株式会社石井表記

株式会社石井表記は、主に電子機器部品製造装置やディスプレイ及び電子部品の製造を行う企業です。2024年1月期の売上高は16,729,291千円、経常利益は1,721,384千円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,101,345千円でした。総資産は16,681,725千円、純資産は8,686,407千円で、自己資本比率は52.1%です。また、1株当たりの純資産額は1,065.44円、1株当たりの当期純利益は135.09円です。企業は安定した配当を目指し、2024年4月の定時株主総会で1株当たり15円の配当を決議しました。コーポレート・ガバナンスの強化にも取り組んでおり、法令遵守や透明性の向上を重視しています。

株式会社石井表記の主要な経営指標は、過去5年間の推移を示しています。2020年から2024年の売上高は、2020年の10,368,079千円から2024年には16,729,291千円に増加しましたが、2023年には18,222,306千円から減少しました。経常利益は、2020年の212,467千円から2024年には1,721,384千円に達しましたが、2023年からは減少しています。親会社株主に帰属する当期純利益は、2020年の105,274千円から2024年には1,101,345千円に増加しました。自己資本比率は2020年の24.9%から2024年には52.1%に上昇し、企業の財務基盤が強化されています。1株当たり純資産額は、2020年の374.89円から2024年には1,065.44円に増加しました。これらの指標は、企業の成長と安定性を示しています。

株式会社石井表記は、電子機器部品製造装置、ディスプレイ及び電子部品、その他の3部門にわたる事業を展開しています。電子機器部品製造装置部門では、プリント基板製造装置やインクジェットコーターの製造・販売を行い、国内外の顧客に提供しています。ディスプレイ及び電子部品部門では、電子部品の実装や自動車向けの印刷製品の製造を行い、特に車載部品分野への展開を進めています。その他の部門では、関連子会社を通じて多様な製品を提供しています。全体として、当社は製品の開発から生産、販売、サービスまで幅広い事業活動を行い、顧客ニーズに応える製品を提供しています。

株式会社石井表記は、1973年4月にネームプレートの製造及び販売を目的として設立されました。1974年には福山工場を開設し、1978年に本社を広島県福山市に移転しました。1981年にはプリント基板製造装置の製造販売を開始し、同年にHYOKI USA, INC.を設立しました。1999年12月には広島証券取引所に上場し、2000年には東京証券取引所市場第二部に移行しました。2004年には太陽電池ウェーハの製造販売を開始し、2007年には液晶配向膜塗布装置の製造販売を開始しました。2016年には車載部品向け印刷製品の製造販売を開始し、2022年には東京証券取引所のスタンダード市場に移行しました。2024年には新たに上海賽路客供応鏈科技有限公司を設立し、事業の拡大を図っています。

株式会社石井表記の2024年1月31日現在の財務情報は以下の通りです。総資産は16,681,725千円で、前年度比で442,000千円増加しました。流動資産は5,629,153千円、固定資産は11,052,572千円です。負債は7,995,317千円で、流動負債は5,451,191千円、固定負債は2,544,126千円です。純資産は8,686,407千円で、自己資本比率は52.1%です。2024年の売上高は16,729,291千円、経常利益は1,721,384千円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,101,345千円でした。キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローが561,541千円、投資活動によるキャッシュ・フローが△1,412,038千円、財務活動によるキャッシュ・フローが122,382千円でした。これらの指標は、企業の健全な財務状況を示しています。

株式会社石井表記の経営方針は、「独創的」な製品作りに情熱を持って「挑戦」し、会社と社員の永遠の幸福を目指すことです。具体的には、世界一の技術集団としての成長を目指し、「人」を大切にし、地域に根ざした企業活動を通じて経済社会に貢献することを掲げています。また、売上高経常利益率を重要な経営指標とし、コア技術の深掘りや新製品開発、新市場の開拓、低コスト化を推進しています。これにより、安定的な収益と永続的成長を目指し、顧客ニーズに応じた高い生産性の装置を提供することを重視しています。さらに、財務体質の強化や事業の安定化にも取り組んでおり、変化の速い市場環境に適応するための人事制度の再構築を進めています。

株式会社石井表記では、リスク管理を重要な経営課題として位置付けています。主なリスクとして「気候変動」と「人的資本」を挙げており、気候変動に関しては、自然環境の変化が事業活動に与える影響を考慮し、省エネルギー対策や情報開示を進めています。また、人的資本に関しては、必要な人材の確保と育成が事業の継続に不可欠であると認識し、従業員の健康管理や労働時間の適正化に努めています。リスク管理体制は、管理本部とコンプライアンス委員会が中心となり、取締役会が監督を行う仕組みを整えています。これにより、リスクの顕在化を防ぎ、万が一の際には損害を最小限に抑えることを目指しています。

株式会社石井表記の2024年1月期の経営成績は、売上高167億29百万円で前年度比8.2%減、営業利益15億80百万円で21.6%減、経常利益17億21百万円で14.6%減となりました。新型コロナウイルスの影響から経済活動が正常化する中、プリント基板分野では受注実績を売上高に繋げたものの、パソコンやスマートフォンの需要減少により半導体向けパッケージ基板の需要が減少しました。また、液晶関連分野でも需要が減少し、全体として売上高は前年度を下回りました。特に、ディスプレイ及び電子部品事業では、売上高120億68百万円（前年度比4.9%減）、営業利益9億34百万円（前年度比11.9%減）となり、全体的に厳しい経営環境が影響しています。

株式会社石井表記の2024年1月31日現在の財政状態は、総資産が166億81百万円で前年度比4億42百万円増加しました。流動資産は110億64百万円で、現金及び預金が3億60百万円、受取手形が7億58百万円増加した一方、棚卸資産と売掛金はそれぞれ減少しました。固定資産は56億16百万円で、前年度比1億21百万円減少しています。負債は79億95百万円で、前年度比8億21百万円減少しました。流動負債は54億51百万円、固定負債は25億44百万円です。純資産は86億86百万円で、前年度比12億64百万円増加し、自己資本比率は52.1%となりました。これにより、企業の財務基盤は強化されていることが示されています。

株式会社石井表記の2024年1月期におけるキャッシュ・フローの状況は、連結ベースで現金及び現金同等物が22億26百万円となり、前年度末比で5億66百万円減少しました。営業活動によるキャッシュ・フローは5億61百万円で、前年度比67.9%減少しました。主な要因は、税金等調整前当期純利益が15億13百万円、減価償却費が6億13百万円であった一方、仕入債務の減少が10億7百万円、売上債権の増加が5億7百万円でした。投資活動によるキャッシュ・フローは14億12百万円の支出で、主な要因は定期預金の払戻による収入が24億20百万円であったものの、定期預金の預入による支出が33億66百万円、有形固定資産の取得による支出が4億62百万円でした。財務活動によるキャッシュ・フローは1億22百万円の収入で、短期借入金の純増が7億円、長期借入金の返済が4億20百万円、配当金の支払が81百万円でした。

株式会社石井表記は、持続可能な社会への貢献と企業価値の向上を目指し、気候変動と人的資本を重要課題として取り組んでいます。気候変動に関しては、自然環境の変化が事業に与える影響を認識し、省エネルギー対策や情報開示を進めています。人的資本については、必要な人材の確保と育成が事業の継続に不可欠であるとし、従業員の健康管理や労働時間の適正化に努めています。ガバナンス体制としては、管理本部とコンプライアンス委員会が取り組み状況を審議し、取締役会が監督を行う仕組みを整えています。これにより、リスク管理や持続可能な成長を実現するための基盤を築いています。

株式会社石井表記が認識している事業等のリスクは、主に以下の通りです。まず、特定企業への依存があり、中国子会社の取引先であるSHANGHAI SUN-WA TECHNOS CO.,LTD.の売上高が連結売上高の13.7%を占めています。この取引先の需要動向によっては、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。次に、新製品開発においては、顧客のニーズに合った製品をタイムリーに開発することが難しく、市場動向の変化に対応できないリスクがあります。また、資材調達に関しては、急激な環境変化により供給が逼迫し、原材料価格が高騰する可能性があります。さらに、自然災害や製造物責任、法規制リスクも考慮されており、これらのリスクが顕在化した場合、財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

株式会社石井表記の2024年1月期における経営成績は、売上高167億29百万円（前年度比8.2%減）、営業利益15億80百万円（前年度比21.6%減）、経常利益17億21百万円（前年度比14.6%減）となりました。新型コロナウイルスの影響から経済活動が正常化する中、プリント基板分野では受注実績を売上高に繋げたものの、パソコンやスマートフォンの需要減少が影響し、半導体向けパッケージ基板の需要が減少しました。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが5億61百万円（前年度比67.9%減）、投資活動によるキャッシュ・フローが14億12百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが1億22百万円の収入となりました。これにより、現金及び現金同等物は22億26百万円となり、前年度末比で5億66百万円減少しました。全体として、厳しい経営環境の中での成長を目指す姿勢が見られます。

株式会社石井表記の資金需要は主に運転資金と設備資金に分かれます。運転資金は製品製造に必要な材料や部品の購入、製造経費、販売費、一般管理費などの営業費用に充てられます。一方、設備資金は生産設備の能力増強や更新のために必要です。資金調達は自己資金と金融機関からの借入金を利用しており、特にシンジケートローンを通じて4,600,000千円の資金を調達しています。流動性については、現金及び現金同等物に加え、コミットメントラインを設けることで十分な流動性を確保しています。2024年1月31日現在の有利子負債の残高は3,672,862千円であり、原材料価格の高騰など不確実な状況に備え、追加資金を確保できる体制を整えています。

株式会社石井表記の経営成績に重要な影響を与える要因は、主に市場環境の変化、顧客の需要動向、及び新製品開発の進捗に関連しています。2024年1月期においては、新型コロナウイルスの影響から経済活動が正常化する中、プリント基板分野では受注実績を売上高に繋げたものの、パソコンやスマートフォンの需要減少が影響し、半導体向けパッケージ基板の需要が減少しました。また、液晶関連分野では巣ごもり需要の終了に伴い液晶パネルの需要が減少し、これが全体の売上高に大きな影響を与えました。さらに、顧客の生産調整や中国経済の減速も影響を及ぼし、連結子会社の業績にも悪影響を及ぼしました。これらの要因により、売上高は167億29百万円（前年度比8.2%減）、営業利益は15億80百万円（前年度比21.6%減）となりました。

株式会社石井表記の経営者は、現在の経営環境において重要な課題として、気候変動と人的資本の確保を挙げています。気候変動に関しては、自然環境の変化が事業活動に与える影響を認識し、省エネルギー対策や情報開示を進める方針です。また、人的資本については、必要な人材の確保と育成が事業の継続に不可欠であるとし、従業員の健康管理や労働時間の適正化に努めています。今後の方針としては、高収益の技術集団を目指し、顧客ニーズに即した新製品の開発や新規顧客の開拓を進めること、財務体質の強化を図ること、そして特定事業領域への依存からの転換を目指すことが挙げられています。これにより、企業の安定と成長を図ることを目指しています。

株式会社石井表記における経営上の重要な契約は、主に販売に関する契約とシンジケートローン契約に分かれます。販売に関する契約では、株式会社アマダとの間で湿式バリ取り機の販売権を許与する契約が1996年12月11日に締結され、契約期間は1998年12月10日までですが、現在も契約は延長継続中です。また、シンジケートローン契約については、2022年5月26日に締結されたタームローン契約があり、借入金額は2,100,000千円で、契約期間は2022年5月31日から2027年5月31日までの5年間です。この契約は、当社グループの財政状態を安定化させ、運転資金を効率的に調達するために重要な役割を果たしています。

株式会社石井表記は、技術革新の著しい経営環境において、企業の成長に研究開発活動が不可欠であると認識し、幅広い市場に向けた研究開発を行っています。2024年の試験研究費は136百万円で、電子機器部品製造装置事業に84百万円、ディスプレイ及び電子部品事業に51百万円を投資しました。主な研究開発成果として、インクジェットコーターやプリント基板研磨装置の機能向上を目指し、競争力のある新製品の開発に取り組んでいます。特に、インクジェット塗布技術は環境負荷低減の観点から注目されており、半導体分野やエレクトロニクス関連市場への展開を進めています。また、車載部品分野への展開も目指し、印刷技術を活用した部品開発を行っています。これにより、顧客ニーズに応じた高付加価値製品の提供を目指しています。

株式会社石井表記は、2024年1月31日現在、設備投資を502百万円実施しました。電子機器部品製造装置事業では、35百万円の生産設備更新を行い、ディスプレイ及び電子部品事業では、当社で146百万円、JPN,INC.で160百万円、上海賽路客電子有限公司で92百万円の投資を行いました。全社では、太陽光発電装置や社内基幹システムの更新に68百万円を投資しました。主要な設備としては、本社工場において電子機器部品製造装置やディスプレイ及び電子部品の生産設備があり、帳簿価額は合計830,288千円です。なお、設備の除却や売却は行われておらず、今後も生産能力の維持・向上を目指した投資を継続する方針です。

株式会社石井表記の2024年1月31日現在の株式の状況は以下の通りです。発行可能株式総数は31,644,909株で、発行済株式は8,176,452株です。株主数は2,799人で、個人株主が大半を占めています。大株主の状況では、石井峯夫氏が24.11%の株式を保有し、次いで石井敏博氏が7.54%、イシイヒョーキ従業員持株会が7.11%を保有しています。自己株式は23,607株で、個人その他の株主に含まれています。1株当たりの配当額は15円で、配当性向は16.42%です。株価は2024年1月31日現在944円で、最高株価は1,183円、最低株価は360円でした。これらの情報は、企業の株主構成や配当政策を理解する上で重要です。

株式会社石井表記は、株主への利益配分を安定かつ継続的に実施することを重要な経営課題としています。剰余金の配当は年1回の期末配当を基本方針としており、期末配当の決定は株主総会で行われます。また、取締役会の決議により、毎年7月31日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款に定めています。2024年の期末配当は1株当たり15円で、前期より5円の増配となりました。内部留保資金は、今後の経営環境の変化に対応するため、企業体質の充実強化や事業展開のための財源として利用される予定です。今後も安定した配当を実施しうる利益体質の確立を目指しています。

株式会社石井表記は、コーポレート・ガバナンスの強化を重要な経営課題と位置付けています。経営環境の変化に迅速に対応するため、取締役会、監査役会、コンプライアンス委員会、内部監査室などの組織機能を整備し、内部統制システムの強化を図っています。法令遵守を重視し、企業倫理の維持に努め、株主や社員、取引先、地域社会との良好な関係を築くことを目指しています。また、投資家に対しては迅速かつ適切な情報開示を行い、経営の透明性を向上させる努力をしています。これにより、企業価値の最大化を図るとともに、持続可能な成長を実現するための基盤を築いています。

株式会社石井表記の役員は、男性10名、女性0名で構成されています。代表取締役会長は石井峯夫氏で、1963年に石井表記製作所を創業し、1973年に当社を設立しました。代表取締役社長は山本晋宏氏で、1994年に入社し、様々な役職を経て2023年に社長に就任しました。取締役会は年間12回開催され、経営方針や重要事項の決定、業務執行状況の監督を行っています。社外取締役は2名おり、石井裕工氏は地方行政の経験を持ち、本田祐二氏は弁護士としての専門知識を有しています。監査役は3名で、社外監査役が2名含まれています。社外役員との間に利害関係はなく、独立性が確保されています。

株式会社石井表記では、監査役3名（うち社外監査役2名）が取締役会をはじめとする重要な会議に出席し、取締役の業務執行を監査しています。監査役会は年間14回開催され、各監査役の出席状況は全員が高い出席率を維持しています。会計に関する事項については、会計監査人から監査の方法及び結果に関する報告を受け、その適法性・相当性を確認しています。社外監査役の森末辰彦氏は税理士の資格を有し、財務及び会計に関する知見を持っています。また、内部監査室が設置されており、業務監査を計画的に行い、その結果を代表取締役社長に報告しています。監査の実効性を確保するため、監査結果は取締役会及び監査役会に直接報告される体制が整えられています。

株式会社石井表記の役員の報酬は、取締役会が決定権を持ち、常勤取締役は基本報酬と役員賞与で構成されています。2024年の役員報酬は91,758千円で、前年度の86,736千円から増加しました。役員賞与は業績連動型で、親会社株主に帰属する当期純利益を基準に算定されますが、2024年度は不支給とされました。監査役の報酬は基本報酬のみで構成され、年額20,000千円以内と決議されています。監査役の報酬は6,000千円で、社外役員の報酬は11,040千円です。役員報酬の決定にあたっては、業績や経済情勢、各役員の職責を考慮し、透明性を持って運用されています。

株式会社石井表記の2024年1月31日現在の株式の保有状況は以下の通りです。発行済株式総数は8,176,452株で、自己株式は23,600株を保有しています。株主数は2,799人で、個人株主が大半を占めています。大株主の状況では、石井峯夫氏が24.11%の株式を保有し、次いで石井敏博氏が7.54%、イシイヒョーキ従業員持株会が7.11%を保有しています。個人以外の株主は、金融機関や法人が含まれ、全体の約50.69%を占めています。自己株式は236単元に相当し、単元未満株式は7,352株です。これらの情報は、企業の株主構成や保有状況を理解する上で重要です。

株式会社石井表記の経理状況は、財務管理の透明性と効率性を重視しています。経理部門は、資金の流動性を確保するために、運転資金と設備資金の需要を適切に管理しています。運転資金は製品製造に必要な材料や部品の購入、製造経費、販売費、一般管理費に充てられ、設備資金は生産設備の能力増強や更新に使用されます。資金調達は自己資金と金融機関からの借入金を利用し、シンジケートローンを通じて4,600,000千円の資金を調達しています。また、経理部門は信用リスクや市場リスクを管理し、定期的に取引先の財務状況を確認しています。これにより、流動性リスクを低減し、安定した経営基盤を維持することを目指しています。

株式会社石井表記の連結財務諸表は、2024年1月31日現在の財政状態を示しています。総資産は166億81百万円で、前年度比で4億42百万円増加しました。流動資産は110億64百万円、固定資産は56億16百万円です。負債は79億95百万円で、前年度比8億21百万円減少しました。純資産は86億86百万円で、親会社株主に帰属する当期純利益は1,101,345千円でした。連結損益計算書では、売上高は167億29百万円、営業利益は15億80百万円、経常利益は17億21百万円となっています。また、連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが5億61百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが14億12百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが1億22百万円の収入となっています。これらの情報は、企業の経営成績や財政状態を理解する上で重要です。

株式会社石井表記のセグメント情報は、主に「電子機器部品製造装置事業」と「ディスプレイ及び電子部品事業」の2つに分かれています。2024年の生産実績は、電子機器部品製造装置が3,233,425千円（前年同期比86.4%）、ディスプレイ及び電子部品が9,565,994千円（前年同期比94.0%）でした。受注実績では、電子機器部品製造装置が3,594,366千円（前年同期比59.2%）、ディスプレイ及び電子部品が11,319,277千円（前年同期比88.2%）となっています。販売実績は、電子機器部品製造装置が4,649,777千円（前年同期比84.2%）、ディスプレイ及び電子部品が12,068,287千円（前年同期比95.1%）でした。全体の売上高は16,729,291千円で、前年同期比91.8%の減少となりました。

株式会社石井表記の連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。重要な会計方針として、繰延税金資産の回収可能性の判断が挙げられます。これは将来の収益力に基づく課税所得の見積りに依存しており、事業計画に含まれる製品の売上高、売上総利益率、販売費及び一般管理費の予測が主要な仮定となっています。また、固定資産の減損に関しては、事業計画に基づく将来売上予測や費用の見積りが重要な要素です。これらの見積りや仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度の財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

株式会社石井表記の金融商品に関する状況は、主に営業債権、投資有価証券、営業債務、借入金に関連しています。営業債権である受取手形及び売掛金、長期貸付金は顧客の信用リスクに晒されています。投資有価証券は主に業務上の関係を有する企業の株式であり、市場価格の変動リスク及び発行体の信用リスクに影響を受けます。短期借入金は営業取引に係る資金調達に使用され、長期借入金及びリース債務は設備投資に必要な資金調達を目的としています。リスク管理体制としては、信用リスクの管理を営業担当部門が行い、定期的に取引先の状況をモニタリングしています。また、市場リスクについては、投資有価証券の時価や発行体の財務状況を把握し、必要に応じて為替予約を利用してヘッジしています。

株式会社石井表記におけるリース取引は、主にファイナンス・リース取引に分類されます。所有権移転ファイナンス・リース取引では、無形固定資産として基幹システムが含まれ、減価償却方法は自己所有の固定資産に適用する方法と同一です。所有権移転外ファイナンス・リース取引では、電子機器部品製造装置事業における生産設備が対象となり、リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しています。また、使用権資産としてディスプレイ及び電子部品事業における土地使用権があり、こちらもリース期間を耐用年数とし、定額法で減価償却されています。リース債務は、約定返済予定に基づいて記載され、流動性リスクの管理が行われています。

株式会社石井表記の有価証券関係について、2024年1月31日現在の状況は以下の通りです。売買目的有価証券及び満期保有目的の債券は該当事項がありません。その他有価証券として、株式が55,376千円（取得原価35,394千円、差額19,982千円）計上されています。また、社債は29,880千円（取得原価30,000千円、差額△120千円）で、合計85,256千円の有価証券が計上されています。前年度の連結貸借対照表では、株式が33,253千円、社債が29,808千円で、合計63,061千円でした。これにより、当社は有価証券の保有状況を適切に管理し、資産の流動性を確保しています。

株式会社石井表記の収益認識に関する方針は、顧客との契約に基づいており、主に電子機器部品製造装置事業とディスプレイ及び電子部品事業に分かれています。電子機器部品製造装置事業では、プリント基板製造装置の販売について、国内販売は顧客による製品検収時、輸出販売はリスクが顧客に移転した時点で収益を認識します。インクジェットコーターの販売は、エンドユーザーが据付後に動作確認を行った時点で収益を認識します。ディスプレイ及び電子部品事業では、製品の支配が顧客に移転した時点で収益を認識し、国内販売では出荷時点で収益を認識する場合もあります。これにより、収益の認識は顧客との契約に基づく履行義務の充足に依存しています。

株式会社石井表記の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表及び個別財務諸表において重要な情報を提供しています。注記事項には、セグメント情報、関連情報、固定資産の減損損失、のれん償却額及び未償却残高、負ののれん発生益に関する情報、関連当事者情報が含まれています。また、会計方針の変更や重要な会計上の見積りに関する情報も記載されており、特に繰延税金資産の回収可能性や固定資産の減損に関する見積りが重要です。これにより、投資家や利害関係者は企業の財務状況をより深く理解することができます。