ライト工業株式会社

ライト工業株式会社は、主に建設事業を展開する企業で、2024年3月31日現在の従業員数は967名です。2023年度の売上高は96,868百万円、経常利益は11,850百万円、当期純利益は8,242百万円でした。資本金は6,119百万円で、発行済株式総数は52,145,450株です。純資産額は74,336百万円、総資産額は102,950百万円で、自己資本比率は72.2%です。1株当たりの純資産額は1,547.45円、配当額は70円、配当性向は43.2%です。企業は「新たな価値に挑戦し、創造し続ける」という理念のもと、サステナビリティに取り組み、国内外での事業拡大を目指しています。特に、ICT技術の活用や安全衛生管理の徹底を通じて、持続可能な成長を図っています。

ライト工業株式会社の主要な経営指標は、2024年度における目標として、売上高1,200億円、営業利益135億円、ROE（自己資本利益率）10.0%以上、配当性向35.0%以上を掲げています。2023年度の実績では、売上高は1,173億円（前期比2.0%増）、営業利益は112億円（前期比12.0%減）、当期純利益は81億円（前期比13.8%減）でした。自己資本比率は72.2%で、安定した財務基盤を維持しています。また、1株当たりの純資産額は1,547.45円、配当額は70円です。これらの指標は、企業の成長戦略や市場環境に基づいて設定されており、持続可能な成長を目指しています。

ライト工業株式会社は、建設事業を中心に、連結子会社14社、関連会社1社、非連結子会社4社で構成されています。主な事業は、法面保護工事や地盤改良工事を主体とした土木工事及び建築事業です。特に、RAITO, INC.は米国で地盤改良工事を行い、RAITO FECON INNOVATIVE GEOTECHNICAL ENGINEERING JOINT STOCK COMPANYやFecon Raito Underground Construction Joint Stock Companyはベトナムでの合弁事業を展開しています。また、その他の事業として、車両・建設機械・事務機器のリース、建設資材の販売、損害・生命保険代理店業、福利厚生施設の管理、介護サービス業なども行っています。2023年度の建設事業の受注高は1,265億6千8百万円、売上高は1,170億1千9百万円でした。

ライト工業株式会社は、1948年9月に宮城県仙台市で株式会社ライト防水工業所として設立されました。1949年10月には建設業法による建設大臣登録を完了し、1951年1月に商号をライト工業株式会社に変更しました。1950年には東京支店を設置し、以降、名古屋、仙台、大阪、九州、札幌、広島、新潟などに支店を展開しました。1961年10月には東京証券取引所市場第2部に上場し、1974年3月には市場第1部に上場しました。2005年以降は、複数の連結子会社を設立し、2016年にはベトナムに合弁会社を設立しました。2022年には東京証券取引所のプライム市場に移行し、2023年には新たに連結子会社を取得するなど、事業の拡大を続けています。

ライト工業株式会社の2024年3月31日現在の財務情報は以下の通りです。総資産は1,244億4,700万円で、流動資産は614億5,200万円、固定資産は429億6,400万円です。負債は333億5,200万円で、流動負債は322億900万円、固定負債は11億4,300万円です。純資産は910億9,400万円で、自己資本比率は72.5%に達しています。2023年度の売上高は1,173億2,400万円、営業利益は112億4,500万円、当期純利益は81億8,100万円でした。営業活動によるキャッシュ・フローは145億8,600万円の収入超過、投資活動によるキャッシュ・フローは42億5,200万円の支出超過、財務活動によるキャッシュ・フローは53億2,900万円の支出超過となっています。これらの指標は、企業の健全な財務状況を示しています。

ライト工業株式会社は、「新たな価値に挑戦し、創造し続ける」という経営理念のもと、2022年度から2024年度を対象とした中期経営計画「Raito2024」を策定しました。この計画では、デジタル社会をリードする技術開発や環境保護への貢献、マルチステークホルダーとの価値共創を重視しています。2024年度の目標として、連結売上高1,200億円、営業利益135億円、ROE10.0%以上、配当性向35%以上を掲げています。国内建設市場の縮小が予想される中、政府の建設投資を活用し、持続可能な成長を目指す方針です。また、安全衛生管理や品質管理の徹底、ICT技術の活用による生産性向上を図り、全てのステークホルダーから信頼される企業を目指しています。

ライト工業株式会社は、サステナビリティに関連するリスク及び機会を適切に識別・評価し、管理することが重要であると認識しています。健全な財務構造や収益構造を維持し、中長期で顕在化するリスクを適切にマネジメントすることで、企業価値の持続的な向上を図ります。新設されたサステナビリティ戦略部は、リスクの特定・評価プロセスを企画し、経営会議に報告します。また、危機管理委員会は、各リスク管理所管部署からの報告を評価し、全社的なリスク管理の観点から適切な対応を決定します。取締役会は、経営会議からの報告を受け、リスク管理の状況を監督します。これにより、企業はリスクを最小化し、持続可能な成長を目指しています。

ライト工業株式会社の2023年度の経営成績は、連結売上高が1,173億円で前期比2.0%増となり、過去最高の売上高を更新しました。受注高は1,265億6千8百万円（前期比7.3%増）で、特に海外子会社の貢献が大きかったです。しかし、連結営業利益は112億4千5百万円（前期比12.0%減）となり、採算性の低下や人件費の増加が影響しました。親会社株主に帰属する当期純利益は81億8千1百万円（前期比13.8%減）でした。2024年度の売上高目標は1,200億円から1,210億円に上方修正され、営業利益目標も135億円から137億円に引き上げられました。ROEは9.4%で、引き続き収益性の向上を目指しています。

ライト工業株式会社の2024年3月31日現在の財政状態は、資産が前期比で15億2千2百万円増加し、1,244億4千7百万円となりました。流動資産は814億8千3百万円で前期比27億円減少し、主に売上債権の回収に伴う受取手形や完成工事未収入金の減少が影響しています。固定資産は429億6千4百万円で前期比42億2千2百万円増加しました。負債は333億5千2百万円で前期比41億3千4百万円減少し、流動負債は322億9百万円、固定負債は11億4千3百万円です。純資産は910億9千4百万円で前期比56億5千6百万円増加し、自己資本比率は72.5%に達しました。これにより、企業は強固な財務基盤を維持し、今後の成長を支える体制を整えています。

ライト工業株式会社の2024年度におけるキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが145億8千6百万円の収入超過となり、前年同期の47億6千1百万円の収入超過から大幅に改善しました。これは主に、売上債権の増減や税金等調整前当期純利益による収入が寄与しています。投資活動によるキャッシュ・フローは42億5千2百万円の支出超過となり、主に有形固定資産の取得による支出が影響しました。財務活動によるキャッシュ・フローは53億2千9百万円の支出超過で、配当金の支払いや自己株式の取得が主な要因です。これにより、現金及び現金同等物の期末残高は349億3千3百万円となり、前年度比で53億2千8百万円増加しました。

ライト工業株式会社は、「新たな価値に挑戦し、創造し続ける」という経営理念のもと、優れた技術やサービスを通じて社会の課題を解決し、サステナブルな社会の構築に貢献することを目指しています。気候変動や資源枯渇といった課題に対して、環境保全の取り組みを強化し、事業の成長と社会への貢献を両立させる活動を行っています。2022年には、持続可能な環境配慮型社会の形成、安全・安心を支える社会インフラの構築、品質の確保と技術革新、労働安全衛生管理の徹底、多様な人財の育成、人権尊重と公正な事業活動の推進の6つのマテリアリティを特定しました。また、サステナビリティ戦略部を設置し、リスク管理や機会の評価を行い、経営会議での審議を通じて全社的な取り組みを推進しています。

ライト工業株式会社は、事業運営において様々なリスクに直面しています。主なリスクには、国内公共事業の削減による官公庁発注工事の減少、競争環境の激化、建設技能労働者の慢性的不足が含まれます。特に、国内公共事業は全体の約70%を占めており、予算削減が業績に影響を及ぼす可能性があります。また、少子高齢化に伴う技能労働者の不足は、労務単価の上昇や生産能力の減退を引き起こすリスクがあります。さらに、労働災害や事故、法的規制の変更、自然災害、情報セキュリティのリスクも存在します。これらのリスクに対しては、事業継続計画（BCP）の策定や安全衛生管理の徹底、情報セキュリティ対策を講じており、リスクの軽減に努めています。

ライト工業株式会社の2024年度における経営成績は、受注高が1,265億6千8百万円で、良好な受注環境を背景に高水準を維持しました。連結売上高は1,173億円（前期比2.0%増）で過去最高を更新しましたが、連結営業利益は112億円（前期比12.0%減）となり、採算性の低下や人件費の増加が影響しました。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが145億8千6百万円の収入超過となり、前年同期の47億6千1百万円から大幅に改善しました。投資活動によるキャッシュ・フローは42億5千2百万円の支出超過で、有形固定資産の取得が主な要因です。財務活動によるキャッシュ・フローは53億2千9百万円の支出超過で、配当金の支払いや自己株式の取得が影響しました。これにより、現金及び現金同等物の期末残高は349億3千3百万円となり、前年度比で53億2千8百万円増加しました。

ライト工業株式会社は、強固な財務基盤の確立を基本方針としており、自己資本比率を高く保つことで安定した経営基盤を確保しています。資金需要は、営業活動における材料費や外注費、人件費、投資活動における施工機械の購入、財務活動における株主還元を目的とした配当金や自己株式の取得に関連しています。資金配分については、利益やキャッシュ・フローの範囲内で行い、持続的な成長を見据えた先行投資を実施しています。2024年度の自己資本比率は72.5%で、安定した資金調達が可能な状況にあります。今後も中期経営計画「Raito2024」に基づき、企業価値の向上を目指していきます。

ライト工業株式会社の経営成績に重要な影響を与える要因として、国内公共事業の動向、競争環境、建設技能労働者の不足、及び海外事業の展開が挙げられます。国内公共事業は全体の約70%を占めており、予算削減が業績に直接影響します。競争環境は、特に大都市部での再開発事業や防災対策において良好ですが、長期的には人口減少に伴う市場縮小が懸念されます。また、建設技能労働者の慢性的な不足は、労務単価の上昇や生産能力の低下を引き起こす可能性があります。さらに、海外市場への進出は、内部成長とM&A戦略を通じて売上高の拡大を目指していますが、各国の政治・経済情勢の変化によるカントリーリスクも考慮する必要があります。これらの要因を総合的に管理し、持続的な成長を図ることが求められています。

ライト工業株式会社の経営者は、国内建設市場が中長期的に縮小する可能性があることを認識しています。特に、財政的な制約や人口減少が影響を及ぼすと考えています。このため、2022年に発表した中期経営計画「Raito2024」では、『新たな分野への挑戦により、新たな価値の創造とサステナブルな成長を実現する』という基本方針を掲げています。具体的には、デジタル技術の開発や環境保護への貢献、マルチステークホルダーとの価値共創を重視しています。2024年度の目標として、連結売上高1,200億円、営業利益135億円、ROE10.0%以上、配当性向35%以上を設定しています。これにより、持続的な成長と企業価値の向上を目指し、全てのステークホルダーの期待に応える企業であり続けることを目指しています。

ライト工業株式会社において、経営上の重要な契約等に関する事項は特にありません。企業は、日常的な業務運営に必要な契約を締結していますが、特筆すべき重要な契約は存在しないとされています。これにより、企業は安定した経営基盤を維持し、リスクを分散させることが可能となっています。今後も、必要に応じて適切な契約を締結し、事業の成長を支える体制を整えていく方針です。

ライト工業株式会社は、市場動向や事業領域の拡大、各事業分野の問題解決に向けて幅広く研究開発に取り組んでいます。2024年度の研究開発費は710百万円で、主な研究開発事項には以下の技術が含まれます。まず、斜面・のり面対策技術として「Automatic-Shot R」を開発し、モルタル吹付けの自動化を実現しました。次に、地盤改良技術では「ACS（Automatic Control of Slurry）システム」を開発し、施工効率の向上とCO2排出量の削減を図っています。また、補修技術として、橋脚耐震補強工事における削孔位置を図化するシステムを開発し、業務効率化を実現しました。これらの取り組みを通じて、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

ライト工業株式会社は、2024年度において支店社屋の建替えや施工能力の向上を目的とした設備投資を行い、その総額は3,994百万円に達しました。主要な設備の状況として、東京都千代田区に本社を置き、建物・構築物の帳簿価額は692百万円、機械・運搬具は325百万円、工具器具・備品は991百万円、土地は1,030百万円です。また、栃木県下野市に機材センターを有し、帳簿価額は64百万円、機械・運搬具は1,094百万円、土地は1,010百万円です。茨城県つくば市にはR&Dセンターがあり、帳簿価額は1,148百万円、土地は1,002百万円です。これらの設備は、建設事業における施工の効率化や新技術の開発に寄与しています。

ライト工業株式会社の2024年3月31日現在の株式の状況は以下の通りです。発行済株式総数は52,145,450株で、自己株式は4,107,272株です。株主資本は83,349百万円で、資本金は6,119百万円、資本剰余金は6,447百万円、利益剰余金は75,792百万円です。2023年度の配当金は1株当たり70円で、総額は3,372百万円となっています。また、2024年度の配当金は1株当たり70円を予定しています。大株主には、日本マスタートラスト信託銀行（信託口）が6,480千株（13.44%）、太陽生命保険株式会社が2,734千株（5.67%）、株式会社日本カストディ銀行（信託口）が2,624千株（5.44%）を保有しています。これにより、企業は安定した株主構成を維持しています。

ライト工業株式会社の配当政策は、安定的な配当の維持を基本に、業績と経営環境を勘案して決定する方針です。将来に向けた新技術の開発や新規事業の展開に内部留保金を活用し、収益力の向上と経営基盤の強化に努めています。剰余金の配当は年1回の期末配当として行い、その決定機関は株主総会です。2024年度の配当金は、業績及び財政状態を総合的に勘案し、1株当たり70円の配当を実施することが決定されました。配当金の総額は3,372百万円となります。

ライト工業株式会社は、「顧客、株主、社員をはじめ関係するすべての人々との繁栄を図る」という経営の基本方針を実現するため、コーポレート・ガバナンスの強化に努めています。取締役会は15名の取締役（うち社外取締役5名）と4名の監査役（うち社外監査役3名）で構成され、原則として毎月1回の取締役会を開催し、経営の重要事項についての意思決定を行っています。また、監査役は取締役会をはじめとする重要な会議に出席し、職務執行の監査を行っています。さらに、リスク管理体制として危機管理委員会を設置し、リスクへの対応能力を向上させる取り組みを行っています。経営の透明性を高めるため、決算情報の早期開示や質の高いIR情報の提供にも注力しています。

ライト工業株式会社の役員は、2024年3月31日現在、男性16名、女性3名の計19名で構成されています。代表取締役社長は阿久津和浩氏で、1983年に入社し、2020年から社長を務めています。取締役副社長は船山重明氏で、2009年に取締役に就任し、2021年から副社長を務めています。取締役会は13回開催され、出席率は全員100%で、特に社外取締役や監査役も高い出席率を維持しています。監査役会は原則月1回開催され、監査役の出席状況も良好です。役員の選任や報酬については、指名委員会や報酬委員会で審議され、透明性のあるプロセスが確保されています。

ライト工業株式会社は、社外監査役3名を含む4名の監査役で構成される監査役会を設置しています。監査役は取締役の職務執行について監査を実施し、必要に応じて業務執行に関する報告を求めています。監査役会は原則として月1回開催され、2023年度には13回の会議が行われました。常勤監査役の出席率は100%で、社外監査役も高い出席率を維持しています。監査役は会計監査人と密接に連携し、監査計画の説明を受け、監査状況を聴取し、期末には監査結果の報告を受けています。これにより、監査の実効性を高め、企業の透明性を確保しています。

ライト工業株式会社の役員の報酬については、2023年6月29日に開催された第76回定時株主総会において、取締役の報酬限度額が月額35百万円以内（社外取締役は5百万円以内）と決議されました。監査役については、1996年6月27日の株主総会で月額5百万円以内と決議されています。2023年度の取締役（社外取締役を除く）の報酬総額は312百万円で、内訳は固定報酬201百万円、業績連動型金銭報酬92百万円、業績連動型株式報酬18百万円です。監査役の報酬は22百万円で、全額が固定報酬です。また、社外役員の報酬は50百万円で、こちらも固定報酬のみとなっています。業績連動型報酬は、連結営業利益や親会社株主に帰属する当期純利益を基に算定され、報酬委員会で審議された結果を取締役会で決定しています。

ライト工業株式会社の2024年3月31日現在の株式の保有状況は以下の通りです。発行済株式総数は52,145,450株で、自己株式は4,107,272株を保有しています。株主構成は、個人株主が約24.3%、法人株主が約75.7%を占めています。大株主には、日本マスタートラスト信託銀行（信託口）が6,480千株（13.44%）、太陽生命保険株式会社が2,734千株（5.67%）、株式会社日本カストディ銀行（信託口）が2,624千株（5.44%）を保有しています。また、自己株式の取得に関しては、2024年度に3,650,000株の取得を決議しており、株主還元の一環として積極的に取り組んでいます。

ライト工業株式会社の経理状況は、2024年度において連結財務諸表に基づき、安定した財務基盤を維持しています。連結貸借対照表では、総資産が1,244億4千7百万円、負債が333億5千2百万円、純資産が910億9千4百万円となっており、自己資本比率は72.5%です。連結損益計算書では、売上高が1,173億円、営業利益が112億円、当期純利益が81億8千1百万円を記録しています。キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが145億8千6百万円の収入超過となり、投資活動によるキャッシュ・フローは42億5千2百万円の支出超過、財務活動によるキャッシュ・フローは53億2千9百万円の支出超過でした。これにより、現金及び現金同等物の期末残高は349億3千3百万円となり、健全な経理状況を示しています。

ライト工業株式会社の連結財務諸表は、2024年3月31日現在の財政状態を示しています。連結貸借対照表では、総資産が1,244億4千7百万円、流動資産が814億8千3百万円、固定資産が429億6千4百万円です。負債は333億5千2百万円で、純資産は910億9千4百万円、自己資本比率は72.5%です。連結損益計算書では、売上高が1,173億円、営業利益が112億円、当期純利益が81億8千1百万円を記録しています。連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが145億8千6百万円の収入超過、投資活動によるキャッシュ・フローは42億5千2百万円の支出超過、財務活動によるキャッシュ・フローは53億2千9百万円の支出超過となっています。これにより、現金及び現金同等物の期末残高は349億3千3百万円となり、健全な財務状況を示しています。

ライト工業株式会社のセグメント情報は、主に「建設事業」と「その他」に分かれています。2024年度の売上高は、建設事業が117,022百万円、その他が1,611百万円で、合計は118,633百万円となっています。建設事業のセグメント利益は11,210百万円、その他のセグメント利益は33百万円です。また、セグメント資産は建設事業が78,987百万円、その他が1,023百万円です。地域別の売上高は、日本が106,763百万円、北米が4,574百万円、その他が5,987百万円で、合計117,324百万円となっています。主要な顧客への売上高は、連結損益計算書の売上高の10％以上を占める相手先は存在しません。

ライト工業株式会社の連結財務諸表は、日本において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定が用いられていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際と異なる可能性があります。特に、工事契約における収益認識は、履行義務の充足度合いに基づいて一定の期間にわたって収益を認識しており、工事進捗度は工事原価総額の見積りに対する発生原価の割合に基づいて算定されています。工事原価総額の見積りは、施工内容や過去の実績を考慮した実行予算書に基づいて行われ、顧客との合意に基づく変更が生じる場合には、見積りが影響を受ける可能性があります。

ライト工業株式会社の金融商品に関する状況は、2024年3月31日現在、現金及び預金が29,219百万円、受取手形・完成工事未収入金等が37,789百万円、電子記録債権が3,454百万円、投資有価証券が4,069百万円となっています。金融商品のリスク管理については、営業債権である受取手形及び完成工事未収入金等は顧客の信用リスクに晒されており、新規取引先の信用調査や主要取引先の与信管理を行っています。また、投資有価証券は主に取引先企業との業務提携に関連する株式であり、市場の変動リスクに晒されていますが、定期的に時価や発行体の財務状況を把握し、保有状況を見直しています。金融商品の時価は、レベル1からレベル3に分類され、上場株式はレベル1、投資信託はレベル2に分類されています。

ライト工業株式会社のリース取引に関する状況は、主にファイナンス・リース取引とオペレーティング・リース取引に分かれています。ファイナンス・リース取引では、所有権移転外のリース資産として建設事業における生産設備（機械装置及び運搬具）が含まれています。リース資産の減価償却は、リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しています。オペレーティング・リース取引においては、解約不能のものに係る未経過リース料が計上されており、2024年度の未経過リース料は合計26百万円（1年内7百万円、1年超18百万円）となっています。これにより、リース取引は企業の資金運用や設備投資において重要な役割を果たしています。

ライト工業株式会社の有価証券に関する状況は、2024年3月31日現在、投資有価証券が4,069百万円で、内訳は上場株式が3,817百万円、投資信託が252百万円です。これらの有価証券は、時価で連結貸借対照表に計上されており、上場株式はレベル1の時価に分類されています。投資信託は市場取引価格が存在しないため、基準価額を時価としてレベル2に分類されています。また、受取手形・完成工事未収入金等は37,886百万円、電子記録債権は3,454百万円で、これらはレベル2の時価に分類されています。2023年度には、売却したその他有価証券の売却額が66百万円で、売却益は41百万円でした。減損処理については、前年度においてその他有価証券の株式74百万円の減損処理を行っています。

ライト工業株式会社は、主に法面保護や地盤改良工事を主体とした土木事業及び建築事業を営んでおり、顧客との契約に基づく収益認識は、履行義務の充足度合いに応じて行われます。具体的には、工事契約において顧客が便益を享受できると判断された場合、履行義務の充足度に基づいて一定の期間にわたって収益を認識します。この進捗度は、発生原価に基づくインプット法で測定されます。その他の工事契約については、履行義務が充足された時点で全ての収益を認識します。また、商品・資材販売においては、引渡時点で履行義務が充足したと判断し、収益を認識します。顧客との約束が他の当事者によって提供される場合には、代理人として純額で収益を認識します。

ライト工業株式会社の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な情報を提供しています。注記事項には、連結の範囲に関する事項として、連結子会社数が14社であることが記載されています。また、Raito Engineering & Construction Limitedが清算結了に伴い連結の範囲から除外されたことも明記されています。さらに、顧客との契約から生じる収益については、売上高が顧客との契約に基づいて認識されることが説明されています。完成工事原価に含まれる工事損失引当金繰入額や、販売費及び一般管理費の主要な費目も注記されており、従業員給与手当や退職給付費用の金額が示されています。これらの注記事項は、財務諸表の理解を深めるために重要な役割を果たしています。