株式会社北川鉄工所

株式会社北川鉄工所は、工作機器事業、産業機械事業、金属素形材事業の3つを主な事業として展開しています。2021年に策定した長期経営計画「Plus Decade 2031」では、「4つの価値観を実践し、世界基準の成長を実現する」ことを目指しています。具体的には、事業構造の転換、経営品質の進化、人材育成を重点項目に掲げています。2023年度の売上高は、工作機械事業が9,233百万円（前期比5.9%減）、産業機械事業は堅調に推移しましたが、労務費の高騰や資材価格の高止まりが影響しています。従業員数は2,785人で、自己資本比率は52.0%です。今後は新たなビジネスモデルの創出や既存事業の基盤強化に取り組む方針です。

株式会社北川鉄工所の主要な経営指標は以下の通りです。2023年度の売上高は54,015百万円、経常利益は2,935百万円、当期純利益は381百万円でした。資本金は8,640百万円、発行済株式総数は9,650千株です。純資産額は35,234百万円、総資産額は71,807百万円です。自己資本比率は49.1%、自己資本利益率は1.1%です。また、1株当たりの純資産額は3,816.73円、1株当たりの当期純利益は41.25円、配当性向は72.7%です。2024年度の見通しでは、売上高は51,713百万円を予想しています。これらの指標は、企業の財務健全性や成長性を示す重要なデータです。

株式会社北川鉄工所は、主に3つの事業部門を展開しています。第一に「キタガワ グローバル ハンド カンパニー」では、旋盤用チャックや油圧回転シリンダ、NC円テーブルなどの工作機器を製造・販売しており、特に旋盤用チャックは国内市場シェアの過半を占めています。第二に「キタガワ サン テック カンパニー」では、コンクリートプラントや環境関連設備の製造・販売を行っています。第三に「キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー」では、自動車部品や建設機械部品の製造を手掛けています。これらの事業を通じて、国内外での市場拡大を目指しています。また、2023年にはケメット・ジャパン株式会社を完全子会社化し、半導体事業にも進出しました。

株式会社北川鉄工所は、1918年に広島県で木造船用補機の製造を目的に設立されました。1924年には鋳物工場と機械工場を増設し、鋼船用船具の製造を開始。1936年には工作機械器具の製造を開始し、1941年に株式会社に改組されました。1955年には米国企業と技術提携し、1957年には日本工業規格の表示許可工場となりました。1961年には広島証券取引所に上場し、1962年には東京および大阪証券取引所にも上場。1974年には北川冷機株式会社を設立し、自動車用部品の製造を開始。1999年にはISO9001の認証を取得し、2003年にはISO14001の認証も取得しました。近年では、2018年に無人航空機の開発を開始するなど、新たな事業展開を進めています。

株式会社北川鉄工所の財務情報は以下の通りです。2024年3月31日現在、総資産は80,142百万円、負債は40,111百万円、純資産は40,031百万円です。自己資本比率は49.9%で、1株当たり純資産は4,336.42円です。2023年度の売上高は61,567百万円、経常利益は3,319百万円、当期純利益は1,645百万円でした。営業活動によるキャッシュ・フローは4,880百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは-3,080百万円、財務活動によるキャッシュ・フローは292百万円でした。従業員数は2,785人で、企業の財務健全性を示す重要な指標となっています。

株式会社北川鉄工所は、企業ビジョンとして「お客様の喜びを我々の喜びとし、素直な心を尊び、勇気ある行動を敬う」ことを掲げています。2021年度に策定した長期経営計画「Plus Decade 2031」では、2031年度に連結売上高1,000億円、2026年度に連結営業利益60億円を目指しています。また、投下資本利益率（ROIC）を6%以上、自己資本利益率（ROE）を8%以上に設定し、資本政策としてキャピタリゼーション比率を25～30%に保つ方針です。2024年度には新たな中期経営計画を策定し、事業環境に適応した目標を設定する予定です。既存事業の基盤強化や人材育成、デジタル技術の活用による業務改革にも注力しています。

株式会社北川鉄工所では、リスク管理規程に基づき、リスク管理委員会を中心とした体制を構築しています。信用リスクについては、営業部門が主要取引先の状況を定期的にモニタリングし、財務状況の悪化による回収懸念を早期に把握しています。市場リスクに関しては、外貨建ての営業債権債務に対して先物為替予約や金利スワップ取引を利用してヘッジを行っています。また、流動性リスクの管理には、財務部門が資金繰計画を作成し、手許流動性を維持することで対応しています。さらに、気候変動や自然災害に対するリスクも考慮し、保険加入や迅速な対応体制を整備しています。これにより、企業の持続的な成長を支えるリスク管理を実施しています。

株式会社北川鉄工所の2023年度の経営成績は、売上高が61,567百万円（前期比3.1%増）、営業利益が1,680百万円（前期比762.0%増）、経常利益が2,409百万円（前期比133.0%増）、親会社株主に帰属する当期純利益が1,267百万円となりました。特に、営業利益は大幅に増加し、前年の418百万円の損失から黒字に転換しました。セグメント別では、工作機器事業が9,233百万円（前期比5.9%減）、産業機械事業が19,738百万円（前期比15.1%減）、金属素形材事業が29,804百万円（前期比14.9%増）となり、自動車部品の需要回復が寄与しました。全体として、経営環境の厳しさの中でも成長を維持し、収益改善を図ることができました。

株式会社北川鉄工所の2024年3月31日現在の財政状態は以下の通りです。総資産は80,142百万円で、前年度比5,661百万円の増加を示しています。これは、退職給付に係る資産や現金及び預金の増加によるものです。負債は40,111百万円で、前年度比2,697百万円の増加が見られ、主に借入金の増加が影響しています。純資産は40,031百万円で、前年度比2,964百万円の増加を記録しました。自己資本比率は49.9%で、安定した財政基盤を維持しています。これらの指標は、企業の財務健全性を示す重要なデータであり、今後の成長戦略においても重要な役割を果たします。

株式会社北川鉄工所の2023年度のキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。営業活動によるキャッシュ・フローは4,880百万円の収入で、主な内訳は減価償却費3,495百万円、仕入債務の減少による支出2,357百万円です。投資活動によるキャッシュ・フローは3,080百万円の支出で、有形固定資産の取得による支出が2,947百万円を占めています。財務活動によるキャッシュ・フローは292百万円の収入で、長期借入による収入が3,741百万円でした。これにより、期末の現金及び現金同等物の残高は10,367百万円となり、前年度末に比べ2,218百万円の増加を示しました。これらの指標は、企業の資金繰りや財務健全性を示す重要なデータです。

株式会社北川鉄工所は、サステナビリティに関する取り組みを重要視しており、気候変動や循環型社会の実現に向けたガバナンス体制を整えています。取締役会は、環境課題に関する基本方針や目標を審議・決定し、全社リスク管理委員会が進捗を監督しています。特に、気候変動に対するリスク管理を強化し、外部環境分析を基にリスクの特定と評価を行っています。重要なサステナビリティ項目として「気候変動」と「人的資本」を挙げ、2030年および2050年の社会動向を予測し、シナリオ分析を通じて事業への影響を把握し、具体的な対策を計画・実行しています。また、女性の活躍推進や多様な人材の活用にも取り組み、持続可能な成長を目指しています。

株式会社北川鉄工所が認識している事業等のリスクは以下の通りです。まず、経済動向や景気の変動が売上に直接影響を与える可能性があります。特に、インフレの長期化や金融引締めが業績に影響を及ぼすことが懸念されています。また、原材料やエネルギーの価格上昇、特別な税金や関税、調達先の倒産などもリスク要因です。競合環境も厳しく、価格交渉が難航する可能性があります。さらに、製品の品質に関するリスクも存在し、万が一不具合が発生した場合、社会的信用の低下や損害賠償が発生する恐れがあります。海外進出においては、法律や規制の変更、急激な経済変化などが事業運営に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、適切な管理体制を整え、未然防止に努めています。

株式会社北川鉄工所の経営者は、2023年度の経営成績を以下のように分析しています。世界経済は地政学リスクやインフレの影響で不透明な状況が続く中、日本経済は回復基調にあります。当社の売上高は61,567百万円（前期比3.1%増）、営業利益は1,680百万円（前期比762.0%増）、経常利益は2,409百万円（前期比133.0%増）、親会社株主に帰属する当期純利益は1,267百万円に達しました。特に、営業利益の大幅な増加は、事業構造の転換や経営品質の向上が寄与しています。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが4,880百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが3,080百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが292百万円の収入となり、期末の現金及び現金同等物は10,367百万円に増加しました。これにより、企業の財務基盤は強化され、今後の成長に向けた基盤が整いました。

株式会社北川鉄工所の資本の財源は、主に営業活動によるキャッシュ・フローと金融機関からの借入による資金調達に依存しています。資金需要は、製品製造のための原材料や部品の購入、製造費用、販売費、一般管理費などの運転資金、さらに製造設備の増強や更新を目的とした設備資金が含まれます。2023年度には設備投資や株式取得を実施しましたが、営業活動によるキャッシュ・フローの増加により、期末の現金及び現金同等物の残高は10,367百万円となり、前期末比で2,218百万円の増加を記録しました。このように、流動性を維持しつつ、資金の調達と運用を適切に行うことで、企業の安定した運営を支えています。

株式会社北川鉄工所の経営成績に重要な影響を与える要因は多岐にわたります。まず、経済環境の変化が挙げられます。特に、中東やウクライナ情勢の影響、インフレの長期化、金融引き締めなどが業績に影響を及ぼす可能性があります。また、原材料やエネルギーの価格上昇、特別な税金や関税の導入、調達先の倒産などもリスク要因です。競合環境も厳しく、価格交渉が難航することが予想されます。さらに、製品の品質管理も重要であり、万が一不具合が発生した場合、社会的信用の低下や損害賠償が発生する恐れがあります。海外進出においては、法律や規制の変更、急激な経済変化が事業運営に影響を与える可能性があります。これらの要因を総合的に管理し、持続的な成長を目指すことが求められています。

株式会社北川鉄工所の経営陣は、企業価値の最大化を目指し、現在の経営環境や入手可能な情報を基に最善の経営方針を立案することに努めています。具体的には、各セグメントの成長追求、開発体制の再構築、人的資源の戦略的投入、持続的成長に向けた経営基盤の確立を経営課題として認識しています。特に、事業構造の転換を図り、工作機器事業、産業機械事業、金属素形材事業のバランスを見直し、周辺領域への事業展開を推進する方針です。また、2024年度には新たな中期経営計画を策定し、事業環境に適合した目標を設定する予定です。これにより、持続可能な成長を実現し、企業の競争力を高めることを目指しています。

株式会社北川鉄工所において、2023年度の経営上の重要な契約等は特に存在しないとされています。これにより、特定の契約が経営成績や財政状態に重大な影響を与えるリスクは低いと認識されています。企業は、通常の営業活動において顧客との契約を締結し、これに基づいて収益を計上していますが、特に重要な契約はないため、経営の安定性が保たれています。今後も、契約の履行状況や市場環境に応じて、適切な契約管理を行い、リスクを最小限に抑える方針です。

株式会社北川鉄工所は、2023年度において多様な研究開発活動を展開しました。特に、UAV（無人航空機）開発では、有線ドローン「HOVER EYE」を開発し、消防・警備・防災の現場での運用を実現しました。このドローンは、操縦ライセンス不要で最小一人での運用が可能です。また、高付加価値素材を対象とした新型ウォータージェットの開発や、高速画像処理技術、画像検査技術の研究開発も進めています。これらの活動により、期待通りの成果を上げ、新たな商品としての企画開発も行っています。2023年度の研究開発費は565百万円であり、各セグメントの主な研究開発活動が含まれています。今後も引き続き、試験機の検証を進め、製品化に向けた取り組みを強化していく方針です。

株式会社北川鉄工所では、2023年度において製造設備の増強、合理化及び更新を目的とし、総額2,565百万円の設備投資を行いました。本社工場（広島県府中市）の加工・組立棟、物流棟を新設し、重要な設備の除却または売却は行っていません。主要な設備の帳簿価額は、本社工場が3,992百万円、本山工場が894百万円、下川辺工場が880百万円、福山工場が580百万円となっています。特に、キタガワ グローバル ハンド カンパニーの工作機器製造設備や、キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニーの鋳物製造設備が重要な役割を果たしています。今後も設備の新設や更新を計画しており、特に本社工場の生産能力向上を目指しています。

株式会社北川鉄工所の株式の状況は、2024年3月31日現在、発行済株式総数は9,650,803株で、資本金は8,640百万円です。株主構成は、個人株主が52.2%、金融機関が25.3%、その他法人が9.5%を占めています。自己株式は420,342株で、議決権の状況は、完全議決権株式が9,162,900株、単元未満株式が67,603株となっています。大株主には、野村アセットマネジメント株式会社が497千株（3.94%）を保有しており、株主の利益還元を重視した配当政策を採用しています。配当は年2回の中間配当と期末配当を基本としており、連結配当性向は30%を目指しています。

株式会社北川鉄工所は、株主への利益還元を経営上の重要課題と位置付けています。将来の事業展開や経営体質の強化を図るため、内部留保の充実を図りつつ、連結配当性向30%を目標とした安定した配当を継続する方針です。剰余金の配当は中間配当と期末配当の年2回を基本としており、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会で決定されます。2024年度の剰余金の配当は、1株あたり40円（中間配当は無配）とされており、内部留保資金は将来の株主利益確保や企業価値の増大に向けた設備投資や研究開発投資に活用されます。また、定款には中間配当を行うことができる旨が定められています。

株式会社北川鉄工所は、経営環境の変化に対応するため、コーポレート・ガバナンスの充実を重要課題と位置付けています。取締役会は監査等委員会を設置し、経営の透明性と効率化を図っています。社外取締役は5名選任されており、経営の監督機能を強化しています。特に、社外取締役は人材育成や財務に関する豊富な経験を持ち、経営の透明性向上に寄与しています。また、執行役員制度を導入し、業務執行と経営意思決定の分離を図っています。リスク管理については、全社リスク管理委員会が設置され、重要なリスクの特定と評価を行い、年1回以上の報告が義務付けられています。これにより、企業の健全性を確保し、企業価値の増大を目指しています。

株式会社北川鉄工所の役員は、2024年6月21日開催の定時株主総会において、取締役を20名以内、監査等委員である取締役を5名以内と定めています。現在、役員は男性7名、女性1名（女性比率12.5%）で構成されています。代表取締役会長は北川祐治氏、代表取締役社長は岡野帝男氏です。社外取締役は5名おり、監査等委員である取締役は3名です。社外取締役には、経営の透明性を高めるための豊富な経験を持つ西川三佐子氏、杉口安弘氏、野上武志氏、貝原潤司氏、平浩介氏が選任されています。役員の出席状況は良好で、取締役会への出席率は高く、経営の監督機能を強化しています。また、役員は内部監査や業務執行の適法性を確保するため、監査等委員会を通じて監査を行っています。

株式会社北川鉄工所の監査は、有限責任あずさ監査法人によって実施されています。監査等委員会は、監査方針や監査計画を策定し、監査の実施状況を監視しています。監査等委員会には、常勤監査等委員が3名おり、全員が社外取締役です。監査等委員会は、取締役会や経営会議などの重要な会議に出席し、内部監査部門からの報告を受けることで、企業の内部統制やリスク管理の状況を把握しています。内部監査は、監査等委員会直轄の内部監査室が担当し、定期的に監査を行い、その結果を取締役会に報告しています。監査法人は、財務諸表が一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかを評価し、監査報告書を作成しています。これにより、企業の透明性と信頼性を確保しています。

株式会社北川鉄工所の役員の報酬は、基本報酬、賞与、非金銭報酬等から構成されています。2024年度の取締役（監査等委員を除く）の報酬総額は106百万円で、内訳は基本報酬78百万円、賞与27百万円となっています。社外役員の報酬は36百万円で、全額が基本報酬です。役員の報酬は、株主総会で決議された限度額の範囲内で決定され、取締役会がその内容を確認しています。報酬の決定に際しては、企業価値の持続的な向上を動機づける体系を採用し、各職責に応じた適正な水準を維持することを基本方針としています。また、譲渡制限付株式報酬も導入されており、年額50百万円、普通株式年4万株を上限として支給されます。これにより、役員の業績向上を促進し、企業の成長に寄与することを目指しています。

株式会社北川鉄工所の株式の保有状況は、2024年3月31日現在、発行済株式総数は9,650,803株です。議決権のある株式は9,162,900株で、自己株式は420,300株を保有しています。主要な株主には、野村アセットマネジメント株式会社が497千株（3.94%）を保有しており、その他の大株主には、広島銀行やクボタなどが含まれています。株主構成は、個人株主が52.2%、金融機関が25.3%、その他法人が9.5%を占めています。自己株式の保有は、企業の資本政策や株主還元策に基づいて行われており、安定した経営基盤を維持するための重要な要素となっています。

株式会社北川鉄工所の経理の状況は、2023年度の連結財務諸表に基づいています。総資産は80,142百万円で、前年度比5,661百万円の増加を示しています。これは、退職給付に係る資産や現金及び預金の増加によるものです。負債は40,111百万円で、前年度比2,697百万円の増加が見られ、主に借入金の増加が影響しています。純資産は40,031百万円で、前年度比2,964百万円の増加を記録しました。自己資本比率は49.9%で、安定した財政基盤を維持しています。経理部門は、財務諸表の作成にあたり、一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいており、重要な会計方針や見積りについても適切に管理されています。これにより、企業の透明性と信頼性を確保しています。

株式会社北川鉄工所の2024年度の連結財務諸表は、以下の通りです。連結貸借対照表によると、総資産は80,142百万円で、前年度比5,661百万円の増加を示しています。流動資産は42,070百万円、固定資産は38,072百万円で、特に現金及び預金は10,646百万円に達しました。負債は40,111百万円で、主に借入金の増加が影響しています。純資産は40,031百万円で、自己資本比率は49.9%です。連結損益計算書では、売上高が61,567百万円、営業利益が1,680百万円、経常利益が2,409百万円、当期純利益が1,267百万円となっています。これらの数値は、企業の財務健全性や業績を示す重要な指標であり、今後の成長戦略においても重要な役割を果たします。

株式会社北川鉄工所のセグメント情報は、主に「キタガワ グローバル ハンド カンパニー」、「キタガワ サン テック カンパニー」、「キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー」の3つの報告セグメントから構成されています。2023年度の売上高は、キタガワ グローバル ハンド カンパニーが9,233百万円（前期比5.9%減）、キタガワ サン テック カンパニーが19,738百万円（前期比15.1%減）、キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニーが29,804百万円（前期比14.9%増）となっています。合計で61,567百万円（前期比3.1%増）です。また、受注実績では、キタガワ グローバル ハンド カンパニーが8,871百万円（前期比8.7%減）、キタガワ サン テック カンパニーが22,858百万円（前期比4.0%減）、キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニーが29,746百万円（前期比15.5%増）となっています。これらの情報は、各セグメントの業績を把握する上で重要な指標となります。

株式会社北川鉄工所の連結財務諸表は、日本において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。経営陣は、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収入・費用に影響を与える見積りを行っており、過去の実績等の情報に基づいて判断していますが、不確実な要素も含まれているため、実際の結果は見積りと異なる場合があります。重要な会計方針及び見積りに関する詳細は、連結財務諸表の注記事項に記載されています。特に、請負工事における収益認識では、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づいて収益を認識しています。見積りの方法は、見積総原価に対する実際原価の割合（インプット法）で算出され、工事の進捗に伴い見直されています。

株式会社北川鉄工所の金融商品に関する状況は、資金運用と資金調達の方針に基づいています。資金運用は、預金等の安全性の高い金融資産で行い、資金調達は主に銀行等の金融機関からの借入によって行っています。デリバティブ取引は、ヘッジ目的以外では行わない方針です。2024年3月31日現在、投資有価証券は3,926百万円で、全てレベル1の時価で評価されています。長期借入金は8,452百万円で、時価は8,287百万円となり、差額は164百万円です。信用リスクや市場リスクの管理体制も整備されており、営業債権の信用リスクは定期的にモニタリングされています。また、外貨建ての営業債権に対しては、為替変動リスクをヘッジするための先物為替予約を利用しています。

株式会社北川鉄工所のリース取引に関する状況は、主にファイナンス・リース取引に関連しています。2024年度のファイナンス・リース取引に係る資産及び債務の額は、資産が55百万円、前年度は27百万円でした。リース資産は主にキタガワ マテリアル テクノロジー カンパニーにおける生産設備（機械装置及び運搬具）であり、所有権移転外ファイナンス・リース取引として扱われています。リース資産の減価償却は、リース期間を耐用年数とし、残存価額をゼロとする定額法を採用しています。これにより、リース取引は企業の資金調達手段の一環として活用されており、設備投資に必要な資金の調達を目的としています。

株式会社北川鉄工所の有価証券関係について、2024年3月31日現在の状況は以下の通りです。子会社株式は6,228百万円、関連会社株式は97百万円で、合計は6,326百万円となっています。これらの株式は市場価格がないため、時価は記載されていません。投資有価証券は3,926百万円で、全てレベル1の時価で評価されています。前年度の投資有価証券は3,365百万円であり、増加が見られます。これにより、企業の資産構成において有価証券が重要な役割を果たしていることが示されています。また、評価差額は取得原価を超えており、企業の財務健全性を示す指標となっています。

株式会社北川鉄工所の収益認識に関する方針は、顧客との契約に基づいており、収益は履行義務の充足に応じて認識されます。2024年度の収益認識は、キタガワ グローバル ハンド カンパニーが9,233百万円、キタガワ サン テック カンパニーが13,792百万円、キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニーが29,804百万円で、合計55,621百万円となっています。収益は、出荷時に顧客に支配が移転する場合や、長期の請負工事契約に基づく進捗度に応じて認識されます。特に、請負工事契約では、履行義務の充足に係る進捗度を見積もり、実際原価に基づくインプット法で収益を認識します。また、契約資産や契約負債の管理も行い、収益認識の透明性を確保しています。

株式会社北川鉄工所の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な情報を提供しています。注記事項には、セグメント情報、関連情報、固定資産の減損損失、のれんの償却額、負ののれん発生益、関連当事者情報などが含まれています。特に、セグメント情報では、各事業部門の業績や資産状況が詳細に記載されており、経営成績の分析に役立ちます。また、関連情報では、関係会社との取引や貸付金の評価に関する情報が提供され、財務の透明性を確保しています。これらの注記事項は、投資家や利害関係者が企業の財務状況を理解するための重要な資料となっています。