JA全農青果センター株式会社

JA全農青果センター株式会社は、2006年に設立され、全国農業協同組合連合会から園芸直販事業を引き継ぎました。主な事業は青果物の流通で、「市場出荷」と「直接販売」に分かれています。直接販売は、卸売市場を経由せずに実需者に直接販売する方式で、消費者のニーズに応える重要な機能です。さらに、国産青果物の販路拡大を目指し、外食や業務加工向けの市場にも力を入れています。近年では、農家の高齢化や生産コストの上昇といった課題に対応するため、コールドチェーン施設の拡充や小分け包装事業の拡大を進めています。また、「農家の無骨メシ」や「SMART」といった新たな販促手法にも挑戦し、消費者に新しい価値を提供しています。

JA全農青果センター株式会社の経営理念は「生産者と消費者を安心で結ぶ懸け橋になります」です。この理念は、農業の変化に対応し、消費者のニーズに応えるための基盤となっています。具体的には、営農と生活を支援し、元気な産地づくりに取り組むこと、安全で新鮮な国産農畜産物を消費者に届けること、そして地球環境の保全に積極的に取り組むことを重視しています。また、近年の生産コストの上昇や物流問題に対しても、相対販売やコールドチェーン施設の拡充、小分け包装事業の拡大などを通じて、消費者ニーズに細やかに対応しています。これにより、JA全農グループとして高い志を持ち、日本の農業と農家に貢献し続けることを目指しています。

JA全農青果センター株式会社は、2006年6月1日に設立されました。設立当初は全国農業協同組合連合会から園芸直販事業を移管され、同年9月1日から事業を開始しました。2012年には大和センターを神奈川県平塚市に移転し、神奈川センターとして営業を開始しました。2013年4月1日には全農青果サービス株式会社を合併し、加工業務開発本部を新設、九州事務所も開設しました。2017年には東日本事業部と西日本事業部を設置し、2020年には本部制を導入しました。2023年4月1日には営業本部を事業統括本部に改称し、九州事務所を廃止しました。2024年には経営管理本部に改称し、北海道事務所を廃止するなど、組織の見直しを進めています。これらの歴史を通じて、JA全農青果センターは青果物の流通と販売の効率化を図り、消費者のニーズに応える体制を整えてきました。

JA全農青果センター株式会社は、青果物の仕入れと販売を基幹事業とし、全国各地の生産地から新鮮な青果物を消費者に届けています。主なサービスには、青果物の小分け包装やセットセンターの運営があります。小分け包装では、商品特徴の説明や売場での取り扱い向上を目的に、パックや袋、小箱包装を行っています。また、セットセンターでは生協の宅配事業における農産品の事前加工や仕分け業務を請け負い、迅速な配送を実現しています。さらに、食品メーカーと連携し、自社ブランドの加工食品の製造・販売にも取り組んでおり、国産農産物を原料とした安全・安心なオリジナル加工食品のブランド確立を目指しています。これにより、生産者と消費者を結ぶ懸け橋としての役割を果たしています。