東京海上ホールディングス株式会社

東京海上ホールディングス株式会社は、主に損害保険、生命保険、海外保険、金融サービスを提供する企業です。2024年3月末時点での自己資本比率は99.66%で、安定した財務基盤を持っています。2023年度の1株当たり配当額は255円で、配当性向は61.86%です。従業員数は752人で、人的資本経営に注力し、多様な人材の活用を進めています。また、デジタルトランスフォーメーションを推進し、競争優位性の確保に努めています。企業理念は「お客様の信頼をあらゆる活動の原点におく」であり、透明性の高いガバナンス体制を基盤にしています。サステナビリティへの取り組みも強化しており、社会課題の解決に向けた活動を展開しています。

東京海上ホールディングス株式会社の主要な経営指標は、以下の通りです。2024年3月期の経常収益は7兆4,246億円で、前年から8,146億円増加しました。正味収入保険料は4兆8,249億円、経常利益は8,425億円、親会社株主に帰属する当期純利益は6,958億円です。総資産は30兆5,948億円、純資産は5兆1,833億円で、自己資本比率は16.92%です。また、1株当たり当期純利益は351.59円、配当額は369円で、配当性向は123.83%となっています。これらの指標は、企業の財務健全性や収益性を示す重要なデータです。

東京海上ホールディングス株式会社は、国内損害保険事業、国内生命保険事業、海外保険事業、金融・その他事業の4つのセグメントで事業を展開しています。国内損害保険事業では、保険引受や資産運用を行い、国内生命保険事業では、生命保険の引受と資産運用を行っています。海外保険事業は、海外での保険引受と資産運用を担当し、金融・その他事業では、投資顧問業や不動産管理、介護事業などを展開しています。2024年3月31日現在、子会社268社と関連会社23社を持ち、グローバルな保険サービスを提供しています。また、社会課題解決に向けた取り組みとして、災害リスクマネジメントやヘルスケア商品・サービスの開発にも注力しています。

東京海上ホールディングス株式会社は、2001年9月に東京海上火災保険株式会社と日動火災海上保険株式会社が共同で株式移転契約を締結し、完全親会社を設立することを決定しました。2001年12月には臨時株主総会で当社の設立が承認され、2002年4月に正式に設立されました。同年、東京証券取引所および大阪証券取引所に上場し、米国ナスダックにもADRを上場しました。2003年10月には子会社の合併により東京海上日動あんしん生命保険株式会社が設立され、2004年にはスカンディア生命保険株式会社の全株式を取得しました。2004年10月には東京海上火災保険株式会社と日動火災海上保険株式会社が合併し、東京海上日動火災保険株式会社に商号変更しました。これらの沿革を通じて、企業の成長と発展を遂げています。

東京海上ホールディングス株式会社の2024年3月31日時点の財務情報は以下の通りです。総資産は30兆5,948億円、負債は25兆4,115億円、純資産は5兆1,833億円です。2023年度の経常収益は7兆4,246億円、親会社株主に帰属する当期純利益は6,958億円でした。1株当たり当期純利益は351.59円、配当額は369円で、配当性向は123.83%です。営業活動によるキャッシュ・フローは1兆0721億円、投資活動によるキャッシュ・フローは6276億円のマイナスでした。財務活動によるキャッシュ・フローは4062億円のマイナスで、現金及び現金同等物の期末残高は1兆0869億円です。これらの指標は、企業の財務健全性や収益性を示す重要なデータです。

東京海上ホールディングス株式会社の経営方針は、グループ全体の経営理念に基づいています。お客様の信頼を活動の原点に置き、企業価値を永続的に高めることを目指しています。具体的には、最高品質の商品・サービスを提供し、株主の期待に応える収益性・成長性・健全性を備えた事業を展開します。また、社員が創造性を発揮できる企業風土を築き、社会の発展に貢献することを重視しています。中期経営計画（2024年度～2026年度）では、グローバルなリスク分散とグループ一体経営を基本戦略とし、価値提供領域の拡大やディストリビューションの多様化、生産性の向上を図ります。これにより、2035年には「イノベーティブなソリューションを届け続けるパートナー」としての姿を目指しています。

東京海上ホールディングス株式会社は、リスクベース経営（ERM）に基づいてグループ全体のリスク管理を行っています。リスク管理部門が市場リスクや信用リスクを定量・定性の両面から管理し、運用ガイドラインを制定しています。バリュー・アット・リスク（VaR）を用いて資産運用リスクを計測し、定期的に報告しています。信用リスクについては、大口与信先へのリスク集積を回避するための管理規程を設け、与信状況をモニタリングしています。また、流動性リスクの管理として、資金の支払期日を管理し、多様な資金調達手段を確保しています。気候変動リスクや自然関連リスクについてもERMの枠組みで適切に管理し、サステナビリティ戦略を実践しています。これにより、企業の持続可能な成長を目指しています。

東京海上ホールディングス株式会社の2024年度の経営成績は、経常収益が7兆4,246億円で、前年から8,146億円増加しました。主な収益源は、保険引受収益が5兆9,699億円、資産運用収益が1兆2,927億円です。一方、経常費用は6兆5,820億円で、前年より4,662億円増加しました。これにより、経常利益は8,425億円となり、前年から3,484億円の増加を記録しました。親会社株主に帰属する当期純利益は6,958億円で、前年より3,212億円増加しました。また、修正純利益は7,116億円で、前年から2,675億円の増加です。これらの結果は、国内外での事業展開の成果を反映しています。

東京海上ホールディングス株式会社の2024年3月31日時点の財政状態は、連結総資産が30兆5,948億円で、前年度末に比べて3兆1,970億円増加しました。負債は25兆4,115億円、純資産は5兆1,833億円です。連結ソルベンシー・マージン比率は、保険業法に基づき算出され、保険金の支払に備えた準備金が積み立てられています。経営成績においては、経常収益が7兆4,246億円、経常利益は8,425億円、親会社株主に帰属する当期純利益は6,958億円となっています。これらの指標は、企業の財務健全性を示す重要なデータであり、安定した経営基盤を維持しています。

東京海上ホールディングス株式会社の2024年度のキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。営業活動によるキャッシュ・フローは、利息及び配当金の受取額の増加により、前年度比で644億円増加し、1兆721億円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却・償還による収入の減少等により、前年度比で6,457億円支出が増加し、6,276億円の支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、資金調達目的の債券貸借取引受入担保金の純増減額の増加により、前年度比で6,030億円支出が減少し、4,062億円の支出となりました。これらの結果、期末の現金及び現金同等物の残高は、前年度末より1,015億円増加し、1兆0869億円となりました。

東京海上グループは、「お客様や社会のいざをお守りする」というパーパスを基に、社会課題の解決に貢献することを目指しています。サステナビリティ戦略を推進するため、グループCEOやサステナビリティ委員会を設置し、年4回の会議で進捗状況をモニタリングしています。気候変動対策として、2050年カーボン・ニュートラルの実現を目指し、保険引受先企業とのエンゲージメントを強化しています。また、災害レジリエンスの向上や新たなヘルスケア商品の開発を通じて、健やかで心豊かな生活の支援にも取り組んでいます。さらに、人的資本経営を重視し、多様な人材の活用を進め、社員の健康増進にも力を入れています。これらの取組みを通じて、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

東京海上ホールディングス株式会社は、事業運営において様々なリスクに直面しています。主なリスクには、巨大風水災や火山噴火、新ウイルスのまん延、サイバーリスク、地政学リスク、インフレーションが含まれます。これらのリスクは、保険金支払の増加や事業活動の停滞を引き起こす可能性があります。特に、巨大台風や集中豪雨による物的被害は甚大であり、保険金支払が多額になることが懸念されています。また、サイバー攻撃による情報漏えいや事業の停滞も重大なリスクです。これらのリスクに対して、東京海上グループは危機管理態勢や事業継続計画を整備し、有事訓練を実施して実効性を確認しています。リスクの評価と管理を通じて、企業価値の持続的な拡大を目指しています。

東京海上ホールディングス株式会社の2024年度の経営成績は、世界経済が米国を中心に堅調であった一方、中国の経済減速が影響を及ぼしました。国内では物価上昇が内需に影響し、回復は緩やかでした。このような環境の中、連結総資産は30兆5,948億円に達し、前年より3兆1,970億円増加しました。経常収益は7兆4,246億円で、前年から8,146億円増加しましたが、経常費用も増加し、6兆5,820億円となりました。結果として、経常利益は8,425億円、親会社株主に帰属する当期純利益は6,958億円となり、前年より3,212億円増加しました。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが1兆721億円、投資活動によるキャッシュ・フローが6,276億円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが4,062億円の支出となり、期末の現金及び現金同等物は1兆0869億円に増加しました。

東京海上ホールディングス株式会社は、資本の財源として主に自己資本を活用しています。2024年3月31日時点での自己資本は5兆1,833億円で、連結総資産の約16.92%を占めています。資金の流動性については、日々の保険金支払等に対応するため、安定的な営業キャッシュ・フローを確保し、十分な流動性を保持しています。流動性の高い債券を保有し、大規模自然災害や市場の混乱に備えた適切な流動性管理を行っています。また、事業投資等の中長期的な資金需要に対しては、グループ内の自己資金を活用するほか、外部からの資金調達も行い、資金需要の性質に応じた適切な資金源を確保しています。

東京海上ホールディングス株式会社の経営成績に重要な影響を与える要因として、主に経済環境、保険市場の動向、及びリスク管理の実施が挙げられます。2024年度は、米国の個人消費が拡大し、全体的には経済が持ち直しましたが、中国の経済減速が影響を及ぼしました。国内では物価上昇が内需に影響し、回復は緩やかでした。これにより、経常収益は7兆4,246億円、経常利益は8,425億円と前年から増加しました。特に、国内損害保険事業における政策株式売却益の増加や、海外保険事業の好調な保険引受が寄与しました。また、リスク管理の強化により、自然災害やサイバーリスクへの対応が進み、安定した経営基盤を維持しています。これらの要因が、企業の持続的な成長に寄与しています。

東京海上ホールディングス株式会社の経営者は、持続的な成長を実現するために、グローバル化の加速や事業領域の拡大に伴う課題を認識しています。特に、人的資本の強化が重要であり、グループ一体経営を支える人材の計画的・継続的な育成に注力しています。2023年4月には、グローバルリーダーを育成するための「Tokio Marine Group Leadership Institute」を設立し、社員の成長機会を提供する施策を推進しています。また、経営理念「お客様の信頼をあらゆる活動の原点におく」を基に、透明性の高いガバナンス体制を強化し、収益性と成長性を兼ね備えた企業グループとしての発展を目指しています。今後は、力強い利益成長を通じて、継続的な配当の拡大を実現する方針です。

東京海上ホールディングス株式会社は、2023年度において経営上の重要な契約等の決定または締結は行っていません。これにより、特に新たなリスクや義務が発生することはなく、安定した経営環境を維持しています。今後も、既存の契約の履行に注力し、企業の持続可能な成長を支えるための基盤を強化していく方針です。経営上の重要な契約がないことは、企業の財務状況や経営成績に対しても安定的な影響を与えると考えられます。

東京海上ホールディングス株式会社は、災害に負けない社会づくりに貢献するため、防災・減災ソリューションの開発に注力しています。2023年11月には防災・減災領域に特化した子会社「東京海上レジリエンス」を設立し、バリューチェーン全体を通じたサービスを提供開始しました。また、産学連携を通じて気候変動や自然関連リスクの研究を行い、セミナーや防災教育プログラムを実施しています。これにより、社会の災害レジリエンス向上を目指し、保険商品やリスクマネジメントサービスの開発を進めています。さらに、デジタル技術を活用した新たなソリューションの提供にも取り組んでおり、持続可能な社会の実現に向けた活動を強化しています。

東京海上ホールディングス株式会社は、顧客サービスの充実と業務の効率化を目的として、設備投資を行っています。2024年度の設備投資額は合計で133,526百万円であり、内訳は国内損害保険事業が83,649百万円、国内生命保険事業が9,492百万円、海外保険事業が39,346百万円、金融・その他事業が1,038百万円です。主要な設備としては、東京海上日動火災保険株式会社の本社ビルがあり、帳簿価額は60,524百万円です。また、設備の新設計画として、2025年3月に着手予定の「東京海上ビルディング」の建替えがあり、投資予定金額は4,508百万円です。これにより、業務の効率化と顧客サービスの向上を図っています。

東京海上ホールディングス株式会社の2024年3月31日時点の株式状況は以下の通りです。発行済株式総数は1,978,000,000株で、自己株式の消却により前年から24,500,000株減少しました。資本金は150,000百万円、資本準備金は1,511,485百万円です。所有者別状況では、個人以外の株主が37.00%、金融機関が6.15%、外国法人等が37.13%を占めています。大株主には、日本マスタートラスト信託銀行株式会社信託口が332,387千株（16.83%）を保有しています。また、自己株式の取得については、取締役会の決議に基づき、2023年度において15,896,900株を取得しました。これにより、株主還元の強化を図っています。

東京海上ホールディングス株式会社は、業績や今後の経営環境を考慮し、株主還元の充実を図る方針を採用しています。具体的には、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本としています。2023年度の中間配当は1株につき60.5円、期末配当は1株につき62.5円を予定しており、これらはそれぞれ取締役会および株主総会で決議されます。また、内部留保資金は事業投資等に活用される予定です。2023年度に係る剰余金の配当は、2023年11月17日に119,627百万円、2024年6月24日に123,409百万円を予定しています。

東京海上ホールディングス株式会社は、健全で透明性の高いコーポレート・ガバナンスを構築し、株主やステークホルダーに対する責任を果たすことを重視しています。経営理念に基づき、内部統制基本方針を策定し、持株会社としてグループ会社を適切に統治しています。取締役会は、経営戦略やリスク管理の方針を決定し、監査役会は内部監査の実施状況を監視しています。また、役員の報酬は業績に連動しており、透明性を確保するために報酬制度を見直しています。さらに、サステナビリティに関する取組みを強化し、社会課題の解決に貢献する企業としての責任を果たすことを目指しています。

東京海上ホールディングス株式会社の役員の状況は、2024年6月21日現在で男性16名、女性4名の計20名であり、女性の比率は20%です。取締役会長は永野毅氏、取締役社長は小宮暁氏が務めています。取締役は合計で15名、監査役は3名で、社外取締役は7名を含みます。役員の選任にあたっては、会社の業態を理解し、経営に必要な知識を有する者が選ばれています。また、社外役員は全員、東京証券取引所が定める独立役員の要件を満たしており、利益相反の恐れがないことが確認されています。役員のスキルや経験を考慮し、質の高い監査を実施することで、企業の健全な成長を支える体制が整っています。

東京海上ホールディングス株式会社では、内部監査部門がグループ全体の経営管理体制の適切性を監査しています。内部監査計画は年次で取締役会で決議され、監査結果は取締役会および監査役会に直接報告されます。2023年度末には、内部監査業務に従事する職員は50名で、監査役は取締役会や重要な会議に出席し、監査の実効性を確保しています。また、監査役室が設置され、専任スタッフが監査役の業務を補助しています。監査役会は2023年度に12回開催され、各監査役は全ての会議に出席しました。監査役は、内部統制の整備状況や監査計画の実施状況を把握し、必要に応じて社内関係者からの説明を受けています。

東京海上ホールディングス株式会社の2023年度における役員報酬の総額は916百万円で、取締役に対する報酬が793百万円、監査役に対する報酬が123百万円です。取締役の報酬は、定額報酬424百万円、業績連動報酬198百万円、株式報酬170百万円から構成されています。社外取締役の報酬は111百万円で、内訳は定額報酬91百万円、株式報酬20百万円です。業績連動報酬は企業価値向上のインセンティブを強化するために導入され、個人目標と会社目標に基づいて評価されます。また、取締役の報酬は月例で支給され、株式報酬は退任時に交付されます。報酬の決定は取締役会および報酬委員会によって行われ、透明性と公正性が確保されています。

東京海上ホールディングス株式会社の2024年3月31日時点の株式の保有状況は、発行済株式総数が1,978,000,000株で、自己株式の消却により前年から24,500,000株減少しました。所有者別状況では、個人以外の株主が37.00%、金融機関が6.15%、外国法人等が37.13%を占めています。大株主には、日本マスタートラスト信託銀行株式会社信託口が332,387千株（16.83%）を保有しています。また、自己株式の取得については、取締役会の決議に基づき、2023年度において15,896,900株を取得しました。これにより、株主還元の強化を図っています 。

東京海上ホールディングス株式会社の2024年度の経理の状況は、経常収益が7兆4,246億円で、前年から8,146億円増加しました。主な収益源は、保険引受収益が5兆9,699億円、資産運用収益が1兆2,927億円です。一方、経常費用は6兆5,820億円で、前年より4,662億円増加しました。これにより、経常利益は8,425億円となり、前年から3,484億円の増加を記録しました。親会社株主に帰属する当期純利益は6,958億円で、前年より3,212億円増加しました。また、修正純利益は7,116億円で、前年から2,675億円の増加です。国際財務報告基準（IFRS）を適用している海外連結子会社において、IFRS第17号「保険契約」を適用しており、これにより財務諸表の透明性が向上しています。

東京海上ホールディングス株式会社の2024年度の連結財務諸表は、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書から構成されています。2024年3月31日時点の連結貸借対照表では、総資産が30兆5,948億円、負債が25兆4,115億円、純資産が5兆1,833億円となっています。連結損益計算書では、経常収益が7兆4,246億円、経常利益が8,425億円、親会社株主に帰属する当期純利益が6,958億円です。また、連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが1兆721億円、投資活動によるキャッシュ・フローが6,276億円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが4,062億円の支出となっています。これらの財務諸表は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されています。

東京海上ホールディングス株式会社は、事業を「国内損害保険事業」、「国内生命保険事業」、「海外保険事業」、「金融・その他事業」の4つの報告セグメントに分けて運営しています。2024年度の経常収益は、国内損害保険事業が3兆2,501億78百万円、国内生命保険事業が6,405億90百万円、海外保険事業が3兆6,468億26百万円、金融・その他事業が804億35百万円で、合計7兆6,180億30百万円となりました。セグメント利益は、国内損害保険事業が3,234億98百万円、国内生命保険事業が571億56百万円、海外保険事業が4,528億38百万円、金融・その他事業が908億2百万円で、合計8,425億76百万円です。また、セグメント資産は、国内損害保険事業が8兆7,565億78百万円、国内生命保険事業が8兆8,583億00百万円、海外保険事業が13兆3,246億04百万円、金融・その他事業が761億60百万円で、合計31兆1,564億69百万円となっています。

東京海上ホールディングス株式会社の連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。重要な会計方針には、金融商品の時価の算定方法、支払備金の見積り、のれんの減損、固定資産の減損処理、繰延税金資産の回収可能性の判断が含まれます。特に、支払備金は過去の支払実績に基づいて見積もられ、未支払の保険金等の額が変動する可能性があります。また、のれんの減損は、将来キャッシュ・フローや割引率に基づいて評価され、経営環境の変化により影響を受けることがあります。これらの見積りは、経営者の判断に依存しており、実際の結果が見積りと異なる場合もあります。

東京海上ホールディングス株式会社は、保険事業を中核としており、保険料として収受した資金等の運用を行っています。主に株式、債券、貸付金、デリバティブ取引等の金融商品を保有し、これらは市場リスク、信用リスク、流動性リスクを内包しています。特に、金利スワップ取引を活用して保険負債の金利リスクをコントロールし、高格付債券を中心とした運用を行っています。また、外国証券やオルタナティブ投資を通じてリスク分散を図り、中長期的な収益確保を目指しています。資金調達は主に社債の発行や借入れを通じて行い、流動性リスクの管理にも注力しています。金融商品の時価評価は、観察可能性に応じてレベル1からレベル3に分類され、特にレベル3の金融商品は高い不確実性を伴うため、慎重な評価が求められます。

東京海上ホールディングス株式会社のリース取引に関する状況は、主にオペレーティング・リース取引に関連しています。2024年3月31日時点でのオペレーティング・リース取引の未経過リース料は、借手側で1年内が9,389百万円、1年超が20,531百万円、合計で29,920百万円です。貸手側では、1年内が2,210百万円、1年超が10,507百万円、合計で12,717百万円となっています。これらのリース取引は、資産の効率的な利用を促進し、財務状況においても安定した収益源となっています。リース契約は、契約内容に基づき適切に管理され、リース資産の評価やリース負債の計上が行われています。

東京海上ホールディングス株式会社の有価証券関係の状況は、2024年3月31日時点での運用資産において、有価証券が6兆4,595億27百万円を占め、全体の73.77%を占めています。具体的には、国債が1兆0,940億92百万円（16.94%）、地方債が483億44百万円（0.75%）、社債が5,139億30百万円（7.96%）、株式が3兆5,674億63百万円（55.23%）、外国証券が1兆2,142億75百万円（18.80%）となっています。また、運用資産利回りは、2024年度において1.35%であり、前年の1.28%から改善しています。これにより、資産運用の効率性が向上し、安定した収益基盤を確保しています。金融商品は、リスク管理の観点からも多様化されており、適切な評価と管理が行われています。

東京海上ホールディングス株式会社の収益認識に関する方針は、主に保険契約に基づく収益の認識に関連しています。保険引受収益は、契約に基づく保険料収入を基に認識され、保険契約の履行に伴い、収益が段階的に認識されます。また、資産運用収益は、利息及び配当金収入、売買目的有価証券の運用益などから構成され、これらは発生主義に基づいて認識されます。特に、保険契約における収益認識は、IFRS第17号「保険契約」に基づき、貨幣の時間価値やキャッシュ・フローの不確実性を考慮して測定されます。これにより、収益の認識がより透明で信頼性の高いものとなり、企業の財務状況を正確に反映することを目指しています。

東京海上ホールディングス株式会社の財務諸表に関する注記事項は、重要な会計方針や見積りに用いた仮定、リース取引、有価証券、収益認識、及びその他の関連情報を含んでいます。具体的には、有価証券の評価基準は移動平均法に基づく原価法であり、固定資産の減価償却は定額法を採用しています。また、引当金の計上基準として、賞与引当金や退職給付引当金が設定されています。さらに、関係会社との取引に関する情報も注記されており、受取配当金や手数料収入の詳細が示されています。これらの注記事項は、財務諸表の透明性を高め、投資家やステークホルダーに対する情報提供の充実を図っています。