宮地エンジニアリンググループ株式会社

宮地エンジニアリンググループ株式会社は、東京都中央区日本橋に本社を置く企業で、社会インフラの建設・維持・補修を主な事業としています。経営理念は「豊かな国土と明るい社会創りに貢献する」ことです。企業は、コンプライアンス・リスク管理体制を整備し、公正な競争と顧客ニーズに応える製品・サービスを提供することを目指しています。2023年度には、サステナビリティ推進委員会を設置し、企業の社会的責任を果たすための取り組みを強化しています。また、株主との建設的な対話を重視し、年2回の決算説明会を開催し、情報開示に努めています。従業員数は21人で、自己資本比率は99.5%と高い水準を維持しています。株価は2023年10月1日付で分割され、最高株価は4,440円、最低株価は2,865円です。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の主要な経営指標は以下の通りです。2023年度の売上高は693億6500万円で、2022年度の602億7900万円から増加しました。営業利益は79億4000万円、経常利益は79億8000万円、親会社株主に帰属する当期純利益は43億5400万円となっています。自己資本比率は53.5%で、ROE（自己資本利益率）は11.6%、ROA（総資産利益率）は11.5%です。2026年度の目標として、売上高750億円、営業利益75億円、経常利益75億円、親会社株主に帰属する当期純利益40億円を設定しています。これらの指標は、技術的難易度の高い工事の受注増加や生産効率化の取り組みによるものです。

宮地エンジニアリンググループ株式会社は、橋梁や鉄骨などの鋼構造物に関する多様なサービスを提供しています。具体的には、鋼構造物の調査診断、設計、製作、架設、補修・補強を行い、土木工事やプレストレストコンクリート工事の設計・施工・工事管理も手掛けています。グループは、宮地エンジニアリング株式会社とエム・エム ブリッジ株式会社の2つの報告セグメントで構成されており、前者は新設橋梁の施工や既設橋梁の維持・補修を行い、後者は橋梁や沿岸構造物の設計・製造・据付・販売を行っています。これにより、社会インフラの整備と維持に貢献しています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社は、1949年に株式会社宮地鐵工所の土木部門が分離独立し、東京都中央区に設立されました。1950年には本社を東京都文京区に移転し、1964年には東京証券取引所市場第二部に上場しました。1974年には特定建設業の許可を取得し、1977年に本社を東京都江東区に移転しました。2003年には株式会社宮地鐵工所と宮地建設工業株式会社が株式移転により宮地エンジニアリンググループ株式会社を設立し、同年9月に東京証券取引所市場第一部に上場しました。2011年には宮地建設工業株式会社を吸収合併し、商号を宮地エンジニアリング株式会社に変更しました。2022年には東京証券取引所の市場区分見直しにより、プライム市場に移行しました。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の財務情報は以下の通りです。2023年度の売上高は693億6500万円、営業利益は79億4000万円、経常利益は79億8000万円、当期純利益は43億5400万円です。総資産は741億4600万円、負債は275億3200万円、純資産は466億1400万円となっています。自己資本比率は63.0%で、ROE（自己資本利益率）は11.6%です。キャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローが495百万円、投資活動によるキャッシュフローが△1,100百万円、財務活動によるキャッシュフローが△2,147百万円でした。現金及び現金同等物の期末残高は191億1500万円です。これらの指標は、企業の安定した成長を示しています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の経営方針は、「橋梁、建築、沿岸構造物等の社会インフラの建設・維持・補修を通じて、豊かな国土と明るい社会創りに貢献する」ことです。この理念に基づき、コンプライアンスやリスク管理体制を整備し、公正な競争と顧客ニーズに応える製品・サービスを提供することを目指しています。また、持続的な成長を実現するために、株主や地域社会などのステークホルダーに対して社会的責任を果たすことにも注力しています。さらに、経営環境の変化に対応し、技術開発や人材育成、ダイバーシティの推進を通じて、企業の持続的な発展を図る方針を掲げています。2025年度には売上高730億円、営業利益95億円を目指しています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社は、リスク管理を重要視し、取締役会の下に「コンプライアンス・リスク管理委員会」を設置しています。リスク管理の定義は、企業価値や社会的評価に影響を与える事象の発生の不確実性を管理することです。具体的には、信用リスク、為替や金利の変動リスク、流動性リスクを管理しています。信用リスクについては、公共事業が中心であるため、発注者の信用リスクは低いとされています。市場リスクは四半期ごとに評価され、流動性リスクは各事業会社が月次で資金繰計画を作成し管理しています。また、自然災害や人為的災害に対する危機管理も行い、企業の持続的な発展を目指しています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の経営成績は、2023年度において売上高が693億6500万円、営業利益が79億4000万円、経常利益が79億8000万円、親会社株主に帰属する当期純利益が43億5400万円となり、前年からの増加を示しています。特に営業利益は69.7%の増加を記録しました。これらの成績は、生産効率の向上や工事採算性の改善によるもので、受注高も技術的難易度の高い工事の増加に支えられています。2026年度には売上高750億円、営業利益75億円を目指す中期経営計画を策定しており、持続的な成長を目指しています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の財政状態は、2023年度末において資産合計が741億4600万円、負債合計が275億3200万円、純資産合計が466億1400万円となっています。資産は前年より110億9400万円増加し、主な要因は現金預金や受取手形の増加です。負債は60億4800万円増加し、支払手形や未払法人税が主な要因です。純資産は50億4600万円増加し、利益剰余金やその他有価証券評価差額金の増加が寄与しています。これにより、自己資本比率は63.0%を維持し、安定した財政基盤を示しています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社のキャッシュ・フローの状況は、2023年度末において現金及び現金同等物が191億15百万円となり、前年度末から54億99百万円増加しました。営業活動によるキャッシュ・フローは88億41百万円の資金増加を記録し、主な要因は税金等調整前当期純利益の計上や減価償却費の計上、仕入債務の増加などです。投資活動によるキャッシュ・フローは15億39百万円の資金減少で、有形固定資産の取得による支出が主な要因です。財務活動によるキャッシュ・フローは18億2百万円の資金減少で、配当金の支払額が影響しています。これらの結果、企業は安定したキャッシュ・フローを維持し、持続的な成長を支える基盤を確保しています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社は、「橋梁、建築、沿岸構造物等の社会インフラの建設、維持・補修を通じて、豊かな国土と明るい社会創りに貢献する」という経営理念のもと、サステナブルな社会の実現に向けた取り組みを行っています。具体的には、コーポレート・ガバナンスの強化やリスクマネジメントの構築に注力し、取締役会において気候変動対策を含むマテリアリティの設定を行っています。また、2050年のカーボンニュートラルを目指し、GHG排出量の開示を開始し、Scope1、Scope2、Scope3の排出量を公表しています。2024年度からは排出削減目標を設定し、気候変動に関するシナリオ分析を行う予定です。これらの取り組みを通じて、持続可能な成長を目指しています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社が認識している事業等のリスクは以下の通りです。まず、特定の製品への依存度が高く、主力事業である橋梁等鋼構造物は公共事業が中心です。国や地方自治体の財政政策の影響を受けやすく、発注量が減少するリスクがあります。次に、主要原材料である鋼材の価格変動や調達リスクがあり、価格高騰や供給不足が工程遅延や採算悪化を引き起こす可能性があります。また、工場の操業に伴うリスクとして、自然災害や感染症の影響が挙げられます。これに対して、事業継続計画（BCP）を策定し、迅速な復旧体制を整えています。さらに、施工現場での事故リスクもあり、万が一の事故に備えた安全管理体制を強化しています。法的規制の遵守も重要なリスク要因であり、コンプライアンス教育を徹底しています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の経営者は、2023年度の財政状態について、資産合計が741億4600万円、負債合計が275億3200万円、純資産合計が466億1400万円であると分析しています。特に、純資産は前年から50億4600万円増加し、利益剰余金やその他有価証券評価差額金の増加が寄与しています。経営成績においては、売上高が693億6500万円、営業利益が79億4000万円、親会社株主に帰属する当期純利益が43億5400万円と、前年からの大幅な増加を示しています。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが88億4100万円の増加を記録し、現金及び現金同等物は191億1500万円に達しました。これらの結果は、生産効率の向上や工事採算性の改善によるもので、持続的な成長を目指す企業戦略が功を奏していると評価されています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の資本の財源は、主に自己資本から成り立っており、2023年度末の株主資本合計は32,464百万円です。資本金は3,000百万円、資本剰余金は3,746百万円、利益剰余金は25,952百万円となっています。資金の流動性については、流動資産が51,316百万円で、現金預金が19,115百万円、受取手形・完成工事未収入金が30,350百万円を占めています。流動負債は22,851百万円で、支払手形・工事未払金等が10,221百万円、未払法人税等が1,826百万円です。これにより、流動比率は226.5%となり、短期的な支払い能力は高いと評価されています。資金調達は主に銀行からの借入によるもので、流動性リスクを管理するために、各事業会社が月次で資金繰計画を作成しています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の経営成績に重要な影響を与える要因として、国・地方公共団体の発注量、主要原材料である鋼材の価格動向、自然災害や重大な事故の発生、法的規制、施工物件に関わる瑕疵担保責任が挙げられます。特に、公共事業の発注量は企業の受注量に直結し、財政政策の影響を受けやすいため、安定した受注を確保することが重要です。また、鋼材の価格変動はコストに直接影響し、価格高騰や供給不足が生じると、採算性が悪化するリスクがあります。さらに、自然災害や事故による生産設備の損壊は、業務の継続性に影響を及ぼす可能性があります。これらの要因に対して、企業は受注量の確保、生産性の向上、経費節減、安全対策の徹底、法令遵守、製品・施工品質の向上を図り、安定的な業績の確保を目指しています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の経営者は、持続的な成長を実現するためには、イノベーションを生み出す職場環境の整備と人材の確保・育成が重要な課題であると認識しています。新たな価値を創造できる人材の育成に向けた計画的な取り組みを行い、技術や技能、知識の伝承を進めるとともに、サステナブルな成長を目指しています。また、ダイバーシティの推進も重視しており、多様な背景を持つ人材が活躍できる環境を整備しています。特に、女性や外国人の採用を積極的に進め、建設業界における多様性を高めることが求められています。さらに、気候変動への対応として、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを強化し、リスクマネジメントを通じて企業価値の向上を図る方針です。

宮地エンジニアリンググループ株式会社において、経営上の重要な契約等は特に存在しないとされています。工事契約に関しては、顧客との間で新たな合意によって変更が行われることが多く、変更金額が適時に確定しない場合には、工事収益総額を見積もる必要があります。また、工事原価総額についても顧客の指示に基づき、基本的な仕様や作業内容ごとに個別に見積もりを行い、工事の状況に応じて適時見直しを行っています。これにより、契約の履行に伴うリスクを管理し、経営成績に与える影響を最小限に抑える努力をしています。したがって、特定の重要な契約が経営に与える影響は限定的であると認識されています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社は、橋梁工事の建設コスト縮減、品質向上、橋梁新製品開発、既設橋梁の維持管理、鋼構造物の生産技術、沿岸構造物の開発・実証に関連した研究開発活動を行っています。2023年度の研究開発費は246百万円で、主に連結子会社である宮地エンジニアリング株式会社技術本部、計画本部、千葉工場技術研究所、エム・エム ブリッジ株式会社技術部が中心となって推進しています。具体的な研究内容としては、大規模更新工事に向けた施工技術の研究や、FRPの橋梁構造物への適用に関する研究、腐食・防食に関する研究、モニタリングシステムの開発などが挙げられます。また、環境配慮型の新製品や新技術の研究開発にも取り組んでおり、カーボンニュートラルに資する技術の開発を進めています。これらの活動を通じて、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社は、2023年度において生産設備および架設設備の改善・維持・補修に1,947百万円の設備投資を実施しました。具体的には、宮地エンジニアリング株式会社が1,843百万円、エム・エム ブリッジ株式会社が102百万円の投資を行っています。主要な設備として、千葉工場の生産設備が帳簿価額1,506百万円、松本発電所の太陽光発電設備が47百万円となっています。また、設備の新設計画として、千葉工場では生産設備の更新や新事務所棟の建設が予定されており、栗橋機材センターでは建屋の更新が計画されています。これにより、効率的な生産体制の構築と環境負荷の低減を目指しています。さらに、太陽光発電所の稼働により、年間2,611,000kWhの発電が可能で、469,858kgのCO2削減効果が期待されています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の株式の状況は、2024年3月31日現在、発行済株式総数が13,838千株で、自己株式は229千株となっています。2023年10月1日には普通株式1株につき2株の割合で株式分割を実施しました。大株主の状況としては、日本マスタートラスト信託銀行が9.62%の株式を保有し、次いで株式会社三菱UFJ銀行が4.81%、明治安田生命保険相互会社が3.92%を保有しています。株主数は11,250人で、個人株主が大半を占めています。2023年度の配当金は、普通株式に対して544百万円（1株当たり80円）、2023年11月には1,156百万円（1株当たり170円）の配当が予定されています。これにより、株主還元を重視した経営方針が示されています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社は、株主への還元を経営の重要な施策と位置付けており、配当の維持・拡大を目指しています。具体的には、1株当たりの配当額の維持とさらなる増配を目標としており、中期経営計画（2022～2026年度）の利益目標を達成することを重視しています。2024年3月期の期末配当は1株当たり107円とし、既に実施済の中間配当と合わせて年間192円とする予定です。また、2025年3月期の配当は、総還元性向60%を基に算出した195円を予定しています。配当は年2回行われ、期末配当は株主総会で、中間配当は取締役会で決定されます。このように、株主還元を重視したバランスの良い資本政策を進めています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社は、コーポレート・ガバナンスの強化を重要視しており、株主やステークホルダーからの信頼を得るために透明性のある経営を目指しています。監査等委員会設置会社として、取締役の過半数を社外取締役が占め、独立性を確保しています。取締役会は、経営戦略やリスク管理、コンプライアンスの推進に関する重要事項を審議し、経営陣の業務執行を監督しています。また、株主との建設的な対話を重視し、IR活動を通じて経営情報の開示を行っています。2023年度には、サステナビリティ推進委員会を設置し、気候変動問題への対応を強化しています。これにより、持続可能な成長と中長期的な企業価値の向上を図る方針です。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の役員は、男性6名、女性1名の計7名で構成されており、女性の比率は14.3%です。代表取締役社長は青田重利氏で、1970年に株式会社宮地鐵工所に入社し、様々な役職を経て2010年に社長に就任しました。役員の任期は1年で、役員の報酬は固定報酬のみであり、取締役（監査等委員を除く）の報酬総額は25百万円、社外役員の報酬総額は35百万円です。監査等委員会は社外取締役3名で構成され、監査の充実を図るために定期的に会議を開催しています。取締役会は年10回開催され、出席率は全員100%を維持しています。役員の選任や報酬に関する決定は、指名・報酬委員会の答申を受けて行われています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の監査は、監査等委員会が中心となって実施されています。監査等委員会は、社外取締役3名で構成され、監査の充実を図るために監査室および会計監査人との緊密な連携を保っています。2023年度には、監査等委員会を10回開催し、出席率は100%を維持しています。監査の主な活動内容には、監査方針や監査計画の策定、会計監査人の評価、内部統制システムの運用状況の監視が含まれます。また、監査法人による財務諸表監査が行われ、連結財務諸表が一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠していることが確認されています。監査上の主要な検討事項としては、工事損失引当金の見積りが特に重要視され、内部統制の整備・運用状況が評価されています。これにより、企業の透明性と信頼性を高める取り組みが進められています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の役員の報酬は、固定報酬のみで構成されています。2023年度の取締役（監査等委員を除く）の報酬総額は25百万円で、社外役員の報酬は35百万円となっています。役員報酬の決定は、会社の業績や経営内容、経済情勢を考慮し、指名・報酬委員会の答申を受けて取締役会で決定されます。監査等委員の報酬は、株主総会で決議された報酬総額の範囲内で、監査等委員同士の協議によって決定されます。役員の報酬は、同一階層の会社の一般例や従業員の給与水準との均衡を考慮しており、透明性のある報酬制度を維持しています。また、当事業年度において、取締役が子会社から受けた報酬等の総額は121百万円です。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の株式の保有状況は、2024年3月31日現在、発行済株式総数が13,838千株で、自己株式は229千株となっています。株主数は11,250人で、個人株主が大半を占めています。大株主には、日本マスタートラスト信託銀行が9.62%、三菱UFJ銀行が4.81%、明治安田生命保険相互会社が3.92%を保有しています。政策保有株式については、当社は純投資目的の株式は保有せず、長期的な取引関係の維持を目的とした政策保有株式のみを保有しています。2023年度には4銘柄を売却し、保有株式の時価は2,220百万円の上昇を記録しました。これにより、株式保有の合理性を検証し、持続的な成長を目指しています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の経理の状況は、2023年度において連結財務諸表を基にした財務状況が示されています。連結貸借対照表では、資産合計が741億4600万円、負債合計が275億3200万円、純資産合計が466億1400万円となっています。特に、現金及び現金同等物は191億1500万円で、前年から54億9900万円増加しました。連結損益計算書では、売上高が693億6500万円、営業利益が79億4000万円、親会社株主に帰属する当期純利益が43億5400万円と、前年からの増加を示しています。また、連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが88億4100万円の増加を記録し、投資活動によるキャッシュ・フローは15億3900万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは18億2000万円の減少となっています。これにより、企業の経理状況は安定しており、持続的な成長を支える基盤が整っています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の連結財務諸表は、2024年3月31日現在のデータに基づいています。連結貸借対照表では、資産合計が741億4600万円、負債合計が275億3200万円、純資産合計が466億1400万円となっています。流動資産は513億1600万円で、現金預金が191億1500万円、受取手形・完成工事未収入金が303億5000万円を占めています。固定資産は228億300万円で、有形固定資産が139億1100万円です。連結損益計算書では、売上高が693億6500万円、営業利益が79億4000万円、親会社株主に帰属する当期純利益が43億5400万円と報告されています。また、連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが88億4100万円の増加を記録し、投資活動によるキャッシュ・フローは15億3900万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは18億2000万円の減少となっています。これにより、企業の財務状況は安定しており、持続的な成長を支える基盤が整っています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社のセグメント情報は、主に「宮地エンジニアリング」と「エム・エム ブリッジ」の2つの報告セグメントに分かれています。2023年度の売上高は、宮地エンジニアリングが39,729百万円、エム・エム ブリッジが29,639百万円、その他が5百万円で、合計69,365百万円となり、前年同期比で15.1%の増加を示しています。セグメント利益は、宮地エンジニアリングが4,452百万円、エム・エム ブリッジが3,426百万円、その他が3,774百万円で、合計11,653百万円となっています。セグメント資産は、宮地エンジニアリングが48,029百万円、エム・エム ブリッジが27,028百万円、その他が11,931百万円で、合計86,988百万円です。これにより、各セグメントの業績が明確に把握でき、経営資源の配分や業績評価に役立てられています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の連結財務諸表作成において、重要な会計方針及び見積りに用いた仮定は以下の通りです。工事契約に関する売上高は、工事収益総額、工事原価総額及び工事進捗度を合理的に見積り、これに基づいて計上されています。特に、顧客との合意に基づく工事契約の変更が行われることが多く、変更金額が確定しない場合には新たな合意内容に基づいて見積もります。また、工事損失引当金は、工事案件ごとの最新の収益及び原価見積りに基づき、損失が見込まれる場合に計上されます。2023年度の工事損失引当金は3,044百万円で、将来の損失見積りに基づいています。さらに、繰延税金資産は、将来の減算一時差異の解消時期及び金額を見積り、実効税率を乗じて計上しています。これらの見積りは、経済情勢の変化に影響を受ける可能性があり、見積りと異なる場合には連結財務諸表に重要な影響を与えることがあります。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の金融商品関係について、2024年3月31日現在の状況は以下の通りです。受取手形・完成工事未収入金等は30,350百万円、投資有価証券は6,925百万円で、合計資産は37,275百万円となっています。負債に関しては、支払手形・工事未払金等が10,221百万円、長期借入金が300百万円で、合計負債は10,521百万円です。金融商品に対する取組方針として、資金運用は短期的な預金等に限定し、資金調達は主に銀行からの借入による方針です。信用リスクは、公共事業が中心であるため、発注者の信用リスクは低いとされています。市場リスクについては、投資有価証券の時価を四半期ごとに把握し、取締役会に報告しています。流動性リスクは、各事業会社が月次で資金繰計画を作成し管理しています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社のリース取引関係について、2024年3月31日現在の状況は以下の通りです。ファイナンス・リース取引において、主に太陽光発電設備及び鋼構造物事業における生産設備（機械・運搬具）がリース資産として計上されています。リース資産の減価償却は、リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しています。これにより、リース資産の価値が適切に評価され、財務諸表に反映されています。リース取引は、資金調達の一環として利用されており、企業の資産運用の効率化に寄与しています。また、リース債務は、長期借入金と同様に管理され、流動性リスクの観点からも適切に評価されています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の有価証券関係について、2024年3月31日現在の状況は以下の通りです。連結貸借対照表に計上されている投資有価証券は6,925百万円で、主に上場会社の株式が含まれています。これらの有価証券は、時価評価が行われており、時価は帳簿価額に近い状態を維持しています。また、非上場株式については221百万円が計上されています。2023年度には、投資有価証券の売却により189百万円の売却益が計上されました。これにより、資産の流動性を高め、資金運用の効率化を図っています。さらに、金融商品のリスク管理体制として、信用リスクや市場リスク、流動性リスクの管理が行われており、四半期ごとに時価の把握が行われ、取締役会に報告されています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の収益認識に関する方針は、顧客との契約に基づいています。工事契約における収益は、履行義務の充足に基づいて認識され、一定の期間にわたり充足される履行義務については、進捗度を見積もり、その進捗度に応じて収益を認識します。具体的には、工事収益総額、工事原価総額及び進捗度を合理的に見積もり、工事完了時に収益を認識する一時点での履行義務については、工事完了時に収益を計上します。進捗率の見積りは、見積総原価に対する発生原価の割合（インプット法）で算出されます。2023年度の収益認識において、顧客との契約から生じる収益は69,365百万円で、前年からの増加を示しています。これにより、収益認識の透明性と合理性が確保されています。

宮地エンジニアリンググループ株式会社の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の理解を深めるために重要な情報を提供しています。注記事項には、会計方針、重要な会計上の見積り、セグメント情報、関連当事者情報、及び固定資産の減損損失に関する情報が含まれています。特に、工事損失引当金や完成工事補償引当金の計上基準については、工事案件ごとの最新の収益及び原価見積りに基づいており、見積りの変更が将来の財務諸表に影響を与える可能性があります。また、繰延税金資産の回収可能性についても注記されており、税務上の見積りが重要な影響を及ぼすことが示されています。これにより、投資家や利害関係者は、企業の財務状況や業績をより正確に把握することができます。