株式会社テーオーシー

株式会社テーオーシーは、主に不動産事業を中心に展開している企業です。令和5年3月期の売上高は11,213百万円、経常利益は4,359百万円、当期純利益は3,120百万円でした。資本金は11,768百万円で、発行済株式総数は95,279千株です。総資産は107,501百万円、純資産は93,980百万円で、自己資本比率は87.4%です。従業員数は71人で、1株当たり純資産額は988.86円、1株当たり当期純利益は32.84円です。また、1株当たり配当額は10円で、配当性向は30.5%です。企業は、経営の透明性と効率性を重視し、コーポレート・ガバナンスの強化に努めています。

株式会社テーオーシーの主要な経営指標は以下の通りです。令和5年3月期の売上高は11,213百万円、経常利益は4,359百万円、当期純利益は3,120百万円でした。資本金は11,768百万円、発行済株式総数は95,279千株です。総資産は107,501百万円、純資産は93,980百万円で、自己資本比率は87.4%です。1株当たり純資産額は988.86円、1株当たり当期純利益は32.84円、配当額は10円で配当性向は30.5%です。ROE（自己資本利益率）は4.9%、ROA（総資産経常利益率）は2.3%で、D/Eレシオは0.01倍です。これらの指標は、企業の財務健全性と収益性を示す重要なデータです。

株式会社テーオーシーは、不動産事業を基幹に、関連事業を展開しています。主な事業は、オフィスビルや商業ビルの賃貸、管理、運営です。令和5年3月期末時点で、11棟の営業用建物を所有し、賃貸しています。また、リネンサプライ及びランドリー事業を行い、主にホテル業界を顧客としています。さらに、製薬事業として胃腸薬や健康食品の製造・販売を行い、スポーツクラブや温浴施設の運営も手掛けています。情報処理関連事業では、システムの企画・開発を行う子会社を持ち、ビル管理関連サービスも提供しています。これらの事業は、経済的特徴が類似しており、効率的な運営を目指しています。

株式会社テーオーシーの沿革は以下の通りです。明治44年11月に旧星製薬株式会社が設立され、大正15年4月に医薬品の製造販売を目的として星製薬株式会社が設立されました。昭和24年5月には東京証券取引所に上場しましたが、昭和38年4月に上場廃止となりました。昭和42年7月には不動産事業を目的とする株式会社東京卸売りセンターが設立され、同年11月に新工場が神奈川県厚木に建設されました。昭和57年4月には株式会社東京卸売りセンターと合併し、商号を株式会社テーオーシーに変更しました。以降、商業ビルや温浴施設の運営を行い、平成22年には複合商業施設「TOCみなとみらい」をオープンしました。令和4年4月には東京証券取引所の市場区分見直しにより、スタンダード市場に移行しました。

株式会社テーオーシーの財務情報は以下の通りです。令和5年3月期の売上高は13,715百万円、売上原価は9,657百万円で、営業利益は4,058百万円、経常利益は4,656百万円、当期純利益は3,120百万円でした。総資産は109,316百万円、負債合計は13,454百万円、純資産は95,861百万円です。自己資本比率は87.4%で、流動比率は4.6倍です。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローは2,807百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは7,229百万円の増加、財務活動によるキャッシュ・フローは2,361百万円の支出がありました。現金及び現金同等物の期末残高は39,270百万円です。これらの指標は、企業の財務健全性を示す重要なデータです。

株式会社テーオーシーの経営方針は、「社会に役立つ企業」という理念に基づき、お客様に明るく活力のある場を提供することです。全社を挙げて日々の向上に努め、事業の発展を通じて社会に貢献することを基本方針としています。また、企業の社会的責任や環境問題への対応にも真摯に取り組み、企業価値の向上を図っています。目標とする経営指標はキャッシュ・フローの拡大と資本効率の向上であり、中長期的には不動産事業を中心に新規事業と既存事業の融合を図り、グループ全体の強化を目指しています。経営環境としては、テレワークの普及に伴うオフィスの移転縮小の影響があるものの、入居率や賃料水準は改善傾向にあります。

株式会社テーオーシーでは、統合的なリスク管理体制を整備するために「リスク管理委員会」を設置しています。この委員会では、企業に影響を及ぼすリスク事象を洗い出し、発生確率や影響度に応じて評価し、主要なリスクを特定しています。特に、災害リスクや内部リスクの管理を主な担当とし、リスク管理施策の企画立案やモニタリングを行い、その内容を定期的に取締役会に報告します。また、気候変動に関連するリスクはサステナビリティ委員会が担当し、リスク管理委員会がその状況を監視します。これにより、企業の持続可能な成長を支えるためのリスク管理が実施されています。

株式会社テーオーシーの経営成績は、令和5年3月期において連結売上高が13,715百万円で、前年度比12.6%減少しました。営業利益は2,285百万円（前年度比46.4%減）、経常利益は2,664百万円（前年度比42.6%減）となりました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は5,123百万円で、前年度比57.3%増加しました。主な要因は、投資有価証券の売却益が寄与したことです。セグメント別では、不動産事業の売上高が10,220百万円（前年度比19.5%減）、リネンサプライ及びランドリー事業は1,564百万円（前年度比19.0%増）でした。全体として、経営環境は厳しいものの、特定の事業では回復の兆しが見られました。

株式会社テーオーシーの財政状態は、令和5年3月期において安定した状況を示しています。総資産は109,316百万円で、前年度比で増加しました。負債合計は15,729百万円で、前年度比197百万円減少しました。主な負債の増加要因は未払法人税等であり、減少要因は長期預り保証金や繰延税金負債です。純資産は102,816百万円で、前年度比2,409百万円増加しました。自己資本比率は86.2%で、前年度の85.8%から改善しています。現金及び現金同等物の残高は39,270百万円で、前年度比7,675百万円の増加が見られました。これにより、企業の財務健全性が維持されていることが確認できます。

株式会社テーオーシーのキャッシュ・フローの状況は、令和5年3月期において現金及び現金同等物の残高が39,270百万円となり、前年度比で7,675百万円の増加が見られました。営業活動によるキャッシュ・フローは2,807百万円で、前年度比204.8%の増加です。主な要因は、税金等調整前当期純利益が7,449百万円、減価償却費が1,577百万円、減損損失が2,421百万円です。投資活動によるキャッシュ・フローは7,229百万円の増加で、主に投資有価証券の売却による収入が8,265百万円でした。財務活動によるキャッシュ・フローは2,361百万円の支出で、自己株式の取得946百万円、配当金の支払額938百万円が含まれています。全体として、キャッシュ・フローは堅調に推移し、資本効率の向上に寄与しています。

株式会社テーオーシーは、「社会に役立つ企業」という理念のもと、サステナビリティに関する基本方針を令和4年10月に定めました。主な取り組みとして、気候変動や環境保全を経営の重要課題とし、温室効果ガスの排出削減や再生可能エネルギーの活用を推進しています。また、人権尊重を重視し、多様性のある安全で快適な職場環境の実現を目指しています。地域社会との共生を図り、持続可能な成長に寄与するため、インフラ整備や生活基盤の充実にも取り組んでいます。さらに、サステナビリティ委員会を設置し、施策の企画立案やモニタリングを行い、取締役会への報告を通じて経営の実効性を高めています。

株式会社テーオーシーが直面する事業等のリスクは多岐にわたります。まず、不動産市況の変動により、ビル賃貸事業の業績に影響を受ける可能性があります。特に、景気動向や地域の消費動向が重要です。また、所有する商業ビルはスポーツクラブや温浴施設を併設しており、集客性を高めていますが、個人消費の低下が業績に影響を与えるリスクがあります。さらに、自然災害や人的災害（地震、火災、テロなど）による影響も考慮する必要があります。法令や税制の変更もリスク要因であり、新たな義務や費用負担が発生する可能性があります。製薬事業においては、市場動向や生産過程での事故が企業イメージに影響を及ぼすリスクがあります。情報管理に関しても、顧客情報の流出が企業の信用低下を招く恐れがあります。これらのリスクに対して、適切な対策を講じることが求められています。

株式会社テーオーシーの経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況は、令和5年3月期において、連結売上高が13,715百万円（前年度比12.6%減）、営業利益は2,285百万円（前年度比46.4%減）、経常利益は2,664百万円（前年度比42.6%減）となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は5,123百万円で、投資有価証券の売却益が寄与しました。財政状態は安定しており、自己資本比率は86.2%に改善しました。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローは2,807百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは7,229百万円の増加が見られました。財務活動によるキャッシュ・フローは2,361百万円の支出で、自己株式の取得や配当金の支払いが影響しました。全体として、企業は堅調なキャッシュ・フローを維持し、資本効率の向上を目指しています。

株式会社テーオーシーの資本の財源は主に不動産事業からの賃貸料収入であり、運転資金の確保に利用されています。設備更新工事は自己資金で賄われることが多く、必要に応じて銀行からの借入も行います。令和5年3月期の設備投資額は1,098百万円で、主な内訳はTOCビルの建替えにかかる実施設計251百万円、雷門タワーパーキング139百万円、ROXエレベーター更新124百万円です。資金の流動性については、短期的な預金やリスクの低い長期預金に限定し、金融機関からの借入や社債の発行を通じて資金調達を行っています。令和5年3月期末の有利子負債残高は1,532百万円で、主にビルの建設資金に関連する借入金です。流動性リスクに対しては、月次で資金繰計画を作成し、管理を行っています。

株式会社テーオーシーの経営成績に重要な影響を与える要因は、主に不動産市況の変動、国内経済の動向、そして感染症の影響です。特に、不動産事業ではオフィスの需給バランスが崩れると、稼働率の低下や賃料水準の下落を招き、経営成績に直接的な影響を与えます。また、商業ビルにおいては、国内景気の悪化や物価高騰が個人消費に影響を及ぼし、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、感染症の拡大は、施設の閉館や営業時間の短縮を余儀なくし、長期化する場合には経営成績に深刻な影響を与えることが懸念されています。これらの要因を踏まえ、企業はリスク管理を強化し、柔軟な経営戦略を構築する必要があります。

株式会社テーオーシーの経営者は、現在の経営環境における課題を認識し、特に不動産事業の市場変動やテレワークの普及による影響を重視しています。今後の方針として、企業理念「社会に役立つ企業」に基づき、持続可能な成長を目指すことを掲げています。具体的には、環境問題への取り組みを強化し、温室効果ガスの排出削減や再生可能エネルギーの活用を推進します。また、企業の社会的責任を果たすために、多様性のある職場環境の実現や地域社会との共生を図る方針です。経営者は、これらの施策を通じて企業価値の向上を図り、全社を挙げて日々の向上に努めることを強調しています。

株式会社テーオーシーにおいて、経営上の重要な契約等は特に該当事項がありません。これにより、特定の契約が経営成績や財政状態に重大な影響を与えることはないと認識されています。企業は、通常の営業活動に基づく契約を通じて収益を上げており、これらの契約は一般的な賃貸借契約やサービス提供契約に基づいています。したがって、特別な契約によるリスクや影響は存在しないとされています。

株式会社テーオーシーにおいて、研究開発活動に関する特別な取り組みは行われていません。主な事業は不動産事業であり、研究開発に関連する活動は特に該当しないとされています。企業は、主に不動産の賃貸や管理を通じて収益を上げており、技術革新や新製品の開発に関する具体的なプロジェクトは存在しないため、研究開発に関する情報はありません。

株式会社テーオーシーの設備の状況について、令和5年3月期において全体で1,098百万円の設備投資が行われました。主な投資先は不動産事業で、1,008百万円が投資され、具体的にはTOCビルの建替えにかかる実施設計に251百万円、雷門タワーパーキングの竣工に139百万円、ROXエレベーターの更新に124百万円が充てられました。リネンサプライ及びランドリー事業には68百万円、その他の事業には20百万円の投資が行われています。主要な設備としては、TOCビル（東京都品川区）や第2TOCビルがあり、これらの設備は賃貸事務所や店舗として利用されています。設備の帳簿価額は、TOCビルが6,249百万円、第2TOCビルが238百万円です。今後も設備の更新や拡充を計画しており、資金は主に自己資金で賄う予定です。

株式会社テーオーシーの株式の状況について、令和6年3月31日現在の発行済株式総数は93,849,352株で、資本金は11,768百万円です。自己株式は220,070株保有しており、発行済株式に対する割合は約0.23%です。大株主には株式会社ニュー・オータニが21,251千株（22.69%）を保有しており、その他の株主には金融機関や個人投資家が含まれています。株主総数は9,544人で、個人株主が大半を占めています。株式の配当政策としては、1株当たり10円の配当を行っており、配当性向は30.5%です。株価は最高969円、最低445円で推移しており、株主総利回りは78.0%となっています。

株式会社テーオーシーの配当政策は、業績の推移を見据え、将来の事業発展と経営基盤の強化のための内部留保を重視しつつ、安定的かつ継続的な配当を維持することを基本方針としています。剰余金の配当は年2回の中間配当と期末配当を基本としており、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会で決定されます。令和5年の期末配当金は1株あたり5円であり、中間配当金を加えた年間配当金は1株あたり10円となりました。内部留保資金は今後の事業展開に備え、長期的な利益と資本効率の向上を図ることで企業価値の向上に努めています。

株式会社テーオーシーのコーポレート・ガバナンスは、「社会に役立つ企業」という理念に基づき、経営の健全性、透明性、効率性を確保することを重視しています。取締役会は全取締役9名で構成され、重要事項について審議し、社外監査役を含む監査役3名が職務執行を監督しています。取締役会は原則月1回開催され、経営の透明性を高めるために指名報酬委員会を設置し、社外取締役を過半数とする体制を整えています。また、常勤役員会は月2回開催され、経営に関する基本問題や重要事項についての意見交換を行っています。これにより、迅速かつ適切な経営判断が行える体制を構築しています。

株式会社テーオーシーの役員は、男性11名、女性1名（役員のうち女性の比率8.3%）で構成されています。代表取締役会長は大谷和彦氏、代表取締役社長は大谷卓男氏です。取締役会は全取締役9名で構成され、社外取締役は3名、社外監査役は2名です。取締役会は原則月1回開催され、重要事項について審議します。常勤役員会は全常勤役員7名で構成され、月2回開催され、経営に関する基本問題や重要事項についての意見交換を行います。社外取締役は、企業の透明性を高めるために重要な役割を果たしており、指名報酬委員会を設置して取締役の選解任や報酬制度に関する審議を行っています。

株式会社テーオーシーの監査の状況は、監査役会による監査と内部監査、会計監査の3つの側面から構成されています。監査役会は原則月1回開催され、取締役会や重要な会議に出席し、取締役の業務執行の適正性を監査しています。令和5年度の監査役会では、山岡英夫氏と酒巻弘氏が全回出席し、峯岸芳幸氏は10回出席しました。監査役会の主な検討事項には、内部統制システムの運用状況や監査法人の監査計画の適切性が含まれます。内部監査は内部監査室が担当し、業務全般の適正性を審査しています。会計監査は有限責任監査法人トーマツが担当し、42年間の継続監査を行っています。監査法人の選定は、適格性や専門性を考慮して行われ、監査報酬も総合的に勘案されています。

株式会社テーオーシーの役員の報酬等は、取締役の報酬について固定報酬、業績連動報酬、非金銭報酬から構成されています。令和5年度の役員報酬は172百万円で、前年度の174百万円から若干の減少が見られました。業務執行取締役の報酬は、固定報酬が111百万円、業績連動報酬が35百万円、非金銭報酬が14百万円です。社外取締役には固定報酬のみが支払われ、業績連動報酬は支給されません。業績連動報酬は、前事業年度の連結営業利益の1.5%を上限として支給され、報酬の決定は指名報酬委員会の答申に基づいて行われます。報酬の種類ごとの比率は、固定報酬：業績連動報酬：非金銭報酬が60%：20%：20%を目安としています。

株式会社テーオーシーの株式の保有状況について、令和6年3月31日現在、発行済株式総数は93,849,352株で、自己株式は220,070株保有しています。大株主には株式会社ニュー・オータニが21,251千株（22.69%）を保有しており、その他の株主には金融機関や個人投資家が含まれています。株主総数は9,544人で、個人株主が大半を占めています。株式の所有者別状況では、金融機関が13.86%、その他法人が68.80%、個人が9.95%を占めています。自己株式は「個人その他」に分類され、実保有高との差異はありません。これにより、企業の株式の流動性や安定性が維持されています。

株式会社テーオーシーの経理の状況は、連結財務諸表に基づいており、令和5年度の財務諸表は日本の会計基準に従って作成されています。連結貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書が含まれ、重要な会計方針や見積りが注記されています。特に、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積りや仮定が用いられています。令和5年度の営業活動によるキャッシュ・フローは2,807百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは7,229百万円の増加が見られ、財務活動による支出は2,361百万円でした。これにより、企業の財務状況は安定しており、自己資本比率は86.2%に達しています。

株式会社テーオーシーの連結財務諸表は、令和5年度（2023年4月1日から2024年3月31日まで）の連結会計年度に基づいて作成されています。主な財務諸表には、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書が含まれています。連結貸借対照表では、総資産が109,316百万円、負債が15,729百万円、純資産が93,980百万円で、自己資本比率は86.2%です。連結損益計算書では、売上高が13,715百万円、営業利益が2,285百万円、当期純利益が5,123百万円となっています。これらの財務諸表は、日本の会計基準に従っており、監査法人による監査を受けています。

株式会社テーオーシーのセグメント情報は、主に「不動産事業」と「リネンサプライ及びランドリー事業」の2つの報告セグメントに分かれています。令和5年度の外部顧客への売上高は、不動産事業が12,698百万円、リネンサプライ及びランドリー事業が1,314百万円で、合計14,012百万円となりました。セグメント利益は、不動産事業が4,465百万円、リネンサプライ及びランドリー事業が△87百万円で、全体のセグメント利益は4,378百万円です。セグメント資産は、不動産事業が67,188百万円、リネンサプライ及びランドリー事業が1,197百万円で、合計68,385百万円となっています。これにより、各セグメントの業績や資産状況が明確に示されています。

株式会社テーオーシーの連結財務諸表は、日本の一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。重要な会計方針としては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定が用いられています。特に、固定資産の減損会計においては、資金生成単位を物件別に設定し、減損の要否を判定しています。見積りには、営業損益やキャッシュ・フローの継続赤字、市場価格の著しい下落、経営環境の悪化などが考慮されます。これらの見積りは将来の不確実な経済条件の変動に影響を受ける可能性があり、実際の業績が業績見通しと乖離した場合には、減損損失を認識する必要があります。令和5年度には、ＴＯＣビル等に係る減損損失が計上されており、これに関連する見積手法や仮定が重要な要素となっています。

株式会社テーオーシーの金融商品関係について、資金運用は短期的な預金やリスクの低い長期預金に限定され、資金調達は主に金融機関からの借入や社債の発行によって行われています。デリバティブは借入金の金利変動リスクを回避するために利用され、投機的な取引は行わない方針です。令和6年3月31日現在、投資有価証券は12,793百万円で、主に業務上の関係を有する企業の株式が含まれています。長期借入金は813百万円、長期預り保証金は5,039百万円で、これらは主に設備投資に係る資金調達に使用されています。金融商品の時価は、観察可能な市場価格に基づいてレベル1またはレベル2に分類され、リスク管理体制が整備されています。

株式会社テーオーシーのリース取引関係について、ファイナンス・リース取引では、所有権移転外ファイナンス・リースが行われており、主にスポーツクラブ事業及び温浴施設事業におけるトレーニングマシンやソフトウェアがリース資産として含まれています。リース資産の減価償却は、リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しています。オペレーティング・リース取引においては、解約不能のものに係る未経過リース料が記載されており、令和6年3月31日現在、1年内の未経過リース料は3百万円、1年超は0百万円です。貸主側では、解約不能のオペレーティング・リース取引に係る未経過リース料が合計8,087百万円となっています。

株式会社テーオーシーの有価証券関係について、令和6年3月31日現在、連結貸借対照表計上額は12,793百万円で、取得原価は2,625百万円、差額は10,167百万円となっています。具体的には、株式が12,637百万円（取得原価2,456百万円）、債券が59百万円（取得原価59百万円）で、株式の中には市場価格のないものも含まれています。また、当連結会計年度中に売却した株式の売却額は8,265百万円で、売却益は7,140百万円でした。前連結会計年度の売却額は169百万円で、売却益は131百万円でした。これにより、企業は有価証券の運用を通じて安定した収益を確保しています。

株式会社テーオーシーの収益認識関係について、顧客との契約から生じる収益は、営業用建物の貸付に伴う光熱水道サービスや共用部分の維持管理サービスに基づいています。これらのサービスは、提供後概ね1か月以内に対価を受領し、重要な金融要素は含まれていません。取引価格は、光熱水道料金や人件費等の増減を考慮して算定され、変動対価はありません。収益は、顧客の使用量に基づき一定の期間にわたり認識されます。また、リネンサプライ及びランドリー事業では、顧客による検収後に収益を認識し、取引価格は契約で取り決めた単価に基づいて算定されます。収益認識に関する会計基準は、企業会計基準第29号に従って適用されています。

株式会社テーオーシーの財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な会計方針や見積りに用いた仮定、セグメント情報、関連当事者情報などが含まれています。重要な会計方針としては、有価証券の評価基準、棚卸資産の評価方法、固定資産の減価償却方法が記載されています。特に、投資有価証券は時価法に基づいて評価され、減価償却は定額法を採用しています。また、セグメント情報では、不動産事業とリネンサプライ及びランドリー事業の売上高や利益が示され、各セグメントの業績が明確にされています。関連当事者情報では、取引先や関係会社との取引内容が開示され、透明性が確保されています。これらの注記事項は、財務諸表の利用者に対して企業の財務状況を理解するための重要な情報を提供しています。