古河機械金属株式会社

古河機械金属株式会社は、東京都千代田区に本社を置く企業で、主に産業機械、ロックドリル、ユニック、金属、電子、化成品、不動産の7つの事業セグメントを展開しています。2024年3月期の売上高は188,255百万円、経常利益は10,384百万円、当期純利益は16,097百万円に達しました。資本金は28,208百万円で、発行済株式総数は40,445千株です。自己資本比率は49.3%で、安定した財務基盤を有しています。また、2025年度には連結営業利益150億円超を目指す方針を掲げています。従業員数は208人で、持続可能な成長を目指し、技術革新や社会課題の解決に取り組んでいます。

古河機械金属株式会社の主要な経営指標は、2024年3月期において売上高188,255百万円、経常利益10,384百万円、当期純利益16,097百万円を記録しました。過去5年間の売上高は、2020年3月期の165,215百万円から2024年3月期の188,255百万円へと増加しています。自己資本比率は49.3%で、安定した財務基盤を示しています。また、2023年度の営業利益は85億円、ROEは13.8%であり、デット・エクイティ・レシオは0.4倍、有利子負債/EBITDA倍率は4.5倍です。2025年度には連結営業利益150億円超を目指す方針を掲げています。これらの指標は、企業の成長性と財務健全性を示す重要な要素です。

古河機械金属株式会社は、7つの主要な事業部門を展開しています。産業機械部門では、ポンプや破砕機、環境機器などを製造・販売し、古河産機システムズ㈱が中核を担っています。ロックドリル部門は、油圧ブレーカやトンネル工事用機械を製造する古河ロックドリル㈱が中心です。ユニック部門では、ユニッククレーンなどを製造・販売する古河ユニック㈱が活動しています。金属部門は、銅や金、銀などを扱う古河メタルリソース㈱が担当し、電子部門では高純度金属や光学部品を製造する古河電子㈱が中心です。化成品部門は、硫酸や酸化銅を製造する古河ケミカルズ㈱が担当し、不動産部門では不動産の賃貸や売買を行っています。これらの事業は、国内外での包括的な戦略に基づいて展開されています。

古河機械金属株式会社は、1875年に創業者古河市兵衛が草倉銅山を譲り受けて経営を開始しました。1877年には足尾銅山を譲り受け、1894年には下山田炭鉱を譲り受けて石炭事業に進出しました。1905年に個人経営から会社組織に変更し、古河鉱業会社となりました。1949年には東京証券取引所第一部に上場し、1970年には下山田炭鉱を閉山しました。2005年には主要6事業部門を会社分割し、事業持株会社体制に移行しました。近年では、2022年に東京証券取引所のプライム市場に移行し、2025年には連結営業利益150億円超を目指すビジョンを掲げています。これまでの歴史を通じて、古河機械金属は多様な事業展開を行い、成長を続けています。

古河機械金属株式会社の2024年3月期の財務情報は以下の通りです。売上高は188,255百万円、経常利益は10,384百万円、当期純利益は16,097百万円でした。総資産は2,598億78百万円で、自己資本比率は49.3%です。流動資産は996億36百万円、固定資産は1,602億41百万円となっています。営業活動によるキャッシュ・フローは104億92百万円の純収入で、対前期比43億44百万円の増加を記録しました。投資活動によるキャッシュ・フローは1,915百万円の純収入、財務活動によるキャッシュ・フローは84億46百万円の純支出となりました。現金及び現金同等物の期末残高は181億93百万円で、前期比45億87百万円の増加です。これらの指標は、企業の健全な財務状況を示しています。

古河機械金属株式会社の経営方針は、「鉱山開発に始まり社会基盤を支えてきた技術を進化させ、常に挑戦する気概をもって社会に必要とされる企業であり続ける」という理念に基づいています。この理念を実現するために、「運・鈍・根」の創業者精神を心に刻み、「変革・創造・共存」を行動指針としています。「変革」は自己革新を、「創造」は市場ニーズに応じた魅力あるモノづくりを、「共存」は経営の透明性を高めることを目指しています。2025年度には連結営業利益150億円超の常態化を目指し、SDGsや国土強靭化などの社会課題の解決にも貢献することを目指しています。これにより、企業価値の向上と持続的な成長を実現することを目指しています。

古河機械金属株式会社は、事業活動におけるリスクの管理を重要な事項と認識し、リスクマネジメント委員会を設置しています。この委員会は、リスク管理の基本方針の策定や体制の整備を行い、全社的なリスクマネジメントに努めています。リスクの把握と管理は、取締役会や経営会議で厳正に審議され、重要な事項については適切な対策が講じられます。また、環境保全や製品安全に関しては、専門の委員会が設置され、リスクの評価や対応策の検討が行われています。さらに、内部監査を通じてリスク管理の有効性を確保し、流動性リスクや市場リスク、信用リスクに対しても適切な管理体制を整えています。これにより、企業の持続可能な成長を支えるリスク管理を実施しています。

古河機械金属株式会社の2024年3月期の経営成績は、売上高1,882億55百万円（対前期比259億34百万円減、△12.1%）、営業利益85億24百万円（対前期比5億7百万円減、△5.6%）でした。経常利益は103億84百万円（対前期比10億36百万円増、11.1%増）となり、親会社株主に帰属する当期純利益は16,097百万円（対前期比9,885百万円増）でした。特別利益として、固定資産売却益134億33百万円や投資有価証券売却益26億59百万円を計上し、全体としては増益を達成しました。各事業セグメントでは、産業機械部門やユニック部門が減収となった一方、ロックドリル部門は増収を記録しました。全体的に、経済環境の影響を受けつつも、堅調な業績を維持しています。

古河機械金属株式会社の2024年3月期の財政状態は、総資産が2,598億78百万円（対前期比271億32百万円増）、負債が1,266億5百万円（対前期比89百万円減）、純資産が1,332億72百万円（対前期比272億22百万円増）となりました。自己資本比率は50.0%で、前期比5.8ポイントの改善が見られます。流動資産は996億36百万円（対前期比0.2%減）、固定資産は1,602億41百万円（対前期比20.6%増）です。特に、投資有価証券の株価上昇や土地の譲渡代金の計上が影響し、長期未収入金が増加しました。有利子負債は583億89百万円（対前期比44億59百万円減）で、財務の健全性が向上しています。これらの指標は、企業の安定した財政基盤を示しています。

古河機械金属株式会社の2024年3月期のキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。営業活動によるキャッシュ・フローは10,492百万円で、対前期比4,344百万円の増加を記録しました。これは、税金等調整前当期純利益の計上や営業活動に係る資産・負債の増減によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは19億15百万円の純収入で、対前期比35億33百万円の収入増となりました。主に、有形固定資産の売却による収入が54億64百万円、投資有価証券の売却による収入が31億28百万円に達しました。一方、財務活動によるキャッシュ・フローは84億46百万円の純支出で、対前期比25億12百万円の支出増となりました。これにより、現金及び現金同等物の当期末残高は181億93百万円で、前期比45億87百万円の増加を示しています。

古河機械金属株式会社は、サステナビリティを経営の最重要課題の一つと位置づけ、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。2021年12月にはCSR推進会議を「サステナビリティ推進会議」に改組し、サステナビリティ活動の強化を図っています。この会議では、基本方針や活動計画の策定、活動状況の検証・評価を行い、全社的なリスクマネジメント体制を強化しています。特に、気候変動対策や生物多様性保全、健康的な職場環境の整備など、10項目のマテリアリティ（重要課題）を特定し、これに基づく取り組みを進めています。また、脱炭素への対応として、再生可能エネルギーの利用促進やCO2削減施策の見直しを行い、2024年度中にカーボンニュートラル宣言を公表する予定です。これらの取り組みを通じて、企業価値の向上と社会課題の解決を目指しています。

古河機械金属株式会社は、事業活動におけるリスクを重要な事項と認識し、リスクマネジメント委員会を設置しています。主なリスクには、為替変動リスク、非鉄金属市況の変動、自然災害、感染症のまん延、カントリーリスクなどがあります。為替変動リスクは、国内外での生産や販売活動に影響を与え、特に輸出や原材料の輸入において重要です。非鉄金属の価格は国際市況に依存しており、需給バランスの変動が影響を及ぼします。また、地震や大規模火災などの自然災害、さらには新型ウイルスの感染症の影響も考慮されています。これらのリスクに対しては、事業継続計画（BCP）の策定や、リスクの未然防止、発生時の対応策を講じています。リスクの把握と管理は、取締役会や経営会議で厳正に審議され、適切な対策が実施されています。

古河機械金属株式会社の2024年3月期の経営成績は、売上高1,882億55百万円（対前期比259億34百万円減）、営業利益85億24百万円（対前期比5億7百万円減）でした。経常利益は103億84百万円（対前期比10億36百万円増）で、親会社株主に帰属する当期純利益は16,097百万円（対前期比9,885百万円増）となりました。特に、特別利益として固定資産売却益134億33百万円を計上し、全体的に増益を達成しました。財政状態においては、総資産が2,598億78百万円、自己資本比率は50.0%に改善しました。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが10,492百万円の純収入、投資活動によるキャッシュ・フローが19億15百万円の純収入を記録しました。これにより、現金及び現金同等物の当期末残高は181億93百万円となり、前期比45億87百万円の増加を示しています。全体として、堅調な業績と安定した財務基盤を維持しています。

古河機械金属株式会社の経営成績に重要な影響を与える要因は、主に為替変動、非鉄金属市況の変動、金利、需要の変動、カントリーリスク、自然災害、感染症のまん延などです。為替変動は、製品の輸出や原材料の輸入に影響を与え、特に大きな変動があった場合には経営成績に影響を及ぼす可能性があります。非鉄金属の価格は国際市況に依存しており、LME価格の変動が直接的な影響を与えます。また、金利の上昇は負債コストを増加させ、経営成績に影響を与える要因となります。さらに、国内外の景気動向や公共投資の変動も重要な要因であり、特に公共事業関連の売上高に大きな影響を与えます。これらの要因を総合的に管理し、リスクを軽減するための戦略が求められています。

古河機械金属株式会社の経営者は、現在の事業環境が「VUCA（変動性・不確実性・複雑性・曖昧性）」の時代であることを認識しています。このため、2025年度に向けて「連結営業利益150億円超の常態化」を目指す「2025年ビジョン」を策定し、経営基盤の強化と持続的成長を図る方針を掲げています。具体的には、顧客ニーズを捉えた技術営業力の強化や、ニッチ製品への集中、社会課題の解決に貢献する製品・サービスの提供を重視しています。また、サステナビリティへの取り組みを経営の最重要課題と位置づけ、気候変動対策や生物多様性保全などのCSR/ESG課題に対しても積極的に対応しています。これにより、企業価値の向上と持続可能な社会の実現を目指しています。

古河機械金属株式会社は、事業運営においていくつかの重要な契約を締結しています。特に、取引金融機関との当座貸越契約及び貸出コミットメント契約が重要です。2024年3月31日現在、当座貸越契約及び貸出コミットメントの総額は502億31百万円で、借入実行残高は4億93百万円、差引額は497億38百万円となっています。また、各事業部門における製品販売契約や工事契約も重要で、これらの契約に基づく収益は、製品の引き渡し時点で顧客に対する支配が移転したと判断される際に認識されます。これにより、安定した収益基盤を確保し、事業の持続可能性を高めています。これらの契約は、企業の財務状況や経営成績に直接的な影響を与える要因となっています。

古河機械金属株式会社は、多岐にわたる市場ニーズに応じた高付加価値製品の開発を積極的に推進しています。2024年3月期の研究開発費は1,314百万円で、各部門において以下の活動が行われました。産業機械部門では、製砂プラント向けの分級機の開発を進めています。ロックドリル部門では、大型油圧ブレーカや排ガス規制対応の油圧クローラドリルの開発を行い、ユニック部門ではリチウムイオンバッテリー式ミニ・クローラクレーンの開発に取り組んでいます。電子部門では、高機能窒化アルミセラミックス製品の開発を進め、化成品部門では環境負荷が低い製造技術の開発を行っています。これらの研究開発活動は、企業の競争力を高め、持続可能な成長を支える重要な要素となっています。

古河機械金属株式会社の2024年3月期における設備の状況は、設備投資が合計8,013百万円で、主に生産効率の向上を目的とした投資が行われました。機械事業では4,430百万円、素材事業では1,581百万円、その他の事業では2,001百万円の投資が実施されています。特に、産業機械部門では2,547百万円、ロックドリル部門では1,025百万円、ユニック部門では857百万円の投資が行われました。主要な設備としては、東京都千代田区にある本社の不動産および研究開発設備が23,168百万円の帳簿価額を持ち、栃木県日光市の設備も重要な役割を果たしています。設備投資の資金は自己資金および借入金によって賄われており、今後も需要予測や生産計画に基づいた設備の新設や改修が計画されています。

古河機械金属株式会社の2024年3月31日現在の株式の状況は、発行済株式総数が40,445千株で、資本金は28,208百万円です。1株当たり純資産額は2,317.08円、1株当たり当期純利益金額は337.17円となっています。配当は1株当たり55円で、配当性向は16.3%です。自己株式の取得については、2023年度において925,700株を取得し、総額は1,620,900,700円でした。株主構成は、個人株主が約28.03%、金融機関が27.78%、その他法人が25.88%を占めています。最高株価は2,136円、最低株価は1,257円で、株主総利回りは148.3%です。これらの指標は、企業の株式の健全性と株主還元の方針を示しています。

古河機械金属株式会社の配当政策は、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するための投資を優先しつつ、安定的・継続的な株主還元を実行することを基本としています。配当については、原則として1株当たり50円以上の年間配当金を目指し、連結自己資本総還元率は3%以上を目安としています。2024年度には1株当たり55円の期末配当を実施することが決定されました。また、内部留保を確保しつつ、投資に伴うリスクや資本コストを考慮した採算性を重視しています。自己株式の取得については、株価の動向や資本効率、キャッシュ・フローを勘案し、1事業年度における取得の目安はおおむね15-20億円、2024年3月期から2026年3月期までの3年間で50億円程度を予定しています。

古河機械金属株式会社は、経営の透明性を高め、効率的な経営体制を構築することをコーポレート・ガバナンスの基本方針としています。取締役会設置会社および監査役会設置会社制度を採用し、業務執行の監督・監査を行っています。社外取締役を選任することで、経営の客観性と透明性を確保し、意思決定の妥当性を高めています。監査役は、財務および会計に関する知見を有する者で構成され、経営に対する助言やチェックを行っています。また、経営役員会を毎月開催し、業務執行の報告と検討を行っています。これにより、企業の持続的な成長と株主をはじめとする利害関係者への貢献を目指しています。

古河機械金属株式会社の役員は、取締役9名（うち社外取締役3名）、常勤監査役4名（うち社外監査役2名）で構成されています。代表取締役会長は宮川尚久氏、代表取締役社長は中戸川稔氏です。取締役会は毎月1回定例会を開催し、必要に応じて臨時会も行っています。2024年6月27日現在、取締役の出席状況は良好で、特に社外取締役は経営の透明性を高める役割を果たしています。常勤監査役は、監査役会を通じて業務執行の監査を行い、内部統制システムの整備・運用状況を確認しています。役員の報酬は、取締役（社外取締役を除く）に対して年額3億2,000万円以内、監査役に対して年額7,000万円以内と定められています。これにより、経営の健全性と透明性を確保し、株主の利益を守る体制を整えています。

古河機械金属株式会社の監査体制は、監査役監査と内部監査の2つの主要な監査機能で構成されています。監査役会は、監査の方針や計画を定め、監査役は取締役会や経営会議に出席し、業務執行の監査を行っています。2024年度には監査役会を7回開催し、各監査役の出席状況は良好でした。常勤監査役は経理部門の経験を持ち、社外監査役は公認会計士の資格を有しています。内部監査は監査室が担当し、6名のスタッフが経営活動全般にわたる監査を実施しています。監査室は年2回、取締役会に報告を行い、監査役との連携を強化しています。また、会計監査人との連携も密にし、監査計画の説明を受けた上で監査役の計画を作成しています。これにより、企業の透明性と信頼性を高める体制が整っています。

古河機械金属株式会社の役員の報酬等は、取締役と監査役に分かれています。2024年度の取締役の報酬限度額は年額3億2,000万円以内（うち社外取締役4,000万円以内）と定められています。取締役の報酬は、固定報酬、業績連動報酬、譲渡制限付株式報酬から構成され、2024年度の取締役（社外取締役を除く）の報酬総額は222百万円、監査役の報酬総額は18百万円でした。業績連動報酬は、連結営業利益を基準に算定され、業績に応じて0～20%の範囲で支給されます。また、監査役の報酬は年額7,000万円以内（うち社外監査役3,000万円以内）とされています。役員の報酬は、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして機能し、株主との価値共有を促進することを目的としています。

古河機械金属株式会社の株式の保有状況は、2024年3月31日現在で発行済株式総数が40,445,568株です。主要な株主には、株式会社川嶋が1,860,000株（4.60%）、株式会社三光が739,700株（1.83%）、日興アセットマネジメント株式会社が1,714,500株（4.24%）を保有しています。これらの株式は、業務提携や取引関係の維持・強化を目的として保有されています。また、自己株式は3,255,730株で、株主還元の一環として取得されています。株式の保有状況は、企業の資本構成や経営戦略に影響を与える重要な要素であり、安定した株主基盤を形成しています。

古河機械金属株式会社の経理の状況は、2024年3月31日現在の連結財務諸表に基づいています。総資産は2,598億78百万円で、対前期比271億32百万円の増加を示しています。負債は1,266億5百万円で、うち有利子負債は583億89百万円となり、前期比44億59百万円減少しました。純資産は1,332億72百万円で、自己資本比率は50.0%に改善しています。営業活動によるキャッシュ・フローは10,492百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは19億15百万円の純収入を記録しました。これにより、現金及び現金同等物の期末残高は181億93百万円となり、前期比45億87百万円の増加を示しています。経理部門は、財務諸表の正確性を確保するため、内部統制の強化や監査体制の整備を進めています。

古河機械金属株式会社の2024年3月31日現在の連結財務諸表は、以下の通りです。連結貸借対照表では、総資産が259,878百万円、流動資産が99,636百万円、固定資産が160,241百万円となっています。流動資産の内訳は、現金及び預金が18,513百万円、受取手形・売掛金が30,408百万円、商品及び製品が20,044百万円です。連結損益計算書では、売上高が188,255百万円、営業利益が8,524百万円、経常利益が10,384百万円、当期純利益が16,097百万円となっています。連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが10,492百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが19億15百万円の純収入を記録しました。これらの財務諸表は、EY新日本有限責任監査法人による監査を受けており、適正に表示されていると認められています。

古河機械金属株式会社の報告セグメントは、「産業機械」、「ロックドリル」、「ユニック」、「金属」、「電子」、「化成品」、「不動産」の7つで構成されています。2024年3月期の各セグメントの売上高は、産業機械が20,836百万円、ロックドリルが35,756百万円、ユニックが28,242百万円、金属が111,652百万円、電子が6,926百万円、化成品が8,509百万円でした。セグメント利益は、産業機械が1,515百万円、ロックドリルが3,030百万円、ユニックが1,547百万円、金属が1,276百万円、電子が500百万円、化成品が532百万円となっています。セグメント資産は、産業機械が26,562百万円、ロックドリルが38,795百万円、ユニックが31,659百万円、金属が33,533百万円、電子が8,861百万円、化成品が17,171百万円です。これらの情報は、各セグメントの業績を把握し、経営資源の配分を決定するための重要な指標となっています。

古河機械金属株式会社の連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。重要な会計方針として、工事収益の認識に関する方針があり、履行義務の充足に基づく進捗度を見積もり、収益を認識しています。具体的には、工事原価総額の見積りは、工事現場責任者の専門的な知識と経験に基づく仮定を伴い、不確実性を含むものです。また、工事契約の変更や悪天候による施工の遅延、資材単価や労務単価の変動が影響を与えるため、適時・適切な見直しが求められます。これらの見積りは、企業の財務状況に重要な影響を与えるため、監査上の主要な検討事項とされています。

古河機械金属株式会社は、年間資金計画に基づき必要な資金を調達し、一時的な余資は流動性の高い金融資産で運用しています。短期的な運転資金は主に銀行借入で調達し、デリバティブはリスク回避のために利用しています。営業債権である受取手形や売掛金は顧客の信用リスクに晒され、外貨建の営業債権は為替の変動リスクに晒されていますが、先物為替予約を利用してヘッジしています。投資有価証券は業務上の関係を有する企業の株式であり、市場価格の変動リスクがあります。借入金は主に営業取引に係る資金調達で、変動金利の借入金は金利の変動リスクに晒されていますが、一部は金利スワップ取引でヘッジしています。流動性リスクは月次の資金繰計画により管理されています。

古河機械金属株式会社のリース取引は、主にファイナンス・リース取引とオペレーティング・リース取引に分かれています。ファイナンス・リース取引では、主に機械装置や運搬具がリース資産として使用され、所有権移転外ファイナンス・リース取引においては、リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法で減価償却が行われています。2024年3月31日現在、オペレーティング・リース取引に係る未経過リース料は、1年内が687百万円、1年超が5,256百万円で、合計5,944百万円となっています。これにより、リース取引は企業の資産運用や資金調達の手段として重要な役割を果たしています。

古河機械金属株式会社は、金融商品に関して、投資有価証券やデリバティブ取引を保有しています。2024年3月31日現在、投資有価証券の時価は45,706百万円で、デリバティブ取引における商品関連は106百万円、通貨関連は43百万円となっています。これらの金融商品は、活発な市場における相場価格を用いて評価され、レベル1の時価に分類されています。デリバティブ取引は、取引先金融機関から提示された価格に基づき算定され、レベル2の時価に分類されています。また、長期借入金は52,481百万円で、同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引いた現在価値により算定されています。これにより、企業の資金調達やリスク管理が行われています。

古河機械金属株式会社は、収益を認識する際に以下の5ステップアプローチを採用しています。ステップ1では顧客との契約を識別し、ステップ2で契約における履行義務を特定します。ステップ3では取引価格を算定し、ステップ4でその取引価格を契約における別個の履行義務に配分します。最後に、ステップ5で履行義務を充足した時点で収益を認識します。製品の販売においては、製品の引き渡し時点で顧客に対する支配が移転したと判断し、収益を認識します。特に、産業機械部門やロックドリル部門では出荷時に収益を認識することが多く、工事契約においては進捗度に基づいて収益を認識します。これにより、収益の認識が適切に行われ、企業の財務状況が正確に反映されるよう努めています。

古河機械金属株式会社の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の理解を深めるために重要な情報を提供しています。注記事項には、会計方針の概要、重要な会計上の見積り、セグメント情報、関連当事者情報、及び財務諸表の組替えに関する情報が含まれています。特に、会計方針の変更や重要な見積りに関する情報は、財務諸表の信頼性に影響を与えるため、詳細に記載されています。また、連結財務諸表においては、各セグメントの業績や資産状況、及び関連当事者との取引に関する情報も注記されており、これにより投資家や利害関係者が企業の財務状況をより正確に把握できるようになっています。これらの注記事項は、企業の透明性を高め、信頼性のある情報提供を実現するための重要な要素です。