東洋証券株式会社

東洋証券株式会社（E03768）は、金融商品取引業を中心とした地域密着型のリテール証券会社です。2023年度の営業収益は12,023百万円、純営業収益は11,793百万円でした。経常利益は1,437百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,305百万円です。総資産は80,750百万円、純資産は39,404百万円で、自己資本比率は48.7%です。従業員数は732名で、女性労働者の割合は46.7%です。企業はCO2排出量削減に取り組んでおり、2023年度のScope1は169tCO2、Scope2は659tCO2でした。今後も顧客満足度の向上を目指し、安定した収益の確保に努めています。

東洋証券株式会社の主要な経営指標は以下の通りです。2023年度の営業収益は12,023百万円、純営業収益は11,793百万円でした。経常利益は1,437百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,305百万円です。総資産は80,750百万円、純資産は39,404百万円で、自己資本比率は48.7%です。1株当たり純資産額は493.63円、1株当たり当期純利益は16.36円です。営業活動によるキャッシュ・フローは3,491百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは1,506百万円、財務活動によるキャッシュ・フローは-2,105百万円でした。従業員数は732名で、企業の安定した成長を支えています。

東洋証券株式会社の主な事業は、有価証券の売買及びその取次ぎ、引受け、売出し、募集の取扱いなどの金融商品取引業です。国内金融商品取引市場を中心に営業拠点を設け、投資・金融サービスを提供しています。資金運用は自己資金を主に利用し、必要に応じて金融機関からの借入れも行います。また、顧客の資金運用やリスクヘッジに対応するためのトレーディング業務も展開しています。デリバティブ取引では、顧客の外貨建有価証券取引に付随した為替予約取引を行い、投機目的の取引は行わない方針です。子会社として香港に「東洋証券亜洲有限公司」を持ち、国際的なサービス展開も行っています。

東洋証券株式会社は、1934年4月に広島株式取引所員の斉藤正雄商店の現物部を独立させて設立されました。当初の商号は廣島証券商事株式会社で、資本金は125千円でした。1947年に商号を廣島証券株式会社に変更し、1964年には廣陵証券株式会社を吸収合併しました。1967年には高井証券株式会社と合併し、商号を廣島高井証券株式会社に変更、東京に本店を移転しました。1971年に東洋証券株式会社に商号を変更し、1979年には丸十証券株式会社と合併しました。1984年には資本金を31億5百万円に増資し、1986年には東京証券取引所市場第二部に上場しました。1988年には市場第一部に指定され、1998年には不二証券株式会社の営業を譲受けました。2022年には東京証券取引所のプライム市場に移行しました。

東洋証券株式会社の2023年度の財務情報は以下の通りです。営業収益は12,023百万円、純営業収益は11,793百万円でした。経常利益は1,437百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,305百万円です。総資産は80,750百万円、純資産は39,404百万円で、自己資本比率は48.7%です。1株当たり純資産額は493.63円、1株当たり当期純利益は16.36円です。営業活動によるキャッシュ・フローは3,491百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは1,506百万円、財務活動によるキャッシュ・フローは-2,105百万円でした。従業員数は732名で、企業の安定した成長を支えています。

東洋証券株式会社は、2020年4月より第六次中期経営計画「もっと ずっと…ともに TO YOU」をスタートさせました。この計画では、世代を超えて信頼される「スーパー・リージョナル（地域密着型）・リテール証券会社」を目指し、お客様本位の経営を追求しています。基本方針として「もっと信頼される存在に」「ずっと次世代まで末永く」「ともに地域の方々と歩む」を掲げています。重点施策には、お客様への付加価値提供、接点の多様化、組織・人材基盤の強化が含まれ、特にお客様ニーズに応じたカスタマイズ営業を重視しています。また、従業員満足度の向上を図り、質の高い顧客サービスを実現することを目指しています。

東洋証券株式会社では、リスク管理を経営の最重要課題の一つとして位置づけています。リスク管理室が設置され、リスク管理に関する事項を定期的に取締役会及び監査役会に報告しています。主なリスクとしては、自己資本規制比率、市場リスク、取引先リスク、流動性リスクが挙げられます。自己資本規制比率は120%以上を維持することが義務付けられており、日々計測されています。市場リスクは、保有するトレーディング商品に対して限度額を設定し、その範囲内で管理しています。取引先リスクについては、予め限度額を定め、信用取引貸付金や預金に対して適切な管理を行っています。また、流動性リスクは日々の資金繰り状況を把握し、緊急時対応計画を策定することで管理しています。

東洋証券株式会社の2023年度の経営成績は、営業収益が120億23百万円で前年度比44.1%増加しました。経常利益は14億37百万円に改善し、親会社株主に帰属する当期純利益は13億5百万円となりました。国内株式や中国株の取引高が増加し、委託手数料は39億87百万円（前年度比45.2%増）に達しました。また、トレーディング損益も19億22百万円（前年度比125.3%増）と大幅に増加しました。投資信託の販売手数料も32億17百万円（前年度比44.1%増）に達し、安定した収益基盤を確保しています。全体として、地政学的リスクやインフレの影響を受けつつも、株式市場の好調に支えられた成績となりました。

東洋証券株式会社の2023年度の財政状態は以下の通りです。資産合計は807億50百万円で、前年度末に比べ145億59百万円の増加が見られました。主な要因は顧客分別金信託が40億94百万円、投資有価証券が38億38百万円、信用取引貸付金が23億64百万円の増加です。負債合計は413億45百万円で、前年度末に比べ93億55百万円の増加があり、顧客からの預り金が37億19百万円、その他の預り金が26億54百万円増加しました。純資産合計は394億4百万円で、前年度末に比べ52億4百万円の増加があり、その他有価証券評価差額金が31億2百万円、利益剰余金が11億38百万円増加したことが主な要因です。全体として、安定した財政基盤を維持しています。

東洋証券株式会社の2023年度におけるキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。現金及び現金同等物の期末残高は245億66百万円で、前年度比32億20百万円の増加となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは34億91百万円の収入で、主な要因は立替金及び預り金の増加57億79百万円、税金等調整前当期純利益が15億2百万円でした。投資活動によるキャッシュ・フローは15億6百万円の収入で、定期預金の払戻による収入が17億41百万円でした。財務活動によるキャッシュ・フローは21億5百万円の支出で、長期借入金の返済が主な要因です。全体として、十分な資金の財源及び流動性が確保されています。

東洋証券株式会社は、サステナビリティを重要な経営課題と位置づけ、取締役会を通じて推進しています。具体的には、気候変動問題への対応を重視し、環境負荷の低減に向けた取り組みとしてペーパレス化や電力使用量の削減を進めています。また、気候関連財務情報開示タスクフォース（TCFD）に基づくリスクや機会の評価・開示を検討中です。人的資本の育成にも力を入れ、従業員が安全で快適に働ける環境を提供することを目指しています。特に、女性の活躍推進に関する行動計画を策定し、2024年から2029年までの間に新規採用者の女性割合を50%以上、女性管理職の割合を15%以上にする目標を掲げています。これらの取り組みを通じて、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を図っています。

東洋証券株式会社が認識している事業等のリスクは以下の通りです。まず、金融商品取引業の収益変動リスクがあり、国内外の金融商品取引市場の変動に大きく影響を受ける可能性があります。次に、競合リスクがあり、インターネット取引専業証券や異業種からの参入により競争が激化しています。また、取引先リスクとして、信用取引貸付金や預金に関するリスクがあり、顧客の信用状況に依存しています。流動性リスクも重要で、資金調達において支払期日に支払いができなくなるリスクがあります。さらに、システムリスクや情報セキュリティリスクも存在し、外部からの不正アクセスやシステム障害が事業に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対して、適切な管理体制を整備し、リスクの監視と報告を行っています。

東洋証券株式会社の2023年度の経営成績は、営業収益が120億23百万円（前年度比44.1%増）、経常利益は14億37百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は13億5百万円となりました。地政学的リスクやインフレの影響があったものの、米株高や円安の進行により、株式委託手数料や投資信託の販売手数料が大幅に増加しました。財政状態では、資産合計が807億50百万円、負債合計が413億45百万円、純資産合計が394億4百万円と、全体的に安定した状況を維持しています。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが34億91百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが15億6百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが21億5百万円の支出となり、現金及び現金同等物の期末残高は245億66百万円に達しました。これにより、十分な資金の財源及び流動性が確保されています。

東洋証券株式会社の資本の財源及び資金の流動性について、2023年度の現金及び現金同等物の期末残高は245億66百万円で、前年度比32億20百万円の増加となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは34億91百万円の収入で、預り金の増加が主な要因です。投資活動によるキャッシュ・フローは15億6百万円の収入で、定期預金の払戻が寄与しました。財務活動によるキャッシュ・フローは21億5百万円の支出で、長期借入金の返済が影響しました。資金の流動性を確保するため、取引銀行11行と当座貸越契約を締結し、緊急時対応のためのコンティンジェンシープランも策定しています。これにより、十分な資金の財源及び流動性が確保されています。

東洋証券株式会社の経営成績に重要な影響を与える要因は、主に金融商品取引市場の変動です。中核事業が金融商品取引業であるため、営業収益は国内外の市場環境に大きく依存しています。2023年度は、米株高や円安の進行により、株式委託手数料や投資信託の販売手数料が大幅に増加し、営業収益は120億23百万円（前年度比44.1%増）に達しました。また、顧客基盤の拡充を通じて安定的な収益の確保を目指しており、特に投資信託の販売に注力しています。これにより、販売手数料は32億17百万円（前年度比9億86百万円増）となりました。競合環境も影響を及ぼし、インターネット取引専業証券や異業種からの参入が進む中、顧客満足度の向上を図ることが重要です。これらの要因を踏まえ、今後も持続的な成長を目指していきます。

東洋証券株式会社の経営者は、現在の経営環境において、人口減少や顧客の高齢化、新型コロナウイルスの影響、地政学的リスク、インフレの進行などが事業に与える影響を深く認識しています。これらの課題に対処するため、2020年4月から第六次中期経営計画「もっと ずっと…ともに TO YOU」を策定し、地域密着型のリテール証券会社としての信頼を築くことを目指しています。具体的には、お客様本位の業務運営を徹底し、顧客基盤の拡充を図るための営業スタイル改革を進めています。また、サステナビリティへの取り組みとして、環境負荷の低減や人的資本の育成を重視し、従業員が安全で快適に働ける環境を提供することを目指しています。これにより、持続的な成長と企業価値の向上を図る方針です。

東洋証券株式会社において、経営上の重要な契約等は特に存在しないとされています。子会社との業務委託契約を通じて、効率的な業務運営を確保し、人事管理業務やシステム関連業務を提供しています。また、リスク管理規則を定め、グループ全体でのリスク管理を行っています。取締役及び監査役に対しては、責任免除及び責任限定契約を締結しており、役員等賠償責任保険契約も結んでいます。これにより、役員が業務を遂行する際のリスクを軽減し、企業の安定した運営を支えています。

東洋証券株式会社は、金融商品取引業において研究開発活動を行っていませんが、顧客サービスの向上や業務効率化を目的としたシステム開発や改善に取り組んでいます。特に、デジタル化の推進により、オンライン取引プラットフォームの強化や、顧客向けの情報提供サービスの充実を図っています。また、金融知識の普及活動として、中高生や大学生向けの金融教育セミナーを実施し、次世代の金融リテラシー向上に寄与しています。これらの取り組みを通じて、顧客満足度の向上と持続可能な成長を目指しています。

東洋証券株式会社の設備の状況について、2023年度は電話機器を中心に356百万円の設備投資を行いました。この投資に伴う新たな資金調達は行っていません。主要な設備の状況として、本店は東京都中央区に位置し、建物の帳簿価額は6百万円、器具備品は182百万円です。また、桐生支店は群馬県桐生市にあり、建物の帳簿価額は9百万円、土地は29百万円です。日立支店は茨城県日立市にあり、建物の帳簿価額は3百万円、土地は6百万円です。全体として、重要な設備の新設、除却、売却は行われていない状況です。設備の維持管理を通じて、業務の効率化と顧客サービスの向上を図っています。

東洋証券株式会社の2024年3月31日現在の株式の状況は以下の通りです。発行済株式総数は87,355,253株で、自己株式は3,991,800株（4.56%）を保有しています。株主数は5,932人で、所有株式数の割合は個人が49.12%、法人が50.88%を占めています。大株主には、Be Brave株式会社が9,465千株（11.35%）、株式会社野村総合研究所が6,860千株（8.22%）、住友生命保険相互会社が5,449千株（6.53%）などが含まれています。議決権の状況では、完全議決権株式が83,279,800株、単元未満株式が83,653株となっています。これにより、株主構成は多様であり、企業のガバナンス体制の強化に寄与しています。

東洋証券株式会社は、株主への利益還元を重要な経営方針の一つとして位置付けています。配当政策では、毎期の業績を反映しつつ、経営基盤の確立のための内部留保の充実に配慮しています。基本方針として、年1回の剰余金の配当や機動的な自己株式の取得を通じて株主に利益を還元することを掲げています。剰余金の配当については、連結ベースの配当性向を60%以上とし、分配可能額に占める割合も指標としています。2024年3月期の期末配当は1株当たり10円とすることが2024年5月の取締役会で決議されました。今後も企業活動と財務体質の強化を図りながら、株主への利益還元を継続的に行う方針です。

東洋証券株式会社は、投資家と金融商品取引市場を仲介する金融商品取引業者としての社会的責任を認識し、企業価値の増大を目指しています。コーポレート・ガバナンスに関する基本方針を「コーポレートガバナンスに関するガイドライン」に定め、法令遵守の徹底と経営の透明性を確保する体制を整備しています。取締役会は8名（男性7名、女性1名）で構成され、独立社外取締役が3名います。役員の選解任や報酬の決定過程において透明性を確保するため、指名・報酬委員会を設置しています。また、役員報酬制度を導入し、業績と株式価値との連動性を明確にすることで、企業価値の向上を図っています。これにより、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現することを目指しています。

東洋証券株式会社の役員の状況は、2024年6月25日現在、取締役が8名（男性7名、女性1名）、監査役が4名（社外監査役3名）で構成されています。取締役社長兼社長執行役員は桑原理哲氏で、1985年に入社し、2017年から社長を務めています。取締役には、専務執行役員の岡田啓芳氏、常務執行役員の櫻井歩氏、上席執行役員の圓城寺貢氏、松本誠氏が含まれています。取締役の任期は2023年3月期に係る定時株主総会終結の時から2024年3月期に係る定時株主総会終結の時までで、監査役の任期はそれぞれ異なります。取締役会は原則毎月1回開催され、役員の出席状況は高い水準を維持しています。役員の報酬は、株主総会で決議された範囲内で取締役会により決定され、透明性のあるプロセスが確保されています。

東洋証券株式会社の監査の状況は、監査役4名と職務補助者によって行われています。監査役は全員取締役会に出席し、取締役の職務執行状況を監視し、意見を述べています。常勤監査役は他の重要な会議にも参加し、適法性監査や計算書類に関する会計監査を実施しています。監査役会は毎期監査方針と監査計画を策定し、14回の会議を開催しました。監査役の出席状況は高く、全員が出席しています。内部監査は監査部が担当し、内部管理体制の適正性と有効性を評価・検証しています。監査部は会計監査人と連携し、財務報告に係る内部統制の評価を行い、監査結果は取締役会及び監査役に報告されています。これにより、実効性のある監査体制が確立されています。

東洋証券株式会社の役員及び執行役員の報酬は、企業価値の持続的な向上や株主価値との共有を目的として、業績に連動した報酬制度を採用しています。2023年度の役員報酬は171百万円から195百万円に増加しました。取締役の報酬は年額4億20百万円以内、監査役は年額90百万円以内と定められています。報酬決定は、取締役会が指名・報酬委員会の答申を受けて行われ、透明性と公平性が確保されています。また、業績連動報酬として、当期純利益に基づく賞与が支給され、2023年度の当期純利益は14億55百万円でした。報酬の構成は、固定報酬、業績連動賞与、株式報酬から成り、役位に応じたポイント制を導入しています。これにより、役員の業績向上への貢献意識を高めています。

東洋証券株式会社の2024年3月31日現在の株式の保有状況は以下の通りです。発行済株式総数は87,355,253株で、自己株式は3,991,800株（4.56%）を保有しています。完全議決権株式は83,279,800株で、議決権の数は832,798個です。単元未満株式は83,653株で、これには当社所有の自己株式13株が含まれています。役員報酬BIP信託口が所有する当社株式は3,537,400株（議決権の数35,374個）です。自己株式の保有は、企業の資本政策や株主還元の観点から重要な役割を果たしています。取締役会では、保有株式の適否を定期的に検証し、必要に応じて売却方針を決定しています。

東洋証券株式会社の経理の状況は、連結財務諸表及び財務諸表の作成方法に基づいています。連結財務諸表は、金融商品取引業等に関する内閣府令及び有価証券関連業経理の統一に関する規則に準拠して作成されており、透明性のある財務報告を実現しています。2023年度の営業収益は120億23百万円、経常利益は14億37百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は13億5百万円でした。資産合計は807億50百万円、負債合計は413億45百万円、純資産合計は394億4百万円で、安定した財政基盤を維持しています。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが34億91百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが15億6百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが21億5百万円の支出となり、現金及び現金同等物の期末残高は245億66百万円に達しました。これにより、経理の透明性と信頼性が確保されています。

東洋証券株式会社の連結財務諸表は、2024年3月31日現在の財政状態を示しています。連結貸借対照表によると、流動資産は607億98百万円、固定資産は26億49百万円で、総資産は634億47百万円です。負債は450億0百万円、純資産は394億4百万円で、自己資本比率は62.1%となっています。連結損益計算書では、営業収益が120億23百万円、経常利益が14億37百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は13億5百万円です。連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが34億91百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが15億6百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが21億5百万円の支出となり、現金及び現金同等物の期末残高は245億66百万円に達しました。これにより、企業の財務状況は安定していることが示されています。

東洋証券株式会社の報告セグメントは「投資・金融サービス業」という単一セグメントであるため、セグメント情報の詳細な記載は省略されています。2023年度及び2024年度において、外部顧客への営業収益が連結損益及び包括利益計算書の営業収益の90％を超えるため、商品及びサービスごとの情報も省略されています。また、地域ごとの情報についても、本邦の外部顧客への営業収益が同様に90％を超えているため、記載はありません。主要な顧客に関する情報も、外部顧客への営業収益のうち10％以上を占める相手先が存在しないため、記載を省略しています。これにより、当社の事業は特定のセグメントに依存していることが示されています。

東洋証券株式会社の重要な会計方針及び見積りに用いた仮定は、連結財務諸表の作成において重要な影響を与える要素です。主な会計方針として、貸倒引当金は顧客との取引に基づく債権の回収不能見込額に基づいて計上され、2024年度末には1億34百万円が計上されています。また、有価証券の減損については、時価の下落が一時的でないと判断した場合に評価損を計上します。退職給付に関しては、確定給付企業年金制度及び確定拠出年金制度を設け、数理計算上の前提条件に基づいて算出されます。外貨建の資産及び負債は、連結決算日の為替相場により円貨に換算され、換算差額は損益として処理されます。これらの会計方針は、企業の財務状況を正確に反映するために重要です。

東洋証券株式会社の金融商品関係について、主たる事業は有価証券の売買及びその取次ぎ、引受け、売出し、募集の取扱い等の金融商品取引業です。資金調達は主に自己資金を利用し、必要に応じて金融機関からの借入れを行っています。資金運用は短期的な預金や貸付金を通じて行い、顧客の資金運用やリスクヘッジに対応するためのトレーディング業務も展開しています。デリバティブ取引では、顧客の外貨建有価証券取引に付随した為替予約取引を行い、投機目的の取引は行わない方針です。また、金融商品の時価は、観察可能性に応じてレベル1からレベル3に分類され、リスク管理体制が整備されています。自己資本規制比率は120%以上を維持することが義務付けられており、日々のリスク管理が行われています。

東洋証券株式会社におけるリース取引は、主にファイナンス・リース取引として行われています。所有権移転外ファイナンス・リース取引において、リース資産は主として営業用車輌で構成されています。リース資産の減価償却は、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に従い、適切な方法で行われています。リース取引に関する会計処理は、関連する会計基準に基づいており、リース資産の評価や減価償却の方法は、企業の財務状況に影響を与える重要な要素です。これにより、リース取引は企業の資産管理や資金調達戦略において重要な役割を果たしています。

東洋証券株式会社の有価証券関係について、2024年3月31日現在の状況は以下の通りです。売買目的有価証券の評価差額は19百万円で、前年度は9百万円でした。満期保有目的の債券は該当事項がありません。その他有価証券については、連結貸借対照表計上額が9,969百万円、取得原価が1,401百万円で、差額は8,568百万円となっています。信用取引貸付金の本担保証券は10,414百万円、信用取引借証券は625百万円、信用取引受入保証金代用有価証券は12,668百万円です。これにより、当社は顧客の資金運用ニーズに応じた多様な金融商品を提供し、安定した収益基盤を確保しています。

東洋証券株式会社の収益認識に関する方針は、顧客との契約から生じる収益を基にしています。2023年度の営業収益は12,023百万円で、主な収益源は受入手数料（9,497百万円）、委託手数料（3,987百万円）です。収益は、約束した財またはサービスの支配が顧客に移転した時点で認識され、受取金額は契約に基づいて見込まれる金額で計上されます。具体的には、委託手数料は注文執行時に収益を認識し、引受け・売出し手数料は引受契約の条件が決定した時点で認識されます。また、受益証券代行手数料は、投信委託会社との契約に基づき、サービス提供に伴い一定期間にわたり収益を認識します。これにより、収益認識の透明性と一貫性が確保されています。

東洋証券株式会社の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な情報を提供しています。注記事項には、連結の範囲、持分法の適用、会計方針、収益認識、外貨建資産の換算基準、キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲などが含まれています。特に、連結子会社の名称や事業年度、会計方針に関する事項は、企業の財務状況を理解する上で重要です。また、収益認識に関しては、顧客との契約から生じる収益を基にしており、約束した財またはサービスの支配が顧客に移転した時点で収益を認識します。これにより、透明性のある財務報告が実現されています。