ゼリア新薬工業株式会社

ゼリア新薬工業株式会社は、医療用医薬品とコンシューマーヘルスケア事業を展開する企業です。2023年度の連結売上高は757億2500万円で、前年同期比10.7%の増加を記録しました。医療用医薬品事業は495億7156万円、コンシューマーヘルスケア事業は259億9877万円の売上を上げています。企業の自己資本比率は52.9%で、安定した財務基盤を持っています。また、当期純利益は215億7832万円で、前年同期比32%の増加です。ゼリアは、持続可能な成長を目指し、M&Aや新薬開発に注力しています。企業理念として「健康づくりは幸せづくり」を掲げ、社会貢献にも力を入れています。

ゼリア新薬工業株式会社の主要な経営指標は以下の通りです。2020年度から2024年度までの売上高は、2020年度が40,545,969千円、2021年度が31,570,550千円、2022年度が31,956,515千円、2023年度が32,960,174千円、2024年度が34,017,192千円と推移しています。経常利益は、2020年度が2,880,575千円、2021年度が1,088,929千円、2022年度が1,594,058千円、2023年度が2,738,392千円、2024年度が2,686,502千円です。当期純利益は、2020年度が1,889,985千円、2021年度が1,273,783千円、2022年度が1,392,594千円、2023年度が2,157,832千円、2024年度が1,636,470千円です。自己資本比率は2020年度が50.9%、2021年度が43.5%、2022年度が40.3%、2023年度が41.3%、2024年度が43.1%となっています。これらの指標は、企業の財務健全性や成長性を示す重要なデータです。

ゼリア新薬工業株式会社は、医療用医薬品事業、コンシューマーヘルスケア事業、その他の事業を展開しています。医療用医薬品事業では、医薬品の製造・販売を行い、主にTillotts Pharma AGがその役割を担っています。コンシューマーヘルスケア事業では、OTC医薬品や健康食品の製造・販売を行い、ゼリアヘルスウエイ株式会社やイオナインターナショナル株式会社が関連しています。また、健創製薬株式会社もOTC医薬品や健康食品の製造・販売を行っています。ゼリアは、持続可能な生産体制の構築を目指し、国内の工場の生産ラインの集約化を進めています。これにより、効率的な生産と品質向上を図っています。

ゼリア新薬工業株式会社は、1955年12月に株式会社ゼリア薬粧研究所として設立されました。1958年にはゼリア化工株式会社に商号変更し、OTC医薬品の生産を開始しました。1959年にはOTC医薬品の製造・販売を開始し、1961年には東京ゼリア株式会社と大阪ゼリア株式会社を吸収合併しました。1962年からは医療用医薬品の製造・販売を開始し、1964年には関節痛治療剤「コンドロイチンZS錠」を発売しました。1970年にゼリア新薬工業株式会社に商号変更し、1975年には埼玉工場を新設しました。1983年にはゼリア化学株式会社の全株式を取得し、1998年には東京証券取引所市場第二部に上場、2000年には市場第一部に指定されました。これまでの歴史を通じて、ゼリアは医薬品の開発と生産を進め、成長を続けています。

ゼリア新薬工業株式会社の財務情報は以下の通りです。2024年3月31日現在、総資産は929億4074万円、負債合計は529億5664万円、純資産合計は400億3507万円です。流動資産は578億9029万円、固定資産は350億5040万円で、流動負債は448億4124万円、固定負債は80億64418万円です。2024年度の売上高は757億2500万円、営業利益は96億2164万円、当期純利益は77億3126万円です。自己資本比率は52.9%で、安定した財務基盤を示しています。また、営業活動によるキャッシュ・フローは121億8360万円、投資活動によるキャッシュ・フローは395億2373万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローは56億176万円のマイナスとなっています。これらの指標は、企業の健全性や成長性を示す重要なデータです。

ゼリア新薬工業株式会社は、「健康づくりは幸せづくり」を基本に、総合健康企業としての役割を果たすことを目指しています。国際的な医療ニーズに応じた医薬品やセルフメディケーションを指向したコンシューマーヘルスケア製品の研究開発、製造販売に取り組んでいます。また、社会規範と行動規範を遵守し、企業活動全般においてベスト・クオリティを追求し、信頼と期待に応える健全経営を実施しています。経営戦略としては、医療用医薬品事業とコンシューマーヘルスケア事業のバランスの取れた経営を行い、持続的な成長を目指しています。特に、消化器系領域に特化した研究開発を進め、癌領域への展開も視野に入れています。これにより、国際競争力の強化を図り、効率的な事業拡大を目指しています。

ゼリア新薬工業株式会社では、リスク管理体制を強化し、経常的な業務遂行上のリスクを各部門で管理可能な体制を構築しています。具体的には、コンプライアンス担当部門や内部監査・内部統制担当部門を設置し、リスク発生の未然防止に努めています。特に医薬品企業として、製品の品質や安全性に関するリスクは品質管理委員会や安全性評価委員会で定期的に情報収集し、クレームや事故が発生した際にはPL委員会で対処します。また、経営に重大な影響を与えるリスクについては、経営会議や取締役会での検討を経て迅速に対応策を実施する体制を整えています。さらに、サステナビリティに関するリスクや機会の特定・管理は、サステナビリティ委員会の下部組織で行い、取締役会に報告される仕組みです。

ゼリア新薬工業株式会社の経営成績は、2024年度において売上高757億2500万円、前年同期比10.7%の増加を達成しました。医療用医薬品事業は495億7156万円、コンシューマーヘルスケア事業は259億9877万円の売上を記録しています。営業利益は96億2164万円、当期純利益は77億3126万円で、前年同期比でそれぞれ増加しています。特に、クロストリディオイデス・ディフィシル感染症治療剤「ディフィクリア」の販売が寄与し、海外市場での売上が大幅に拡大しました。全体として、厳しい市場環境の中でも成長を維持し、持続可能な成長を目指しています。

ゼリア新薬工業株式会社の財政状態は、2024年3月31日現在、総資産が929億4074万円、負債合計が529億5664万円、純資産合計が400億3507万円です。流動資産は578億9029万円、固定資産は350億5040万円で、自己資本比率は52.9%に達しています。流動負債は448億4124万円、固定負債は80億64418万円で、流動負債の主な増加要因は短期借入金の増加です。純資産は前年度比141億48百万円の増加を記録し、安定した財務基盤を示しています。これにより、企業の健全性が維持されています。

ゼリア新薬工業株式会社のキャッシュ・フローの状況は、2024年度末の現金及び現金同等物の残高が186億400万円で、期首残高対比25億100万円の増加を示しています。営業活動によるキャッシュ・フローは121億8300万円のプラスで、前年同期比で9億7300万円の減少となりました。これは、税金等調整前当期純利益が95億800万円、減価償却費が63億4100万円に寄与しています。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは39億5200万円のマイナスで、主に有形固定資産の取得による支出が影響しています。財務活動によるキャッシュ・フローは81億2400万円のマイナスで、長期借入金の返済や配当金の支払いが要因です。全体として、営業活動がキャッシュ・フローの増加を支えていますが、投資と財務活動での支出が影響を及ぼしています。

ゼリア新薬工業株式会社は、「健康づくりは幸せづくり」をモットーに、事業活動を通じて人々の健康回復・維持に貢献することを企業経営の基本としています。2021年度に「ゼリア新薬工業のサステナビリティ基本方針」を策定し、社会・環境問題に対する具体的な取組を進めています。特に、温室効果ガス排出削減や多様な人財の活躍を重要課題として認識し、環境配慮型設備の導入やハイブリッド車両の採用を行っています。また、サステナビリティ委員会を設立し、年2回の討議を通じて活動内容や進捗を取締役会に報告する体制を整えています。これにより、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化しています。

ゼリア新薬工業株式会社が認識している事業等のリスクには、主に以下のようなものがあります。医薬品の安全性に関するリスクとして、予期せぬ副作用や安全性上の懸念が生じた場合、使用制限や販売中止の可能性があります。これにより、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、医薬品の研究開発には多大な時間と費用がかかり、開発段階での失敗や計画変更が事業計画に影響を与えることがあります。さらに、海外展開においては、法令や税制の変更、経済情勢の変化が事業の収益性に影響を及ぼすリスクがあります。災害やパンデミックの発生も、工場や物流網に影響を与え、製品供給に支障を来す可能性があります。これらのリスクに対して、ゼリアは適切な管理体制を整え、リスクの最小化に努めています。

ゼリア新薬工業株式会社の経営者は、2024年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況について、全体的に良好であると評価しています。総資産は1,505億3300万円で、前年同期比154億9900万円の増加を記録しました。流動資産は578億900万円、固定資産は927億2400万円で、特に現金及び預金の増加が目立ちます。負債合計は707億400万円で、流動負債が545億1800万円、固定負債が161億8600万円です。自己資本比率は52.9%に上昇し、安定した財務基盤を示しています。キャッシュ・フローについては、営業活動によるキャッシュ・フローが121億8300万円のプラスで、投資活動によるキャッシュ・フローが39億5200万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローが81億2400万円のマイナスとなっています。これにより、現金及び現金同等物の残高は186億400万円に増加しました。経営者は、今後も持続可能な成長を目指し、リスク管理を強化していく方針です。

ゼリア新薬工業株式会社の資本の財源は、主に自己資金、社債の発行、長期及び短期借入金によって調達されています。2024年度末の総資産は1,505億3300万円で、流動資産が578億900万円、固定資産が927億2400万円です。流動負債は545億1800万円、固定負債は161億8600万円で、自己資本比率は52.9%に達しています。資金の流動性については、現金及び現金同等物の残高が186億400万円で、運転資金の主な需要は原材料や仕入商品の購入、製造費用、販売費及び一般管理費に充てられています。また、設備投資資金は主に借入金で調達されており、借入金の残高は462億2700万円です。取引銀行との当座貸越契約により、334億5000万円の極度枠を確保しており、流動性の高い金融商品で余資を運用することで、資金の流動性を維持しています。

ゼリア新薬工業株式会社の経営成績に重要な影響を与える要因として、主に市場環境、規制の変化、競争状況、及び新薬の開発状況が挙げられます。特に、医療用医薬品市場では、薬価の改定や後発医薬品の使用促進が進められており、これが売上高や利益に直接的な影響を与えています。また、OTC医薬品市場においても、競争が激化しており、価格競争が利益率を圧迫する要因となっています。さらに、クロストリディオイデス・ディフィシル感染症治療剤「ディフィクリア」のような新薬の市場投入が成功すれば、売上の大幅な増加が期待されます。加えて、国際情勢や経済の不確実性も影響を及ぼすため、これらの要因を総合的に分析し、適切な戦略を講じることが求められています。

ゼリア新薬工業株式会社の経営者は、現在の市場環境や競争状況を踏まえ、持続的な成長を実現するための課題を認識しています。特に、医療用医薬品事業とコンシューマーヘルスケア事業の両方での収益性向上が重要であり、これを達成するために、研究開発の強化や新製品の投入を進めています。また、グローバル展開を加速させるため、特にアジア市場への進出を重視し、現地のニーズに応じた製品開発を行う方針です。さらに、サステナビリティの観点から、環境負荷の低減や多様な人材の活用を推進し、企業価値の向上を図っています。経営者は、これらの施策を通じて、2025年度までに連結売上高900億円を目指すとともに、株主やステークホルダーとの対話を重視し、透明性のある経営を実践していく方針です。

ゼリア新薬工業株式会社は、いくつかの重要な契約を締結しています。まず、Tillotts Pharma AGとの契約により、欧州、中東、アフリカにおける「ディフィクリア錠」の独占的開発及び販売権を取得しています。この契約は、一定率のロイヤリティーを支払う形で、2020年11月30日から開始され、後発品のシェアが一定率を超えるまで続きます。また、アステラス製薬株式会社との契約により、日本国内における「ダフクリア錠」の製造販売権を承継しています。さらに、Meiji Seikaファルマ株式会社との契約では、機能性ディスペプシア治療剤「アコファイド」のタイにおける独占的開発及び販売に関する契約を結んでおり、契約金及び一定料率のロイヤリティーを受け取る形です。これらの契約は、ゼリアの事業戦略において重要な役割を果たしています。

ゼリア新薬工業株式会社は、スイスのTillotts Pharma AGとの連携により、グローバルな研究開発体制を構築しています。2024年度の研究開発費は3,726百万円で、前年同期比7.8%の増加を記録しました。医療用医薬品事業においては、消化器系領域を中心に新規開発テーマを推進しており、「Z-100」の非臨床研究を進めています。また、機能性ディスペプシアを適応症とした「Z-338」の承認をエルサルバドルとペルーで取得し、2023年10月にはメキシコでの販売を開始しました。さらに、コンシューマーヘルスケア製品においても、皮膚疾患治療薬「プレバリンαクイック軟膏」や「プレバリンαクイッククリーム」などの新製品を順次発売しています。これらの活動を通じて、ゼリアは市場ニーズに応じた製品開発を迅速に行い、製品価値の向上を目指しています。

ゼリア新薬工業株式会社は、2024年度において合計2,993百万円の設備投資を実施しました。内訳は、医療用医薬品事業が1,608百万円、コンシューマーヘルスケア事業が782百万円、その他が32百万円、共通設備が570百万円です。重要な設備の除却や売却は行われていません。主要な設備の状況として、埼玉工場では医薬品等の製造設備が1,213,929千円、筑波工場では1,422,389千円の製造設備があります。また、中央研究所には医薬品等の研究設備が512,390千円、東京物流センターには配送設備が208,662千円の価値があります。これらの設備は、医療用医薬品及びコンシューマーヘルスケア製品の製造・販売において重要な役割を果たしています。

ゼリア新薬工業株式会社の株式の状況について、2024年3月31日現在、発行済株式総数は6,593,398株で、自己株式は18,265,810株となっています。株主資本は59,267,035千円で、資本金は6,593,398千円、資本剰余金は12,716,418千円、利益剰余金は59,254,325千円です。2024年度の配当金は1株あたり290円で、総配当額は19億39百万円となっています。また、取締役会は2022年5月11日に自己株式の取得を決議し、800,000株を取得する計画を立てています。これにより、株主還元を強化し、株価の安定を図る方針です。株主構成は多様で、主要株主には大手金融機関やヘルスケア関連企業が含まれています。これらの要素は、企業の財務健全性や市場での競争力に寄与しています。

ゼリア新薬工業株式会社の配当政策は、株主への利益還元を経営の最重要課題の一つと位置づけています。今後の事業展開に備えた内部留保の充実を図りつつ、業績や配当性向を総合的に勘案し、安定的かつ継続的に配当を行う方針です。具体的には、中間配当と期末配当の年2回配当を基本としており、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会で決定されます。2024年度末の配当は1株当たり22円とし、中間配当と合わせて年間44円の配当を実施しました。また、会社法第454条第5項に基づき中間配当を行うことができる旨を定款に定めています。これにより、株主に対する配当の安定性を確保し、企業の成長を支える資金を内部留保として確保しています。

ゼリア新薬工業株式会社は、コーポレート・ガバナンスの充実を重要な経営課題と位置づけています。「Z・E・R・I・A Five コーポレート・スピリッツ」に基づき、株主の権利の確保や平等性の維持、ステークホルダーとの適切な協働を重視しています。取締役会には独立社外取締役を含め、業務の適正確保に向けた基本方針を策定しています。また、財務・非財務情報の適時適切な開示を行い、透明性のある経営を実践しています。監査体制も整備されており、内部監査や外部監査を通じて業務の適正性を確保しています。これにより、企業価値の向上と持続可能な成長を目指しています。

ゼリア新薬工業株式会社の役員は、2024年6月27日現在、男性9名、女性1名の計10名で構成されています。役員の女性比率は10.0%です。代表取締役会長兼CEOは伊部幸顕氏、代表取締役社長兼COOは伊部充弘氏です。取締役会には社外取締役が3名、社外監査役が2名含まれており、経営の透明性と多様性を確保しています。取締役会は2024年度に11回開催され、出席率は高く、特に社外取締役は100%の出席率を記録しています。監査役会も定期的に開催され、内部監査や会計監査の結果を基に経営の適正性を確保しています。役員はそれぞれの専門分野での経験を活かし、企業の成長と持続可能な経営を推進しています。

ゼリア新薬工業株式会社の監査体制は、内部監査と外部監査の二本立てで構成されています。内部監査は社長直轄の監査室が担当し、業務遂行上の各種体制や統制活動の準拠性・有効性を評価しています。2024年6月27日現在、監査室は5名体制で、監査結果は適宜、内部監査報告書として代表取締役社長に報告され、監査役にも共有されています。外部監査は有限責任あずさ監査法人が担当し、29年間の継続監査を行っています。監査法人は、監査の品質管理体制や監査チームの独立性を重視して選定されており、監査役会は監査法人の監査実施状況を評価しています。これにより、企業の財務報告の信頼性を確保し、透明性のある経営を実現しています。

ゼリア新薬工業株式会社の役員の報酬等について、2024年度の役員報酬は合計で277,890千円となっています。役員の報酬は、2013年6月27日の株主総会で決議された年額4億50百万円以内に基づき、取締役会の決議により決定されます。取締役の報酬は固定報酬のみで、業績連動報酬は設定されていません。役員区分ごとの報酬等の総額は、取締役が201,540千円、監査役が41,700千円、社外役員が34,650千円です。役員の個人別の報酬等は、世間水準や従業員給与とのバランスを考慮し、会社業績や各取締役の役位、委嘱職務内容、個人業績等を勘案して決定されます。これにより、透明性のある報酬体系を維持し、株主の信頼を得ることを目指しています。

ゼリア新薬工業株式会社の株式の保有状況について、2024年3月31日現在、発行済株式総数は9,039,300株です。主要株主には、株式会社三菱ＵＦＪ銀行が2,107,050株（3.97%）、三菱ＵＦＪ信託銀行株式会社が1,324,397株（2.49%）、三菱ＵＦＪ国際投信株式会社が129,200株（0.24%）を保有しています。これらの株式は、退職給付信託契約に基づく議決権行使の指図権を有しています。また、株式会社コーセーや株式会社マツキヨココカラ＆カンパニーなども株式を保有しており、保有目的は主に業務提携や退職給付信託契約に基づいています。全体として、株主構成は多様であり、企業の安定性を支える要因となっています。

ゼリア新薬工業株式会社の経理の状況について、2024年度の連結財務諸表は、流動資産が578億900万円、固定資産が350億5040万円で、総資産は929億4074万円です。流動負債は448億4124万円、固定負債は80億64418万円で、自己資本比率は52.9%に達しています。純資産は400億3507万円で、前年同期比141億48百万円の増加を記録しました。経理部門は、財務報告の正確性を確保するため、内部統制の強化や監査体制の整備を進めています。また、キャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが121億8300万円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローが39億5200万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローが81億2400万円のマイナスとなり、現金及び現金同等物の残高は186億400万円に増加しました。これにより、企業の財務健全性が維持されています。

ゼリア新薬工業株式会社の2024年度の連結財務諸表は、流動資産が578億900万円、固定資産が927億2400万円で、総資産は1,505億3300万円となっています。流動負債は545億1800万円、固定負債は161億8600万円で、負債合計は707億400万円です。純資産は798億2800万円で、自己資本比率は52.9%に達しています。連結損益計算書では、売上高が757億2500万円、営業利益が96億2164万円、当期純利益が77億3126万円と報告されています。また、連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが121億8300万円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローが39億5200万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローが81億2400万円のマイナスとなり、現金及び現金同等物の残高は186億400万円に増加しました。これらのデータは、企業の財務健全性や業績を示す重要な指標です。

ゼリア新薬工業株式会社の報告セグメントは「医療用医薬品事業」と「コンシューマーヘルスケア事業」の2つです。2024年度の売上高は、医療用医薬品事業が49,571,565千円、コンシューマーヘルスケア事業が25,998,771千円で、合計75,570,336千円となっています。セグメント利益は、医療用医薬品事業が9,246,965千円、コンシューマーヘルスケア事業が5,260,306千円で、合計14,507,271千円です。セグメント資産は、医療用医薬品事業が88,276,477千円、コンシューマーヘルスケア事業が28,525,641千円で、合計116,802,118千円となっています。また、減価償却費は医療用医薬品事業が5,262,593千円、コンシューマーヘルスケア事業が864,396千円で、合計6,126,989千円です。これらの情報は、各事業の業績を把握するための重要な指標となります 。

ゼリア新薬工業株式会社の連結財務諸表は、日本の一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。重要な会計方針には、のれんや無形固定資産の減損評価、投資の減損、退職給付費用の計上、繰延税金資産の評価などが含まれます。特に、のれんの減損評価では、将来キャッシュ・フローや割引率を基に公正価値を見積もり、前提条件の変化によって減損損失が計上される可能性があります。また、退職給付費用は、割引率や期待運用収益率、昇給率などの基礎率を前提に計上されており、これらの基礎率の変更が費用に影響を与える可能性があります。これらの会計方針は、企業の財務状況や業績に重要な影響を及ぼすため、慎重な判断が求められます。

ゼリア新薬工業株式会社は、医薬品の製造販売に必要な資金を主に銀行借入で調達しています。設備投資や研究開発投資のための資金、短期的な運転資金を確保するため、一時的な余資は流動性の高い金融商品で運用し、運転資金として利用する方針です。デリバティブ取引は、為替の変動リスクを回避するために利用されており、投機的な取引は行っていません。営業債権である受取手形や売掛金は得意先の信用リスクに晒され、投資有価証券は市場価格の変動リスクに影響を受けます。また、外貨建ての営業債務は為替の変動リスクにさらされており、流動性リスクにも留意が必要です。長期借入金は3年から10年の返済期間で調達され、金利は市場金利を基にした変動金利です。

ゼリア新薬工業株式会社のリース取引は、主にファイナンス・リース取引として行われています。所有権移転外ファイナンス・リース取引においては、主に医薬品事業に関連する生産設備や研究設備（工具、器具及び備品）がリース資産として使用されています。リース資産の減価償却は、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に従い、適切に行われています。リース契約は、長期的な設備投資を行う上での資金調達手段として活用されており、企業の資金繰りを安定させる役割を果たしています。リース負債は、契約に基づく支払い義務を反映しており、財務状況において重要な要素となっています。

ゼリア新薬工業株式会社の有価証券関係について、2024年3月31日現在、投資有価証券の計上額は8,444,791千円で、取得原価は5,171,748千円、差額は3,073,019千円となっています。これには、上場株式が含まれており、時価は活発な市場で形成されるため、レベル1の時価に分類されています。また、非上場株式は市場価格がないため、別途評価が必要です。2024年度には、株式の売却額が2,018,805千円、売却益は499,617千円となり、前年に比べて増加しています。ゼリアは、投資有価証券の管理を厳格に行い、リスクを最小限に抑える方針を採っています。これにより、企業の財務健全性を維持し、安定した収益基盤を確保しています。

ゼリア新薬工業株式会社では、顧客との契約に基づく収益認識について、製商品が顧客に検収された時点で収益を認識しています。国内販売においては、出荷時から顧客による検収時までの期間が通常である場合、出荷時に収益を認識します。収益は顧客との契約において約束された対価から返品、値引き及び割戻し等を控除した金額で測定され、控除した金額のうち支払いが確定しているもの以外は、契約内容や過去の実績値を考慮して見積もり計上します。取引の対価は履行義務を充足してから1年以内に受領され、重要な金融要素は含まれていません。また、一部の連結子会社では、得意先に付与したポイントを履行義務として識別し、ポイントが使用された時点で収益を認識しています。

ゼリア新薬工業株式会社の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の各項目に関連する重要な情報を提供しています。注記事項には、会計方針、セグメント情報、関連当事者情報、及び固定資産の減損損失に関する情報が含まれています。特に、固定資産の減損損失については、各報告セグメントごとの詳細が記載されており、のれんの償却額や未償却残高に関する情報も提供されています。また、退職給付に関する注記もあり、退職給付債務や年金資産の状況が明示されています。これらの注記事項は、投資家や利害関係者が企業の財務状況を理解するための重要な資料となります。