株式会社マーベラス

株式会社マーベラス（E02467）は、エンターテインメント業界において新しい体験を提供する企業です。2023年度の売上高は29,493百万円で、前年度比16.5%の増加を記録しました。営業利益は2,415百万円、経常利益は3,002百万円でしたが、特別損失として3,660百万円を計上し、当期純損失は515百万円となりました。資金の流動性は良好で、営業キャッシュ・フローから得た資金は2,892百万円で、期末の現金及び現金同等物は12,677百万円に達しました。従業員数は594名で、平均年齢は38.1歳、平均年間給与は6,208,559円です。企業理念は「驚き」と「感動」を世界に届けることであり、様々な戦略的事業投資を通じて成長を目指しています。

株式会社マーベラスの主要な経営指標は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益などが含まれます。2023年度の売上高は29,493百万円で、前年度比16.4%の増加を示しました。営業利益は2,415百万円、経常利益は3,002百万円でしたが、当期純損失は517百万円となりました。過去5年間の売上高営業利益率は8%から17%の範囲で推移しており、2023年度は8.2%でした。自己資本比率は79.2%で、安定した資本構成を維持しています。また、営業活動によるキャッシュ・フローは2,892百万円で、現金及び現金同等物の期末残高は12,677百万円に達しました。これらの指標は、企業の収益性と財務の健全性を示す重要な要素です。

株式会社マーベラスは、主に「デジタルコンテンツ事業」「アミューズメント事業」「音楽映像事業」の3つの事業を展開しています。デジタルコンテンツ事業では、家庭用ゲーム機やスマートフォン向けのゲームコンテンツの企画・開発・販売を行い、他社のゲーム開発も受託しています。アミューズメント事業では、業務用機器の企画・開発・販売を行い、特に人気IPとのアライアンスを強化しています。音楽映像事業では、アニメーションを中心とした音楽・映像コンテンツの制作・プロデュースを行い、舞台興行やキャラクター商品化など多面的な展開を図っています。これにより、エンターテインメントの多様なニーズに応えています。

株式会社マーベラスは、1997年6月に「音とゲームと映像を融合させた新しいエンターテイメントソフトウェアの創造」を目的として設立されました。設立当初の資本金は5,000万円で、東京都港区元赤坂に本社を置きました。1997年10月にはゲーム音楽のCD商品の発売を開始し、1998年には映像事業を開始しました。1999年には業務用ゲームソフトと家庭用ゲームソフトの発売を行い、2002年にはジャスダック市場に上場しました。2004年にはインターネット対応型携帯電話コンテンツサービスの企画・開発を行うため、株式会社マーベラスライブウェアを設立しました。2012年には東京証券取引所市場第1部に上場し、2014年に社名を「株式会社マーベラス」に変更しました。これまでの沿革を通じて、エンターテイメント業界における多様な事業展開を行っています。

株式会社マーベラスの2023年度の財務情報は以下の通りです。売上高は29,493百万円で、前年度比16.4%の増加を記録しました。営業利益は2,415百万円、経常利益は3,002百万円でしたが、当期純損失は517百万円となりました。資産合計は30,681百万円、負債合計は6,581百万円、純資産は24,099百万円です。自己資本比率は79.2%で、安定した財務基盤を維持しています。キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローが2,892百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは-1,288百万円、財務活動によるキャッシュ・フローは-2,167百万円でした。これにより、期末の現金及び現金同等物は12,677百万円となりました。これらの指標は、企業の収益性と財務の健全性を示す重要な要素です。

株式会社マーベラスは、「『驚き』と『感動』を世界に届ける新しいエンターテイメントの創造」を経営理念に掲げています。これに基づき、娯楽の要素を融合させた新しいエンターテイメントを提供し、株主、顧客、従業員の満足度向上を目指しています。重点経営指標としては、売上高営業利益率を重視し、効率的な経営を追求しています。また、キャッシュ・フロー経営にも注力し、運転資金や開発投資資金の確保を図っています。中長期的には、急速に進化するエンターテイメント市場に対応し、革新的なコンテンツの創出を目指しています。特に、自社コンテンツの育成や技術開発力の向上、グローバル展開を推進し、持続的な成長を目指しています。

株式会社マーベラスでは、自然災害や人為的災害、経営上のリスクに迅速かつ的確に対応するためのリスク管理体制を整えています。リスクが発生した際には、全社員が一丸となって迅速かつ冷静に対処し、人命の保護を最優先します。リスク管理責任者は親会社の経営企画担当部門長であり、各事業部長や管理部門長がリスク管理者として機能します。また、リスク管理委員会を設置し、年1回の定例会議を開催して重大リスクの評価や対応策を決定しています。さらに、事業継続計画（BCP）を策定し、緊急時の情報発信や防災訓練を定期的に実施することで、リスク発生時の影響を最小限に抑える努力をしています。

株式会社マーベラスの2023年度（2023年4月1日～2024年3月31日）の経営成績は、売上高29,493百万円で前期比16.4%増、営業利益2,415百万円で前期比2.9%減、経常利益3,002百万円で前期比2.4%増、親会社株主に帰属する当期純損失は517百万円となりました。デジタルコンテンツ事業では、新規オリジナルタイトルの販売が計画を下回り、プロジェクト損失を計上しましたが、既存タイトルの北米・欧州版が好調でした。オンライン部門では『ドルフィンウェーブ』が堅調に推移しました。全体として、エンターテイメント市場の成長を背景に、マルチコンテンツ戦略を推進し、話題性の高いコンテンツの提供に注力しています。

株式会社マーベラスの2023年度末の財政状態は以下の通りです。資産合計は34,538百万円で、前年度比1,908百万円減少しました。負債合計は7,141百万円で、前年度比77百万円減少しています。純資産は27,396百万円で、親会社株主に帰属する当期純損失517百万円を計上したことにより、前年度比1,830百万円減少しました。自己資本比率は79.2%で、前年度の80.1%からわずかに低下しています。1株当たり純資産は451円60銭で、前年度は482円69銭でした。これらの指標は、企業の財務の健全性を示す重要な要素であり、安定した資本構成を維持しています。

株式会社マーベラスの2023年度のキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。営業活動によるキャッシュ・フローは2,892百万円で、前年の976百万円から大幅に増加しました。投資活動によるキャッシュ・フローは-1,288百万円で、主に有形固定資産の取得に1,795百万円を支出しました。財務活動によるキャッシュ・フローは-2,167百万円で、配当金の支払いに2,007百万円を支出しました。これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は12,677百万円となり、前年の12,553百万円から124百万円増加しました。これにより、企業は運転資金や開発投資資金を確保しつつ、戦略的な投資機会にも備えています。

株式会社マーベラスは、サステナビリティを重要な経営課題として認識し、ESG（環境・社会・ガバナンス）やSDGs（持続可能な開発目標）に基づく取り組みを進めています。事業活動の基本概念である「マーベラスバイブル」に則り、世界中の人々の幸せにつながる新しい価値の創造を目指しています。具体的には、人材確保と育成、ダイバーシティの推進、コーポレート・ガバナンスの強化を重要課題として特定しています。2024年3月末時点での女性管理職比率は14.5%、外国人管理職比率は12.9%です。また、育児休業取得率は男性90.9%、女性116.7%を達成しています。これらの取り組みを通じて、持続可能な社会の実現に向けた活動を継続しています。

株式会社マーベラスの事業には、いくつかのリスクが存在します。デジタルコンテンツ事業やアミューズメント事業においては、家庭用ゲームソフトやオンラインゲームの開発・販売において、プラットフォームの承認が必要であり、これが得られない場合、業績に重大な影響を与える可能性があります。また、国内のゲーム市場は少子化やユーザーの嗜好変化に影響され、販売動向が不安定になるリスクがあります。さらに、感染症の蔓延や大規模イベントの自粛要請により、アミューズメントや音楽映像事業が大きな影響を受ける可能性もあります。加えて、法令や規制の改正、顧客情報の流出、知的財産権の侵害などもリスク要因として挙げられます。これらのリスクに対して、当社はリスク管理体制を整え、影響を最小限に抑える努力をしています。

株式会社マーベラスの経営者は、2023年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を以下のように分析しています。売上高は29,493百万円で前年度比16.4%増加しましたが、親会社株主に帰属する当期純損失は517百万円となりました。営業利益は2,415百万円で、売上高営業利益率は8.2%でした。キャッシュ・フローは営業活動から2,892百万円を得ており、投資活動には1,288百万円を支出しました。財務活動では配当金の支払いに2,167百万円を支出しました。これにより、現金及び現金同等物の期末残高は12,677百万円となり、前年より124百万円増加しました。経営者は、エンターテイメント市場の変化に対応しつつ、持続可能な成長を目指す方針を強調しています。

株式会社マーベラスの資本の財源は主に営業キャッシュ・フローから得られ、2023年度は2,892百万円の資金を確保しました。この資金は、有形固定資産の取得に1,795百万円を使用し、投資活動には1,288百万円を支出しました。また、財務活動として配当金の支払いに2,167百万円を支出しました。その結果、現金及び現金同等物の期末残高は12,677百万円となり、前年より124百万円増加しました。資金の流動性については、運転資金や開発投資資金に加え、戦略的投資機会にも備えた現預金水準を確保しています。資金運用は安全性の高い金融資産で行われており、経営理念に基づく事業拡大を支えるための基盤が整っています。

株式会社マーベラスの経営成績に重要な影響を与える要因として、以下の点が挙げられます。まず、家庭用ゲームソフトやオンラインゲームの開発・販売において、プラットフォームの承認が必要であり、これが得られない場合、業績に重大な影響を与える可能性があります。また、国内のゲーム市場は少子化やユーザーの嗜好変化に影響され、販売動向が不安定になるリスクがあります。さらに、人気タイトルへの依存度が高く、これらのタイトルに不具合が生じた場合や市場環境が変化した場合には、ユーザー離れが起こる恐れがあります。システムリスクも重要で、インターネットを介したサービス提供において、通信環境の安定稼働が求められます。これらの要因が組み合わさることで、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

株式会社マーベラスの経営者は、現在の経営環境における課題を認識し、持続的な成長を目指す方針を掲げています。特に、急速に進化するエンターテイメント市場において、独自のコンテンツ（IP）の創出と育成が最重要課題であると認識しています。また、技術開発力の向上やグローバル展開の推進も重要な戦略として位置付けています。経営者は、ダイバーシティの推進やコーポレート・ガバナンスの強化を通じて、企業の透明性と効率性を高めることを目指しています。これにより、全てのステークホルダーから信頼される企業を目指し、革新的なエンターテイメントを提供することが使命であるとしています。

株式会社マーベラスは、いくつかの重要な契約を締結しています。まず、ソニー・インタラクティブエンタテインメントとの間で「PlayStation 4」用ゲームソフトの開発に関するライセンス契約を結んでおり、契約期間は2014年7月24日から2015年3月31日までで、以後1年毎に自動更新されます。また、任天堂との「Nintendo Switch」用ゲームソフトの開発・販売に関する契約もあり、契約期間は2017年7月31日から2020年7月30日までで、こちらも1年毎に自動更新されます。さらに、Apple Inc.とのiOS Developer Program Licence AgreementやGoogle Inc.とのデベロッパー販売契約も締結しており、これらはスマートフォン・タブレット端末向けアプリケーションの配信及び販売に関するものです。これらの契約は、同社の事業運営において重要な役割を果たしています。

株式会社マーベラスは、市場のニーズに迅速に対応するため、積極的に研究開発に取り組んでいます。基本方針として、世界中のユーザーに楽しさと驚きを提供することを掲げ、顧客満足度の高い商品開発を重要な課題と認識しています。2023年度には、次世代ゲーム機に向けた基礎研究やミドルウェア、ツール類の開発を行い、自社販売のための企画・試作制作や受託開発も実施しました。研究開発費は、デジタルコンテンツ事業で452百万円、アミューズメント事業で57百万円、音楽映像事業では0百万円となり、合計で509百万円を投資しました。これにより、技術開発力の向上を図り、競争力のある製品を市場に提供することを目指しています。

株式会社マーベラスは、事業拡大及び新技術への対応のため、必要かつ効率的な設備投資を行う方針を採っています。2023年度に実施した設備投資の総額は3,018百万円で、内訳は以下の通りです。デジタルコンテンツ事業では、ゲーム開発機器及びソフトウェアに759百万円を投資しました。アミューズメント事業では、アミューズメント施設機器及びソフトウェアに1,933百万円を投資しました。また、全社共通の社内システム設備に325百万円を投資しました。主要な設備の状況としては、本社におけるデジタルコンテンツ事業の開発設備及びソフトウェアの帳簿価額は601百万円、アミューズメント事業の開発設備及びソフトウェアは1,720百万円となっています。現在、休止中の設備はなく、全ての設備が稼働しています。

株式会社マーベラスの株式の状況は、2024年3月31日現在で以下の通りです。発行済株式総数は61,725,000株で、自己株式は1,372,551株を保有しています。株主資本は26,080百万円で、資本金は3,611百万円、資本剰余金は8,744百万円、利益剰余金は15,464百万円です。株主構成では、個人株主が52.28%を占め、主要な大株主にはImage Frame Investment（HK）Limitedが20.00%、中山隼雄氏が14.81%の株式を保有しています。1株当たり純資産額は451.60円、1株当たり当期純損失は8.55円となっています。これらの情報は、企業の財務状況や株主構成を理解する上で重要な指標となります。

株式会社マーベラスは、株主への利益還元を経営の重要課題と位置付け、将来の事業拡大と財務体質の強化のために必要な内部保留を確保しつつ、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としています。剰余金の配当の決定機関は取締役会であり、財務状況や事業展開を総合的に勘案した上で、2024年度の期末配当を1株当たり33円とすることを決議しました。配当金の総額は2,007百万円で、基準日は2024年3月31日、効力発生日は2024年6月7日です。このように、株主の皆様のご支援に報いるため、安定した配当を維持する方針を堅持しています。

株式会社マーベラスは、コーポレート・ガバナンスの強化を重要な経営課題と位置付けています。経営理念として「驚き」と「感動」を世界に届ける新しいエンターテイメントの創造を掲げ、全てのステークホルダーから信頼される企業を目指しています。監査役会設置会社の形態を採用し、取締役会は毎月定例会を開催し、重要な意思決定を行っています。業務執行は「職務権限規程」に基づき、決裁権者が迅速に決定を下す体制を整えています。また、内部監査部門が設置され、業務の適正性や効率性を監査し、経営の透明性を確保しています。役員報酬は業績に連動し、株主の利益を考慮した設計となっています。これにより、持続可能な成長を支えるガバナンス体制を構築しています。

株式会社マーベラスの役員は、2024年3月31日現在で、男性12名、女性1名の計13名で構成されています。役員のうち女性の比率は7.7%です。取締役会は年間13回開催され、出席状況は全員が高い出席率を維持しています。代表取締役社長の佐藤澄宣氏は、2001年にフロム・ソフトウェアに入社し、2007年にマーベラスに入社しました。取締役には常勤取締役が3名、社外取締役が6名、社外監査役が3名含まれています。社外取締役はそれぞれ独立した立場から経営に関与し、業務執行の監督機能を強化しています。役員の報酬は業績に連動し、透明性のある報酬制度が導入されています。

株式会社マーベラスは、監査体制を強化し、内部監査と会計監査を適切に実施しています。内部監査室は代表取締役社長の直下に設置され、内部統制監査及び業務監査を担当しています。監査計画は年初に策定され、各監査対象部門から独立した立場で実施されます。監査役会は年間13回開催され、常勤監査役は全ての会議に出席しています。会計監査はPwC Japan有限責任監査法人と契約しており、監査人は林壮一郎氏と木村圭佑氏です。監査法人は、財務諸表が一般に公正妥当と認められる基準に準拠していると認めています。監査役は取締役の職務執行を監視し、内部監査部門と連携して経営監視機能を果たしています。

株式会社マーベラスの役員の報酬は、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして機能する報酬体系を基本方針としています。業務執行取締役の報酬は、基本報酬、業績連動型賞与、業績連動型株式報酬から構成されています。社外取締役には基本報酬のみが支払われます。2024年3月期の業績予想の修正を受け、代表取締役社長の月額報酬は30%減額され、常勤取締役は12%減額されました。役員ごとの連結報酬等の総額は1億円以上の者が存在しないため、詳細は記載されていません。役員報酬の決定は取締役会で行われ、指名報酬委員会の答申を尊重しています。

株式会社マーベラスの株式の保有状況は、2024年3月31日現在で以下の通りです。発行済株式総数は62,216,400株で、そのうち自己株式は1,372,500株を保有しています。自己株式の割合は2.21%です。株主構成では、個人株主が52.28%を占め、主要な大株主にはImage Frame Investment（HK）Limitedが20.00%、中山隼雄氏が14.81%の株式を保有しています。また、単元未満株式は43,900株存在します。これらの情報は、企業の株主構成や株式の流動性を理解する上で重要な指標となります。

株式会社マーベラスの経理の状況は、2023年度の連結財務諸表に基づいています。資産残高は34,538百万円で、前年度比1,908百万円減少しました。負債残高は7,141百万円で、前年度比77百万円減少しています。純資産は27,396百万円で、親会社株主に帰属する当期純損失517百万円を計上したことにより、前年度比1,830百万円減少しました。自己資本比率は79.2%で、前年度の80.1%からわずかに低下しています。経理部門は、月次で損益とキャッシュ・フローを確認し、運転資金や開発投資資金の確保に努めています。また、経理業務は内部監査と連携し、透明性のある財務報告を行っています。これにより、企業の財務状況を適切に把握し、経営判断に活かしています。

株式会社マーベラスの連結財務諸表は、2024年3月31日現在の財務状況を示しています。連結貸借対照表によると、資産合計は34,538百万円で、流動資産は25,712百万円、固定資産は8,826百万円です。流動資産の内訳には、現金及び預金が12,677百万円、売掛金が3,231百万円、商品及び製品が157百万円などが含まれています。負債合計は7,141百万円で、純資産は27,396百万円です。連結損益計算書では、売上高が29,493百万円、営業利益が2,415百万円、当期純損失が517百万円となっています。これらの情報は、企業の財務健全性や業績を把握するための重要な指標となります。

株式会社マーベラスの報告セグメントは「デジタルコンテンツ事業」「アミューズメント事業」「音楽映像事業」の3つで構成されています。2023年度の外部顧客への売上高は、デジタルコンテンツ事業が15,435百万円、アミューズメント事業が9,021百万円、音楽映像事業が5,036百万円で、合計29,493百万円となりました。セグメント利益は、デジタルコンテンツ事業が474百万円、アミューズメント事業が3,107百万円、音楽映像事業が531百万円で、合計4,113百万円です。セグメント資産は、デジタルコンテンツ事業が10,607百万円、アミューズメント事業が4,325百万円、音楽映像事業が1,024百万円で、合計15,957百万円となっています。これらの情報は、各事業の業績を把握し、経営資源の配分を決定するための重要な指標となります。

株式会社マーベラスの重要な会計方針には、仕掛品及びソフトウエア仮勘定の評価が含まれています。仕掛品の評価損は、タイトルごとの見込販売収益を基に算出され、期末残高が見込販売収益を上回る場合に評価損を計上します。2023年度には、仕掛品の評価損が2,425百万円、ソフトウエア仮勘定の評価損が390百万円となりました。見込販売収益の算出には、タイトルごとの見込販売数量や総開発費が主要な仮定として用いられます。経営環境や市場の動向の変化により、想定していた収益が見込めない場合、評価損を計上する可能性があります。これらの会計方針は、企業の財務状況を正確に反映するために重要です。

株式会社マーベラスは、金融商品の時価を観察可能性及び重要性に応じて3つのレベルに分類しています。レベル1は活発な市場で形成される相場価格、レベル2は観察可能なインプットを用いた時価、レベル3は観察できないインプットを使用した時価です。2024年3月31日現在、時価で連結貸借対照表に計上している金融商品は、社債が3,912百万円で、全てレベル2に分類されています。また、長期貸付金は26百万円、敷金及び保証金は130百万円で、これらもレベル2に分類されています。金融商品に対する取組方針としては、安全性の高い金融資産での資金運用を行い、デリバティブ取引は財務上のリスクヘッジに限定しています。顧客の信用リスクに対しては、与信管理基準に従い、取引先の信用状況を定期的に把握する体制を整えています。

株式会社マーベラスのリース取引は、主にファイナンス・リース取引に分類されます。所有権移転外ファイナンス・リース取引において、リース資産は主としてアミューズメント事業における施設機器（工具、器具及び備品）です。リース資産の減価償却は、リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法によって行われています。これにより、リース資産の価値を適切に反映し、財務諸表における資産の評価を行っています。リース取引は、資金調達の一環として利用され、経営資源の効率的な活用を図っています。

株式会社マーベラスの有価証券関係について、2024年3月31日現在の状況は以下の通りです。連結貸借対照表に計上されている有価証券は、社債が3,912百万円で、全てレベル2に分類されています。社債の取得原価は4,026百万円で、差額は-114百万円となっています。また、長期貸付金は26百万円、敷金及び保証金は130百万円で、これらもレベル2に分類されています。2023年度には、非上場株式に対して85百万円の減損処理を行っており、これにより投資有価証券評価損が計上されています。これらの情報は、企業の資産状況や投資戦略を理解する上で重要な指標となります。

株式会社マーベラスの収益認識に関する方針は、顧客との契約から生じる収益を事業ごとに異なる基準で認識しています。デジタルコンテンツ事業では、コンシューマゲーム及びオンラインゲームの販売において、製品を顧客に引き渡した時点で収益を認識します。国内販売については、出荷時に収益を認識し、海外販売では顧客が資産の所有に伴うリスクを享受した時点で収益を認識します。アミューズメント事業では、ゲーム機器の販売時に収益を認識し、音楽映像事業では舞台公演のチケット販売において、サービス提供が履行された時点で収益を認識します。これにより、各事業の特性に応じた適切な収益認識が行われています。

株式会社マーベラスの財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な情報を提供しています。注記事項には、連結の範囲、連結子会社の事業年度、重要な資産の評価基準及び評価方法が含まれています。連結子会社は5社で、各社の決算日は連結決算日と一致しているか、差異が3ヶ月を超えない場合には、連結財務諸表の作成において調整が行われます。また、仕掛品やソフトウエア仮勘定の評価に関する重要な会計上の見積りが記載されており、これに基づいて評価損が計上されています。これらの注記事項は、投資家や利害関係者が企業の財務状況を理解するために重要な役割を果たしています。