新晃工業株式会社

新晃工業株式会社は、2024年3月期の売上高が51,943百万円、経常利益が9,120百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が6,580百万円であることを報告しています。過去5年間の売上高は、2020年3月の44,263百万円から2024年3月には51,943百万円に増加しました。また、純資産額は46,254百万円から63,907百万円に成長し、自己資本比率は67.9%から69.4%に改善しています。企業の経営理念は「豊かな創造力と誇れる品質」であり、従業員のエンゲージメント向上や多様性の確保に注力しています。中期経営計画「move.2027」では、ROE10%以上、PBR1倍以上を目指し、資本コスト経営を推進しています。環境面では、CO₂排出量の実質ゼロを2050年までに達成することを目標に掲げています。

新晃工業株式会社の主要な経営指標は、2020年から2024年までの5年間での推移が示されています。2024年3月期の売上高は51,943百万円、経常利益は9,120百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は6,580百万円です。自己資本比率は67.9%から69.4%に改善し、自己資本利益率は14.3%から11.3%に変動しました。1株当たり純資産額は1,696.25円から2,469.30円に増加し、1株当たり当期純利益は230.06円から265.11円に上昇しています。営業活動によるキャッシュ・フローは8,911百万円で、前年よりも増加しています。これらの指標は、企業の成長と財務の健全性を示す重要なデータです。

新晃工業株式会社は、空調機器の製造・販売を主な事業とし、関連工事やビル管理事業も展開しています。グループは、連結子会社6社、持分法適用非連結子会社1社、持分法適用関連会社3社で構成されています。主な製品には、空気調和機やファンコイルユニットがあり、これらは日本国内で製造され、販売されています。連結子会社の新晃アトモス㈱は、空調用設備や消火設備の設計・施工を行い、日本ビー・エー・シー㈱は氷蓄熱装置や冷却塔の販売を担当しています。また、上海新晃空調設備股份有限公司は、中国市場における空調機器の製作・販売を行っています。これにより、国内外での市場ニーズに応じたサービスを提供しています。

新晃工業株式会社は、1950年6月に業務用冷暖房機器の製造販売を目的として設立されました。1951年4月には日本初のクロスフィンコイル及びファンコイルユニットを完成し、製造販売を開始しました。1965年8月には神奈川県秦野市に新晃空調工業㈱を設立し、1971年3月には大阪府寝屋川市に技術研究所を設置しました。1976年には新晃空調サービス㈱と日本ビー・エー・シー㈱を設立し、1981年には岡山県津山市に岡山新晃工業㈱を設立しました。1985年には大阪証券取引所市場第二部に上場し、1987年には合弁会社上海新晃空調設備有限公司を設立しました。以降も、ISO9001認証の取得や、国内外での事業拡大を進め、2020年には新晃空調工業㈱及び三井鉄工㈱を吸収合併しました。

新晃工業株式会社の2024年3月期の財務情報は以下の通りです。売上高は51,943百万円、営業利益は8,627百万円、経常利益は6,943百万円、当期純利益は6,580百万円です。総資産は88,038百万円、負債は24,130百万円、純資産は63,907百万円となっています。自己資本比率は69.4%で、安定した財務基盤を示しています。現金及び現金同等物は17,735百万円で、前年よりも3,403百万円増加しました。営業活動によるキャッシュ・フローは8,911百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは2,228百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは3,353百万円の減少となっています。これらの指標は、企業の成長性と財務の健全性を示す重要なデータです。

新晃工業株式会社の経営方針は「豊かな創造力と誇れる品質」を基本理念とし、顧客や社会、社員に対して「信頼と満足」を提供することを目指しています。事業領域は「快適環境の創造」と定義され、業務用空調機器を中心に事業を拡大しています。2023年11月に発表した中期経営計画「move.2027」では、資本コスト経営を軸にROE10%以上、PBR1倍以上を目指すことを明示しています。また、挑戦を促す企業文化の定着や多様性の活用を重視し、従業員のスキル向上やキャリア形成を支援するための教育研修を実施しています。さらに、ESG経営を推進し、環境負荷の低減や人的資本の育成に努めています。

新晃工業株式会社は、リスク管理体制を強化し、気候変動に伴うリスクを「移行リスク」と「物理的リスク」に分類しています。これらのリスクは、財務的影響を大・中・小の3段階で評価され、重要なリスクと機会が特定されています。リスク管理委員会が設置され、代表取締役社長が統括し、管理本部担当役員が委員長を務めています。リスクが発生した際には、取締役会に状況を報告し、必要に応じて協議を行います。また、CO₂排出量の削減を目指し、2030年までに2019年度比で50%の削減を目標とし、2050年には実質ゼロを達成することを目指しています。これにより、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

新晃工業株式会社の2024年3月期の経営成績は、売上高が51,943百万円で前年度比15.9%増加しました。営業利益は8,627百万円（43.8%増）、経常利益は9,120百万円（39.4%増）、親会社株主に帰属する当期純利益は6,580百万円（45.8%増）となっています。総資産は88,038百万円で、前年度末に比べ10,511百万円増加しました。負債は24,130百万円、純資産は63,907百万円で、自己資本比率は69.4%です。営業活動によるキャッシュ・フローは8,911百万円で、前年よりも増加しています。これらの結果は、企業の成長と安定した財務基盤を示しています。

新晃工業株式会社の2024年3月期の財政状態は、総資産が88,038百万円で前年度比10,511百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金の増加3,403百万円、売上債権の増加2,456百万円、建物及び構築物の増加1,190百万円、投資有価証券の増加2,665百万円です。負債は24,130百万円で、前年度比4,287百万円増加しました。これは、仕入債務の増加2,528百万円、未払法人税等の増加617百万円、繰延税金負債の増加793百万円によるものです。純資産は63,907百万円で、前年度比6,224百万円増加しました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上6,580百万円、剰余金の配当1,816百万円、自己株式の取得1,001百万円、その他有価証券評価差額金の増加1,958百万円が影響しています。

新晃工業株式会社の2024年3月期におけるキャッシュ・フローの状況は、現金及び現金同等物が前年度末に比べ3,403百万円増加し、期末残高は17,735百万円（前年度比23.7%増）となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは8,911百万円で、前年より4,821百万円の増加が見られました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは2,228百万円の減少で、固定資産の取得が主な要因です。財務活動によるキャッシュ・フローは3,353百万円の減少で、配当金の支払い及び自己株式の取得が影響しています。これにより、正味運転資金は33,238百万円となり、流動性の確保が図られています。

新晃工業株式会社は「CONDITIONING FUTURE」というスローガンのもと、サステナビリティを重視した経営を推進しています。ESG基本方針に基づき、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置し、気候変動への対応や脱炭素推進を重要課題として取り組んでいます。2021年度に策定した中期経営計画「move.2025」では、ESG経営の推進とSDGsへの貢献を掲げ、2024年度からは新中期経営計画「move.2027」を開始します。具体的には、2030年までにCO₂排出量を2019年度比で50%削減し、2050年には実質ゼロを目指しています。また、ダイバーシティの推進や職場環境の改善にも注力し、誰もが幸せに働ける職場づくりを目指しています。

新晃工業株式会社は、事業運営におけるリスクを多岐にわたって認識しています。主なリスクには、気候変動による風水害の激甚化、為替変動、固定資産評価リスク、品質クレーム、労働力不足などがあります。特に、気候変動に伴う物理的リスクは、販売拠点が被災することで営業活動が困難になる可能性があり、長期的な影響が懸念されています。また、為替変動は海外市場での売上に影響を与え、固定資産の減損リスクも存在します。さらに、労働力不足が進行する中で、製造コストの上昇や生産性の低下が懸念されています。これらのリスクに対して、同社はBCP（事業継続計画）の強化や省エネ化、効率化を進めることで対応しています。

新晃工業株式会社の2024年3月期における経営者による分析では、売上高が51,943百万円で前年度比15.9%増加し、営業利益は8,627百万円（43.8%増）、経常利益は9,120百万円（39.4%増）、親会社株主に帰属する当期純利益は6,580百万円（45.8%増）となっています。財政状態では、総資産が88,038百万円、負債が24,130百万円、純資産が63,907百万円で、自己資本比率は69.4%です。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが8,911百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが2,228百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローが3,353百万円の減少となり、現金及び現金同等物は17,735百万円に増加しました。これらの結果は、企業の成長性と安定した財務基盤を示しています。

新晃工業株式会社の2024年3月期における資本の財源及び資金の流動性についての分析では、現金及び現金同等物が前年度末に比べ3,403百万円増加し、期末残高は17,735百万円（前年度比23.7%増）となりました。この結果、正味運転資金は33,238百万円となり、流動性が確保されています。営業活動によるキャッシュ・フローは8,911百万円で、前年よりも4,821百万円の増加が見られました。投資活動によるキャッシュ・フローは2,228百万円の減少で、固定資産の取得が主な要因です。財務活動によるキャッシュ・フローは3,353百万円の減少で、配当金の支払い及び自己株式の取得が影響しています。これらの指標は、企業の資金繰りの健全性を示しており、今後の成長に向けた基盤を形成しています。

新晃工業株式会社の経営成績に重要な影響を与える要因として、経済情勢、競争環境、製品需要の変化が挙げられます。特に、国内の建設投資に依存しているため、経済の景気動向が直接的な影響を及ぼします。また、国内市場では競争が激化しており、価格競争や新規参入企業の影響が懸念されています。さらに、環境規制の強化や省エネルギー法令の改正により、製品開発の方向性が変わる可能性があります。これらの要因に対して、同社は市場の動向を注視し、官民の更新比率を高める戦略を採用しています。また、製品の省エネルギー性能を強化し、顧客のニーズに応えることで競争力を維持しようとしています。これらの取り組みが成功しない場合、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

新晃工業株式会社の経営者は、企業の持続可能な成長を実現するために、以下の問題認識と方針を掲げています。まず、中期経営計画「move.2027」を通じて、ROE10%以上、PBR1倍以上を目指し、資本コスト経営を浸透させることが重要です。次に、気候変動への対応として、環境負荷の低減を図る製品開発を進め、顧客のニーズに応えることが求められています。また、人的資本の質を高めるために、多様性を活かした人材育成や職場環境の改善に注力し、従業員のエンゲージメント向上を図ります。さらに、次世代の成長市場を探索し、新しい事業機会への投資を行うことで、企業価値の向上を目指しています。これらの方針を実行することで、持続可能な社会の実現に貢献し、企業の競争力を強化していく考えです。

新晃工業株式会社は、資金調達手段の機動性確保及び資金効率改善を目的として、取引銀行2行とコミットメントライン契約を締結しています。この契約により、総額2,500百万円の借入枠が設定されており、2024年3月31日時点での借入未実行残高は2,500百万円となっています。また、関係会社に対する債務保証額は393百万円、受注契約等の履行義務に対する保証額は459百万円です。これらの契約は、企業の財務安定性を確保し、事業運営におけるリスクを軽減するための重要な要素となっています。

新晃工業株式会社の研究開発活動は、技術本部(SINKOテクニカルセンター)が中心となり、コア技術の研究や既存製品の改良、デジタル設計の推進、中国市場への対応などを行っています。具体的には、省エネルギー化やCO₂削減に寄与するため、熱交換器の効率向上や高効率送風機の開発に注力しています。また、ユニットヒータのモデルチェンジを行い、性能向上を図っています。デジタル設計では、3D-CADの運用を開始し、解析技術を活用して設計の効率化を進めています。さらに、中国市場においては現地ニーズに応じた製品改良を行い、技術指導を強化しています。2024年6月には「空調機総合実験棟」の運用を開始予定で、研究開発費は893百万円（日本652百万円、アジア241百万円）です。これらの取り組みを通じて、環境に配慮した製品開発を目指しています。

新晃工業株式会社の2024年3月期における設備の状況は、設備投資の総額が2,960百万円であり、主な投資内容は国内における空調機総合実験棟の建設及び生産設備の改修です。主要な設備としては、神奈川工場・SINKOテクニカルセンターがあり、帳簿価額は9,592百万円、岡山工場は2,021百万円、大阪社屋は473百万円、東京社屋は891百万円、SINKO AIR DESIGN STUDIOは1,763百万円です。これらの設備は生産・研究開発に使用され、従業員数は神奈川工場で264名、岡山工場で178名、大阪社屋で108名、東京社屋で111名、SINKO AIR DESIGN STUDIOで2名となっています。2024年6月からは空調機総合実験棟の運用を開始する予定で、ESG経営やSDGsへの貢献を目指した環境に配慮した製品開発が進められています。

新晃工業株式会社の2024年3月31日時点での株式の状況は、発行済株式総数が27,212,263株で、東京証券取引所のプライム市場に上場しています。単元株式数は100株です。資本金は5,822百万円で、資本剰余金は6,096百万円、利益剰余金は46,959百万円、自己株式は3,793百万円となっています。2024年5月14日には、取締役会において自己株式の取得に関する決議が行われ、1,200,000株（発行済株式総数の約4.80%）を上限とし、取得価額の総額は3,300百万円とされています。自己株式の取得は、株主還元の強化を目的としており、2025年3月期からの中期経営計画に基づいて実施されます。

新晃工業株式会社は、2023年11月に発表した新中期経営計画「move.2027」において、資本コストと株価を意識した経営を進める方針を明示しています。2025年3月期から配当性向を50%に引き上げ、業績低迷時も配当の下限としてDOE3.5%を下回らないことを定めています。また、今後5年間で100億円規模の自己株式取得を進め、総還元性向の向上を図ります。配当は中間配当と期末配当の年2回を基本とし、2024年6月24日の定時株主総会での期末配当金は1株70円、2023年11月8日の取締役会での中間配当金は1株35円と決定され、年間合計105円の配当となります。これにより、株主還元を強化し、企業価値の向上を目指しています。

新晃工業株式会社は、株主、従業員、取引先等のステークホルダーに対する社会的責任を果たし、企業価値の持続的な向上を実現するため、コーポレート・ガバナンスの強化に努めています。取締役会は8名の取締役（うち社外取締役3名）と5名の監査等委員（うち社外取締役3名）で構成され、経営の監査・監督機能を強化しています。また、執行役員制度を採用し、迅速な事業経営を推進しています。取締役会の任意の諮問機関として指名・報酬委員会を設置し、透明性のある報酬制度を確立しています。さらに、リスクマネジメントの強化や情報セキュリティの啓蒙活動を通じて、企業の健全性と透明性を確保し、持続可能な成長を目指しています。

新晃工業株式会社の役員は、男性10名、女性3名（役員のうち女性の比率23.1%）で構成されています。代表取締役社長は末永聡氏で、1984年に入社し、2020年から現職を務めています。代表取締役副社長は青田徳治氏で、2014年に入社し、2020年から副社長を務めています。取締役には、専務執行役員の谷口武則氏や監査等委員の中川善雄氏、生越栄美子氏などが含まれています。社外取締役は6名おり、経営に対して独立した立場で意見及び監査・監督を行っています。役員の任期は、監査等委員以外の取締役が2025年3月期まで、監査等委員が2026年3月期までとなっています。役員の選任にあたっては、専門性と経験が重視されています。

新晃工業株式会社の監査は、EY新日本有限責任監査法人によって実施されています。監査法人は1982年以降、継続的に監査を行っており、監査業務に関する補助者の構成も整っています。内部監査室は、業務の執行状況を確認・評価し、四半期ごとに監査報告を取締役会及び監査等委員会に提出しています。監査等委員会は、取締役会等重要会議への出席や経営者との情報交換を通じて、会社経営全般の状況を把握しています。また、監査等委員会は、内部統制の有効性を評価し、必要に応じて改善提案を行っています。監査人は、独立性を確保しつつ、監査手続を実施し、財務諸表の信頼性を確保するための報告を行っています。

新晃工業株式会社の役員の報酬等は、取締役（監査等委員を除く）の報酬総額が年額300百万円以内、監査等委員である取締役の報酬総額は年額50百万円以内と定められています。2017年には譲渡制限付株式報酬制度が導入され、年額90百万円以内の報酬が設定されています。業務執行取締役の報酬は、固定報酬と業績連動型金銭報酬、株式報酬で構成され、固定報酬と業績連動型報酬の比率は約6:4です。業績連動型報酬は営業利益や連結営業利益を基に決定され、業績目標達成に応じたポイントが付与されます。2024年6月24日の株主総会では、業績連動型株式報酬制度の導入が決議され、取締役等に対して合計648百万円の上限で報酬が支給されることが定められています。

新晃工業株式会社の2024年3月31日時点での株式の保有状況は、発行済株式総数が27,212,263株で、そのうち自己株式は2,227,100株（8.18%）を保有しています。また、株式付与ESOP信託が245,300株を保有しており、これらは完全議決権株式として計上されています。大株主には、グッドハート・パートナーズ・エルエルピーが2,462千株（9.05%）、株式会社三菱UFJ銀行が743千株（2.73%）を保有しています。従業員持株会である新晃持株会も存在し、従業員の株式保有を促進しています。これにより、従業員の帰属意識を高め、企業の成長に寄与することを目指しています。

新晃工業株式会社の経理の状況は、2024年3月31日現在の連結財務諸表に基づいています。連結貸借対照表では、総資産が88,038百万円、負債が24,130百万円、純資産が63,907百万円となっています。連結損益計算書では、売上高が51,943百万円、営業利益が8,627百万円、経常利益が9,120百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が6,580百万円です。キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが8,911百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが2,228百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローが3,353百万円の減少となっています。監査はEY新日本有限責任監査法人によって行われ、財務諸表は公正妥当と認められています。経理部門は、内部統制の強化や業務の適正を確保するための体制を整備し、定期的な監査を実施しています。

新晃工業株式会社の2024年3月期の連結財務諸表は、以下の通りです。売上高は51,943百万円で、外部顧客への売上高は44,426百万円、アジア地域からの売上高は7,517百万円です。セグメント利益は5,950百万円で、セグメント資産は66,233百万円となっています。流動資産は51,693百万円、固定資産は19,076百万円、無形固定資産は1,097百万円です。総資産は88,038百万円、負債は24,130百万円、純資産は63,907百万円です。営業活動によるキャッシュ・フローは8,911百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは2,228百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは3,353百万円の減少となり、現金及び現金同等物は17,735百万円に増加しました。これらの数値は、企業の健全な財務状況を示しています。

新晃工業株式会社の報告セグメントは「日本」と「アジア」の2つで構成されています。2024年3月期の売上高は、日本セグメントが44,426百万円、アジアセグメントが7,517百万円で、合計51,943百万円となりました。日本セグメントの利益は8,448百万円で、前年同期比40.4%増加しました。アジアセグメントでは、利益が135百万円に回復し、前年の損失から改善されました。セグメント資産は、日本が66,765百万円、アジアが8,272百万円で、合計75,038百万円です。減価償却費は1,333百万円で、セグメント間取引の調整額は43百万円となっています。これらの情報は、各セグメントの業績を把握するための重要な指標となります。

新晃工業株式会社の連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。重要な会計方針として、貸倒引当金の算定方法が挙げられます。債権の計上月からの経過期間に応じて区分し、一般債権については過去の貸倒実績率に基づいて見積もります。特定の債権については、延滞の期間や過去の回収実績を考慮して貸倒見積高を算定します。特に、中国の建設業界では債権の平均回収期間が長く、見積りの不確実性が高いため、外部環境の変化や債務者の支払能力の低下が影響を与える可能性があります。これらの見積りは、実際の結果と異なる場合があるため、慎重な判断が求められます。

新晃工業株式会社は、金融商品に対する取組方針として、資金運用を短期的な預金等に限定し、銀行等金融機関からの借入によって資金を調達しています。営業債権である受取手形及び売掛金、電子記録債権は顧客の信用リスクに晒されており、主要な取引先の状況を定期的にモニタリングすることでリスク低減を図っています。有価証券及び投資有価証券は主に株式であり、市場価格の変動リスクに晒されていますが、上場株式については四半期ごとに時価を把握し管理しています。長期借入金の時価は、変動金利によるものは帳簿価額を時価としており、固定金利によるものは割引現在価値法により算定されています。2024年3月31日現在、金融商品の時価は、株式が12,545百万円、債券が998百万円、その他が4,999百万円で、合計18,543百万円となっています。

新晃工業株式会社のリース取引に関する情報は、重要性が乏しいため、詳細な記載は省略されています。リース債務は、リース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額で連結貸借対照表に計上されています。2024年3月31日時点でのリース債務は、1年以内に返済予定のものが2百万円、長期のリース債務は3百万円となっています。リース取引は、主に設備の使用に関連しており、資産の効率的な利用を図るために行われています。リース契約の内容や条件については、各契約に基づいて適切に管理されています。

新晃工業株式会社の有価証券関係について、2024年3月31日時点の連結貸借対照表における有価証券の計上額は18,543百万円で、内訳は株式が12,356百万円、債券が998百万円、その他が4,999百万円です。株式の取得原価は3,703百万円で、差額は8,652百万円となっています。また、連結貸借対照表計上額が取得原価を超えない株式は188百万円、債券は998百万円、その他は4,999百万円です。2023年度中に売却した株式の売却額は666百万円で、売却益は440百万円となっています。これらの有価証券は、企業の資産運用や資金調達において重要な役割を果たしています。

新晃工業株式会社は、顧客との契約から生じる収益を、履行義務の充足に基づいて認識しています。空調機器の製造販売においては、機器の引き渡し時に収益を認識し、関連工事については進捗度に基づいて収益を一定期間にわたり認識します。進捗度の見積もりには、発生原価の割合（インプット法）や実際出来高の割合（アウトプット法）を用います。ビル管理サービスについては、サービス提供が完了した時点で収益を認識します。顧客との契約に基づく履行義務の充足後の通常の支払期限は請求月から約6ヶ月以内であり、契約負債は履行義務を充足する前に受け取った対価を示します。外貨建金銭債権債務は、連結決算日の為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理します。

新晃工業株式会社の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な情報を提供しています。注記事項には、連結の範囲、持分法の適用、顧客との契約から生じる債権及び契約資産の金額、契約負債の金額、固定資産の圧縮記帳額、土地の再評価に関する情報が含まれています。特に、連結子会社は6社、持分法適用の関連会社は3社であり、非連結子会社は1社です。顧客との契約から生じた債権及び契約資産の金額は、受取手形、売掛金及び契約資産として計上されています。また、固定資産の圧縮記帳額は141百万円で、土地の再評価は2002年3月31日に行われています。これらの注記事項は、財務諸表の理解を深めるために重要です。