永和国土環境株式会社

永和国土環境株式会社は、汚水浄化システム「アクアメイク」を中心に事業を展開しています。このシステムは、トイレから排出される汚水を高度に処理し、再利用することを目的としています。具体的には、アクアメイクはカキガラを用いた浄化技術を採用しており、広島大学の研究によると、BOD（生物化学的酸素要求量）で90％以上、COD（化学的酸素要求量）で90％前後、SS（浮遊物質）で95％以上の除去率を誇ります。これにより、処理水はBOD5mg/ℓ以下の水質を実現し、環境保全に寄与しています。また、トイレの洗浄水は処理水を利用するため、水道料金が不要で、手洗水には使用できませんが、あらゆる立地条件での設置が可能です。さらに、余剰水を貯留することで無放流を実現し、公共水域の富栄養化を抑制しています。

永和国土環境株式会社の経営理念は、「自然のサイクルを生かし、限りある資源を大切にした、人にやさしい・地球にやさしい環境浄化を目指す企業」です。この理念のもと、同社は環境問題に対して真摯に取り組んでおり、特に廃棄物処理や汚水処理において最新の技術を駆使しています。具体的には、排水再利用処理装置「アクアメイク」を開発し、全国の公衆トイレや老人ホームでの導入が進んでいます。また、福祉、環境、防災の相互関係を重視し、持続可能な社会の実現に向けたインフラ整備にも力を入れています。これにより、貴重な水資源の有効利用と衛生的な生活の実現を目指しています。

永和国土環境株式会社は、1982年に永和調査設計株式会社として設立されました。1996年には中小企業創造活動促進法の認定を受け、1998年には広島県知事奨励賞を受賞しました。1999年にはマツダと特許実施許諾契約を結び、トルネード式家畜排尿処理装置の開発に着手しました。2000年には、排水再利用処理装置「アクアメイク」が建設省の新技術活用促進システムに承認され、同年に経営革新計画も承認されました。2001年には商号を永和国土環境株式会社に変更し、2002年には北海道営業所を開設しました。2004年には「アクアメイクSタイプ」が国土交通省の新技術活用促進システムに承認され、2006年には環境省の環境技術実証モデル事業に参加しました。近年では、2015年と2017年にJICAの中小企業海外展開支援事業に採択され、国際的な展開も進めています。

永和国土環境株式会社の主力商品は、自己完結型トイレ汚水浄化システム「アクアメイク」です。このシステムは、トイレから排出される汚水を高度に処理し、再利用することができます。具体的には、トイレの洗浄水は処理水を利用するため、何回トイレを使用しても水道料金が不要です。ただし、手洗水には使用できません。アクアメイクは、立地条件を選ばず、水がない場所や放流できない場所でも設置可能です。また、汚水を出さない特殊技術を採用しているため、浄化槽法の規制を受けず、下水工事も不要です。さらに、環境に配慮したデザインで、埋設タイプや地上設置タイプが選べ、オーダーメイドにも対応しています。これにより、公共トイレやホテルなど、幅広い物件に対応可能です。

永和国土環境株式会社は、広島県福山市に本社を置き、北海道営業所も設立しています。具体的な所在地は、広島県福山市南蔵王町二丁目21番27号で、北海道営業所は札幌市中央区南十八条西十三丁目2-48に位置しています。グループ会社としては、株式会社八杉商店や株式会社オリエンタルコンサルタンツグローバルがあり、これらの企業と連携して国際協力機構（JICA）を通じたプロジェクトにも参加しています。特に、スリランカでの環境浄化プロジェクトなど、海外展開にも力を入れています。これにより、持続可能な環境社会の実現に向けた取り組みを強化しています。