス株式会社の2024年3月期における研究開発費は338百万円で、主に以下の事業に関連しています。製造－装置材料事業では、マークテック株式会社及びその子会社が非破壊検査事業や水性ペイント用印字装置に関する装置及び化学品の設計・開発を行い、168百万円を投資しました。また、株式会社富士カーボン製造所では、カーボンブラシ製品や特殊炭素製品の原材料や製造方法の新規開発に67百万円を投じています。製造－金属加工事業では、株式会社富士プレスが金属プレス加工に関する開発を行い42百万円、ジュピター工業株式会社が中国でプレス用金型の開発を行い55百万円を投資しました。これらの研究開発活動は、技術革新や新市場開拓に向けた重要な基盤となっています。

アルコニックス株式会社は、2024年3月31日現在、設備投資において3,813百万円を実施しました。この内訳は、有形固定資産が3,610百万円、無形固定資産が202百万円です。有形固定資産の主な内容は、建物及び構築物361百万円、機械装置1,355百万円、工具器具備品650百万円、建設仮勘定712百万円、リース有形資産475百万円です。無形固定資産の主な内訳はソフトウエア194百万円です。設備の新設や除却等の計画は特にありません。セグメントごとの設備状況は、商社流通－電子機能材が95百万円、商社流通－アルミ銅が202百万円、製造－装置材料が1,088百万円、製造－金属加工が2,427百万円となっており、全体として前期比65.7%の増加を示しています。

アルコニックス株式会社の株式の状況は、2024年3月31日現在で以下の通りです。発行済株式総数は31,042千株で、資本金は5,830百万円、資本剰余金は5,294百万円、利益剰余金は44,332百万円です。自己株式は1,154百万円で、株主資本合計は54,304百万円となっています。株主の構成は、金融機関が23.28%、その他法人が15.36%、外国法人等が15.60%、個人が43.47%を占めています。また、2024年3月期の1株当たり配当額は55円で、配当性向は56.1%です。株価は最高1,496円、最低1,277円で、株主総利回りは149.4%となっています。これらの指標は、企業の株式の流動性や株主還元の方針を示す重要なデータです。

アルコニックス株式会社の配当政策は、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続的に実施することを基本方針としています。中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行い、配当の決定機関は中間配当が取締役会、期末配当が株主総会となっています。2024年3月期の中間配当は1株当たり27円、期末配当は1株当たり28円とし、年間配当は55円と設定されています。内部留保資金は、経営環境の変化に対応するための事業体制の強化やM&A、事業投資、海外戦略の展開に有効に活用される予定です。

アルコニックス株式会社は、コーポレート・ガバナンスの重要性を強く認識し、健全で透明性の高い経営体制を確立しています。取締役会は8名の取締役（うち4名は社外取締役）で構成され、毎月定期的に会議を開催し、経営方針や重要な業務執行の決定を行っています。また、指名・報酬諮問委員会を設置し、社外役員の意見を取り入れた意思決定を行っています。内部統制システムの整備も進めており、監査役会を通じて透明性のある監督を実施しています。これにより、企業価値の最大化と社会的責任の履行を目指し、ステークホルダーからの信頼を得ることを重視しています。

アルコニックス株式会社の役員は、男性8名、女性3名で構成されており、女性の比率は27.3%です。社外取締役は久田眞佐男氏、菊間千乃氏、今津幸子氏、松尾英喜氏の4名で、社外監査役には荻茂生氏と武田涼子氏がいます。取締役会は原則として毎月1回開催され、2023年度には13回開催されました。社外取締役及び社外監査役の出席率は100%であり、透明性の高いガバナンス体制が維持されています。また、業務執行と意思決定の分離を目的とした執行役員制度を導入しており、社長執行役員は手代木洋氏が務めています。役員の報酬は、基本報酬、業績連動報酬、非金銭報酬等に分かれており、取締役の報酬総額は281百万円、監査役は24百万円、社外役員は80百万円となっています。

アルコニックス株式会社の監査役会は、2024年6月19日現在、監査役3名（うち社外監査役2名）で構成され、原則として毎月1回開催されています。監査役は取締役会等の重要会議に出席し、取締役の職務執行状況を監査しています。また、監査部門と連携し、内部監査を実施しており、法令や社内規程の遵守状況を確認しています。会計監査はEY新日本有限責任監査法人が担当し、18年間の継続監査を行っています。監査法人は、監査業務に公認会計士8名、その他23名を配置し、独立した立場から監査を実施しています。監査役会は年間監査計画に基づき、監査結果の説明を受け、監査の実効性を確保するために意見交換を行っています。

アルコニックス株式会社の役員の報酬は、取締役会において決定され、基本報酬、業績連動報酬、非金銭報酬から構成されています。2024年3月期の取締役（社外取締役を除く）の報酬総額は281百万円で、内訳は基本報酬214百万円、業績連動報酬41百万円、非金銭報酬25百万円です。監査役の報酬は24百万円、社外役員は80百万円となっています。業績連動報酬は、連結経常利益や株主総利回り、ROEなどの指標に基づいて支給され、業績評価期間中の達成度に応じて変動します。また、役員株式給付制度も導入されており、業績評価に基づくポイントが付与され、一定期間後に株式として給付されます。これにより、役員の報酬は企業の業績と連動し、持続的な企業価値の創造を促進する仕組みとなっています。

アルコニックス株式会社の株式の保有状況は、2024年3月31日現在で以下の通りです。発行済株式総数は31,042,900株で、自己株式は777,200株、発行済株式総数に対する自己株式の割合は2.50%です。議決権の状況では、完全議決権株式は30,229,900株で、議決権の数は302,299個となっています。また、単元未満株式は35,800株存在します。自己株式の保有は、企業の資本政策や株主還元の観点から重要な要素であり、今後の経営戦略においても注視されるべきポイントです。

アルコニックス株式会社の経理の状況は、2024年3月31日現在の連結財務諸表に基づいています。流動資産は132,549百万円で、前年度末比11,662百万円の減少が見られました。主な要因は現金及び預金の減少（5,521百万円）、受取手形及び売掛金の減少（5,561百万円）です。固定資産は50,340百万円で、前年度末比2,662百万円の増加がありました。流動負債は89,693百万円で、前年度末比10,654百万円の減少、固定負債は26,846百万円で1,648百万円の減少です。純資産は66,350百万円で、前年度末比3,302百万円の増加があり、自己資本比率は35.9%です。これらの指標は、企業の財務健全性や経営成績を示す重要なデータであり、経理部門はこれらの情報を基に経営判断を行っています。

アルコニックス株式会社の連結財務諸表は、2024年3月31日現在の財政状態を示しています。流動資産は132,549百万円で、前年度末比11,662百万円の減少が見られました。主な内訳は現金及び預金の減少（5,521百万円）、受取手形及び売掛金の減少（5,561百万円）です。固定資産は50,340百万円で、前年度末比2,662百万円の増加がありました。流動負債は89,693百万円で、前年度末比10,654百万円の減少、固定負債は26,846百万円で1,648百万円の減少です。純資産は66,350百万円で、前年度末比3,302百万円の増加があり、自己資本比率は35.9%です。連結損益計算書では、売上高174,901百万円、経常利益5,447百万円、当期純利益1,598百万円が計上されています。これらのデータは、企業の財務健全性や経営成績を示す重要な指標です。

アルコニックス株式会社のセグメント情報は、2024年3月期において以下の通りです。売上高は174,901百万円で、主なセグメントは商社流通（電子機能材、アルミ銅）と製造（装置材料、金属加工）です。具体的には、電子機能材セグメントの売上高は30,144百万円、アルミ銅セグメントは70,561百万円、装置材料セグメントは42,672百万円、金属加工セグメントは31,523百万円となっています。セグメント利益は、電子機能材が1,740百万円、アルミ銅が300百万円、装置材料が955百万円、金属加工が2,465百万円です。また、セグメント資産は191,811百万円で、商社流通が34,177百万円、製造が72,852百万円、金属加工が40,465百万円となっています。これらの情報は、各セグメントの業績を把握する上で重要な指標です。

アルコニックス株式会社の連結財務諸表は、日本において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定が用いられていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。重要な会計上の見積りには、のれんの減損テストや貸倒引当金の見積りが含まれます。特に、貸倒引当金の算定には、取引先の財政状態や過去の回収実績を考慮し、見積りの不確実性が高いことが指摘されています。これにより、将来の業績に影響を与える可能性があるため、経営者は慎重な判断を求められます。

アルコニックス株式会社は、資金運用において短期的な預金を中心に行い、資金調達は受取手形（電子記録債権を含む）、銀行借入、コマーシャル・ペーパー及び社債発行を通じて行っています。特に、インパクトローンは外貨建取引のための資金調達に限定されています。デリバティブ取引では、為替変動リスクを回避するための為替先物予約や商品先物取引を利用し、投機的な取引は行っていません。現金及び預金は主に円貨建て及び外貨建ての短期預金であり、外貨預金は為替変動リスクに晒されています。営業債権である受取手形及び売掛金は概ね1年以内に回収され、顧客の信用リスクに晒されています。外貨建営業債権は為替変動リスクに晒されていますが、原則として為替先物予約を利用してヘッジしています。

アルコニックス株式会社のリース取引は、主にファイナンス・リース取引とオペレーティング・リース取引に分類されます。ファイナンス・リース取引では、主に装置材料事業及び金属加工事業における本社事務所・工場及び生産設備がリース資産として使用されています。リース資産の減価償却は、連結財務諸表作成のための重要な会計方針に従って行われています。オペレーティング・リース取引においては、解約不能のものに係る未経過リース料が計上されており、2024年3月31日現在、1年内の未経過リース料は395百万円、1年超は605百万円で、合計1,000百万円となっています。これにより、リース取引は企業の資産運用や資金調達において重要な役割を果たしています。

アルコニックス株式会社の金融商品関係は、2024年3月31日現在の連結財務諸表に基づいています。主な金融商品には、投資有価証券、社債、長期借入金が含まれます。投資有価証券は、その他有価証券として10,313百万円が計上されており、取得原価は2,824百万円、差額は7,489百万円です。社債は250百万円、長期借入金は24,225百万円で、いずれも時価は帳簿価額に近似しています。デリバティブ取引に関しては、為替予約や商品関連の取引が行われており、評価損益はそれぞれ△62百万円、△4百万円となっています。これらの金融商品は、企業の資金調達やリスク管理において重要な役割を果たしています。

アルコニックス株式会社は、顧客との契約に基づく収益認識に関して、履行義務が充足された時点で収益を認識しています。主にスマートフォンやタブレット端末向けの部材、アルミ圧延品、伸銅品などの販売を行っており、約束した財またはサービスの支配が顧客に移転した時点で収益が認識されます。顧客との契約から生じる債権は、期首残高62,483百万円から期末残高56,994百万円に減少しました。また、契約負債は期首の1,533百万円から期末の1,314百万円に減少しています。これらの契約負債は主に顧客からの前受金に関するもので、収益の認識に伴い取り崩されます。重要な契約がないため、残存履行義務に配分した取引価格については記載を省略しています。

アルコニックス株式会社の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な情報を提供しています。注記事項には、連結の範囲、重要な会計方針、見積りに用いた仮定、セグメント情報、関連当事者情報などが含まれています。特に、連結子会社の数は63社であり、主要な連結子会社にはアドバンスト マテリアル ジャパン株式会社や株式会社大川電機製作所などがあります。また、収益認識に関する注記では、顧客との契約から生じる収益の認識基準が示されており、契約負債の金額も記載されています。これらの注記事項は、投資家や利害関係者が企業の財務状況を理解するための重要な情報源となっています。