ニチレキグループ株式会社

ニチレキ株式会社は、東京都千代田区に本社を置く企業で、主に道路舗装事業を展開しています。2024年3月期の売上高は36,278百万円で、前期比で約5.1%の減少となりました。経常利益は6,390百万円で、前年の8,104百万円から減少しています。親会社株主に帰属する当期純利益は4,488百万円で、前年の6,284百万円から減少しました。総資産は95,094百万円で、前期比で3,620百万円の増加を記録しました。主な事業は、北海道、東北、関東、中部、近畿、中国地域における道路舗装工事で、関連会社を通じて100%の議決権を保有しています。資本金は17,100百万円、利益剰余金は44,358百万円です。企業の財務状況は安定しており、今後の成長が期待されています。

ニチレキ株式会社の主要な経営指標は以下の通りです。2024年3月期の売上高は36,278百万円で、前期比5.1%減少しました。経常利益は4,181百万円、当期純利益は3,867百万円で、いずれも前年から減少しています。資本金は2,919百万円、発行済株式総数は31,685,955株です。純資産額は53,686百万円、総資産額は78,128百万円です。1株当たり純資産額は1,826.55円、1株当たり配当額は70.00円です。自己資本比率は68.7%、自己資本利益率は7.3%です。従業員数は455名で、企業の財務状況は安定していますが、利益面では減少傾向が見られます。

ニチレキ株式会社は、道路舗装に関する製品、技術、工事を提供する企業です。主な事業は以下の3つに分かれています。まず、アスファルト応用加工製品事業では、アスファルト乳剤や改質アスファルトの製造・販売を行っています。次に、道路舗装事業では、連結子会社や海外関係会社と共に舗装工事や防水工事を請け負っています。最後に、その他の事業として、不動産の賃貸や損害保険代理業を行っています。連結子会社は35社、関連会社は4社あり、全国各地で事業を展開しています。特に、道路舗装事業は国土強靭化対策に貢献しており、安定した受注を確保しています。

ニチレキ株式会社は、1943年10月に創業者池田英一によって日本瀝青化学工業所として設立されました。1946年には合資会社に改組し、1950年には東京都荒川区に東京工場を建設し、アスファルト乳剤の製造を開始しました。1954年には日瀝化学工業株式会社を設立し、事業を継承しました。1969年には複数の会社を統合し、日瀝化学工業株式会社に改名、1994年にニチレキ株式会社に商号変更しました。主な沿革として、1970年に東京証券取引所市場第二部に上場、1974年には市場第一部に上場しました。2008年にはISO9001の認証を取得し、2010年には中国に合弁会社を設立しました。2022年には東京証券取引所のプライム市場に移行し、2023年には伊藤忠エネクスとの資本業務提携を行いました。

ニチレキ株式会社の2024年3月期の財務情報は以下の通りです。売上高は73,832百万円、経常利益は6,390百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は4,488百万円でした。総資産は95,094百万円、流動資産は49,564百万円、固定資産は45,529百万円です。流動負債は17,865百万円、固定負債は2,392百万円で、純資産は74,836百万円となっています。自己資本比率は78.7%で、安定した財務基盤を維持しています。営業活動によるキャッシュ・フローは7,388百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは△3,853百万円、財務活動によるキャッシュ・フローは△2,824百万円でした。現金及び現金同等物は25,445百万円で、前期比736百万円の増加を記録しました。

ニチレキ株式会社の経営方針は、中期経営計画『しなやか2025』に基づいています。この計画では、環境変化に迅速に対応し、持続可能な企業グループへ成長することを目指しています。重点施策として、市場の拡大と深耕、研究開発力の強化、生産性の向上、グループ経営基盤の強化が挙げられています。具体的には、環境に優しい製品の販売促進や、デジタル技術を活用した革新的な製品の開発を進めています。また、企業の社会的責任を果たし、強靭な財務基盤を構築することも重視しています。最終的には、2025年度に連結売上高86,000百万円、営業利益10,000百万円を目指す数値目標を設定しています。

ニチレキ株式会社では、リスク管理体制を強化するために「事業リスク管理委員会」を設置し、財務、法務、災害などのリスクを定期的に評価しています。信用リスクについては、取引先の契約不履行に備え、期日管理や残高管理を行い、回収遅延債権を定期的に報告しています。市場リスクは、投資有価証券の時価や発行体の財務状況を把握し、保有状況を見直すことで管理しています。また、流動性リスクに対しては、財務経理部が資金繰計画を作成し、手許流動性を維持する体制を整えています。さらに、情報セキュリティ対策として、機密データのアクセス制限や従業員への教育を徹底し、サイバー保険にも加入しています。自然災害や感染症に対しては、BCP（事業継続計画）を整備し、災害時の対応体制を確立しています。

ニチレキ株式会社の2024年3月期の経営成績は、売上高73,832百万円（前期比5.8%減）、営業利益6,019百万円（前期比20.4%減）、経常利益6,390百万円（前期比21.2%減）、親会社株主に帰属する当期純利益4,488百万円（前期比28.6%減）となりました。アスファルト応用加工製品事業では、売上高25,937百万円（前期比4.6%減）、セグメント利益5,140百万円（前期比14.5%減）でした。道路舗装事業は、売上高47,580百万円（前期比6.5%減）、セグメント利益4,360百万円（前期比5.8%減）を記録しました。その他の事業では、売上高314百万円（前期比2.0%増）、セグメント利益229百万円（前期比2.5%増）となっています。全体として、原材料価格の高騰や工事の発注遅れが影響し、厳しい経営環境が続いています。

ニチレキ株式会社の2024年3月期の財政状態は、総資産が95,094百万円、負債合計が20,258百万円、純資産が74,836百万円となっています。流動負債は17,865百万円で、未払金や契約負債が増加しました。固定負債は2,392百万円で、繰延税金負債が増加しています。自己資本比率は78.7%で、前期の79.2%から若干の減少が見られます。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが7,388百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△3,853百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△2,824百万円でした。現金及び現金同等物は25,445百万円で、前期比736百万円の増加を記録しました。全体として、安定した財政基盤を維持していますが、負債の増加が懸念されます。

ニチレキ株式会社の2024年3月期におけるキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。営業活動によるキャッシュ・フローは7,388百万円で、前期比12.7%の増加を記録しました。これは、税金等調整前当期純利益が6,840百万円、仕入債務の減少が1,188百万円に寄与したためです。投資活動によるキャッシュ・フローは△3,853百万円で、前期比34.0%の減少となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出が3,808百万円であったことです。財務活動によるキャッシュ・フローは△2,824百万円で、自己株式取得のための預託金の減少や配当金の支払いが影響しました。全体として、現金及び現金同等物は期末に25,445百万円となり、736百万円の増加を記録しました。

ニチレキ株式会社は、サステナビリティを重視し、気候変動問題を含む環境問題に対して積極的に取り組んでいます。取締役会で重要事項を審議し、環境経営委員会を設置して、環境課題のリスクと成長機会を毎年レビューしています。気候変動に関しては、2℃シナリオと4℃シナリオの分析を行い、事業への影響を評価しています。また、茨城県つくばみらい市に環境配慮型の生産物流基地を建設し、脱炭素社会への移行を加速させる計画です。人材育成や社内環境整備にも力を入れ、長期的に社員が活躍できる職場づくりを目指しています。最終的には、2050年までにバリューチェーン全体の温室効果ガス排出量をネットゼロにする目標を掲げています。

ニチレキ株式会社が直面する主な事業リスクには、以下のようなものがあります。まず、原材料価格の変動が挙げられます。アスファルト応用加工製品事業では、原油価格に依存しており、価格が高騰した場合、製品販売価格に転嫁できないリスクがあります。次に、公共事業の動向も重要です。道路舗装事業は公共事業に依存しており、国や地方公共団体の財政状態によって影響を受けます。また、価格競争の激化もリスク要因であり、製品や工事の価格が下落する可能性があります。信用リスクとして、取引先の信用不安が業績に影響を及ぼすことも考えられます。さらに、カントリーリスクや情報セキュリティのリスク、自然災害や感染症の影響も無視できません。これらのリスクに対して、ニチレキはモニタリング体制やBCP（事業継続計画）を整備し、リスク管理に努めています。

ニチレキ株式会社の経営者は、2024年3月期の財政状態及び経営成績について、事業環境や法的規制などのリスク要因が影響を与える可能性があると認識しています。営業活動によるキャッシュ・フローは7,388百万円で、前期比12.7%の増加を記録しました。これは、税金等調整前当期純利益が6,840百万円、仕入債務の減少が寄与しています。投資活動によるキャッシュ・フローは△3,853百万円で、有形固定資産の取得が主な要因です。財務活動によるキャッシュ・フローは△2,824百万円で、自己株式の取得や配当金の支払いが影響しました。全体として、現金及び現金同等物は25,445百万円となり、736百万円の増加を記録しました。経営者は、今後も業界動向に留意し、顧客ニーズに応じた製品・工法を提供することで、経営成績の向上を図る方針です。

ニチレキ株式会社は、資本の財源として主に製品売上や工事売上から得られるキャッシュ・フローを活用しています。自己資金に加え、金融機関からの借入を通じて資金調達を行い、安定した資金の流動性を確保しています。国内金融機関からの借入枠を確保し、コミットメントラインを設定することで、長期・短期のバランスを考慮した資金調達を行っています。また、キャッシュ・マネジメント・システム（CMS）を導入し、資金効率の向上と金融費用の削減を図っています。運転資金は営業活動で獲得した資金を主な財源としており、流動性を確保しつつ機動的かつ効率的に使用することで、金融負債の極小化を目指しています。今後は、環境配慮型の新規拠点の建設やICT関連の推進に向けた投資を自己資金及び借入で賄う予定です。

ニチレキ株式会社の経営成績に重要な影響を与える要因として、事業環境、原材料価格、公共事業の動向、価格競争、信用リスク、カントリーリスクなどが挙げられます。特に、原材料価格の高騰は、アスファルト応用加工製品事業において価格転嫁が難しく、利益を圧迫しています。また、公共事業の発注遅延や工事単価の上昇も影響を及ぼしています。価格競争が激化すると、製品や工事の価格が下落し、業績に悪影響を与える可能性があります。信用リスクについては、取引先の信用不安が業績に影響を及ぼすことが考えられ、信用調査やモニタリングを通じてリスク軽減に努めています。さらに、海外事業におけるカントリーリスクも重要で、政治・経済情勢の変化が業績に影響を与える可能性があります。これらの要因に対して、ニチレキは適切な対応策を講じ、経営成績の安定を図っています。

ニチレキ株式会社の経営者は、事業環境や法的規制、原材料価格の変動など、様々なリスク要因が経営成績に影響を与える可能性があると認識しています。そのため、業界動向に留意し、優秀な人材を確保し、顧客ニーズに合った製品・工法を提供することで、リスク要因を分散・低減する方針です。今後の方針としては、中期経営計画『しなやか2025』を推進し、市場の拡大と深耕、研究開発力の強化、グループ経営基盤の強化を重点施策として掲げています。特に、環境に優しい製品の開発やデジタル技術の導入を進め、持続可能な企業グループへの成長を目指しています。また、公共事業の動向や価格競争の激化に対しても、柔軟な営業戦略を採用し、経営の健全性を維持することに努めています。

ニチレキ株式会社において、経営上の重要な契約等に関する該当事項はありません。これにより、特定の契約が経営成績や財政状態に重大な影響を与えることはないと認識されています。今後も、契約の内容や条件については、適切に管理し、必要に応じて見直しを行う方針です。また、顧客との契約に基づく履行義務の充足や収益認識に関しては、透明性を持って運営し、信頼性の高い事業運営を目指しています。

ニチレキ株式会社の研究開発活動は、「創造性と独自性に富んだ製品・工法の開発」を基本とし、ESGおよびSDGsの観点から、特に社会的要請が高い「国土強靭化」、「長寿命化・高性能化」、「防災・安全」、「コスト縮減と道路資産の効率的保全」、「環境負荷低減」をキーワードに進めています。2024年3月期の研究開発費は877百万円で、各事業に共通する活動が行われています。アスファルト応用加工製品事業では、高性能な改質アスファルトや低炭素型の改質アスファルトを開発し、道路舗装事業ではICTを活用した施工管理の生産性向上に取り組んでいます。また、ライフサイクルコストの縮減に寄与する新たな舗装延命化工法や環境負荷低減を目指した工法の開発も進めています。これにより、顧客のニーズに応え、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

ニチレキ株式会社の設備の状況について、2024年3月31日現在の設備投資は総額5,295百万円であり、主に以下のセグメントに分かれています。アスファルト応用加工製品事業では、営業器材の増設などに2,604百万円の設備投資を実施しました。道路舗装事業では、施工品質の向上を目的に舗装施工機械や路面測定関連機械に1,539百万円の投資を行っています。また、全社共通の設備更新等に1,151百万円を投資しました。主要な設備の帳簿価額は、技術研究所の研究設備が1,061百万円、本社の統括業務施設が12百万円、東北支店の生産設備が200百万円などとなっています。重要な設備の除却や売却はなく、現在休止中の主要な設備もありません。これにより、安定した生産体制を維持し、品質向上に努めています。

ニチレキ株式会社の株式の状況について、2024年3月31日現在、発行済株式総数は31,685,955株で、資本金は2,919百万円です。自己株式は3,008百万円で、株主資本合計は70,140百万円となっています。1株当たり純資産額は1,826.55円、1株当たり当期純利益金額は131.59円です。配当額は70.00円で、配当性向は53.2%です。大株主には、伊藤忠商事株式会社や日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社が含まれています。議決権の状況では、発行済株式のうち自己株式を除いた株式に対して議決権が行使されます。株主還元策として、安定した配当を維持しつつ、自己株式の取得も行っています。これにより、株主価値の向上を図っています。

ニチレキ株式会社は、株主への利益還元を経営の重要課題と位置付け、安定的な配当を継続する方針を採っています。2024年3月期の期末配当金は1株当たり35円と設定されており、内部留保金は企業体質の強化や今後の事業展開への投資資金に活用される予定です。配当の基本方針として、期末配当の年1回を原則としていますが、2023年6月29日の第79回定時株主総会で中間配当制度の導入が決議され、利益還元の機会を充実させることを目指しています。配当の決定機関は、中間配当については取締役会、期末配当については株主総会が担当します。これにより、株主に対する還元を強化し、長期的な経営基盤の確立を図っています。

ニチレキ株式会社のコーポレート・ガバナンスは、経営の健全性、透明性、効率性を追求するために、監査等委員会設置会社としての体制を採用しています。取締役会は、監査等委員でない取締役10名（うち社外取締役4名）と監査等委員である取締役3名（うち社外取締役2名）で構成され、監査等委員が取締役会の議決権を持つことで監督機能を強化しています。社外取締役には、経営全般に高い知見を持つメンバーが配置され、多様な視点からの意思決定を促進しています。また、取締役会では経営戦略や資本政策、リスク管理の状況を定期的に確認し、サステナビリティへの取り組みも重視しています。これにより、株主や顧客からの信頼を得る企業グループとしての成長を目指しています。

ニチレキ株式会社の役員は、男性10名、女性3名で構成されており、女性の比率は23.08%です。代表取締役社長は小幡学氏で、1982年に入社し、2020年から現職を務めています。代表取締役副社長は川口裕司氏で、1980年に入社し、2022年から副社長を務めています。専務取締役には羽入昭吉氏、常務取締役には戸塚浩行氏が在任しています。取締役には社外取締役も含まれ、監査等委員会を設置しており、社外取締役には法律や会計に精通したメンバーが揃っています。社外取締役の中には、企業法務や経営コンサルタントとしての経験を持つ者もおり、経営の健全性を確保するための監督機能を強化しています。役員の選任や報酬については、指名報酬委員会が設置され、透明性のあるプロセスで行われています。

ニチレキ株式会社は、2024年6月27日に監査等委員会設置会社へ移行しました。移行前の監査役会は4名で構成され、そのうち2名が社外監査役でした。監査役会は19回開催され、監査方針や監査計画の決定、会計監査人の監査計画の確認、重要な会議の議案確認、業務・財産状況の確認、内部統制システムの整備状況の確認が行われました。監査等委員会は、取締役や執行役員の職務執行状況を厳正に監査し、社外取締役が必要な情報を得られるよう支援体制を整えています。監査法人は、連結財務諸表が公正妥当であると認め、監査手続を実施し、内部統制の有効性についても評価しています。これにより、企業の透明性と信頼性を高めることを目指しています。

ニチレキ株式会社の役員の報酬は、取締役会において定められた基本方針に基づき、月額報酬と賞与で構成されています。取締役（監査等委員でない取締役）の報酬は、基本報酬と業績報酬から成り、基本報酬は役位に応じた固定報酬、業績報酬は財務業績や非財務業績に基づく変動報酬です。社外取締役の報酬は独立性を確保するため固定報酬のみで構成されています。監査等委員である取締役の報酬は、常勤・非常勤の職務内容を考慮して決定され、固定報酬のみです。2024年6月27日の株主総会では、取締役の報酬総額を年額550百万円以内、監査等委員である取締役の報酬を年額80百万円以内とすることが決議されました。業績連動報酬は、連結売上高や連結営業利益などの業績指標に基づいて算定され、当期の目標は連結売上高80,000百万円、連結営業利益8,200百万円でしたが、実績はそれぞれ73,832百万円、6,019百万円でした。

ニチレキ株式会社の株式の保有状況について、2024年3月31日現在、発行済株式総数は31,685,955株です。自己株式は2,293,600株で、発行済株式総数に対する割合は約7.24%です。主要な株主には、シンフォニー・フィナンシャル・パートナーズ（シンガポール）ピー・ティー・イー・リミテッドが4,029,500株（約12.72%）を保有しており、主要株主としての地位を確立しています。また、鹿島建設株式会社やみずほリース株式会社、伊藤忠エネクス株式会社など、取引関係の維持・発展を目的とした株式保有も行われています。これにより、取引先との関係強化や業務提携の促進を図っています。株式の保有は、企業の成長戦略において重要な役割を果たしています。

ニチレキ株式会社は、主に「アスファルト応用加工製品事業」と「道路舗装事業」の2つの報告セグメントを展開しています。アスファルト応用加工製品事業では、アスファルト乳剤や改質アスファルトなどの製造・販売を行い、2024年3月期の売上高は25,937百万円（前期比4.6%減）、セグメント利益は5,140百万円（前期比14.5%減）でした。道路舗装事業では、舗装工事や土木工事を手掛け、売上高は47,580百万円（前期比6.5%減）、セグメント利益は4,360百万円（前期比5.8%減）となっています。その他の事業セグメントでは、不動産賃貸業などが含まれ、売上高は314百万円（前期比2.0%増）、セグメント利益は229百万円（前期比2.5%増）でした。全体の売上高は73,832百万円で、前年から5.8%減少しています。セグメント間の内部売上高は8,467百万円で、調整後の連結売上高は73,832百万円となります。

ニチレキ株式会社の連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されています。重要な会計方針として、収益認識においては工事契約の履行義務の充足に基づく進捗度を発生原価に基づくインプット法で見積もり、収益を認識しています。また、退職給付に関しては、確定給付企業年金制度を採用し、数理計算上の仮定（割引率、昇給率、退職率、死亡率など）を用いて退職給付債務を算定しています。これらの見積りは、将来の経済環境の変化により重要な影響を受ける可能性があり、経営者の判断が求められます。退職給付に係る資産は2,773百万円、負債は－となっており、これらの数値は経営判断に基づく重要な要素です。

ニチレキ株式会社の金融商品に関する状況は、資金運用において安全性の高い金融商品に限定し、資金調達は主に銀行借入による方針を採用しています。2024年3月31日現在、投資有価証券は満期保有目的の債券が2,400百万円、その他有価証券が7,253百万円で、資産計は14,074百万円です。長期預金は4,420百万円で、リース債務は204百万円、長期借入金は55百万円となっています。金融商品のリスクとしては、営業債権（受取手形、売掛金、電子記録債権）が顧客の信用リスクに晒されており、長期預金には期限前解約特約付預金が含まれています。信用リスクの管理は、取引先ごとの期日管理や残高管理を行い、回収遅延債権については定期的に報告される体制を整えています。また、市場リスクについては、投資有価証券の時価や発行体の財務状況を定期的に把握し、保有状況を見直しています。

ニチレキ株式会社のリース取引に関して、主にファイナンス・リース取引を行っています。2024年3月31日現在、リース資産は788百万円で、主にアスファルト応用加工製品事業における工場（建物および構築物）に関連しています。リース資産の減価償却は、リース期間を耐用年数とし、残存価額をゼロとする定額法で行われています。リース債務は204百万円で、元利金の合計額を基に、当該債務の残存期間及び信用リスクを加味した利率を用いて割引現在価値法により算定されています。リース取引は、設備投資に必要な資金調達を目的としており、償還日は最長で5年となっています。これにより、安定した資金運用と効率的な設備利用を図っています。

ニチレキ株式会社の有価証券関係について、2024年3月31日現在、投資有価証券は以下の通りです。満期保有目的の債券は2,400百万円で、時価は2,395百万円、差額は4百万円の減少となっています。その他有価証券は7,253百万円で、時価も同額です。長期預金は4,420百万円で、時価は4,361百万円、差額は59百万円の減少です。これにより、資産計は14,074百万円、時価は14,010百万円となり、差額は64百万円の減少が見られます。リース債務は204百万円で、時価は201百万円、差額は2百万円の減少です。金融商品の時価評価においては、上場株式は相場価格を用いて評価し、社債は市場での取引頻度が低いため、レベル2の時価に分類されています。これにより、ニチレキは安定した資産運用を図っています。

ニチレキ株式会社の収益認識に関する方針は、顧客との契約に基づいており、主にアスファルト応用加工製品事業と道路舗装事業に分かれています。アスファルト応用加工製品事業では、製品の販売において、顧客に引き渡された時点または顧客が検収した時点で収益を認識しています。道路舗装事業においては、工事契約に基づく履行義務の充足に係る進捗度を見積もり、発生原価に基づくインプット法を用いて収益を認識します。工期が短い工事契約については、履行義務を完全に充足した時点で収益を認識します。2024年3月期の売上高は73,832百万円で、そのうち道路舗装事業の売上高は47,580百万円、アスファルト応用加工製品事業の売上高は25,937百万円です。収益認識にあたっては、工事内容や環境の変化、材料価格の変動などにより不確実性が伴うため、経営者の判断が重要です。

ニチレキ株式会社の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の適正性を確保するために重要な情報を提供しています。注記事項には、会計方針、重要な見積り、リスク管理、セグメント情報、関連当事者情報などが含まれています。特に、収益認識に関する注記では、顧客との契約に基づく収益の認識方法が詳細に説明されています。また、金融商品に関する注記では、投資有価証券の時価評価やリース取引の状況が記載されています。監査法人による監査証明も行われており、連結財務諸表が一般に公正妥当と認められる企業会計基準に準拠していることが確認されています。これにより、投資家や利害関係者に対して透明性のある情報提供が行われています。