株式会社バンダイナムコホールディングス

株式会社バンダイナムコホールディングス（E02481）は、エンターテインメント業界で多様な事業を展開しています。主な事業セグメントは「デジタル事業」、「トイホビー事業」、「IPプロデュース事業」、「アミューズメント事業」の4つです。2023年度の売上高は1,050,210百万円で、日本国内が624,539百万円、アメリカが165,678百万円、ヨーロッパが129,017百万円、アジアが130,975百万円を占めています。主要顧客にはApple Inc.があり、売上高は108,143百万円です。企業の理念は「Fun for All into the Future」であり、持続可能な成長を目指しています。従業員数は11,159名で、安定した収益基盤を構築するために多様なIPを活用した経営を推進しています。また、株主還元策として、安定的な配当を維持し、総還元性向50％以上を目指しています。

株式会社バンダイナムコホールディングスの主要な経営指標は、以下の通りです。2023年度の売上高は1,050,210百万円、経常利益は104,164百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は101,493百万円です。包括利益は110,456百万円、純資産額は699,823百万円、総資産額は971,838百万円となっています。1株当たり純資産額は1,069.29円、1株当たり当期純利益は153.85円です。自己資本比率は72.0％、自己資本利益率は15.0％、株価収益率は18.4倍です。営業活動によるキャッシュ・フローは88,906百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは10,136百万円、財務活動によるキャッシュ・フローは75,237百万円の使用がありました。これらの指標は、企業の安定した成長と収益基盤の強化を示しています。

株式会社バンダイナムコホールディングスは、2005年9月に株式会社バンダイと株式会社ナムコの経営統合により設立されました。バンダイは1950年7月に設立され、1986年に東京証券取引所市場第二部に上場、1988年には市場第一部に指定替えされました。一方、ナムコは1955年に設立され、1988年に市場第二部に上場、1991年に市場第一部に指定替えされました。設立後、両社は上場廃止となりました。主な沿革として、2006年にナムコからアミューズメント施設事業を新設分割し、2008年にはバンプレストから景品事業を新設分割しました。2022年4月には東京証券取引所の市場区分が見直され、プライム市場に移行しました。これらの歴史を通じて、バンダイナムコはエンターテインメント業界での地位を確立してきました。

株式会社バンダイナムコホールディングスの財務情報は以下の通りです。2023年度の売上高は1,050,210百万円、経常利益は104,164百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は101,493百万円です。総資産は971,838百万円、負債は272,014百万円、純資産は699,823百万円となっています。自己資本比率は72.0％で、安定した財務基盤を示しています。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローは88,906百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは10,136百万円のプラス、財務活動によるキャッシュ・フローは75,237百万円のマイナスでした。現金及び現金同等物の期末残高は311,264百万円です。これらの指標は、企業の健全な財務状況を反映しています。

株式会社バンダイナムコホールディングスは、変化の激しい市場環境において安定した収益基盤を構築することを重視しています。具体的には、多様な知的財産（IP）や幅広い事業カテゴリーによるポートフォリオバランスを重視し、中長期的な成長に向けた投資や新たなIPの創出を目指しています。また、IP軸戦略の強化を図り、映像・音楽作品やライブイベントからのIP創出を推進しています。さらに、ファンとの関係を深めるために「IPメタバース」の開発にも取り組んでおり、長期的な視点でパートナーとの協業を進めています。中期計画では、売上高1兆1千億円、営業利益1,250億円、ROE（自己資本当期純利益率）12％以上を目指しています。これにより、企業価値の向上と持続可能な成長を実現することを目指しています。

株式会社バンダイナムコホールディングスは、リスク管理を強化するためにグループリスクコンプライアンス委員会を設置しています。この委員会は、代表取締役社長を委員長とし、常勤取締役や事務局で構成されています。リスク管理の体制は、危機発生時の対応を含め、平常時のリスクマネジメントを強化することを目的としています。具体的には、危機が発生した場合、国内外のグループ会社のコンプライアンス担当者が専用システムを通じて情報を共有し、必要な対応を行います。また、情報セキュリティに関する危機が発生した場合は、グループ情報セキュリティ委員会が招集され、迅速に対策を講じます。さらに、外部要因として天災や政情変化、法令改正などのリスクにも対応し、BCP（事業継続計画）やBCM（事業継続マネジメント）に基づく訓練を推進しています。これにより、リスクの低減と機会の最大化を図っています。

株式会社バンダイナムコホールディングスの2023年度の経営成績は、売上高1,050,210百万円（前期比6.1％増）、営業利益90,682百万円（前期比22.1％減）、経常利益104,164百万円（前期比18.6％減）、親会社株主に帰属する当期純利益101,493百万円（前期比12.3％増）となりました。デジタル事業では、ネットワークコンテンツが安定している一方で、オンラインゲームの新作が計画を下回りました。家庭用ゲームでは「ARMORED CORE VI」や「鉄拳8」が人気を集めました。トイホビー事業は509,880百万円（前期比13.9％増）で、特に「ガンダムシリーズ」や「ONE PIECE」の商品が好調でした。IPプロデュース事業は82,468百万円（前期比0.9％増）、アミューズメント事業は既存店売上高が103.0％と好調でした。全体として、各事業が連携し、持続的な成長を目指しています。

株式会社バンダイナムコホールディングスの財政状態は、2023年度末において以下のようになっています。総資産は971,838百万円で、前年度比45,480百万円の増加が見られました。これは主に現金及び預金が41,641百万円、受取手形・売掛金・契約資産が19,182百万円増加したことによります。一方、負債は272,014百万円で、前年度比2,209百万円の減少となりました。これは未払法人税等が2,830百万円減少したことが要因です。純資産は699,823百万円で、前年度比47,689百万円の増加を記録しました。自己資本比率は72.0％に達し、前年度の70.4％から改善しています。これにより、企業の財政基盤はより強固なものとなっています。

株式会社バンダイナムコホールディングスの2023年度のキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。営業活動によるキャッシュ・フローは88,906百万円で、前期比7.0％減少しました。これは法人税等の支払額が44,132百万円に減少したことが影響していますが、税金等調整前当期純利益が146,640百万円に達したため、全体としては資金が増加しました。投資活動によるキャッシュ・フローは10,136百万円のプラスで、前期は40,878百万円の使用でした。これは投資有価証券の売却による収入が53,641百万円に達したことが要因です。財務活動によるキャッシュ・フローは75,237百万円の使用で、主に配当金の支払額が45,998百万円、自己株式の取得による支出が17,240百万円でした。最終的に、現金及び現金同等物の期末残高は311,264百万円となり、前期比34,975百万円の増加を記録しました。

株式会社バンダイナムコホールディングスは、「パーパス“Fun for All into the Future”」を基盤に、持続可能な社会の実現に向けたサステナブル活動を推進しています。2022年4月に策定した「バンダイナムコグループサステナビリティ方針」に基づき、特定したマテリアリティとして「地球環境との共生」、「適正な商品・サービスの提供」、「知的財産の適切な活用と保護」、「尊重しあえる職場環境の実現」、「コミュニティとの共生」を掲げています。中期計画では、脱炭素に向けたCO2排出量削減目標を設定し、再生可能エネルギーの導入やプラスチックのリサイクル推進など具体的なアクションプランを実施しています。また、サステナビリティ評価を業績連動賞与に導入し、従業員の意識向上にも努めています。これにより、企業としての社会的責任を果たし、持続可能な成長を目指しています。

株式会社バンダイナムコホールディングスは、事業運営において様々なリスクを認識し、適切な対応策を講じています。主なリスクには、急速な市場変化や技術の進化、特定の知的財産（IP）への依存、競争の激化が含まれます。特に、デジタル事業ではプラットフォームの多様化や開発期間の長期化がリスク要因となっています。また、トイホビー事業では少子化や原油価格の上昇、脱プラスチックに向けた規制強化が影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対して、バンダイナムコは新技術への対応や人材育成、品質管理体制の強化を進めています。さらに、自然災害や感染症の拡大といった外部要因にも備え、BCP（事業継続計画）やBCM（事業継続マネジメント）を推進しています。これにより、リスクの低減と機会の最大化を図り、持続可能な成長を目指しています。

株式会社バンダイナムコホールディングスの経営者は、2023年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローについて以下のように分析しています。売上高は1,050,210百万円で、過去最高を記録しましたが、営業利益は90,682百万円と減少しました。これはデジタル事業における評価損や処分損が影響しています。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は101,493百万円で、投資有価証券の売却益が寄与し増益となりました。財政状態は良好で、総資産は971,838百万円、自己資本比率は72.0％に達しました。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローは88,906百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは10,136百万円のプラス、財務活動によるキャッシュ・フローは75,237百万円の使用となりました。これにより、現金及び現金同等物の期末残高は311,264百万円に増加しました。今後もIP軸戦略を通じて安定した成長を目指す方針です。

株式会社バンダイナムコホールディングスは、運転資金及び設備資金を主に内部資金で賄っています。2023年度末の現金及び現金同等物の残高は311,264百万円で、前年度比34,975百万円の増加を記録しました。営業活動によるキャッシュ・フローは88,906百万円で、法人税等の支払いが減少したことが影響しています。投資活動によるキャッシュ・フローは10,136百万円のプラスで、主に投資有価証券の売却による収入が寄与しました。財務活動によるキャッシュ・フローは75,237百万円の使用で、配当金の支払いが減少する見込みです。これにより、資金の流動性は良好であり、今後も安定した資金運用を目指しています。次年度のキャッシュ・フローは、営業利益の増加が見込まれるため、全体としては前年を上回る見込みです。

株式会社バンダイナムコホールディングスの経営成績に重要な影響を与える要因として、主に市場環境の変化、原材料価格の上昇、為替の変動、そして新型コロナウイルス感染症の影響が挙げられます。特に、デジタル事業においてはプラットフォームの多様化や技術の進化が影響を及ぼし、開発期間の長期化や投資額の増加が懸念されています。また、トイホビー事業では少子化や脱プラスチックに向けた規制強化がリスク要因となっています。これらのリスクに対して、バンダイナムコはIP軸戦略を強化し、グローバル展開を推進することで収益基盤を強化しています。さらに、環境配慮の取り組みや新技術の導入を通じて、持続可能な成長を目指しています。これにより、経営成績の安定化を図るとともに、将来的な成長機会を創出することを目指しています。

株式会社バンダイナムコホールディングスの経営者は、持続的な成長を目指すために、環境変化に迅速に対応することの重要性を認識しています。2022年4月にスタートした中期計画では、「パーパス“Fun for All into the Future”」を基に、IP軸戦略、人材戦略、サステナビリティを重点戦略として掲げています。特に、IP軸戦略では、グループの強みである知的財産を活用し、ファンとのつながりを深めることを目指しています。また、企業の社会的責任を果たすために、環境問題への取り組みや地域社会との共生を重視しています。経営者は、これらの戦略を通じて企業価値の向上を図り、株主還元を重視した経営を推進する方針です。具体的には、安定した配当を維持しつつ、資本効率の向上を目指すとともに、持続可能な成長を実現するための施策を講じていく考えです。

株式会社バンダイナムコホールディングスにおける経営上の重要な契約は以下の通りです。まず、株式会社バンダイナムコエンターテインメントと株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントとの契約では、プレイステーション（全機種）対応ソフトの開発、製造、販売が被許諾されており、契約期間は2014年11月20日から2019年3月31日までで、その後は1年ごとの自動更新となっています。また、任天堂株式会社との契約では、「Nintendo Switch」用ソフトの開発及び販売が被許諾されており、契約期間は2016年2月26日から2019年2月25日までで、こちらも1年ごとの自動更新です。さらに、マイクロソフト社との契約では、「Xbox One」及び「Xbox Series」用ソフトの開発、製造、販売が被許諾されており、契約期間は2020年6月1日から2022年3月1日までで、以後1年ごとの自動更新が適用されます。これらの契約は、バンダイナムコの事業運営において重要な役割を果たしています。

株式会社バンダイナムコホールディングスは、市場変化に迅速に対応し、収益性の高い魅力ある製品・サービスを提供するために、積極的な研究開発活動を行っています。特にデジタル事業とトイホビー事業を中心に、新素材や新技術を取り入れた高付加価値・高品質・低コストの製品開発に取り組んでいます。具体的には、デジタル事業ではネットワーク分野やゲームコンテンツ分野における基礎研究を行い、各種技術を用いた製品の研究開発を進めています。トイホビー事業では、キャラクターマーチャンダイジングを推進するための新商品開発に注力しています。2023年度の研究開発費は合計32,316百万円で、内訳はデジタル事業が18,111百万円、トイホビー事業が12,800百万円、アミューズメント事業が1,144百万円、IPプロデュース事業が260百万円となっています。これにより、企業の競争力を高め、持続可能な成長を目指しています。

株式会社バンダイナムコホールディングスの設備の状況は、2023年度における設備投資が合計38,325百万円であることを示しています。内訳は、デジタル事業が1,559百万円、トイホビー事業が23,918百万円、IPプロデュース事業が512百万円、アミューズメント事業が10,894百万円、その他が419百万円となっています。設備内容としては、デジタル事業では開発用機器、トイホビー事業では金型及び管理・販売・生産管理設備、アミューズメント事業では店舗設備が含まれています。また、主要な設備の帳簿価額は、全社で34,403百万円に達し、従業員数は41名です。今後の設備投資計画としては、トイホビー事業において玩具等の生産設備に10,421百万円、プラモデル等の生産設備に40,363百万円、アミューズメント事業においてアミューズメント施設運営設備に6,073百万円を予定しています。これにより、企業の競争力を高め、持続可能な成長を目指しています。

株式会社バンダイナムコホールディングスの株式の状況は、2024年3月31日現在で以下の通りです。発行済株式の総数は666,000,000株で、2023年4月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割が行われました。自己株式は11,813,756株で、自己株式の取得は取締役会決議に基づき行われ、2024年5月21日には6,000,000株が消却される予定です。大株主の状況としては、日本マスタートラスト信託銀行が19.89％、株式会社日本カストディ銀行が9.41％の株式を保有しています。配当政策においては、2023年6月19日に179円、2023年11月7日に10円の配当が決議されています。これにより、株主還元を重視した経営が進められています。

株式会社バンダイナムコホールディングスは、株主への利益還元を経営の重要施策と位置付けています。具体的には、長期的に安定した配当を維持しつつ、資本コストを意識した配当政策を実施しています。安定的な配当額として、DOE（純資産配当率）2％をベースに、総還元性向50％以上を目標としています。2023年度の配当金は、期末配当金が1株あたり50円、中間配当金が10円で、年間合計60円（総還元性向55.7％）となりました。配当の決定は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会で行われます。また、自己株式の取得も行い、資本効率の向上を図っています。これにより、企業価値の向上と株主還元の両立を目指しています。

株式会社バンダイナムコホールディングスは、コーポレート・ガバナンスの強化を図るため、2022年6月に監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しました。この変更により、取締役の14名のうち5名が社外取締役となり、独立社外取締役として経営監督機能の強化を図っています。企業価値の向上を目指し、経営の透明性を高めるために、コーポレートガバナンス・コードの趣旨を尊重し、各原則に基づく取り組みを開示しています。また、内部統制システムの整備やリスク管理体制の強化を進め、法令遵守や倫理尊重を徹底しています。取締役会は、業務執行の適正を確保するため、定期的に内部監査の結果を報告し、改善を進めています。これにより、企業の持続可能な成長とステークホルダーとの信頼関係の構築を目指しています。

株式会社バンダイナムコホールディングスの役員は、取締役14名、監査等委員会設置会社としての監査役4名で構成されています。取締役の中には、社外取締役が5名含まれており、経営の監督機能を強化しています。代表取締役社長の川口勝氏をはじめ、各取締役は多様なバックグラウンドを持ち、経営戦略の策定や業務執行において重要な役割を果たしています。役員報酬は、固定報酬と業績連動報酬から成り、2023年度の役員報酬総額は371百万円で、業績連動報酬は150百万円となっています。また、社外取締役は、会計や法務の専門家を含み、経営の透明性を高めるための意見を提供しています。役員の選任は、株主総会で行われ、任期は1年とされています。これにより、企業のガバナンス体制が強化され、持続可能な成長を目指しています。

株式会社バンダイナムコホールディングスの監査は、監査等委員会によって実施されています。監査等委員会は、取締役監査等委員4名（常勤取締役2名、社外取締役3名）で構成され、取締役会等の重要な会議に出席し、業務執行の状況を監査しています。監査は、監査等委員会が定めた監査計画に基づき、内部統制システムに係る監査等基準に準拠して行われます。また、四半期ごとに会計監査人から監査の状況について説明を受け、内部監査との相互連携を図っています。監査法人は、連結財務諸表が一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠していることを確認し、監査意見を表明しています。監査等委員会は、内部統制の整備及び運用状況を監視し、財務報告に係る内部統制が有効であることを確認しています。これにより、企業の透明性と信頼性を高めることを目指しています。

株式会社バンダイナムコホールディングスの役員報酬は、取締役（監査等委員を除く）に対して年1,000百万円以内（うち社外取締役分100百万円以内）と定められています。基本報酬は450百万円、残り550百万円は業績連動の現金賞与として支給されます。業績条件付株式報酬は、1事業年度につき135,000株を上限としており、交付時の株価に基づいて金銭報酬債権が支給されます。取締役監査等委員の報酬は年200百万円以内で、報酬は月例の固定報酬として支給されます。2023年度の役員報酬総額は371百万円で、内訳は固定報酬220百万円、業績連動報酬150百万円となっています。特に、代表取締役社長の川口勝氏の連結報酬は179百万円で、固定報酬104百万円、業績連動報酬75百万円、非金銭報酬42百万円が含まれています。これにより、企業の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図っています。

株式会社バンダイナムコホールディングスの株式の保有状況は、2024年3月31日現在で以下の通りです。発行済株式の総数は666,000,000株で、自己株式は11,614,400株（1.74％）を保有しています。大株主の状況としては、日本マスタートラスト信託銀行が130,153千株（19.89％）、株式会社日本カストディ銀行が61,572千株（9.41％）を保有しています。その他、三菱UFJ銀行や野村證券などの金融機関も株式を保有しており、全体として個人株主が多数を占めています。株主数は47,957人で、個人株主が46,537人を占めています。これにより、企業の株式は広く分散されており、安定した株主基盤を形成しています。

株式会社バンダイナムコホールディングスの経理の状況は、2023年度の連結財務諸表に基づいています。総資産は971,838百万円で、前年度比45,480百万円の増加が見られました。これは主に現金及び預金が41,641百万円、受取手形・売掛金・契約資産が19,182百万円増加したことによります。負債は272,014百万円で、前年度比2,209百万円の減少となり、主に未払法人税等が2,830百万円減少したことが影響しています。純資産は699,823百万円で、前年度比47,689百万円の増加を記録しました。自己資本比率は72.0％に達し、安定した財務基盤を示しています。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローは88,906百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは10,136百万円のプラス、財務活動によるキャッシュ・フローは75,237百万円の使用がありました。これにより、現金及び現金同等物の期末残高は311,264百万円となり、前年度比34,975百万円の増加を記録しました。

株式会社バンダイナムコホールディングスの連結財務諸表は、2023年4月1日から2024年3月31日までの連結会計年度に基づいて作成されています。連結貸借対照表では、総資産が971,838百万円、流動資産が642,622百万円、固定資産が329,216百万円となっています。連結損益計算書では、売上高が1,050,210百万円、営業利益が90,682百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が101,493百万円です。連結包括利益計算書では、包括利益が110,456百万円となっています。連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが88,906百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが10,136百万円のプラス、財務活動によるキャッシュ・フローが75,237百万円の使用となっています。これらの財務諸表は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しており、監査法人による監査を受けています 。

株式会社バンダイナムコホールディングスのセグメント情報は、2023年度における各事業セグメントの業績を示しています。主なセグメントは「デジタル事業」、「トイホビー事業」、「IPプロデュース事業」、「アミューズメント事業」の4つです。2023年度の外部顧客への売上高は、デジタル事業が381,146百万円、トイホビー事業が432,705百万円、IPプロデュース事業が66,300百万円、アミューズメント事業が103,172百万円で、合計は990,089百万円となりました。セグメント利益は、デジタル事業が49,339百万円、トイホビー事業が59,538百万円、IPプロデュース事業が10,645百万円、アミューズメント事業が6,038百万円で、合計は125,561百万円です。セグメント資産は、デジタル事業が263,030百万円、トイホビー事業が217,095百万円、IPプロデュース事業が82,493百万円、アミューズメント事業が64,775百万円で、合計は627,395百万円となっています。これにより、各事業の収益性と資産状況が明確に示されています。

株式会社バンダイナムコホールディングスの連結財務諸表の作成にあたっては、重要な会計方針及び見積りが用いられています。主な会計方針としては、資産の評価基準や評価方法が挙げられます。具体的には、子会社株式及び関連会社株式は移動平均法による原価法で評価され、その他有価証券は時価法で評価されます。また、貸倒引当金は債権の貸倒れによる損失に備え、一般債権については貸倒実績率に基づいて計上されます。役員賞与引当金は、当連結会計年度における支給見込額に基づき計上されます。退職給付に関しては、退職給付債務の算定において給付算定式基準を用い、数理計算上の差異は定額法により費用処理されます。これらの見積りは、将来の需要動向や市場環境の変化に影響を受ける可能性があり、経営者はこれらの仮定に基づいて判断を行っています 。

株式会社バンダイナムコホールディングスの金融商品関係については、主に資金運用と資金調達に関する方針が定められています。資金運用は安全性の高い金融商品に限定され、資金調達は銀行借入や社債発行を通じて行われています。デリバティブ取引はリスク回避のために利用され、投機的な取引は行わない方針です。2024年3月31日現在、連結貸借対照表に計上されている有価証券及び投資有価証券の計上額は101,136百万円、時価は114,664百万円で、差額は13,527百万円となっています。また、デリバティブ取引の時価は1,428百万円で、観察可能なインプットに基づいて算定されています。営業債権や営業債務は取引先の信用リスクや為替変動リスクに晒されていますが、取引先別・通貨別に残高管理を行い、必要に応じてヘッジ手段を利用しています。これにより、金融商品のリスク管理体制が強化されています。

株式会社バンダイナムコホールディングスのリース取引関係については、主にオペレーティング・リース取引が行われています。2024年3月31日現在、解約不能のオペレーティング・リース取引に係る未経過リース料は、1年内が1,478百万円、1年超が2,980百万円で、合計4,458百万円となっています。前年度の合計は1,176百万円であったため、リース取引の規模が拡大していることが示されています。リース取引は、主にオフィスや設備の賃貸に利用されており、資産の流動性を高めるための手段として活用されています。リース契約は、契約期間中の支払い義務があり、経営資源の効率的な活用を図るために重要な役割を果たしています。

株式会社バンダイナムコホールディングスの有価証券関係については、2024年3月31日現在、連結貸借対照表に計上されている有価証券及び投資有価証券の貸借対照表計上額は101,136百万円、時価は114,664百万円で、差額は13,527百万円となっています。関連会社株式については、貸借対照表計上額が5,041百万円、時価が24,461百万円で、差額は19,419百万円です。また、子会社株式は247,288百万円で、時価は市場価格がないため評価されていません。2023年度には、株式の売却による収入が53,641百万円、売却益が45,517百万円となりました。さらに、減損処理として、その他有価証券について751百万円の減損処理が行われています。これにより、企業の資産状況が明確に示され、リスク管理が強化されています。

株式会社バンダイナムコホールディングスの収益認識に関する方針は、各事業セグメントにおいて異なる履行義務に基づいています。デジタル事業では、ネットワークコンテンツの配信や家庭用ゲームの販売を行っており、製品を顧客に引き渡した時点で収益を認識します。特に、ゲーム内アイテムの販売については、顧客がアイテムを使用した時点で収益を認識します。トイホビー事業では、玩具やカプセルトイの販売において、商品を顧客に引き渡した時点で収益を認識します。IPプロデュース事業では、アニメーションや映像コンテンツの制作受託について、納品時に収益を認識します。アミューズメント事業では、アミューズメント機器の販売や施設運営において、機器を顧客に引き渡した時点やユーザーがプレーした時点で収益を認識します。これにより、各事業の特性に応じた収益認識が行われています。

株式会社バンダイナムコホールディングスの財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な情報を提供しています。注記事項には、資産の評価基準や評価方法、収益認識に関する方針、リース取引、金融商品、及び有価証券の評価方法が含まれています。特に、資産の評価基準としては、子会社株式及び関連会社株式は移動平均法による原価法で評価され、その他有価証券は時価法で評価されます。また、収益認識に関しては、顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報が提供されています。さらに、重要な後発事象や関連当事者情報も注記されており、これにより投資家や利害関係者に対して透明性のある情報開示が行われています 。