明和産業株式会社

明和産業株式会社は、資源・環境ビジネス、難燃剤、機能建材、石油製品、高機能素材、機能化学品、合成樹脂、無機薬品、自動車、電池材料など多岐にわたる事業を展開しています。2024年3月期の売上高は100,921百万円、営業利益は1,527百万円で、前年から減少しています。従業員数は518名で、平均年齢は43歳、平均勤続年数は16.9年、平均年間給与は7,427千円です。企業の基本方針は、変化を求め挑戦し続けること、新たな事業創出を通じて成長を促すこと、機能や強みを磨くことです。2026年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定し、連結純利益を2023年度22億円から2025年度26億円に引き上げる目標を掲げています。

明和産業株式会社の主要な経営指標は以下の通りです。2024年度の連結売上高は158,279百万円、経常利益は4,032百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は2,754百万円です。2023年度の売上高は156,662百万円で、前年から増加しています。自己資本比率は44.9％、自己資本利益率は7.5％で、安定した財務基盤を維持しています。2025年度には連結純利益を26億円に引き上げる目標を掲げており、ROEは7％以上を目指しています。また、連結配当性向は50％を基本とし、機動的な株主還元を行う方針です。基盤・成長投資金額は35～45億円を予定しています。

明和産業株式会社は、資源・環境ビジネス、難燃剤、機能建材、石油製品、高機能素材、機能化学品、合成樹脂、無機薬品、自動車、電池材料など多様な事業を展開しています。グループは、明和産業本体、10社の子会社、4社の関連会社、1社のその他関係会社から構成されています。第一事業では、レアアースや環境関連商品を扱い、難燃剤や断熱材、防水材などの機能建材も提供しています。第二事業では、潤滑油やベースオイル、添加剤を取り扱い、第三事業では高機能素材や機能化学品、合成樹脂、無機薬品を扱っています。自動車事業や電池材料事業も展開し、各事業に関連するサービスも提供しています。

明和産業株式会社は1947年7月に設立され、旧三菱商事株式会社の解散に伴い、化工品及び業務部門の関係者によって設立されました。設立当初から大阪、名古屋、八幡に支店を設置し、1959年には三商株式会社を吸収合併しました。1965年には本店を現在の東京都千代田区に移転し、1970年には十全株式会社の経営に参画しました。1980年代には中国やベトナムに駐在員事務所を設置し、国際的な取引を拡大しました。2000年代には中国に複数の合弁会社を設立し、2012年には名古屋支店を移転しました。近年では、サステナビリティ推進に力を入れ、企業価値の向上を目指しています。

明和産業株式会社の財務情報は以下の通りです。2024年3月31日現在、総資産は85,355百万円、負債合計は46,571百万円、純資産合計は38,783百万円です。2024年度の売上高は158,279百万円、営業利益は2,970百万円、経常利益は4,032百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は2,754百万円です。自己資本比率は45.4％で、安定した財務基盤を示しています。キャッシュフローは営業活動によるキャッシュ・フローが5,657百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△202百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△2,966百万円となっています。これらの指標は、企業の健全性と成長性を示す重要な要素です。

明和産業株式会社の経営方針は「明光和親」という理念に基づいています。この理念は、公正明朗な企業活動を通じて社会に貢献することを目指しています。企業は人の問題であり、人格を尊重し合うことが重要とされています。具体的な目標として、2026年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定し、連結純利益を2023年度の22億円から2025年度には26億円に引き上げることを目指しています。また、ROEは7％以上を目標とし、株主還元として連結配当性向50％を基本としています。基本方針としては、変化を求め挑戦し続けること、新たな事業創出を通じて成長を促すこと、機能や強みを磨くことが掲げられています。

明和産業株式会社は、気候変動や人的資本に関連するリスクを含むサステナビリティに係るリスクを識別・評価し、社長および取締役会に報告しています。特定されたリスクは、リスク管理基本規程に基づき、責任部署が対応を図り、取締役会や経営会議が監督・管理を行います。全社の取り組み状況はサステナビリティ推進委員会が定期的に監視し、必要に応じて事業戦略の見直しを行います。また、信用リスク、市場リスク、事業投資リスク、カントリーリスク、リーガルリスクなど多様なリスクに対して、適切な管理体制を整備し、リスクを最小限に抑える努力をしています。これにより、企業の持続可能な成長を支える基盤を築いています。

明和産業株式会社の2024年度の経営成績は以下の通りです。売上高は1,582億7,900万円で、前年同期比1.0％増の16億1,600万円の増収を達成しました。営業利益は297億円で、前年同期比18.7％減の68億5,000万円の減益となりましたが、経常利益は403億円で27.2％増の86億2,000万円の増益を記録しました。親会社株主に帰属する当期純利益は275億4,000万円で、前年同期比60.1％増の103億3,000万円の増益です。これにより、1株当たり当期純利益は66.09円、自己資本利益率は7.5％となりました。主な要因として、自動車・電池材料事業の好調が挙げられ、第一事業、第二事業、第三事業は前年並みの推移を示しました。

明和産業株式会社の財政状態は、2024年3月31日現在、総資産が387億8千3百万円で、前年度末比8.0％増加しました。自己資本比率は44.9％で、安定した財務基盤を示しています。流動資産は売上債権の増加により、前年度末比5.8％増の36億7千7百万円増加しました。一方、流動負債は仕入債務の増加により、前年度末比3.7％増の14億8千9百万円増加しました。純資産は剰余金の増加により、前年度末比7.8％増の17億4千8百万円増加しました。セグメント別では、第一事業の資産が184億6千7百万円、第二事業が144億6千5百万円、第三事業が319億6千1百万円となっています。

明和産業株式会社の2024年度のキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比39.1％増の56億5千7百万円の資金増となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益が40億5千8百万円で、非現金収支等を調整した後の資金の増加が38億9千1百万円、仕入債務の増加や棚卸資産の減少による59億2千3百万円の資金増が寄与しました。一方、売上債権の増加による26億5千7百万円と法人税等の支払による14億9千5百万円の資金減がありました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による2億2百万円の資金減が生じ、財務活動によるキャッシュ・フローは、借入れの返済や配当金の支払による43億4千6百万円の資金減がありました。全体として、現金及び現金同等物は95億2千8百万円となり、前年度末比14.1％の増加を示しています。

明和産業株式会社は、企業理念「明光和親」のもと、社会・環境問題への対応を経営の最重要課題と位置付け、持続可能な社会の実現に向けたサステナビリティ活動に積極的に取り組んでいます。2022年には「サステナビリティ推進委員会」を設置し、社長が推進責任者となり、サステナビリティに関する方針や施策を議論し、取締役会に報告しています。気候変動に関するリスクと機会を捉え、GHG排出量の把握や多様性の確保に向けた人材育成方針を策定しています。2023年度には連結純利益27.5億円、ROE7.5％を達成し、株主還元として一株当たり34円の配当を実施中です。今後もGHG排出量の把握範囲の拡大と精度向上に努め、持続可能な成長を目指します。

明和産業株式会社は、経営成績や財政状態に影響を与える可能性のある主要なリスクを以下のように認識しています。まず、信用リスクとして、取引先の信用状況が悪化した場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。市場リスクでは、商品の市況や為替相場の変動が売上高や損益に影響を与える可能性があり、為替変動リスクに対しては先物為替予約を活用しています。事業投資リスクとして、投資先の価値が低下した場合、投下資金の回収が困難になる可能性があります。カントリーリスクは、アジア諸国との取引において政治・経済の変動が影響を及ぼす可能性があり、リーガルリスクは法規制の遵守が求められます。自然災害リスクや情報セキュリティリスクも考慮されており、これらのリスクに対して適切な管理体制を整備しています。

明和産業株式会社の2024年度の経営成績は、売上高が1,582億7,900万円で前年同期比1.0％増、営業利益は29億7,000万円で18.7％減、経常利益は40億3,200万円で27.2％増、親会社株主に帰属する当期純利益は27億5,400万円で60.1％増となりました。特に自動車・電池材料事業が好調で、第一事業、第二事業、第三事業も前年並みの推移を示しました。財政状態では、総資産が387億8,300万円、自己資本比率は44.9％で安定した基盤を維持しています。キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが56億5,700万円、投資活動によるキャッシュ・フローが2億200万円の資金減、財務活動によるキャッシュ・フローが43億4,600万円の資金減となりました。これらの結果、現金及び現金同等物は95億2,800万円となり、前年度末比14.1％の増加を示しています。

明和産業株式会社の資本の財源は、主に自己資本と金融機関からの借入金によって構成されています。2024年3月31日現在、総資産は385億5,500万円で、自己資本比率は44.9％です。流動資産は67億1,440万円で、主に売上債権や現金及び預金が含まれています。流動負債は42億6,900万円で、仕入債務や短期借入金が含まれています。資金の流動性は、営業活動によるキャッシュ・フローから獲得した自己資金と金融機関からの借入金を活用しており、運転資金や税金、配当金の支払いに充てられています。また、売掛金の流動化を行い、資金効率の向上を図っています。これにより、必要な資金を確保し、安定した経営基盤を維持しています。

明和産業株式会社の経営成績に重要な影響を与える要因は以下の通りです。2024年度の売上高は1,582億7,900万円で、前年同期比1.0％増加しました。主な要因として、自動車・電池材料事業の好調が挙げられ、第一事業、第二事業、第三事業も概ね前年並みの推移を示しました。しかし、営業利益は29億7,000万円で前年同期比18.7％減少しました。これは、売上原価や販売費、一般管理費の増加が影響しています。経常利益は40億3,200万円で27.2％増加し、持分法適用会社の収益改善や円安の影響が寄与しました。親会社株主に帰属する当期純利益は27億5,400万円で60.1％増加しました。これらの要因を総合的に分析することで、経営成績の向上に向けた戦略を策定しています。

明和産業株式会社の経営者は、低採算事業の見直しやグループ全体での機能効率化を進める必要性を認識しています。九州営業所の十全移管により無機薬品ビジネスの商圏を拡大し、半導体市場への注力を強化しています。また、東京グラスロンの合併により経営・営業・物流面の効率化を図り、北関東地域での商圏を拡大しています。人材への投資強化として、企業内企業家育成研修「Meiwa Mirai Hub」を開始し、若手社員の海外派遣を実施しています。デジタル化の推進も重要視され、CRM等のデジタルツールの導入やDX推進人材育成研修を行っています。さらに、連結経営の深化を図り、東南アジアの現地法人における経営基盤の強化やリスクマネジメント機能の向上に取り組んでいます。

明和産業株式会社において、2024年度における経営上の重要な契約等は行われていません。これにより、特に注目すべき契約や合意は存在せず、経営活動は通常の業務運営に基づいて行われています。今後も、必要に応じて契約の見直しや新たな契約の締結を検討し、経営の安定性を確保する方針です。経営者は、契約の重要性を認識し、リスク管理を徹底しながら、持続可能な成長を目指していく考えを示しています。

明和産業株式会社は、持続可能な成長を目指し、研究開発活動に注力しています。特に、環境負荷の低い商材の取り扱いを拡大するため、バイオプラスチックや植物由来ポリオールの開発に取り組んでいます。また、電池リユース・リサイクル事業を推進するため、トヨタや五鉱との合弁会社設立を合意しました。さらに、低膨張で高い耐久性を持つリチウムイオン電池（LiB）部材の量産体制を確立するため、設備投資を行っています。これらの取り組みは、企業の競争力を高めるとともに、社会課題の解決にも寄与することを目指しています。研究開発の成果は、今後の事業戦略に反映され、持続可能な社会の実現に向けた貢献を果たすことが期待されています。

明和産業株式会社の設備の状況は、2024年3月31日現在、主要な設備の帳簿価額は以下の通りです。本店（東京都千代田区）では、事務所等の設備が59百万円、第一事業では成形機等が16百万円、第二事業では機械装置が63百万円、第三事業では貯蔵庫等が109百万円となっています。名古屋支店では塗装設備が1百万円、海外駐在員事務所では2百万円の設備があります。全体として、特記すべき設備投資や新設、撤去、滅失はなく、安定した設備状況を維持しています。設備の新設や除却等の計画も特にありません。

明和産業株式会社の株式の状況は、2024年3月31日現在、発行済株式数は41,780,000株で、自己株式は232,415株となっています。自己株式の取得は、役員報酬BIP信託を通じて129,200株、取締役会決議に基づく86,200株の取得が行われました。配当金は2023年6月23日の株主総会で1,044百万円、1株当たり25.00円の配当が決議され、効力発生日は2023年6月26日です。株主資本は19,442百万円で、自己資本比率は44.9％です。株価は最高720円、最低618円で推移しており、株主還元の方針としては、安定した配当を維持しつつ、自己株式の取得も行っています。

明和産業株式会社の配当政策は、2023年5月に公表した中期経営計画に基づき、財務健全性を維持しつつ、連結配当性向50％を基本として機動的な株主還元を行うことを目指しています。期末配当の決定機関は株主総会であり、取締役会の決議により、毎年9月30日最終の株主名簿に記載または記録された株主に対して中間配当金を支払うことができる旨を定款に定めています。2024年6月21日の定時株主総会では、剰余金の配当として1,417百万円、1株当たり34.00円の配当が決議されました。これにより、株主への還元を重視しつつ、企業の成長を支える資本の確保を図っています。

明和産業株式会社は、「明光和親」を企業理念とし、経営の健全性、透明性、効率性を確保するためにコーポレート・ガバナンスの強化を最重要課題としています。具体的には、「コーポレートガバナンス・ガイドライン」を制定し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指しています。取締役会は、経営戦略や重要な業務執行に関する決定を行い、監査役会は業務執行の監視を行います。また、内部監査部門が独立して監査を実施し、経営陣に対して報告を行います。役員の報酬は業績に連動し、株主の利益を考慮した設計となっています。これにより、全てのステークホルダーの期待に応える企業体を目指しています。

明和産業株式会社の役員の状況は、2024年度において以下の通りです。取締役会は14回開催され、出席率は高く、代表取締役の吉田毅氏は全ての会議に出席しました。取締役には、業務執行取締役の水上貴之氏、社外取締役の南敏文氏、三輪慧氏、持田洋介氏が含まれています。監査等委員には、常勤の岡本一省氏、社外取締役の岩村和典氏、三尾伸夫氏、後藤道隆氏が任命されています。役員の選定や報酬に関する事項は、報酬諮問委員会で審議され、社外取締役が過半数を占める構成となっています。役員の男女比は、男性8名、女性1名で、女性の比率は11％です。役員の任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までとなっています。

明和産業株式会社の監査の状況は、監査等委員会によって管理されています。監査等委員会は4名の委員で構成され、そのうち3名が社外取締役であり、財務及び会計に関する知見を有しています。2024年度には監査等委員会を7回開催し、全ての委員が出席しました。監査等委員会は、取締役及び執行役員の職務執行状況や内部統制システムの整備・運用状況を監視し、会計監査人の選任や報酬に関する事項も検討しています。また、常勤の監査等委員は経営会議やコンプライアンス委員会に出席し、監査部及び会計監査人との情報交換を行っています。これにより、監査の透明性と実効性を確保し、企業の健全な運営を支えています。

明和産業株式会社の役員の報酬等は、基本報酬、業績連動報酬、株式報酬の3つの要素で構成されています。2024年度の取締役（監査等委員を除く）の報酬総額は630百万円で、内訳は基本報酬500百万円、業績連動報酬50百万円、株式報酬80百万円です。監査等委員である取締役の報酬は170百万円、社外役員の報酬は520百万円となっています。業績連動報酬は、親会社株主に帰属する連結当期純利益や個人業績に基づいて変動し、最大150％まで支給されます。報酬の決定は報酬諮問委員会を通じて行われ、外部機関のデータを参考にしながら、透明性の高い制度を維持しています。

明和産業株式会社の株式の保有状況は、2024年3月31日現在、発行済株式総数は41,780,000株で、自己株式は103,200株です。議決権の数は416,300個で、完全議決権株式は41,630,000株、単元未満株式は46,800株となっています。自己株式の保有は、役員報酬BIP信託が保有する129,200株を含めており、これにより株主還元を図っています。株式の保有目的は、長年にわたる取引先との関係維持・発展を図るためであり、保有の合理性は定期的に取締役会で検証されています。保有している株式の中には、非上場株式が18銘柄、非上場株式以外の株式が8銘柄あり、貸借対照表計上額は合計で6,360百万円です。

明和産業株式会社の経理の状況は、2024年度において連結財務諸表が適切に作成されており、財務情報の透明性が確保されています。連結貸借対照表では、総資産が385億5,500万円、負債合計が35億3,300万円、純資産が18億5,580万円となっています。損益計算書では、売上高が1,029億4,000万円、営業利益が18億1,000万円、経常利益が40億3,200万円、親会社株主に帰属する当期純利益が27億5,400万円です。経理部門は、内部統制の強化や監査体制の整備を進めており、定期的な財務分析を行い、経営陣に対して報告しています。また、貸倒引当金や棚卸資産の評価についても適切な基準に基づいて算定されており、経営成績や財政状態に重要な影響を与える要因を常にモニタリングしています。

明和産業株式会社の連結財務諸表は、2024年3月31日現在の財政状態を示しています。連結貸借対照表では、総資産が853億5,500万円、流動資産が671億4,400万円、固定資産が182億1,000万円となっています。流動資産の内訳には、現金及び預金が95億9,700万円、受取手形・売掛金が383億3,000万円、商品が80億7,000万円が含まれています。連結損益計算書では、売上高が1,582億7,900万円、営業利益が29億7,000万円、経常利益が40億3,200万円、親会社株主に帰属する当期純利益が27億5,400万円です。連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが56億5,700万円、投資活動によるキャッシュ・フローが2億200万円の資金減、財務活動によるキャッシュ・フローが43億4,600万円の資金減となっています。これらの情報は、企業の経営成績や財政状態を把握する上で重要な指標となります。

明和産業株式会社のセグメント情報は、2024年度において以下のように分類されています。第一事業の売上高は410億円で、セグメント利益は15億8千万円です。第二事業の売上高は493億5千6百万円で、セグメント利益は9億7千9百万円となり、前年同期比で減少しました。第三事業の売上高は586億7千2百万円で、セグメント利益は10億9千7百万円です。自動車・電池材料事業は75億2千7百万円の売上高を記録し、セグメント利益は15億2百万円の増収となりました。全体として、売上高は1,582億7,900万円、セグメント利益は29億7千万円となり、各事業の業績は異なるものの、全体として安定した成長を示しています。

明和産業株式会社の連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。重要な会計方針及び見積りには、以下のような仮定が用いられています。まず、市場価格のない有価証券の評価は原価法によって行われ、財政状態の悪化が認められる場合には、実質的な評価額を基に見積もります。棚卸資産の評価は原価法を用い、収益性が低下した場合には正味売却価額に基づいて評価します。また、減損会計では将来キャッシュ・フローの見積りが行われ、割引率や市場の成長率が仮定されます。貸倒引当金は顧客の信用リスクに基づいて設定され、引当金の算定は将来の経済条件や事業環境の変動に影響を受ける可能性があります。これらの見積りや仮定は、経営者の判断に基づいており、将来的な変動により見直しが必要となる場合があります。

明和産業株式会社の金融商品関係は、2024年3月31日現在、現金及び預金が95億9,700万円、受取手形、売掛金及び契約資産が383億3,000万円、電子記録債権が106億1,000万円となっています。これらの金融商品は、主に運転資金の調達や流動性の高い短期的な預金で運用されています。デリバティブ取引は、為替相場及び金利相場の変動に対するリスクヘッジを目的としており、投機的な運用は行わない方針です。金融商品の時価は、観察可能なインプットに基づいてレベル1からレベル3に分類され、投資有価証券は時価法で評価されています。2024年度の投資有価証券の時価は62億2,200万円、デリバティブ取引の時価は△4百万円となっています。これにより、金融商品のリスク管理体制が整備され、信用リスクや市場リスクに対する対策が講じられています。

明和産業株式会社のリース取引関係は、主にファイナンス・リース取引とオペレーティング・リース取引に分かれています。ファイナンス・リース取引では、主に事務所に係る不動産賃借契約（建物及び構築物）がリース資産として計上されており、リース資産の減価償却は定額法を採用しています。オペレーティング・リース取引においては、解約不能のものに係る未経過リース料が計上されており、2024年3月31日現在、1年内の未経過リース料は382百万円、1年超は371百万円で、合計754百万円となっています。これにより、リース取引は企業の資産運用やコスト管理において重要な役割を果たしています。

明和産業株式会社の有価証券関係は、2024年3月31日現在、投資有価証券の連結貸借対照表計上額が6,222百万円で、取得原価は1,351百万円、評価差額は4,871百万円となっています。その他有価証券の内訳には、株式が6,220百万円、債券は含まれていません。前年度の連結貸借対照表計上額は6,703百万円で、取得原価は1,344百万円でした。デリバティブ取引に関しては、為替予約の時価が△4百万円で、レベル2の時価に分類されています。これらの有価証券は、主に流動性の確保や資産運用の一環として保有されており、適切な評価基準に基づいて管理されています。

明和産業株式会社の収益認識関係は、顧客との契約から生じる収益を主に商品の引渡時点で認識する方針に基づいています。具体的には、顧客が商品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されたと判断した時点で収益を計上します。また、顧客への商品の販売において当社の役割が代理人に該当する場合は、純額で収益を認識します。契約資産及び契約負債の残高は、流動資産の「受取手形、売掛金及び契約資産」に含まれ、契約負債は流動負債の「その他」に計上されています。2024年度の契約資産は期末残高84百万円、契約負債は108百万円となっています。これにより、収益認識の透明性と一貫性が確保されています。

明和産業株式会社の財務諸表に関する注記事項は、2024年度の連結財務諸表において重要な情報を提供しています。注記事項には、収益認識関係、セグメント情報、関連当事者情報、固定資産の減損損失、のれんの償却額及び未償却残高、負ののれん発生益に関する情報が含まれています。特に、収益認識に関しては、顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎情報が記載されており、契約資産及び契約負債の残高も明示されています。また、財務諸表の表示方法の変更や、重要性の増した項目についての説明も行われており、透明性の高い情報開示がなされています。これにより、投資家や利害関係者が企業の財務状況を正確に把握できるよう配慮されています。