ヤマトホールディングス株式会社

ヤマトホールディングス株式会社は、東京都中央区に本社を置く物流業界のリーディングカンパニーです。2024年3月期の営業収益は1,758,626百万円、経常利益は40,458百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は37,626百万円でした。企業は、エクスプレス事業、コントラクト・ロジスティクス事業、グローバル事業、モビリティ事業の4つの報告セグメントに分かれています。特に、エクスプレス事業は個人および中小法人向けの宅配サービスを提供し、法人部門は大規模法人向けの運送サービスを展開しています。また、企業はサステナブル経営を推進し、温室効果ガスの排出実質ゼロを目指しています。さらに、デジタル戦略を通じて企業価値の向上を図り、社会課題の解決に貢献することを目指しています。

ヤマトホールディングス株式会社の主要な経営指標は、以下の通りです。2024年3月期の営業収益は1兆7,586億26百万円で、前年度比2.3%の減少となりました。営業利益は400億59百万円、経常利益は40,458百万円で、いずれも前年より減少しています。親会社株主に帰属する当期純利益は37,626百万円で、前年から18%減少しました。自己資本比率は51.6%で、前年度の55.1%から低下しました。また、1株当たり純資産額は1,708円、1株当たり当期純利益は107.23円です。これらの指標は、企業の財務健全性や収益性を示す重要なデータであり、今後の経営戦略に影響を与える要素となります。

ヤマトホールディングス株式会社は、リテール部門と法人部門の2つのセグメントで事業を展開しています。リテール部門では、宅急便を中心とした小口輸送サービスを提供し、個人や中小法人向けにサービスを展開しています。主要な会社にはヤマト運輸株式会社やヤマトコンタクトサービス株式会社が含まれます。法人部門では、企業向けの物流サービスを提供し、サプライチェーン全体に価値を提供することを目指しています。具体的には、物流センターの運営や通関業務、航空運送代理業務などを行っています。また、ITシステムの開発や自動車整備、燃料販売などの事業も展開しており、顧客の多様なニーズに応えています。ヤマトグループは、国内外での事業拡大を図り、顧客の経営課題解決に向けたソリューションを提供しています。

ヤマトホールディングス株式会社の前身である大和運輸株式会社は、1919年11月29日に東京市京橋区で資本金10万円で創立されました。1929年には第二大和運輸株式会社を設立し、合併を経て商号を大和運輸株式会社に改称しました。1949年には東京証券取引所に上場し、1950年から通運事業を開始しました。1951年には航空貨物の取扱を開始し、1952年には海上貨物の取扱を開始しました。1966年には一般港湾運送事業を開始し、1973年にはコンピュータ部門を分離してヤマトシステム開発株式会社を設立しました。以降も、国内外での事業拡大や新たなサービスの提供を進め、現在の物流業界のリーダーとしての地位を確立しています。

ヤマトホールディングス株式会社の2024年3月期の財務情報は以下の通りです。総資産は1兆1,358億95百万円で、前年度比283億8百万円増加しました。負債は5,439億14百万円、純資産は5,919億80百万円となり、純資産は前年度比244億49百万円減少しました。営業収益は1兆7,586億26百万円、営業利益は400億59百万円、経常利益は40,458百万円、当期純利益は37,626百万円でした。自己資本比率は51.6%で、1株当たり純資産額は1,708円、1株当たり当期純利益は107.23円です。キャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローが64,333百万円、投資活動によるキャッシュフローが△22,435百万円、財務活動によるキャッシュフローが△30,777百万円でした。現金及び現金同等物の期末残高は194,702百万円です。

ヤマトグループは、社会的インフラとしての宅急便ネットワークの高度化や便利で快適な生活関連サービスの創造を通じて、豊かな社会の実現に貢献することを経営理念としています。今後は、社会の課題に正面から向き合い、顧客や社会のニーズに応える新たな物流エコシステムを創出することを目指します。また、テクノロジーを活用して次世代の営業や輸送システムを構築し、収益力の強化に努める方針です。さらに、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画「サステナビリティ・トランスフォーメーション2030」を策定し、宅急便ネットワークの強靭化や法人ビジネスの拡大、新たなビジネスモデルの事業化に取り組むことで、持続可能な企業価値の向上を図ります。

ヤマトホールディングス株式会社は、リスク管理を強化するために、グループ全体のコンプライアンスやリスク統括を担当する執行役員を配置しています。また、「リスク管理基本規程」を策定し、グループ各社でも同様の規程を設けています。内部監査部門を設置し、リスク管理の実施状況や有効性を監査する体制を整えています。特に、気候変動に関するリスク管理には専任部署を設け、環境委員会を通じて定期的に審議・決議を行っています。事業継続計画（BCP）を策定し、緊急事態に備えた訓練やマニュアルの見直しを行い、安定したサービス提供を目指しています。重大交通事故や労働災害に対しても、人命を最優先にした運輸安全マネジメントを実施し、リスクを最小限に抑える努力をしています。

ヤマトホールディングス株式会社の2024年3月期の経営成績は、営業収益が1兆7,586億26百万円で、前年度比420億41百万円の減収となりました。これは、宅配便の取扱数量や国際輸送の需要が減少したためです。営業利益は400億59百万円で、前年から200億25百万円の減益となりました。経常利益は40,458百万円で、前年より17,607百万円減少しました。親会社株主に帰属する当期純利益は37,626百万円で、前年から8,271百万円の減少です。営業費用は1兆7,185億66百万円で、前年度比220億16百万円減少しましたが、コスト上昇が続いています。全体として、経営環境は厳しいものの、オペレーティングコストの適正化に向けた取り組みが進められています。

ヤマトホールディングス株式会社の2024年3月期の財政状態は以下の通りです。総資産は1兆1,358億95百万円で、前年度末に比べ283億8百万円増加しました。これは、リテール部門を中心に拠点の新設や改修を行ったことにより、有形固定資産が117億36百万円、現金及び預金が96億87百万円、投資有価証券が時価評価等により81億8百万円増加したためです。負債は5,439億14百万円で、前年度末に比べ527億57百万円増加しました。これは、借入金が210億円増加し、グリーンボンドの発行により社債が200億円増加したことによります。純資産は5,919億80百万円で、前年度末に比べ244億49百万円減少しました。これは、当期純利益が376億26百万円であった一方、剰余金の配当を164億32百万円実施し、自己株式を500億1百万円取得したためです。自己資本比率は51.6%に低下しました。

ヤマトホールディングス株式会社の2024年3月期におけるキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。営業活動によるキャッシュ・フローは643億33百万円の収入となり、前年度比で256億20百万円減少しました。これは、税金等調整前当期純利益が517億4百万円であったことや、土地売却による固定資産売却益を122億39百万円計上したことが影響しています。投資活動によるキャッシュ・フローは224億35百万円の支出で、前年度比で269億85百万円減少しました。これは、有形固定資産の売却による収入が161億63百万円増加したためです。財務活動によるキャッシュ・フローは307億77百万円の支出で、前年度比で78億39百万円減少しました。これにより、期末の現金及び現金同等物は1,947億2百万円となり、前年度末に比べ114億76百万円増加しました。

ヤマトホールディングス株式会社は、「持続可能な未来の実現に貢献する価値創造企業」を2030年の目指す姿として定め、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画「サステナビリティ・トランスフォーメーション2030」を策定しました。この計画では、宅急便ネットワークの強靭化や法人ビジネスの拡大、新たなビジネスモデルの事業化を通じて、経済価値とともに環境価値、社会価値の創造を目指します。具体的には、温室効果ガスの排出実質ゼロを目指し、EVの導入や再生可能エネルギーの使用を推進しています。また、社会的な課題に対しては、ダイバーシティの推進や地域貢献に取り組み、誰一人取り残さない社会の実現を目指しています。これらの取組みは、経営の透明性を高め、持続的な企業価値の向上に寄与することを目指しています。

ヤマトホールディングス株式会社は、事業環境および運営に関するリスクを以下のように分類しています。まず、市場・競争環境の変化によるリスクとして、EC化の進展やサプライチェーンのブロック化、気候変動の影響が挙げられます。これにより、持続可能な物流へのニーズが高まっており、競争が激化しています。次に、コンプライアンスに係るリスクがあり、法令違反が発生した場合、社会的信用やブランドイメージの低下が懸念されます。また、大規模自然災害や重大交通事故、労働災害に関するリスクも存在し、これらが発生すると経営成績に影響を与える可能性があります。さらに、労務関連法制の改正や金融市場の影響もリスク要因として認識されています。これらのリスクに対して、ヤマトグループはBCP（事業継続計画）を策定し、危機管理体制の強化に取り組んでいます。

ヤマトホールディングス株式会社の経営者は、2024年3月期の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況について以下のように分析しています。総資産は1兆1,358億95百万円で、前年度比283億8百万円増加しました。負債は5,439億14百万円で、527億57百万円増加し、純資産は5,919億80百万円で244億49百万円減少しました。営業収益は1兆7,586億26百万円で420億41百万円の減収、営業利益は400億59百万円で200億25百万円の減益となりました。キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが643億33百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが224億35百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが307億77百万円の支出となり、期末の現金及び現金同等物は1,947億2百万円となりました。経営者は、外部環境の変化に対応しつつ、持続可能な成長を目指す方針を強調しています。

ヤマトホールディングス株式会社は、中期経営計画「サステナビリティ・トランスフォーメーション2030」を策定し、オペレーションの効率化や成長投資を積極的に実施しています。特に、環境負荷の少ない物流サービスの提供やエネルギー効率の向上を目指し、EVや太陽光発電設備への投資を行っています。資金調達に関しては、キャッシュの創出状況や自己資本比率を意識し、必要に応じて金融機関からの借入れや社債の発行を行います。自己資本比率は45～50%、D/Eレシオは0.3～0.5倍を目安とし、格付け水準（AA-）の維持に努めています。株主還元については、配当性向40%以上、総還元性向50%以上を目指し、成長投資の進捗やキャッシュ・フローの動向を考慮して柔軟に対応します。

ヤマトホールディングス株式会社の経営成績に重要な影響を与える要因として、以下の点が挙げられます。まず、市場環境の変化が大きな要因です。EC化の進展やサプライチェーンのブロック化、気候変動の影響により、持続可能な物流へのニーズが高まっています。これに伴い、競争が激化し、顧客の多様なニーズに応えられない場合、営業収益の減少や成長機会の逸失が懸念されます。また、持続可能な社会の実現に向けた取り組みが不十分であると、顧客の支持が低下し、地域社会との関係が悪化する可能性があります。さらに、自然災害や感染症の流行などのリスクも経営成績に影響を与える要因です。これらのリスクを踏まえ、ヤマトグループは持続可能な未来の実現に向けた価値創造を目指し、経営戦略を推進しています。

ヤマトホールディングス株式会社の経営者は、現在の事業環境における課題を認識し、特に気候変動や社会的なニーズの変化に対応する必要性を強調しています。2024年4月からの時間外労働の上限規制（2024年問題）や、個人消費の低迷が続く中で、コスト上昇が見込まれています。これに対処するため、経営者は「持続可能な未来の実現に貢献する価値創造企業」を2030年の目指す姿として定め、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画「サステナビリティ・トランスフォーメーション2030」を策定しました。この計画では、宅急便ネットワークの強靭化、法人ビジネスの拡大、新たなビジネスモデルの事業化を推進し、持続的な企業価値の向上を目指します。また、資本効率を重視した経営の浸透を図り、ROICを新たな経営指標として設定しています。

ヤマトホールディングス株式会社において、経営上の重要な契約等に関する事項は特に存在しないとされています。具体的には、重要な契約や取引先との合意に関する情報は報告されておらず、特定の契約が経営成績や財政状態に重大な影響を与える可能性はないと認識されています。このため、経営者は契約の履行においても安定した運営を維持しており、顧客との関係構築やサービス提供に注力しています。今後も、顧客ニーズに応じた柔軟な対応を行い、持続可能な成長を目指す方針です。

ヤマトグループでは、物流サービスの高度化を実現するためのデジタルテクノロジーに関する研究開発に取り組んでいます。2024年3月期の研究開発活動の総額は3,345百万円で、その内訳は、連結子会社のヤマト運輸株式会社が3,267百万円、当社が77百万円となっています。具体的には、EV（電気自動車）や太陽光発電設備、エネルギーマネジメントに関する技術開発が進められており、これらの技術を活用した商用EVの導入・運用支援など、脱炭素と経済性を両立する基盤・エコシステムの開発に注力しています。また、地域社会のニーズに応える新たなサービス提供を目指し、IoT技術を活用した「クロネコ見守りサービス」などの新たな価値創出にも取り組んでいます。これにより、ヤマトグループは持続可能な物流の実現と社会全体のサステナビリティに貢献することを目指しています。

ヤマトホールディングス株式会社は、2024年3月期において56,780百万円の設備投資を実施しました。この投資は、宅急便ネットワークの強靭化やサプライチェーン全体に対する提供価値の拡大を目的としています。リテール部門では、低温輸配送センターの冷凍冷蔵化工事や車両の購入に45,926百万円を投資しました。法人部門では、各拠点の改修などに4,184百万円を投資しました。また、全社として新社屋建築に5,150百万円を投資しています。重要な設備の除却としては、東京ベースの土地の売却があり、売却額は17,247百万円です。この売却により、輸配送能力に重要な影響はありません。主要な設備の帳簿価額は、リテール部門が391,302百万円、法人部門が54,528百万円、その他が22,434百万円となっています。

ヤマトホールディングス株式会社の2024年3月31日現在の株式の状況は以下の通りです。発行済株式総数は360,496,492株で、自己株式の消却により前年度から19,328,400株減少しました。株主数は51,809人で、個人株主が50,321人を占めています。所有株式数の割合は、金融機関が42.24%、個人が25.49%となっています。大株主には、日本マスタートラスト信託銀行株式会社が57,566千株（16.76%）、ヤマトグループ社員持株会が27,106千株（7.89%）、株式会社日本カストディ銀行が26,423千株（7.69%）を保有しています。また、自己株式は170,687単元で、単元未満株式は85株含まれています。株主還元については、配当性向を40%以上を目指し、安定した配当を継続する方針です。

ヤマトホールディングス株式会社は、グループ全体の企業価値を高めることを目的とした配当政策を採用しています。剰余金の配当は、親会社株主に帰属する当期純利益を基準に、配当性向40%以上を目標として実施しています。内部留保資金は、ネットワークの強化や新規事業、新商品の開発への投資に活用され、企業価値の向上を図ります。配当は年2回、中間配当と期末配当を行い、取締役会の決議により定められます。2024年3月期の期末配当金は1株当たり23円で、中間配当金と合わせて年間配当金は46円となりました。次期の配当金も、基本方針に基づき決定される予定です。

ヤマトホールディングス株式会社は、コーポレート・ガバナンスの強化を重要な経営課題として位置付けています。グループ企業理念に基づき、法令遵守と社会的規範に則った事業活動を展開し、企業価値の最大化を図ることを目指しています。取締役会は経営の重要な意思決定と業務執行の監督を行い、監査役会を設置して内部統制の整備を進めています。また、指名報酬委員会を設け、取締役や執行役員の選解任および報酬に関する方針を審議しています。さらに、株主・投資家との建設的な対話を重視し、透明性の高い情報開示を行うことで、持続的な企業価値向上に努めています。これにより、経営の監督と執行の分離を実現し、経営の透明性を維持・強化することを目指しています。

ヤマトホールディングス株式会社の役員の状況は、2024年6月14日現在、男性12名、女性1名の計13名で構成されています。女性の比率は7.7%です。代表取締役社長は長尾裕氏で、1988年に入社し、様々な役職を経て2019年から現職に就任しています。取締役副社長は栗栖利蔵氏で、1983年に入社し、財務部門での経験を持っています。社外取締役には、得能摩利子氏、小林洋一氏、菅田史朗氏、久我宣之氏、チャールズ・イン氏が名を連ねており、監査役には山下隆氏、松田隆次氏、下山善秀氏がいます。役員の選任や報酬に関する事項は、指名報酬委員会で審議され、透明性の高いプロセスが確保されています。

ヤマトホールディングス株式会社の監査の状況は、監査役会が主に取締役の意思決定状況や内部統制システム、コンプライアンス・リスク管理体制を重点的に監査していることが特徴です。監査役会は年間22回開催され、出席率は99%（常勤監査役100%、社外監査役98%）です。監査役は取締役会に出席し、議事運営や決議内容を監査し、必要に応じて意見を表明しています。また、内部監査は独立した組織として機能し、年間の監査計画に基づいてリスクアプローチによる監査を実施しています。監査結果は社長および監査役に月次で報告され、定期的に取締役会や監査役会にも報告されます。監査上の主要な検討事項としては、ヤマト運輸株式会社の固定資産の減損の兆候判定や関係会社株式の評価が挙げられ、財務部門および会計監査人から詳細な説明を受け質疑を行っています。

ヤマトホールディングス株式会社の役員の報酬等は、役員区分ごとに以下のように設定されています。取締役の報酬総額は290百万円で、基本報酬が183百万円、短期業績連動報酬が64百万円、中長期業績連動型株式報酬が42百万円です。社外取締役の報酬は77百万円、監査役は49百万円、社外監査役は33百万円となっています。報酬等の総額が1億円以上である者には、取締役の長尾裕氏が121百万円を受け取っており、内訳は基本報酬73百万円、短期業績連動報酬28百万円、中長期業績連動型株式報酬20百万円です。業績連動報酬は、業績指標の達成率や個人のミッション評価に基づき、基準額の0%から150%の範囲内で決定されます。報酬の決定は、指名報酬委員会での審議を経て取締役会で決定され、透明性の高いプロセスが確保されています。

ヤマトホールディングス株式会社の2024年3月31日現在の株式の保有状況は以下の通りです。発行済株式総数は360,496,492株で、自己株式を除く所有株式数は342,427,707株です。株主数は51,809人で、個人株主が50,321人を占めています。所有株式数の割合は、金融機関が42.24%、個人が25.49%、外国法人等が22.52%となっています。大株主には、日本マスタートラスト信託銀行株式会社が57,566千株（16.76%）、ヤマトグループ社員持株会が27,106千株（7.89%）、株式会社日本カストディ銀行が26,423千株（7.69%）を保有しています。また、自己株式は170,687単元で、単元未満株式は85株含まれています。これらの情報は、株主構成や大株主の状況を把握する上で重要です。

ヤマトホールディングス株式会社の経理の状況は、2024年3月31日現在の連結財務諸表に基づいています。総資産は1兆1,358億95百万円で、前年度比283億8百万円増加しました。負債は5,439億14百万円で527億57百万円増加し、純資産は5,919億80百万円で244億49百万円減少しました。連結損益計算書では、営業収益が1兆7,586億26百万円、営業利益は400億59百万円、経常利益は40,458百万円、当期純利益は37,626百万円となっています。経理部門は、財務諸表の作成において、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠し、適切な内部統制を維持しています。また、監査法人による監査を受け、財務諸表の適正性が確認されています。経理の透明性を高めるため、定期的な内部監査や外部監査を実施し、リスク管理体制の強化に努めています。

ヤマトホールディングス株式会社の2024年3月期の連結財務諸表は、以下の主要な項目で構成されています。連結貸借対照表では、総資産が1兆1,358億95百万円、流動資産が496,353百万円、固定資産が605,642百万円となっています。負債は5,439億14百万円、純資産は5,919億80百万円です。連結損益計算書では、営業収益が1兆7,586億26百万円、営業利益は400億59百万円、経常利益は40,458百万円、当期純利益は37,626百万円です。連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが643億33百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△224億35百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△307億77百万円となっています。これらの財務諸表は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されており、監査法人による監査を受けています。

ヤマトホールディングス株式会社の2024年3月期のセグメント情報は、主に「エクスプレス事業」「コントラクト・ロジスティクス事業」「グローバル事業」「モビリティ事業」の4つの報告セグメントに分かれています。各セグメントの営業収益は、エクスプレス事業が1,210,723百万円、コントラクト・ロジスティクス事業が837,331百万円、グローバル事業が157,347百万円、モビリティ事業が合計で2,205,402百万円となっています。セグメント利益は、エクスプレス事業が22,589百万円、コントラクト・ロジスティクス事業が4,586百万円、グローバル事業が12,734百万円、モビリティ事業が39,910百万円です。セグメント資産は、エクスプレス事業が829,542百万円、コントラクト・ロジスティクス事業が193,603百万円、グローバル事業が139,203百万円となっています。これらの情報は、各事業の収益性や資産状況を把握する上で重要です。

ヤマトホールディングス株式会社の連結財務諸表は、日本において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については合理的な基準に基づいて会計上の見積りを行っています。重要な会計上の見積りには、関係会社株式の評価や退職給付に関する見積りが含まれます。特に、関係会社株式は原則として移動平均法による原価法で評価され、実質価額が低下した場合には事業計画等に基づき評価損の計上が判断されます。また、退職給付債務の算定においては、期間定額基準を採用し、数理計算上の差異は発生年度の翌年度から費用処理されます。これらの見積りは将来の不確実な経済状況や会社の経営状況の影響を受け、翌事業年度以降の財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

ヤマトホールディングス株式会社の金融商品関係について、2024年3月31日現在の状況は以下の通りです。金融商品に対する取組方針として、ヤマトグループは事業成長を図るため、必要資金を銀行借入や社債発行により調達しています。一時的な余剰資金は、安全性の高い金融資産で運用され、デリバティブ取引は主に金利変動リスクヘッジのために利用されています。受取手形、売掛金、割賦売掛金は信用リスクを伴い、各取引先の信用状況を把握する体制が整えられています。投資有価証券は主に業務上の関係を有する企業の株式であり、市場価格の変動リスクを伴います。連結貸借対照表に計上されている金融商品の時価は、レベル1からレベル3に分類され、特に上場株式はレベル1に分類されています。受取手形や売掛金は、信用リスクを考慮しつつ、適切な管理が行われています。

ヤマトホールディングス株式会社のリース取引関係について、2024年3月31日現在の状況は以下の通りです。リース取引に係る資産の額は8,701百万円、リース取引に係る債務の額は9,589百万円です。主にファイナンス・リース取引として、リテール部門における建物や貨物専用機（フレイター）、ヤマトシステム開発株式会社のコンピュータ関連機器が含まれています。リース資産の減価償却は、リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しています。また、オペレーティング・リース取引においては、解約不能のものに係る未経過リース料が1年内で14,877百万円、1年超で96,484百万円となっています。これにより、リース取引は企業の資産運用や資金調達において重要な役割を果たしています。

ヤマトホールディングス株式会社の有価証券関係について、2024年3月31日現在の状況は以下の通りです。連結貸借対照表に計上されている有価証券の総額は25,822百万円で、内訳は株式が24,339百万円、その他が167百万円です。取得原価は10,282百万円で、差額は15,540百万円となっています。当連結会計年度中に売却した有価証券は3,238百万円で、売却益は2,483百万円、売却損は発生していません。また、減損処理を行った有価証券は95百万円で、上場株式については期末時価が帳簿価額に比べ30%以上下落した場合に減損処理を行っています。これにより、ヤマトグループは有価証券の適切な管理と評価を行い、財務状況の健全性を維持しています。

ヤマトホールディングス株式会社の収益認識に関する情報は、顧客との契約から生じる収益を分解した内容に基づいています。2024年3月期の運送収入は1,831,183百万円、物流支援収入は230,162百万円、その他の収益は198,484百万円で、合計の営業収益は2,310,385百万円となっています。契約資産は主に宅急便取引において認識され、期末日までの配送の進捗状況に応じた収益の見積りにより計上されています。契約負債は、宅急便取引に係る前受金に関連し、収益の認識に伴い取り崩されます。顧客との契約から生じる収益は、履行義務の充足に応じて認識され、リテール部門では宅急便の配送完了時に、法人部門では物流支援サービスの進捗に応じて収益が認識されます。

ヤマトホールディングス株式会社の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な情報を提供しています。注記事項には、会計方針、見積りに用いた仮定、セグメント情報、関連当事者情報、固定資産の減損損失、のれんの償却額、負ののれん発生益に関する情報が含まれています。特に、固定資産の減損損失については、各報告セグメントごとに詳細が記載されており、経営成績に与える影響を評価するための重要なデータとなっています。また、関連当事者との取引に関する情報も提供され、透明性の高い財務報告を実現しています。これにより、投資家や利害関係者は、企業の財務状況や業績をより正確に把握することが可能となります。