株式会社フォーカスシステムズ

株式会社フォーカスシステムズは、2024年3月期の売上高が31,509,959千円、経常利益が1,971,943千円、当期純利益が1,406,501千円となり、いずれも過去最高を記録しました。資本金は2,905,422千円で、発行済株式総数は16,292千株です。純資産額は13,416,650千円、総資産額は20,989,592千円です。自己資本比率は63.9%で、安定した財務基盤を持っています。主要顧客にはキンドリルジャパン㈱（売上高4,476,361千円）、㈱NTTデータ・アイ（3,947,620千円）、㈱NTTデータ（2,684,845千円）などがあり、公共関連事業が全体の30.6%を占めています。従業員数は1,343名で、企業の成長を支える人材を確保しています。

株式会社フォーカスシステムズの主要な経営指標は、2024年3月期において売上高31,509,959千円、経常利益1,971,943千円、当期純利益1,406,501千円を記録し、いずれも過去最高を更新しました。過去5年間の売上高は、2020年3月期の22,703,906千円から2024年3月期の31,509,959千円へと増加し、年平均成長率は約8.2%です。自己資本比率は63.9%、自己資本利益率（ROE）は10.7%で、安定した財務基盤を示しています。また、配当性向は40.8%で、株主への還元も重視しています。これらの指標は、企業価値と株主価値の向上を目指す経営戦略の成果を反映しています。

株式会社フォーカスシステムズは、システムインテグレーション及びITサービスを主な事業としており、公共関連事業、エンタープライズ事業、広域ソリューション事業、イノベーション事業の4つのセグメントで構成されています。公共関連事業では、官公庁や地方自治体向けにマイナンバー関連システムや社会保険システムの開発・運用を行い、2024年3月期の売上高は9,646百万円（前年同期比13.7%増）を記録しました。エンタープライズ事業では、法人企業向けの基幹業務システムやクラウドアプリケーションの開発を行い、売上高は8,486百万円（前年同期比8.5%増）です。広域ソリューション事業は、東京・名古屋・大阪地域での通信制御システムの開発を行い、売上高は5,465百万円（前年同期比4.4%増）となっています。イノベーション事業では、IoTや情報セキュリティ分野のソリューション提供を行っています。

株式会社フォーカスシステムズは、1977年4月に東京都新宿区で設立されました。1978年には目黒区に本社を移転し、沖電気工業株式会社との取引を開始しました。1979年には品川区に再度本社を移転し、1984年には福岡市に九州支社を設置しました。1985年には九州支社を分離し、株式会社イノスを設立しました。1988年には日本電信電話株式会社との取引を開始し、官公庁向けシステムの開発を行いました。1996年には日本証券業協会に株式を店頭登録し、2004年にはジャスダック証券取引所に上場しました。2010年には大阪証券取引所に上場し、2022年には東京証券取引所のプライム市場に移行しました。これまでの沿革を通じて、同社はITサービス業界での地位を確立しています。

株式会社フォーカスシステムズの2024年3月期の財務情報は以下の通りです。売上高は31,509,959千円、経常利益は1,971,943千円、当期純利益は1,406,501千円です。資本金は2,905,422千円、発行済株式総数は16,292千株、純資産額は13,416,650千円、総資産額は20,989,592千円です。自己資本比率は63.9%で、安定した財務基盤を示しています。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローは817,000千円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは107,000千円の収入、財務活動によるキャッシュ・フローは652,000千円の支出がありました。現金及び現金同等物の期末残高は5,557,000千円で、前年度比5.1%の増加を記録しました。

株式会社フォーカスシステムズの経営方針は、「社員すべてが心と力を合わせ、企業の発展と成長を通じて、未来のより良い環境作りに貢献する」という理念に基づいています。具体的には、個人責任として人間性と技術力を磨き、最高のサービスを提供すること、企業責任として社員相互の信頼を築き、働きがいのある会社を作ること、社会責任としてお客様や株主から信頼される企業を目指します。また、企業価値と株主価値の向上を重視し、売上高や営業利益、自己資本利益率（ROE）を重要な指標としています。中長期的には、高付加価値化を追求し、発展・利益・還元サイクルを強化することで、持続可能な社会の実現に貢献し、企業価値の向上を図ります。

株式会社フォーカスシステムズは、リスク管理体制を整備し、事業推進に伴うリスクを把握し備える体制を構築しています。具体的には、信用リスク、市場リスク、流動性リスクなどを管理しています。信用リスクについては、営業債権の管理を行い、主要取引先の状況を定期的にモニタリングし、回収懸念を早期に把握する体制を整えています。市場リスクは、投資有価証券の時価や発行体の財務状況を定期的に確認し、保有状況を見直しています。流動性リスクについては、経理部が資金繰計画を作成・更新し、支払期日に支払を実行できるよう管理しています。また、情報漏洩防止のための規程を定め、社内研修を実施することでリスクを低減させる取り組みも行っています。

株式会社フォーカスシステムズの2024年3月期の経営成績は、売上高31,509,959千円（前年同期比8.2%増）、営業利益1,974,004千円（同4.2%増）、経常利益1,971,943千円（同3.2%増）、当期純利益1,406,501千円（同1.1%増）となり、いずれも過去最高を更新しました。公共関連事業では、売上高9,646百万円（同13.7%増）、エンタープライズ事業では8,486百万円（同8.5%増）、広域ソリューション事業では5,465百万円（同4.4%増）を記録しました。特に公共関連事業は、社会保険や自動車関連のプロジェクトが利益を押し上げました。全体として、主に公共関連事業と民間の大規模請負案件が業績を支え、前年同期比から大幅な回復を実現しました。

株式会社フォーカスシステムズの2024年3月期の財政状態は、資産が前事業年度末に比べ572百万円増加し、20,989百万円となりました。主な要因は、売掛金及び契約資産の増加894百万円であり、投資有価証券の減少401百万円が影響しました。負債は7,603,066千円で、流動負債が5,841,825千円、固定負債が1,761,241千円です。純資産は12,814,124千円で、前年度比602百万円の増加を記録しました。これは、繰越利益剰余金の増加863百万円が主な要因です。自己資本比率は63.9%で、安定した財務基盤を維持しています。また、現金及び現金同等物は5,557百万円で、前年度比5.1%の増加を示しています。

株式会社フォーカスシステムズの2024年3月期におけるキャッシュ・フローの状況は、現金及び現金同等物が前事業年度末に比べ271百万円増加し、5,557百万円（前年度比5.1%増）となりました。営業活動によるキャッシュ・フローでは817百万円の収入があり、主に税引前当期純利益が2,079百万円であったことが寄与しました。投資活動によるキャッシュ・フローでは107百万円の収入があり、保険積立金の解約による収入が247百万円、差入保証金の回収による収入が65百万円でしたが、有形固定資産の取得による支出が95百万円ありました。財務活動によるキャッシュ・フローでは652百万円の支出があり、長期借入れによる収入800百万円があった一方で、配当金の支払額542百万円、社債の償還による支出240百万円がありました。

株式会社フォーカスシステムズは、サステナビリティを重視し、取締役会の下にサステナビリティ委員会を設置しています。この委員会は、サステナビリティに関する基本方針やリスク、機会を検討・審議し、取締役会に報告します。また、全社的なリスク管理はリスク管理委員会が実施し、サステナビリティに関連するリスクの特定・評価を行っています。人材の多様性を確保し、育成に関する方針を策定し、特に女性の管理職比率を2028年までに10%以上にする目標を設定しています。さらに、ワークライフバランスの推進や育児休業の取得促進に向けた取り組みも行っています。これらの活動を通じて、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

株式会社フォーカスシステムズが直面する事業等のリスクには、特定の事業分野や取引先への依存、自然災害、情報セキュリティ、コンプライアンス、及び市場環境の変動が含まれます。公共関連システム分野は安定的な収益基盤ですが、政権交代や政策変更により影響を受ける可能性があります。また、主要顧客上位4社への依存度は43.4%であり、これらの顧客の経営環境が悪化すると、売上に直接的な影響が出る恐れがあります。さらに、地震や風水害などの自然災害が発生した場合、事業活動が停滞するリスクもあります。情報セキュリティに関しては、サイバー攻撃や情報漏洩のリスクがあり、厳格な管理体制と社員教育が求められています。これらのリスクに対して、同社は事業継続計画（BCP）を策定し、リスク管理体制を強化しています。

株式会社フォーカスシステムズの2024年3月期における経営成績は、売上高31,509百万円（前年同期比8.2%増）、営業利益1,974百万円（同4.2%増）、経常利益1,971百万円（同3.2%増）、当期純利益1,406百万円（同1.1%増）と、いずれも過去最高を記録しました。財政状態では、資産が572百万円増加し20,989百万円、負債は30百万円減少し7,572百万円、純資産は602百万円増加し13,416百万円となりました。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが817百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが107百万円の収入、財務活動によるキャッシュ・フローが652百万円の支出となり、現金及び現金同等物は271百万円増加し5,557百万円となりました。これらの結果は、公共関連事業や民間の大規模請負案件が業績を支えたことを示しています。

株式会社フォーカスシステムズの資本の財源は、主に営業活動によって得られる自己資本を基本としています。資金需要の主な要因は、ソフトウェア開発を行うための協力会社への支払いや人件費の支払です。必要な運転資金については、外部借入を利用しており、短期借入金、長期借入金、無担保社債の発行を行っています。今後も営業活動によって得る自己資本を基本的な資金源としつつ、必要に応じて銀行からの借入による資金調達を行う方針です。これにより、資金の流動性を確保し、安定した事業運営を目指しています。

株式会社フォーカスシステムズの経営成績に重要な影響を与える要因には、主要顧客との継続的な取引、協力会社への依存、人材の確保が挙げられます。主要顧客との関係は安定した収益を確保するために不可欠であり、顧客のニーズに応じたサービス提供が求められます。また、売上原価に占める外注費の割合が約60%であり、協力会社からの開発人員の調達が不十分な場合、受注数が減少し、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、優秀な人材の確保と育成は、事業の成長に直結するため、採用や育成に伴う経費の増大が経営成績に影響を与えるリスクも存在します。これらの要因を踏まえ、同社はリスク管理や人材育成に注力し、持続可能な成長を目指しています。

株式会社フォーカスシステムズの経営者は、現在の経営環境において、円安や物価上昇などの影響を受けつつも、景気は緩やかに回復していると認識しています。特に、デジタル化やリモート化の進展に伴い、クラウド化・仮想化が進む中で、情報サービス業界の成長が期待されています。今後の方針としては、公共関連事業の強化を図り、国策に沿ったシステム開発を進めることが重要です。また、エンタープライズ事業においては、マーケティング機能の強化や営業力の向上を目指し、管理職の人材確保に注力します。さらに、リスク管理を徹底し、特定顧客への依存度を軽減するための新規顧客開拓にも力を入れ、持続可能な成長を目指します。

株式会社フォーカスシステムズにおいて、経営上の重要な契約等は特に存在しません。これにより、特定の契約に依存するリスクが低減されており、経営の柔軟性を保つことが可能です。また、同社は役員等賠償責任保険契約を締結しており、取締役及び監査役が業務に起因して損害賠償請求を受けた場合に備えています。この保険契約は、役員の職務執行の適正性を確保するための重要な措置となっています。保険の補償地域は日本国内で、保険期間は2023年10月から2024年10月までの1年間です。

株式会社フォーカスシステムズの2024年3月期における研究開発活動は、各セグメントに配分できない形で行われ、総額は73,962千円です。主な活動として、医療分野においてAIを活用した移動能力低下予防ソリューションや、個人のDNA損傷から疾病リスクを認知するための共同研究を進めています。この研究には11,486千円が投じられています。また、将来の事業シーズとなる未検証の研究や研究者の発掘・探索活動にも62,476千円を費やしています。これらの取り組みは、環境保全やアニマルウェルフェアに資する研究も含まれており、外部の専門家と連携して進められています。

株式会社フォーカスシステムズの設備の状況は、2024年3月31日現在、主要な設備投資は行われておらず、重要な設備の除却や売却もありません。主要な設備の帳簿価額は、本社（東京都品川区）で2,857,324千円、大阪支社（大阪市中央区）で17,976千円、本社分室（東京都品川区）で219,372千円、厚生施設で453,472千円となっています。全体の設備の帳簿価額は3,548,146千円で、従業員数は1,343名です。設備の新設や除却に関する計画も特にないため、安定した設備状況を維持しています。

株式会社フォーカスシステムズの2024年3月31日現在の株式の状況は、発行済株式総数が16,292,942株で、自己株式は1,185,662株です。株主数は6,500人で、個人株主が大半を占めています。大株主には、日本マスタートラスト信託銀行（信託口）が1,594,700株（10.55%）、株式会社FRONTEOが900,000株（5.95%）、フォーカスシステムズ社員持株会が659,700株（4.36%）を保有しています。2023年6月29日の定時株主総会では、普通株式に対して1株当たり30円の配当が決議され、2023年11月10日には6円の配当が決定されました。株主資本は10,867,307千円で、自己資本比率は63.9%です。

株式会社フォーカスシステムズは、株主への利益還元を経営の重要課題と位置付けています。配当は、各決算期の経営成績や財政状態、配当性向を総合的に考慮し、安定的な配当の継続を目指しています。剰余金の配当は、期末配当を年1回の基本方針としており、決定機関は株主総会です。中間配当については、取締役会の決議により毎年9月30日を基準日として行うことができます。2024年3月期の剰余金の配当は、1株当たり32円とし、中間配当6円を合わせて年間配当金は1株当たり38円となります。2023年11月10日の取締役会で中間配当6円が決議され、2024年6月27日の定時株主総会で期末配当32円が決議される予定です。

株式会社フォーカスシステムズは、顧客・株主・ビジネスパートナー及び従業員等のステークホルダーからの信頼に応え、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するため、透明性・公正性のある経営システムを構築しています。取締役会は、代表取締役社長を含む9名の取締役（うち4名は社外取締役）で構成され、月1回以上の定期的な会議を開催し、経営の基本方針や重要事項を決定しています。また、監査役会が設置されており、業務執行の監視機能を強化しています。内部統制システムの構築やコンプライアンス体制の強化にも注力しており、法令遵守を徹底するための社内教育や通報制度を整備しています。これにより、経営の透明性と信頼性を高め、持続可能な企業運営を目指しています。

株式会社フォーカスシステムズの役員は、男性10名、女性3名で構成されており、女性の比率は23%です。代表取締役社長の森啓一氏は、1989年に監査法人トーマツに入社し、1998年に当社に入社しました。副社長の三浦宏介氏は、1981年に当社に入社し、長年にわたり事業部門を担当しています。専務取締役の室井誠氏は、公共金融事業本部及びデジタルビジネス事業本部を担当しています。監査役には、社外監査役として杉山昌宏氏と松原陽子氏が選任されており、社外取締役は4名います。取締役の任期は2023年6月29日から2年間で、監査役の任期は2021年6月29日から4年間です。役員の選任に際しては、独立性基準を遵守し、透明性のある選考が行われています。

株式会社フォーカスシステムズでは、監査役会を月1回以上開催し、監査役の出席状況は良好です。具体的には、七井孝司氏が22回中21回、吉野充氏が22回中22回、中村清司氏が22回中22回、杉山昌宏氏が22回中22回出席しています。監査役会では、監査方針や取締役の職務執行の妥当性、内部統制システムの整備・運用状況、会計監査人の監査方法及び結果の相当性について検討しています。また、内部監査は社長直轄の内部監査室が行い、内部統制システムの有効性と各業務の合法性を監査しています。監査役と会計監査人の連携も強化されており、四半期決算及び本決算の際に監査法人に対してヒアリングを実施しています。これにより、監査の透明性と信頼性を確保しています。

株式会社フォーカスシステムズの役員の報酬は、取締役（社外取締役を除く）に対して215,557千円、監査役（社外監査役を除く）に対して15,840千円、社外役員に対して25,200千円が支払われています。取締役の報酬は、基本報酬、短期の業績連動報酬、及び中長期的なインセンティブとしての譲渡制限付株式報酬で構成されています。具体的には、取締役の基本報酬は月額30百万円の範囲内で、役位や職責、貢献度に基づいて決定されます。また、業績連動報酬は、事業年度ごとの業績向上に対する意識を高めるために設定され、毎年株主総会に上程されます。非金銭報酬としては、譲渡制限付株式報酬があり、年26千株以内、報酬の総額は年額20百万円以内とされています。

株式会社フォーカスシステムズの2024年3月31日現在の株式の保有状況は、発行済株式総数が16,292,942株で、そのうち自己株式は1,185,662株です。株主数は6,500人で、個人株主が大半を占めています。大株主には、日本マスタートラスト信託銀行（信託口）が1,594,700株（10.55%）、株式会社FRONTEOが900,000株（5.95%）、フォーカスシステムズ社員持株会が659,700株（4.36%）を保有しています。その他、金融機関や法人が株式を保有しており、特に金融機関からの資金調達のために保有されている株式もあります。自己株式は、株主還元の一環として適切に管理されており、株主価値の向上を目指しています。

株式会社フォーカスシステムズの経理部門は、債権管理規程に基づき、営業債権の管理を行っています。各事業部門の担当者が主要取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高を管理しています。これにより、財務状況の悪化による回収懸念を早期に把握し、軽減を図っています。また、貸付金についても主要な貸付先の回収状況を定期的に確認しています。市場リスクに関しては、投資有価証券の時価や発行体の財務状況を把握し、保有状況を見直しています。流動性リスクについては、経理部が資金繰計画を作成・更新し、支払期日に支払を実行できるよう管理しています。これにより、経理の透明性と信頼性を確保し、安定した財務運営を目指しています。

株式会社フォーカスシステムズは、子会社の資産、売上高、損益、利益剰余金及びキャッシュ・フローその他の項目からみて、当企業集団の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する合理的な判断を誤らせない程度に重要性が乏しいものとして、連結財務諸表は作成しておりません。このため、単体の財務諸表を基にした情報提供を行っています。また、財務諸表等の適正性を確保するために、会計基準等の内容を適切に把握し、会計監査法人等が主催する研修会への参加や会計専門書の定期購読を行うなどの取り組みを実施しています。

株式会社フォーカスシステムズの2024年3月期におけるセグメント情報は、公共関連事業、エンタープライズ事業、広域ソリューション事業、イノベーション事業の4つのセグメントに分かれています。売上高は、公共関連事業が9,646,300千円（前年同期比13.7%増）、エンタープライズ事業が8,486,482千円（同8.5%増）、広域ソリューション事業が5,465,012千円（同4.4%増）、イノベーション事業が7,912,163千円（同4.3%増）で、合計31,509,959千円（同8.2%増）となりました。セグメント利益は、公共関連事業が1,773,608千円、エンタープライズ事業が824,851千円、広域ソリューション事業が114,884千円、イノベーション事業が1,078,111千円で、全体のセグメント利益は3,791,456千円となり、調整額を含めた営業利益は1,974,004千円です。

株式会社フォーカスシステムズの財務諸表は、日本において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。重要な会計方針は、財務諸表注記事項に記載されており、見積りが必要な事項については合理的な基準に基づいて行われています。特に、投資の減損については、所有する有価証券の市場価格が取得価額に比べて50%超下落した場合に減損処理を行い、30%から50%の下落の場合は過去2年間の平均下落率を考慮します。また、収益認識においては、インプット法を用いてコスト総額の見積りに基づき進捗度を算出し、収益を認識しています。これらの見積りには不確実性が伴い、実際の結果が異なる可能性があります。

株式会社フォーカスシステムズの金融商品に関する状況は、主に投資有価証券、営業債権、及び借入金に関連しています。2024年3月31日現在、投資有価証券の時価は3,336,444千円で、全てレベル1に分類されます。営業債権には受取手形、売掛金、契約資産が含まれ、顧客の信用リスクに晒されています。また、貸付金は取引先企業に対するもので、信用リスクが存在します。流動性リスクについては、短期借入金や社債を利用して資金調達を行い、支払期日を管理しています。リスク管理体制としては、信用リスクの管理を債権管理規程に基づき、各事業部門が主要取引先の状況を定期的にモニタリングし、回収懸念を早期に把握する体制を整えています。

株式会社フォーカスシステムズにおいて、リース取引に関する該当事項はありません。これにより、リース資産やリース負債に関連する取引は行われておらず、リース取引による財務上の影響は存在しないとされています。したがって、リース取引に関する詳細な情報やリスクは特に記載されていません。この状況は、同社の資産管理や資金調達の方針において、リース取引を利用しない戦略を採用していることを示しています。

株式会社フォーカスシステムズの有価証券関係について、2024年3月31日現在の投資有価証券は、時価で3,336,444千円と評価され、全てレベル1に分類されています。具体的には、その他有価証券として計上されており、前年度の3,737,671千円から減少しています。また、子会社株式は35,000千円、関連会社株式は85,514千円で、合計は120,514千円です。その他の有価証券には、ゴルフ会員権が35,845千円、敷金及び保証金が246,138千円、長期貸付金が87,000千円（貸倒引当金を控除）として計上されています。これらの有価証券は、主に市場価格の変動リスクに晒されており、定期的に評価が見直されています。

株式会社フォーカスシステムズの収益認識は、顧客との契約に基づき、履行義務の充足に応じて行われます。受注制作のソフトウェア開発では、進捗度を見積もり、コスト総額の見積りに対する発生コストの割合（インプット法）で収益を認識します。ソフトウェア開発・運用サービスでは、契約期間にわたり役務を提供し、サービスの提供時間に応じて収益を認識します。システム保守・運用サービスも同様に、契約期間に基づき収益を認識します。ライセンス・製品機器等の販売では、顧客が検収した時点で収益を認識します。これにより、収益認識の透明性と正確性を確保し、業績の変動を適切に反映させています。

株式会社フォーカスシステムズの財務諸表に関する注記事項は、主に重要な会計方針、見積りに用いた仮定、及びセグメント情報に関する内容が含まれています。重要な会計方針としては、有価証券の評価基準や棚卸資産の評価方法、固定資産の減価償却方法が記載されています。特に、有価証券については、子会社株式及び関連会社株式は移動平均法による原価法で評価され、その他の有価証券は時価法で評価されています。また、収益認識に関する注記もあり、顧客との契約から生じる収益の認識方法が詳細に説明されています。これらの注記事項は、財務諸表の理解を深めるために重要な情報を提供しています。