マックス株式会社

マックス株式会社は、東京都中央区に本社を置く企業で、主にインダストリアル機器を製造・販売しています。2024年3月期の売上高は86,638百万円、経常利益は13,717百万円、当期純利益は10,435百万円でした。資本金は12,367百万円で、発行済株式総数は47,537,426株です。従業員数は917名で、自己資本比率は76.0%です。企業の経営理念は「良い製品を責任をもって供給する」ことにあり、全従業員の生活向上と社会貢献を重視しています。また、経営方針としては、ガラス張りの経営や全員参画の経営を掲げています。今後は、為替や原材料価格の変動に迅速に対応し、持続可能な成長を目指しています。

マックス株式会社の主要な経営指標は、2024年3月期の実績として以下の通りです。売上高は86,638百万円で、前年から2.8%の増加、営業利益は12,601百万円で26.9%の増益、経常利益は13,717百万円で30.5%の増加、親会社株主に帰属する当期純利益は10,435百万円で37.0%の増益となりました。2025年3月期の計画では、売上高89,800百万円（前期比+3.6%）、営業利益13,000百万円（同+3.2%）、経常利益13,000百万円（同-5.2%）、当期純利益10,000百万円（同-4.2%）を見込んでいます。また、2027年3月期には売上高97,800百万円を目指し、平均伸長率は4.1%としています。ROEは11.1%で、前年から2.2ポイントの増加を記録しています。

マックス株式会社は、オフィス機器、インダストリアル機器、HCR機器の3つの事業を展開しています。オフィス機器部門では、ホッチキスやタイムレコーダ、文字表示機器などを製造・販売しており、国内外の子会社での製造も行っています。インダストリアル機器部門では、釘打機やエアコンプレッサ、浴室暖房換気乾燥機などを扱い、こちらも複数の子会社で製造されています。HCR機器部門では、標準車いすや特殊車いすなどの介護・福祉機器を主に製造・販売しています。さらに、物流やアフターサービスも提供しており、マックス販売株式会社やマックスエンジニアリングサービス株式会社を通じて国内外の販売を行っています。

マックス株式会社は、1942年11月に山田航空工業株式会社として設立され、航空機のウイング部品を製造しました。1945年には山田興業株式会社に商号を変更し、ホッチキスの生産を開始。1949年にはスマート製販株式会社を設立し、1954年にマックス製販株式会社に改名しました。1964年にはマックス株式会社に商号を変更し、同年にマックス製販株式会社を吸収合併しました。1970年には東京証券取引所市場第二部に上場し、1975年には第一部に指定替えされました。1980年にはマックス物流倉庫株式会社を設立し、1988年にはマックスサービス株式会社を設立しました。2003年には名古屋証券取引所の上場を廃止し、2004年にはISMSの認証を取得しました。近年では、2013年にタイに事務機の生産を目的とする工場を新設し、国際的な展開を進めています。

マックス株式会社の2024年3月期の財務情報は以下の通りです。売上高は86,638百万円、営業利益は12,601百万円、経常利益は13,717百万円、当期純利益は10,435百万円でした。資産合計は105,425百万円で、流動資産は51,049百万円、固定資産は54,376百万円です。負債合計は25,276百万円で、流動負債は10,647百万円、固定負債は14,629百万円です。自己資本比率は76.0%で、安定した財務基盤を持っています。また、1株当たりの純資産は1,722.99円、1株当たりの当期純利益は180.82円、配当金は101円となっています。これらの指標は、企業の健全性と成長性を示しています。

マックス株式会社は、お客様への価値を追求し、事業の成長と企業価値の向上を目指しています。経営理念として「良い製品を責任をもって供給する」「全従業員の生活の向上と人材の養成に努める」「社会に奉仕し、文化に貢献する」を掲げています。また、経営基本姿勢として「いきいきと楽しく力を合わせ、皆揃って成長していく集団を目指す」ことを重視し、ガラス張りの経営、全員参画の経営、成果配分の経営を実践しています。企業の使命は、持てる能力や技術を最大限発揮し、社会が求める良い製品を継続的に供給することで、持続可能な社会への貢献を目指しています。2030年度には売上高110,000百万円超、営業利益20,000百万円超を目指す中期経営計画を策定しています。

マックス株式会社は、リスク管理を強化するために、サステナビリティ委員会の下にサステナビリティ推進委員会を設置し、リスクの識別、評価、管理を行っています。気候変動リスクは特に重要視されており、定期的に新たな規制やリスクの事業・財務インパクトを評価しています。信用リスクについては、営業債権の管理を徹底し、主要取引先の状況を定期的にモニタリングしています。市場リスクに関しては、為替変動リスクが存在し、外貨建て債権・債務の管理を行っています。流動性リスクは、手許流動性を連結売上高の約3～4ヶ月分に維持することで管理しています。これらのリスク管理体制は、取締役会に報告され、全社的なリスク管理の統合が図られています。

マックス株式会社の2024年3月期の経営成績は、売上高86,638百万円、経常利益13,717百万円、当期純利益10,435百万円で、前年同期比でそれぞれ2.8%、30.5%、37.0%の増加を記録しました。営業利益は12,601百万円で、前年から26.9%の増益となりました。特に、売上高の増加は主に売価の上昇によるもので、売上為替差が2,799百万円、売価増が3,105百万円に寄与しました。営業利益率は14.5%で、前年から2.7ポイントの改善が見られました。また、ROEは11.1%で、前年から2.2ポイントの増加を示しています。これらの結果は、企業の健全な成長を示すものであり、今後の成長戦略においても重要な指標となります。

マックス株式会社の2024年3月期におけるキャッシュ・フローの状況は、現金及び現金同等物の期末残高が29,579百万円で、前期比2,591百万円の増加を示しました。営業活動によるキャッシュ・フローは12,120百万円の増加で、主な要因は税金等調整前当期純利益が13,699百万円、減価償却費が3,054百万円の増加です。一方、法人税等の支払額は4,298百万円でした。投資活動によるキャッシュ・フローは3,715百万円の減少で、有価証券及び投資有価証券の取得による支出が5,907百万円、また有形固定資産の取得による支出が2,708百万円でした。財務活動によるキャッシュ・フローは7,196百万円の減少で、自己株式の取得による支出が2,433百万円、配当金の支払額が3,687百万円でした。これらの結果は、企業の資金流動性を示す重要な指標となっています。

マックス株式会社は、サステナビリティを「社是」の実現に向けた活動プロセスと位置付けています。企業の使命は、持てる能力や技術を最大限に発揮し、社会が求める良い製品を継続的に供給することです。この使命を通じて、持続可能な社会の実現に貢献するため、以下の基本方針を定めています。1) 人を尊重し、多様な能力を引き出す、2) 技術に投資し新しい価値を創造する、3) 環境に配慮した製品を提供する、4) 成果を公正に分配する、5) ステークホルダーと対話を行いガバナンスを高める。気候変動への対応として、TCFD提言に賛同し、リスクと機会の特定、温室効果ガスの削減に向けた取り組みを推進しています。これらの活動は、取締役会の監督のもと、サステナビリティ委員会が中心となって進められています。

マックス株式会社は、事業運営においていくつかのリスクを認識しています。主なリスクには、国内新設住宅着工戸数の動向、為替レートの変動、原材料価格の変動、製品品質に関するリスク、情報漏洩やシステムの破壊・破損が含まれます。特に、国内の新設住宅着工戸数が減少すると、インダストリアル機器事業の需要に悪影響を及ぼす可能性があります。また、急激な為替レートの変動や原材料価格の上昇も業績に影響を与える要因です。製品の品質管理はISO9001の認証を取得しており、品質保証体制を整備していますが、欠陥が発生した場合には顧客への告知や製品の回収に伴う費用が発生するリスクがあります。さらに、自然災害や感染症の影響も考慮し、事業継続マネジメントシステム（BCMS）を通じてリスク管理を強化しています。

マックス株式会社の2024年3月期における経営成績は、売上高86,638百万円（前期比2.8%増）、営業利益12,601百万円（同26.9%増）、経常利益13,717百万円（同30.5%増）、当期純利益10,435百万円（同37.0%増）と好調でした。特に、営業活動によるキャッシュ・フローは12,120百万円の増加を記録し、税金等調整前当期純利益が13,699百万円、減価償却費が3,054百万円の増加に寄与しました。財政状態については、総資産が121,717百万円、純資産が99,847百万円で、自己資本比率は81.9%に達しました。キャッシュ・フローの状況では、現金及び現金同等物の期末残高が29,579百万円で、前期比2,591百万円の増加を示しました。これらの結果は、企業の健全な成長を示しており、今後の持続可能な成長に向けた基盤を強化しています。

マックス株式会社の資本の財源は、主に営業活動によるキャッシュ・フローから得られる自己資金を基本としています。2024年3月期の総資産は121,717百万円で、前期比4,974百万円の増加を示しました。流動資産は63,688百万円で、現金及び預金が27,615百万円、売掛金が13,094百万円増加しました。負債は21,870百万円で、前期比5,966百万円減少し、自己資本比率は81.9%に達しました。資金の流動性については、手許流動性を連結売上高の約3～4ヶ月分に維持することを目指し、資金計画を適時に作成・更新しています。また、必要に応じて銀行借入を活用し、資金調達コストの抑制と資本効率の最適化を図っています。これにより、安定した資金運用が実現されています。

マックス株式会社の経営成績に影響を与える要因は多岐にわたります。まず、国内外の経済状況が重要です。特に、国内の新設住宅着工戸数の減少は、インダストリアル機器事業に悪影響を及ぼす可能性があります。次に、為替レートの変動も大きな要因であり、外貨建取引が含まれるため、急激な変動は業績に影響を与えることがあります。また、原材料価格の変動も重要で、特に普通線材の価格が上昇すると、製品コストに直接影響します。製品品質に関しては、ISO9001の認証を取得しているものの、欠陥が発生した場合には顧客への告知や回収に伴う費用が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、情報漏洩やシステムの破壊・破損もリスク要因として認識されており、情報セキュリティの強化が求められています。

マックス株式会社の経営者は、企業の持続的成長と価値向上に向けた課題を認識しています。特に、為替や原材料価格の変動が企業収益に与える影響が大きく、迅速な対応が求められています。経営理念として「良い製品を責任をもって供給する」ことを掲げ、全従業員の生活向上と社会貢献を重視しています。今後の方針としては、2030年度に売上高110,000百万円超、営業利益20,000百万円超を目指す中期経営計画を策定し、事業戦略、経営基盤強化戦略、成長投資戦略の3つを軸にした取り組みを進めます。また、サステナビリティ経営を推進し、環境配慮型製品の開発や人材育成に注力することで、企業価値の向上を図ります。これらの施策を通じて、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

マックス株式会社において、経営上の重要な契約等に関する事項は特にありません。これにより、特定の契約が経営成績や財政状態に重大な影響を与える可能性は低いと考えられます。企業は、通常の営業活動に基づく契約を通じて収益を上げており、特別な契約に依存することなく安定した経営を行っています。今後も、契約の内容や条件を適切に管理し、リスクを最小限に抑える方針を維持していくことが重要です。

マックス株式会社の研究開発活動は、メカニカル技術とエレクトロニクス技術を融合させた技術の展開を基本に推進されています。特に、顧客のニーズを的確に捉えるため、現場主義を重視し、製品が使われる現場での観察と分析を行っています。2024年3月期の研究開発費は4,345百万円で、オフィス機器事業に1,096百万円、インダストリアル機器事業に2,642百万円、HCR機器事業に59百万円、全社費用に546百万円が投じられました。新製品開発としては、オフィス機器事業の複写機内蔵用オートステープラや文字表示機器、インダストリアル機器事業の空圧工具や電動工具などが含まれます。また、3D CADや解析ソフトを活用し、開発生産性の向上を図るとともに、環境に優しい製品の開発にも注力しています。これにより、競争優位の製品開発を進め、事業の拡大と業績の向上を目指しています。

マックス株式会社の設備の状況は、2024年3月31日現在で、設備投資の総額は3,036百万円です。内訳は、オフィス機器に772百万円、インダストリアル機器に2,210百万円、HCR機器に53百万円が投じられています。主要な設備としては、高崎事業所において金型治工具や生産設備があり、帳簿価額は1,130百万円です。藤岡工場ではホッチキス針等の生産設備があり、帳簿価額は1,678百万円です。また、玉村工場ではエアネイラ等の生産設備があり、帳簿価額は5,416百万円です。設備の合理化や品質改善を目的とした投資が行われており、特にタイ工場の生産設備や本社のリニューアルが重要なプロジェクトとして位置付けられています。これにより、競争力のある製品開発と生産効率の向上を目指しています。

マックス株式会社の株式の状況は、2024年3月31日現在、発行済株式総数は47,537,426株で、資本金は12,367百万円です。株主資本は76,426百万円で、自己株式は1,020,076株を保有しています。株主構成は、個人株主が約30.34%、金融機関が約47.10%を占めており、その他法人や外国法人等も含まれています。2024年3月期の配当金は1株あたり101円で、配当性向は55.86%です。また、自己株式の取得については、取締役会の決議に基づき、2023年8月と12月にそれぞれ600,000株と500,000株の取得が行われました。これにより、株主還元を強化し、株主価値の向上を図っています。

マックス株式会社は、株主への利益還元を経営の最重要政策の一つと位置付けています。利益配分に関する基本方針は「事業活動による利益を持続的な成長により拡大し、長期安定的に利益配分を行うこと」と定めています。配当政策は「連結決算を基準に、純資産配当率3.5％を下限として配当性向50％を目指す」としています。2024年3月期の配当は、前期から23円増配の「1株当たり年間配当金101円」と予定されています。また、次期の配当は、変更後の配当政策を適用し「1株当たり年間配当金108円」を計画しています。これにより、株主還元を強化し、企業の持続可能な成長を支える方針を示しています。

マックス株式会社は、コーポレート・ガバナンスの充実を図るために、自律的な経営を重視しています。社是として「良い製品を責任をもって供給する」「全従業員の生活の向上と人材の養成に努める」「社会に奉仕し、文化に貢献する」を掲げ、企業価値の向上を目指しています。取締役会は、経営の監督機能を強化し、適正な情報開示を行うことを基本方針としています。また、内部監査室が設置され、業務の有効性や効率性を監査し、定期的に取締役会に報告しています。さらに、リスク管理体制を整備し、各部門のリスク管理状況を把握し、改善を図る体制を構築しています。これにより、企業の持続可能な成長を支えるガバナンス体制を確立しています。

マックス株式会社の役員は、男性8名、女性2名の計10名で構成されており、女性の比率は20%です。代表取締役社長は小川辰志氏で、1988年に入社し、2023年6月に社長に就任しました。専務取締役は角芳尋氏で、1985年に入社し、経営企画室長を経て現在の役職に就いています。取締役には、常勤監査等委員の中村智彦氏や社外取締役の倉澤佳子氏、神田安積氏、木内昭二氏が含まれています。役員の任期は通常1年で、役員報酬は固定報酬、業績連動報酬、非金銭報酬から成り立っています。取締役会は毎月開催され、経営の監督機能を強化しています。役員はそれぞれの専門分野での経験を活かし、企業の持続的成長に貢献しています。

マックス株式会社の監査体制は、監査等委員会を中心に構築されています。この委員会は、取締役である常勤監査等委員1名と社外取締役3名の計4名で構成されており、監査等に関する適切な経験と知識を有しています。監査等委員会は、業務の執行状況について取締役や従業員から報告を求める権限を持ち、定期的に会議を開催しています。2024年度には17回の会議が行われ、全ての委員が出席しました。また、内部監査室が設置され、全社リスクに対応した監査を実施し、業務の有効性と効率性を評価しています。監査結果は四半期ごとに取締役会に報告され、経営方針の浸透状況や業務の公正性・適法性を確認するための活動が行われています。これにより、企業の透明性と信頼性を高めることを目指しています。

マックス株式会社の役員の報酬等は、月額報酬（固定報酬）、業績連動報酬（役員賞与）、非金銭報酬（譲渡制限付株式報酬）の3つの要素から成り立っています。役員賞与は業績に応じて変動し、概ね固定報酬が50%、役員賞与が35%、株式報酬が15%となるよう設計されています。月額の固定報酬は毎月支払われ、業績連動報酬は定時株主総会の普通決議による承認を得て支払われます。非金銭報酬は、取締役会決議に基づき毎年付与されます。2023年6月の第92回定時株主総会では、取締役の報酬限度が月額20,000,000円以内と承認され、役員賞与として103,471,250円が支給されることが決議されました。これにより、役員の業績に対するインセンティブを強化し、企業価値の向上を図っています。

マックス株式会社の株式の保有状況は、2024年3月31日現在、発行済株式総数は47,537,426株で、自己株式は1,020,076株を保有しています。株主構成は、金融機関が47.10%、個人株主が30.34%を占めており、その他法人や外国法人等も含まれています。大株主には、株式会社群馬銀行が1,850,688株、日本製鉄株式会社が202,600株、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループが375,800株を保有しています。これらの株式は、取引関係の維持・強化を目的として保有されており、安定した取引関係を築くための重要な要素となっています。また、当社は毎年取締役会で保有株式の適切性を検討し、保有の合理性を確認しています。

マックス株式会社の経理の状況は、債権管理や資金調達における流動性リスクの管理が重要な要素となっています。営業債権については、各事業部門が主要取引先の状況を定期的にモニタリングし、回収懸念の早期把握を図っています。また、有価証券及び投資有価証券は、格付けの高い債券のみを対象としており、信用リスクは僅少です。市場リスクに関しては、為替予約を基本的に実施していないため、外貨建て債権及び債務は為替変動リスクに晒されています。流動性リスクは、経理部が適時に資金計画を作成・更新し、手許流動性を連結売上高の約3～4ヶ月分に維持することで管理されています。これにより、安定した経理運営が実現されています。

マックス株式会社の連結財務諸表は、2024年3月31日現在のデータに基づいて作成されています。連結貸借対照表では、総資産が121,717百万円、流動資産が69,392百万円、固定資産が52,324百万円となっています。流動資産の内訳には、現金及び預金が31,624百万円、売掛金が13,919百万円、有価証券が6,595百万円が含まれています。負債は21,870百万円で、流動負債が10,647百万円、固定負債が11,223百万円です。純資産は99,847百万円で、自己資本比率は81.9%です。連結損益計算書では、売上高が86,638百万円、営業利益が12,601百万円、経常利益が13,717百万円、当期純利益が10,435百万円となっています。これらの数値は、企業の健全な財務状況を示しており、持続可能な成長を支える基盤となっています 。

マックス株式会社のセグメント情報は、主にオフィス機器、インダストリアル機器、HCR機器の3つの事業セグメントに分かれています。2024年3月期の売上高は、オフィス機器が21,006百万円（前年比-2.2%）、インダストリアル機器が62,392百万円（前年比+4.5%）、HCR機器が3,239百万円（前年比+4.0%）となっています。セグメント利益は、オフィス機器が3,965百万円（前年比-7.5%）、インダストリアル機器が12,691百万円（前年比+34.5%）、HCR機器が△7百万円（前年比+193百万円の増益）です。全体の売上高は86,638百万円で、前年から2.8%の増加を示しています。特にインダストリアル機器部門は、新製品の販売が好調で、全体の利益を押し上げる要因となりました。これにより、各セグメントの成長戦略が明確になり、今後の事業展開においても重要な指標となります。

マックス株式会社の連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されています。重要な会計方針及び見積りに用いた仮定は以下の通りです。1) 貸倒引当金は、売上債権の貸倒損失に備え、一般債権については貸倒実績率に基づき、特定の債権については個別に回収可能性を考慮して計上しています。2) 製品保証引当金は、自主回収及び無償保証期間に基づく修理の支払いに備え、合理的に見込まれる損失を計上しています。3) 退職給付関係は、数理計算上の前提条件に基づいて算出され、前提条件の変動が将来の費用及び債務に影響を与える可能性があります。4) 繰延税金資産は、将来の利益計画に基づいて計上され、回収可能性が見込まれない場合には減額される可能性があります。5) 固定資産の減損は、将来キャッシュ・フローの見積りに基づき、帳簿価額を回収可能価額まで減額することがあります。

マックス株式会社の金融商品関係は、主に営業債権、投資有価証券、借入金などで構成されています。2024年3月31日現在、現金及び現金同等物は31,624百万円で、前年からの増加が見られます。営業債権には受取手形、売掛金が含まれ、顧客の信用リスクに晒されています。また、外貨建ての営業債権は為替変動リスクに影響を受ける可能性があります。投資有価証券は、主に債券及び業務に関連する取引先の株式であり、時価評価が行われています。金融商品の時価は、観察可能な市場価格に基づいて評価され、レベル1からレベル3に分類されています。流動性リスクについては、資金計画を適時に作成し、手許流動性を連結売上高の約3～4ヶ月分に維持することで管理されています。これにより、安定した資金運用が実現されています。

マックス株式会社のリース取引関係は、主にファイナンス・リース取引に関連しています。2024年3月31日現在、所有権移転外ファイナンス・リース取引として、主に親会社におけるコンピュータや営業活動に使用される営業車がリース資産として計上されています。リース資産の減価償却は、リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法によって行われています。リース債務は、流動負債に計上され、2024年3月31日現在のリース債務は243百万円です。これにより、資産の効率的な利用が図られ、経営資源の最適化が進められています。

マックス株式会社の有価証券関係は、2024年3月31日現在、連結貸借対照表に計上されている有価証券及び投資有価証券の総額は27,667百万円です。この内訳は、株式が6,920百万円、債券が1,202百万円、地方債が1,997百万円、社債が18,333百万円、投資信託が291百万円となっています。これらの有価証券は、時価評価が行われており、上場株式は活発な市場で取引されているため、レベル1の時価に分類されています。一方、地方債や社債は市場での取引頻度が低く、レベル2の時価に分類されています。また、非上場株式は250百万円、関係会社株式は85百万円が計上されています。これにより、企業の資産運用の多様化が図られています。

マックス株式会社の収益認識は、顧客との契約に基づいて行われています。2024年3月期の売上高は86,638百万円で、商品及び製品を顧客に引き渡した時点または顧客が検収した時点で収益を認識しています。国内の販売については、出荷時点で収益を認識する方針です。契約負債は、オフィス機器及びインダストリアル機器において、引渡し時に収益認識する海外顧客との販売契約に基づき、受注時に受け取った前受金に関するもので、2024年3月31日現在の契約負債は68百万円です。また、顧客との契約から生じた債権は期末残高で15,770百万円となっています。収益認識においては、販売目標金額が外部投資家に公表されているため、営業部門が目標達成のプレッシャーを感じる可能性があり、適切な金額及び時期での売上高計上に潜在的リスクが存在します。

マックス株式会社の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な情報を提供しています。注記事項には、連結の範囲、重要な会計方針、収益認識、金融商品、リース取引、有価証券、税効果会計、及び関連当事者取引に関する詳細が含まれています。特に、連結の範囲に関しては、19社の連結子会社があり、非連結子会社についても記載されています。また、収益認識に関する注記では、顧客との契約から生じる収益の認識基準が明示されています。金融商品関係では、時価評価の方法やリスク管理の方針が説明されており、リース取引関係では、リース資産及びリース債務の状況が記載されています。これらの注記事項は、投資家や利害関係者に対して企業の財務状況を透明に示すための重要な情報源となっています。