サンユー建設株式会社

サンユー建設株式会社は、建設業を中心に不動産、金属製品、ホテル事業を展開しています。2023年度の売上高は約108億円で、建築事業が約67億円、不動産事業が約30億円を占めています。特に、建築事業は顧客との契約から生じる収益が約66億円で、全体の収益の大部分を占めています。ホテル事業も回復傾向にあり、観光客の増加が見込まれています。経済環境はコロナ禍からの回復が進む中、資材価格の高騰や人材確保が課題となっています。今後は、品質向上や収益力強化を目指し、安定したサービス提供に努める方針です。

サンユー建設株式会社の主要な経営指標は、2020年から2024年にかけての連結経営指標に基づいています。2023年度の売上高は約112億円で、前年同期比25.2％増加しました。経常利益は約5.65億円、親会社株主に帰属する当期純利益は約3.71億円で、いずれも前年同期比で大幅に増加しています。自己資本比率は76.3％で、安定した財務基盤を維持しています。また、1株当たりの純資産額は3,473.61円、1株当たりの当期純利益は106.59円です。これらの指標は、企業の成長と安定性を示す重要な要素となっています。

サンユー建設株式会社は、建築事業、不動産事業、金属製品事業、ホテル事業の4つの主要な事業を展開しています。建築事業では、特定建設業として国土交通大臣の許可を受け、総合請負業を行っています。受注工事高は2023年度に約67億円で、前年同期比15.7％増加しました。不動産事業では、宅地建物取引業者として不動産の売買や賃貸を行い、管理業務は子会社に委託しています。金属製品事業では、消防用機械器具やエレベーターの製造・販売を行い、ホテル事業では東京都や静岡県に宿泊施設を運営しています。これらの事業を通じて、顧客のニーズに応えるサービスを提供しています。

サンユー建設株式会社は、1950年7月に株式会社堀工務店として設立されました。1963年には株式を店頭登録し、1967年にサンユー建設株式会社に商号変更しました。1970年には不動産の売買・仲介及び賃貸借・管理を営業目的に追加し、1971年に本店を東京都大田区に移転しました。1973年には金属製品製造業を追加し、1974年には埼玉県上尾市に金属製品工場を開設しました。1999年には損害保険代理業を追加し、2001年には学習塾やカルチャー教室のコンサルティングを開始しました。2002年には子会社サンユーエステート株式会社を設立し、2004年にはジャスダック証券取引所に上場しました。2005年には決算期を変更し、現在に至ります。

サンユー建設株式会社の2024年3月31日現在の財務情報は以下の通りです。売上高は約115億円で、前年同期比で増加しています。営業活動によるキャッシュ・フローは約102億円の収入があり、前年同期は約91億円の支出でした。投資活動によるキャッシュ・フローは約31億円の支出で、主に有形固定資産の取得によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは約74億円の支出で、短期借入金の減少や自己株式の取得が影響しています。期末の現金及び現金同等物は約28億円で、前年同期比で減少しています。負債合計は約348億円、純資産合計は約112億円で、安定した財務基盤を維持しています。

サンユー建設株式会社の経営方針は「全社員の創意・熱意・誠意を結集し、社会の満足を得る“まちづくり”に貢献する」ことです。具体的には、顧客の要望と最新技術を融合させ、健康的で文化的な“ものづくり”を目指します。また、株主重視の経営を行い、利益確保や配当金額にこだわります。社員重視の経営を実現するため、利益還元や人材育成にも力を入れています。経営戦略としては、土地の有効利用や新規顧客の確保、リニューアル事業の強化を掲げ、顧客ニーズに応じた事業展開を図ります。中長期的には、売上高90億円、経常利益7億円を目指し、安定した配当を維持することを重要視しています。

サンユー建設株式会社では、リスク管理を重要視し、毎期取締役及び各部責任者が法規上のリスクや災害リスクを評価するリスク評価表を作成しています。この評価表を用いてリスクを特定し、特に重要なリスクは取締役会で決定され、担当取締役が対応策を実施します。具体的な対応策の進捗は四半期ごとに代表取締役社長に報告され、効果の確認が行われます。また、リスク発生時には社長を中心としたリスク管理組織が迅速に対応できる体制を整えています。これにより、企業の持続的な成長を支えるためのリスク管理体制を強化しています。

サンユー建設株式会社の2024年度の経営成績は、売上高11,546百万円で前年同期比25.2％増、営業利益524百万円（334.9％増）、経常利益565百万円（215.3％増）、親会社株主に帰属する当期純利益371百万円（211.3％増）となりました。建築事業では受注高6,767百万円（15.7％増）、完成工事高6,686百万円（12.3％増）、セグメント利益277百万円（169.4％増）を記録しました。不動産事業は収入3,687百万円（63.6％増）、セグメント利益709百万円（45.8％増）と好調でした。金属製品事業は売上高562百万円（25.8％増）、セグメント利益52百万円と回復傾向にありますが、ホテル事業は売上高610百万円（6.9％増）でセグメント損失31百万円となりました。全体として、業績は堅調に推移しています。

サンユー建設株式会社の2024年3月31日現在の財政状態は以下の通りです。資産合計は14,726百万円で、流動資産が6,255百万円、固定資産が8,471百万円です。流動資産の主な内訳は現金預金2,895百万円、完成工事未収入金1,604百万円です。負債合計は3,484百万円で、流動負債が2,463百万円、固定負債が1,020百万円です。流動負債の主な内訳は支払手形・工事未払金942百万円、未成工事受入金762百万円です。純資産合計は11,242百万円で、株主資本は10,994百万円です。これにより、自己資本比率は76.3％となり、安定した財務基盤を維持しています。

サンユー建設株式会社の2024年度のキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。営業活動によるキャッシュ・フローは1,027百万円の収入で、前年同期は910百万円の支出でした。これは主に販売用不動産の減少368百万円と未成工事受入金の増加261百万円によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは317百万円の支出で、主に有形固定資産の取得による支出312百万円が影響しています。財務活動によるキャッシュ・フローは747百万円の支出で、短期借入金の減少300百万円と自己株式の取得349百万円が主な要因です。期末の現金及び現金同等物は2,895百万円で、前年同期比で37百万円減少しました。

サンユー建設株式会社は、サステナビリティを企業価値向上の重要な経営課題と位置付けています。ガバナンス体制を整え、建設、不動産、金属製品、ホテル事業を通じて、顧客の豊かさを提供することを目指しています。具体的には、建築事業における品質向上や収益力強化、不動産事業の安定供給、金属製品の新製品開発、ホテル事業のサービス向上を掲げています。また、社員の長期雇用や教育支援を通じて人的資本の強化を図り、IT技術を活用した生産効率の改善にも取り組んでいます。これらの取り組みを通じて、すべてのステークホルダーに必要とされる企業を目指しています。

サンユー建設株式会社が認識している主要な事業リスクは以下の通りです。まず、協力会社の倒産や建設工事の遅延が挙げられます。これにより工事の進捗に支障が生じ、収益計上に影響を与える可能性があります。次に、自然災害によるリスクがあります。災害が発生した場合、賃貸物件や建設現場に被害が及ぶ可能性があり、保険で補填しきれない場合には修繕費や補償費が発生します。また、法的規制や品質管理に関するリスクも存在します。特に、ホテル事業では旅館業法や食品衛生法などの規制を遵守する必要があり、万が一不測の事態が発生した場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

サンユー建設株式会社の2024年度の経営成績は、売上高11,546百万円で前年同期比25.2％増、経常利益565百万円（215.3％増）、親会社株主に帰属する当期純利益371百万円（211.3％増）と好調です。財政状態は安定しており、資産合計は14,726百万円、負債合計は3,484百万円、純資産は11,242百万円です。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローは1,027百万円の収入、投資活動による支出は317百万円、財務活動による支出は747百万円でした。経営者は、コロナ禍からの回復を背景に、建設業界の設備投資が持ち直し、公共投資が底堅く推移していると分析しています。今後も市場動向を注視し、事業の強化を図る方針です。

サンユー建設株式会社の資本の財源は、主に内部資金と金融機関からの借入金に依存しています。運転資金の需要は、建築事業における外注費や材料費の支払い、販売用不動産の土地仕入れなどが含まれます。また、投資資金は設備投資や賃貸用不動産の購入に使用されます。短期運転資金については、内部資金の活用と短期借入を行い、大型設備投資には長期借入を基本としています。2024年度末の流動資産は6,255百万円、流動負債は2,463百万円で、流動比率は253.5％となり、資金の流動性は良好です。これにより、事業運営上必要な流動性を安定的に確保しています。

サンユー建設株式会社の経営成績に影響を与える要因は、主に市場動向と事故・災害のリスクです。建築事業では、建築資材の単価変動や労働力の確保、公共事業の動向が重要です。不動産事業では、立地条件や人口動態、交通の利便性が影響します。金属製品事業では、鋼材や非鉄金属の価格上昇への対応が求められます。ホテル事業では、地域別の顧客利用動向やインターネットを利用した予約状況が重要です。また、事故や自然災害による影響を抑制するため、現場管理活動や意識改革を継続的に行っています。これらの要因を分析し、経営戦略を見直すことで、安定した利益を確保することを目指しています。

サンユー建設株式会社の経営者は、経営成績に影響を与える要因として市場動向や事故・災害のリスクを認識しています。特に、建築資材の価格変動や労働力の確保、公共事業の動向が重要です。今後は、各セグメントの財務内容を強化し、企業統治や業務執行体制を明確にする方針です。また、建築事業における品質向上や収益力強化、不動産事業の安定供給、金属製品事業の新製品開発、ホテル事業のサービス向上を目指しています。さらに、社員の多様性を確保し、長期雇用や教育支援を通じて人的資本を強化することも重要視しています。これらの取り組みを通じて、持続的な成長を目指す方針です。

サンユー建設株式会社は、建築事業において比較的長期の工事契約を締結しており、顧客との工事請負契約に基づいて工事目的物を引き渡す履行義務を負っています。これらの契約においては、履行義務を充足するにつれて一定の期間にわたり収益を認識します。約束された対価は、履行義務の充足時点から概ね1ヶ月で支払いを受け、対価の金額に重要な金融要素は含まれていません。履行義務の充足に係る進捗率の見積りは主として原価比例法（インプット法）により算出されます。また、役務やサービスの提供に係る契約についても、契約上の条件が満たされた時点で収益を認識します。これにより、経営上の重要な契約は、収益認識の基準に基づいて適切に管理されています。

サンユー建設株式会社では、研究開発活動を通じて、建築事業における品質向上や収益力強化を目指しています。具体的には、類似施工物件のデータを活用し、競争力を高めるための新技術の導入や、金属製品事業においては新製品の開発に取り組んでいます。また、エネルギー価格の高騰に対応するため、効率的な資材利用や施工方法の改善を進めています。ホテル事業では、顧客ニーズに応じたサービスの改善を行い、感染対策を徹底することで安全な利用環境を提供しています。これらの取り組みを通じて、持続可能な成長を実現し、顧客満足度の向上を図っています。

サンユー建設株式会社では、2024年3月31日現在、206百万円の設備投資を実施し、不動産事業の拡大を図っています。主要な設備には、本社・町田営業所、府中資材工場、関東営業所の金属製品工場、賃貸用不動産、伊豆網代温泉などがあります。特に、本社・町田営業所の帳簿価額は532,315千円、賃貸用不動産は5,249,554千円に達しています。なお、当連結会計年度において重要な設備の除却や売却は行われていません。設備の状況は、各事業の運営に必要な基盤を提供し、今後の成長に寄与することが期待されています。

サンユー建設株式会社の株式の状況は、2024年3月31日現在、発行済株式数は3,602,000株で、資本金は310,000千円、資本剰余金は321,043千円、利益剰余金は10,951,628千円です。自己株式は667,096千円で、株主資本合計は10,994,830千円となっています。2024年度の親会社株主に帰属する当期純利益は371,538千円で、1株当たり当期純利益は106.59円です。また、自己株式の取得は382,200株、取得価額は348,948,600円で、取締役会決議に基づいて行われました。これにより、株主還元を重視した経営方針が示されています。

サンユー建設株式会社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題と位置付けています。安定的な経営基盤の確保と内部留保の充実を考慮し、安定的な配当を継続することを基本方針としています。2008年3月期までは期末配当の年1回でしたが、2009年3月期より中間配当と期末配当の年2回の配当を行うことを決議しました。2024年3月期の1株当たり年間配当金は、当初の予定から5円増配し、中間配当10円、期末配当20円、合計30円となりました。内部留保資金は経営体質の強化や事業への有効的な投資に備えています。

サンユー建設株式会社は、企業価値の継続的な向上と社会からの信頼を実現するため、法令遵守と公正な経営判断を重視しています。取締役会、経営幹部会、監査役会、指名・報酬委員会を設置し、透明性のある経営体制を整備しています。特に、指名・報酬委員会は2024年4月に設置され、役員の選任や報酬に関する重要事項を審議します。また、外部専門家との契約を通じて、経営の健全性やコンプライアンスの向上に努めています。これにより、企業統治の強化を図り、持続可能な成長を目指しています。

サンユー建設株式会社の役員は、取締役7名（うち社外取締役2名）、監査役3名（うち社外監査役2名）で構成されています。代表取締役社長は馬場宏二郎氏で、1999年に入社し、2014年から社長を務めています。副社長は馬場雄一郎氏で、兄弟関係にあります。取締役には、建築部長の大友正弘氏や社外取締役の永塚良知氏、細渕英男氏が含まれています。監査役には、常勤の宇髙稚彦氏と社外の工藤隆志氏、千葉進氏がいます。役員は月1回程度の取締役会を開催し、経営に関する重要事項を審議しています。社外役員は独立性が高く、経営判断において重要な役割を果たしています。

サンユー建設株式会社では、監査役会制度を採用しており、常勤監査役1名と非常勤監査役2名で構成されています。監査役会は月1回程度開催され、取締役会への提出議案や内部統制システムの整備状況、監査環境の整備について検討しています。監査役の出席状況は、宇髙稚彦氏が9回中9回、工藤隆志氏が9回中9回、千葉進氏が9回中9回出席しています。また、会計監査人である仰星監査法人との定期的な打合せを通じて、監査の相当性を確認し、情報の共有を図っています。内部監査はISO9001に基づき、社内監査人による監査と外部機関の審査を実施し、法令遵守や顧客満足度の向上を目指しています。

サンユー建設株式会社の役員の報酬は、取締役（社外取締役を除く）に対して、2024年度の報酬総額は128,377千円で、内訳は固定報酬111,486千円、譲渡制限付株式報酬16,891千円です。監査役の報酬は3,600千円、社外取締役は4,680千円、社外監査役は1,740千円となっています。取締役の報酬は、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして、基本報酬と譲渡制限付株式報酬で構成されています。報酬の決定は取締役会で行われ、株主総会で承認された範囲内で決定されます。また、監査役の報酬限度額は年額15百万円と定められています。

サンユー建設株式会社の株式の保有状況は、2024年3月31日現在、発行済株式総数は4,000,000株で、そのうち763,500株（19.09%）が自己株式として保有されています。大株主には、公益財団法人ホース未来福祉財団が400,000株（12.36%）、株式会社井門コーポレーションが258,700株（7.99%）、株式会社三菱UFJ銀行が175,900株（5.43%）を保有しています。その他、秋山武男氏や秋山鉄工建設株式会社などがそれぞれの株式を保有しており、合計で大株主の保有株式数は1,703,530株（52.64%）に達しています。自己株式は、株主総会や取締役会の決議に基づいて取得されており、株主還元の一環として位置付けられています。

サンユー建設株式会社の経理の状況は、連結財務諸表の作成において、収益認識、税効果会計、貸倒引当金などに関して合理的な見積りと判断を行っています。これにより、資産・負債や収益・費用の金額が反映されていますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は異なる可能性があります。特に、建築事業における収益は、工事契約に基づき履行義務の充足に応じて認識され、進捗度は主に原価比例法で算出されています。また、営業債権の管理は各事業部門が行い、主要な取引先の状況を定期的にモニタリングしています。市場リスクや流動性リスクについても適切に管理されており、経理の透明性と信頼性を確保しています。

サンユー建設株式会社の連結財務諸表は、2024年3月31日現在の財政状態を示しています。連結貸借対照表では、資産合計が14,726,583千円、流動資産が6,255,037千円、固定資産が8,471,545千円です。流動資産の内訳には、現金預金2,895,600千円、受取手形・完成工事未収入金等が1,792,885千円含まれています。連結損益計算書では、売上高が10,858,813千円、営業利益が564,945千円、親会社株主に帰属する当期純利益が371,538千円となっています。また、連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが1,027,000千円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが317,000千円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが747,000千円の支出となっています。これらの情報は、企業の経営成績や財政状態を把握するための重要な指標となります。

サンユー建設株式会社の報告セグメントは、建築事業、不動産事業、金属製品事業、ホテル事業の4つです。2024年度の売上高は、建築事業が6,686,356千円、不動産事業が3,687,195千円、金属製品事業が562,726千円、ホテル事業が610,515千円で、合計11,546,794千円となりました。セグメント利益は、建築事業が277,516千円、不動産事業が709,983千円、金属製品事業が52,404千円、ホテル事業が△31,976千円で、全体のセグメント利益は524,943千円です。セグメント資産は、建築事業が2,555,240千円、不動産事業が6,597,363千円、金属製品事業が566,055千円、ホテル事業が1,063,303千円で、合計14,726,583千円となっています。これにより、各事業の収益性や資産状況を把握することができます。

サンユー建設株式会社は、連結財務諸表の作成にあたり、収益認識、税効果会計、貸倒引当金等に関して過去の実績や状況に基づき、合理的と考えられる見積り及び判断を行っています。特に、工事契約に係る収益認識では、履行義務を充足するにつれて一定期間にわたり収益を認識し、進捗率の見積りは主として原価比例法（インプット法）により算出しています。2024年度の財務諸表に計上した一定期間にわたり認識される売上高は4,790,372千円です。工事原価総額の見積りは、工事契約ごとの実行予算を基に行われますが、外注費や材料調達価格の見積りには不確実性が伴います。このため、実際の結果が見積りと異なる可能性があります。

サンユー建設株式会社は、金融商品に対する取組方針として、設備投資計画に基づき必要な資金を主に銀行借入や社債発行で調達しています。一時的な余資は短期的な預金等に限定し、短期的な運転資金は銀行借入で賄っています。金融商品の内容としては、営業債権である受取手形や売掛金が顧客の信用リスクに晒されており、投資有価証券は業務上の関係を有する企業の株式で、市場価格の変動リスクがあります。営業債務である工事未払金や買掛金はほとんどが2ヶ月以内の支払期日です。リスク管理体制としては、営業債権の管理を各事業部門が行い、主要取引先の状況を定期的にモニタリングしています。また、投資有価証券の時価や発行体の財務状況を把握し、流動性リスクについては資金繰計画を作成・更新することで管理しています。

サンユー建設株式会社では、リース取引に関して、所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産は、自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法を採用しています。所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産については、リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しています。これにより、リース資産の減価償却は、リース契約に基づく期間にわたって均等に行われます。また、リース取引に関連する負債は、リース契約に基づく支払義務として計上され、財務諸表において適切に表示されています。これにより、リース取引の透明性と信頼性が確保されています。

サンユー建設株式会社の有価証券関係について、2024年3月31日現在の連結貸借対照表において、投資有価証券は557,081千円で、取得原価は197,812千円、差額は359,269千円となっています。その他有価証券は557,081千円で、時価は同額です。市場価格のない株式等（連結貸借対照表計上額1,100千円）は、評価対象外とされています。長期借入金は122,866千円で、時価は120,436千円、預り保証金は557,415千円で、時価は528,214千円です。これらの金融商品は、時価の算定において、上場株式は相場価格を用いて評価され、長期借入金や預り保証金は割引現在価値法により算定されています。

サンユー建設株式会社は、収益認識において顧客との契約に基づき、履行義務を充足するにつれて収益を認識しています。具体的には、工事契約においては、履行義務を充足する期間にわたり収益を認識し、進捗率の見積りは主として原価比例法（インプット法）により算出しています。2024年度の収益認識においては、顧客との契約から生じる収益が6,686,356千円で、建築事業が主な収益源となっています。また、役務やサービスの提供に関する契約については、契約上の条件が満たされた時点で収益を認識し、一定期間にわたる契約では履行義務の充足に応じて収益を認識します。これにより、収益認識の透明性と信頼性が確保されています。

サンユー建設株式会社の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項を含んでいます。まず、連結の範囲に関する事項として、連結子会社は行方建設株式会社1社であり、非連結子会社にはサンユーエステート株式会社と株式会社中央造園設計事務所があります。これらの非連結子会社は小規模であり、連結財務諸表に重要な影響を及ぼさないため、連結の範囲から除外されています。また、持分法を適用しない非連結子会社及び関連会社には、サンユーエステート株式会社、株式会社中央造園設計事務所、サンユーテクノ株式会社が含まれます。これらの情報は、財務諸表の透明性を高め、投資家に対する信頼性を確保するために重要です。