木村工機株式会社

木村工機株式会社は、2024年3月31日現在の財政状態において、総資産額は20,160,222千円、純資産額は9,650,023千円です。資本金は744,896千円で、発行済株式総数は3,849,000株です。2024年度の売上高は13,852,563千円で、営業利益は2,679,415千円、当期純利益は2,065,512千円となっています。配当は1株当たり90円（普通配当65円、記念配当25円）で、配当性向は15.6%です。自己資本比率は47.9%で、自己資本利益率は23.7%です。従業員数は367人で、企業の成長と安定した配当を目指しています。

木村工機株式会社の主要な経営指標は以下の通りです。2024年度の売上高は13,852,563千円で、前年同期比18.4%増加しました。経常利益は2,682,596千円、当期純利益は2,065,512千円で、いずれも前年同期比で大幅に増加しています。具体的には、経常利益は71.1%増、当期純利益は99.2%増となっています。自己資本比率は47.9%で、安定した財務基盤を維持しています。また、1株当たりの純資産は2,697.91円、配当は1株当たり90円（普通配当65円、記念配当25円）です。これらの指標は、企業の成長と収益性の向上を示しています。

木村工機株式会社は、空調関連機器の製造、販売及び関連工事を行う企業です。1945年に創業し、1952年にはプレートフィンヒーター・クーラーの製法を確立しました。主な製品には、冷温水式エアハンドリングユニット（AHU）、空冷ヒートポンプ式空調機、冷温水式ファンコイルユニット（FCU）などがあります。これらの製品は、オフィスビル、商業施設、工場、学校、病院など多様な施設に対応しており、顧客のニーズに応じた高効率な空調システムを提供しています。また、特許に裏付けられた技術力を活かし、独自性の高い製品を開発しています。2024年3月末現在、特許取得済み件数は193件、申請件数は16件です。

木村工機株式会社は、1945年8月に創業者の故木村悦造が大阪市で「木村工機営業所」を開設したことから始まりました。1947年8月に木村工機株式会社を設立し、1952年12月にはプレートフィンヒーター・クーラーの製法を確立し、空調機器メーカーとしての道を歩み始めました。1953年には熱交換器と暖房機器の製作を開始し、1958年には東京営業所を開設。1960年にはファンコイルユニットの製作を開始し、1961年には八尾市に新工場を稼働させました。以降、名古屋や福岡、広島などに営業所を開設し、1980年代には新製品の開発を進めました。2020年には東京証券取引所市場第二部に上場し、2022年にはスタンダード市場に移行しました。最近では、2023年に新しい換気空調システムを開発しました。

木村工機株式会社の2024年3月31日現在の財務情報は以下の通りです。総資産は20,160,222千円、純資産は9,650,023千円です。資本金は744,896千円で、発行済株式総数は3,849,000株です。2024年度の売上高は13,852,563千円、営業利益は2,679,415千円、当期純利益は2,065,512千円です。自己資本比率は47.9%、自己資本利益率は23.7%で、配当は1株当たり90円（普通配当65円、記念配当25円）です。キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローが2,000,629千円、投資活動によるキャッシュ・フローが△1,504,422千円、財務活動によるキャッシュ・フローが△118,196千円となっています。これらの指標は、企業の健全な財務状況を示しています。

木村工機株式会社の経営方針は「われわれは　知恵と汗を礎にして　社会に貢献する」という社是に基づいています。環境に優しい空調製品の開発を目指し、柔軟な発想と技術を活かして、あらゆる用途に最適な空調を提供することを重視しています。また、サステナビリティを経営の中心に据え、環境問題や社会課題の解決を通じて新たな事業機会を創出することを目指しています。具体的には、業務用空調において温度、湿度、清浄度、気流を最適にコントロールし、温室効果ガスの排出削減に取り組む新製品の開発を進めています。顧客のニーズに応じた付加価値の高い製品を提供し、売上高営業利益率を主要な経営指標としています。

木村工機株式会社は、リスクマネジメントをサステナビリティに関わる重要課題と認識し、ガバナンス委員会の配下にリスクを担当する部会を設置しています。この部会では、リスクを「外部要因リスク」「内部要因リスク」「特殊リスク」の3つに分類し、事業に与える影響度と発生頻度を評価して重要度を決定します。重要度に応じて抽出したリスクに対しては、PDCAサイクルを構築し、モニタリングや改善を行うことでリスクの低減を図っています。また、四半期ごとにSDGs推進委員会で報告・協議し、その結果は取締役会に報告されます。緊急時には対策本部を設置し、迅速な対応を行う体制を整えています。

木村工機株式会社の2024年度の経営成績は、売上高が13,852,563千円で前年同期比18.4%増加しました。これは、コロナ禍で先送りされた設備投資の再開や国内設備投資需要の増加によるものです。特に、工場用ゾーン空調機やルーフトップ外調機の導入が増加し、商業分野ではオフィスビルの熱回収外調機の更新需要が高まりました。営業利益は2,679,415千円で、前年同期比70.4%増、経常利益は2,682,596千円で71.1%増、当期純利益は2,065,512千円で99.2%増となり、全体的に利益面でも大幅な改善が見られました。これにより、企業の成長と収益性の向上が実現されています。

木村工機株式会社の2024年3月31日現在の財政状態は以下の通りです。総資産は20,160,222千円で、前年度末より2,490,190千円増加しました。負債は10,510,198千円で、594,754千円の増加が見られます。主な要因としては、未払消費税や未払法人税の増加が挙げられます。一方、純資産は9,650,023千円で、1,895,435千円の増加となりました。この増加は、当期純利益の計上によるものです。全体として、企業の財政状態は健全であり、流動性資産や営業活動によるキャッシュ・フローが事業拡大に必要な資金を十分に賄えると考えられています。

木村工機株式会社の2024年度のキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。営業活動によるキャッシュ・フローは2,000,629千円で、前年同期の548,267千円から大幅に増加しました。これは主に、税引前当期純利益が2,681,959千円、減価償却費447,943千円、棚卸資産の増加額483,013千円などによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは△1,504,422千円で、主に有形固定資産の取得による支出1,449,536千円が影響しています。財務活動によるキャッシュ・フローは△118,196千円で、長期借入れによる収入500,000千円や配当金の支払額143,519千円が含まれています。期末の現金及び現金同等物は1,716,096千円で、前年の1,338,085千円から増加しました。全体として、企業は健全なキャッシュ・フローを維持しています。

木村工機株式会社は、「空気のちからで社会を豊かにする」をスローガンに掲げ、サステナビリティを経営の中核に位置づけています。社長を委員長とするSDGs推進委員会を設置し、環境・社会・ガバナンスに関する取り組みを推進しています。具体的には、エコソリューションとして省エネ製品の開発、高効率コイルや自然熱源利用を進め、ウェルネスソリューションとして健康的な空気質の提供に努めています。また、2050年までにCO₂排出量実質ゼロを目指し、再生可能エネルギーの活用や廃棄物削減に取り組むほか、社員の健康経営やダイバーシティの推進も重視しています。これらの活動を通じて、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

木村工機株式会社は、事業運営において様々なリスクを認識し、管理しています。リスクは「外部要因リスク」「内部要因リスク」「特殊リスク」の3つに分類されます。外部要因リスクには、自然災害や経済環境の変化、サプライチェーンの混乱が含まれます。内部要因リスクには、製造ミスや人的資本の流出、製品競争力の低下が挙げられます。特殊リスクとしては、地政学リスクや気候変動への対応リスクがあり、これらは企業の競争力に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対しては、内部統制の強化や従業員教育、サプライチェーンの見直しなどの対策を講じていますが、想定を超える事態が発生した場合、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

木村工機株式会社の2024年度の財政状態は、総資産が20,160,222千円、負債が10,510,198千円、純資産が9,650,023千円で、前年同期比でそれぞれ増加しています。経営成績は、売上高が13,852,563千円で前年同期比18.4%増加し、営業利益は2,679,415千円、当期純利益は2,065,512千円と大幅な増加を記録しました。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが2,000,629千円、投資活動によるキャッシュ・フローが△1,504,422千円、財務活動によるキャッシュ・フローが△118,196千円となり、現金及び現金同等物は1,716,096千円に達しました。全体として、企業は健全な財務状況を維持し、事業拡大に必要な資金を十分に賄えると考えています。

木村工機株式会社の資本の財源は、主に製品の製造販売に係る原材料費、経費、販売費及び一般管理費等の運転資金と設備投資に必要な資金から成り立っています。2024年度の財政状態は健全であり、現金及び現金同等物は1,716,096千円で、前年の1,338,085千円から増加しました。営業活動によるキャッシュ・フローは2,000,629千円で、前年同期の548,267千円から大幅に増加しています。また、金融市場の混乱等に備え、金融機関と当座貸越契約を締結し、資金流動性を確保しています。これにより、事業拡大に必要な資金を十分に賄えると考えています。

木村工機株式会社の経営成績に重要な影響を与える要因として、市場動向、資材価格の動向、災害・事故・感染症拡大などが挙げられます。特に、空調業界では快適性だけでなく、健康的で衛生的な空間の実現が求められています。また、省エネや温室効果ガス削減に向けた環境対応のニーズも高まっています。市場動向に対しては、分野ごとの多様な空調ニーズに応えるため、付加価値の高い空調システムの開発を進めています。資材価格の動向に対しては、鋼材や非鉄金属、原油の価格上昇に対応するため、取引先との情報交換を強化し、コスト削減に努めています。これらの要因が経営成績に与える影響を常に分析し、適切な対策を講じることが重要です。

木村工機株式会社の経営者は、「われわれは　知恵と汗を礎にして　社会に貢献する」という社是を基に、環境に優しい空調製品の開発を進めています。サステナビリティを経営の中核に位置づけ、環境問題や社会課題の解決を通じて事業機会の創出を目指しています。今後の方針として、業務用空調において温度、湿度、清浄度、気流を最適にコントロールすることが求められ、特に温室効果ガス排出量削減に向けた新製品開発に注力します。また、顧客のニーズに応じた付加価値の高い製品を提供し、売上高営業利益率を主要な経営指標として掲げています。これにより、持続可能な成長を実現し、企業価値の向上を図る方針です。

木村工機株式会社において、経営上の重要な契約等は特に該当事項がありません。これにより、特定の契約が経営成績や財政状態に大きな影響を与えることはないと認識されています。企業は、通常の業務運営において必要な契約を締結していますが、特に重要視される契約は存在しないため、経営の安定性が保たれています。今後も、事業の成長に向けた戦略的な契約の締結を検討しつつ、リスク管理を徹底していく方針です。

木村工機株式会社の研究開発活動は、技術開発部門が中心となり、空調ニーズに応じた先進的で付加価値の高い製品の開発を推進しています。主な開発テーマには、快適性や生産性向上に寄与する高品質環境の提供、高効率で省エネを実現する製品開発、軽量・小型で施工性の高い製品の開発、機能性の高い自動制御機器の開発が含まれます。2024年度には、斜平形楕円管熱交換器を搭載した新製品を3機種リリースし、冷温水式高性能空調機のコンパクト化を実現しました。また、空冷ヒートポンプ式熱回収外調機では、環境負荷を低減するために温暖化係数の低いR32冷媒を採用しました。研究開発費は135,419千円で、今後も省エネ計算プログラムの開発を通じてZEB実現に向けた提案活動を進めていく方針です。

木村工機株式会社の設備の状況は、2024年3月31日現在で以下の通りです。主要な設備には、八尾製作所（大阪府八尾市）の生産設備が帳簿価額3,768,607千円、八尾製作所高井田工場（大阪府東大阪市）の生産設備が2,882,136千円、河芸製作所（三重県津市）の生産設備が1,487,329千円、本店（大阪市中央区）のその他設備が407,795千円となっています。設備投資の総額は1,610,308千円で、主な投資内容は八尾製作所の建て替え1,171,838千円、生産性向上のための機械装置等202,497千円、基幹システム再構築47,250千円などです。今後、2026年3月期までに累計8,413,000千円の設備投資を計画しており、空調システム機器の開発・製造・販売において競争力を維持・向上させるための取り組みを進めています。

木村工機株式会社の株式の状況は、2024年3月31日現在、発行済株式総数は3,849,000株で、資本金は744,896千円です。株主構成は、個人株主が約50.35%を占めており、主要な大株主には株式会社KIMURA（11.74%）、大阪中小企業投資育成株式会社（5.59%）、木村惠一（5.28%）などが含まれています。自己株式は272,100株（7.07%）保有しており、取締役会の決議に基づき、2023年7月から10月にかけて30,000株の取得が決定されています。配当は1株当たり90円で、配当性向は15.6%です。これにより、株主への還元を重視しつつ、企業の成長を目指しています。

木村工機株式会社は、利益配分を経営上の重要事項と認識し、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、継続的に安定した配当を実施することを基本としています。配当は年1回、期末配当として実施され、取締役会の決議により中間配当も可能です。2024年度の配当は1株当たり90円（普通配当65円、記念配当25円）と決定され、配当性向は15.6%となりました。内部留保資金は、今後の経営環境の変化に対応するため、市場ニーズに応える技術開発や製造体制強化に活用される予定です。引き続き、経営基盤の強化と企業価値の持続的成長を図る方針です。

木村工機株式会社は、「われわれは　知恵と汗を礎にして　社会に貢献する」を社是として、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指しています。コーポレート・ガバナンスの体制は、取締役会を中心に構築されており、取締役11名（うち4名は社外取締役）で構成されています。定期的に取締役会を開催し、経営に関する重要事項の決定と業務執行の監督を行っています。また、監査等委員会を設置し、経営の透明性を高めるために社外取締役が参加する体制を整えています。リスク管理、コンプライアンス、内部統制の充実を重視し、業務執行と監督の分離を図ることで、健全な経営を推進しています。これにより、企業の社会的責任を果たしつつ、経営の効率性を追求しています。

木村工機株式会社の役員は、男性10名、女性1名で構成されており、役員のうち女性の比率は9.1%です。代表取締役会長の木村惠一氏は1933年12月3日生まれで、1952年に当社に入社し、2023年6月から現職に就いています。代表取締役社長兼管理本部長の木村晃氏は1961年6月24日生まれで、1987年に監査法人に入社し、1996年から当社の非常勤監査役を務めています。常務取締役には、八尾製作所長の梶田正和氏、技術本部長の浦野勝博氏、大阪営業本部長の登尾公彦氏がいます。取締役の任期は2024年6月21日から2025年3月期に係る定時株主総会の終結までで、社外取締役も含まれています。役員の報酬は、業務執行取締役に対して固定報酬と業績連動報酬で構成され、社外取締役には固定報酬のみが支給されます。

木村工機株式会社は、2023年6月23日に監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しました。監査等委員会は4名で構成され、そのうち3名は社外取締役です。監査等委員は、監査方針や監査計画に基づき、取締役会や重要な会議に出席し、業務執行の適正性を監査しています。内部監査部門や各部署から業務の執行状況を聴取し、重要な決裁文書や財務諸表を閲覧することで、取締役の業務執行の適法性を確認しています。監査等委員会は毎月開催され、内部監査部門や会計監査人との協議も行われます。社外取締役の一人である佐々木健次氏は公認会計士の資格を有し、財務および会計に関する知見を持っています。

木村工機株式会社の役員の報酬等は、2023年6月23日に開催された取締役会で決議された基本方針に基づいています。業務執行取締役の報酬は、固定報酬と業績連動報酬で構成され、社外取締役には固定報酬のみが支給されます。2024年度の取締役（監査等委員及び社外取締役を除く）の報酬総額は149,695千円で、内訳は固定報酬86,922千円、業績連動報酬40,288千円、退職慰労金22,485千円です。監査等委員の報酬は年額60,000千円以内と定められ、業績指標として売上高と当期利益が選定されています。役員の報酬は、他社水準や当社業績を考慮し、適正な水準で決定されています。

木村工機株式会社の株式の保有状況は、2024年3月31日現在、発行済株式総数は3,849,000株で、自己株式は272,100株（7.07%）を保有しています。株主構成は、個人株主が約50.35%を占めており、主要な大株主には株式会社KIMURA（11.74%）、大阪中小企業投資育成株式会社（5.59%）、木村惠一（5.28%）などが含まれています。株主数は1,284人で、所有株式数は38,469単元、単元未満株式は2,100株です。自己株式は、個人その他の株主に含まれ、株主総会決議に基づく取得は行われていません。今後も、株式の保有状況を定期的に見直し、企業価値の向上に資する方針です。

木村工機株式会社の経理の状況は、財務諸表が日本の一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されています。2024年度の財政状態は健全で、総資産は20,160,222千円、負債は10,510,198千円、純資産は9,650,023千円です。必要資金は、製品の製造販売に係る原材料費、経費、販売費及び一般管理費等の運転資金と設備投資に係る資金が主なものです。営業活動によるキャッシュ・フローは2,000,629千円で、流動性資産に加え、借入金による資金調達により事業拡大に必要な資金を十分に賄えると考えています。また、金融市場の混乱等に備え、金融機関と当座貸越契約を締結し、資金流動性を確保しています。

木村工機株式会社は、子会社を有していないため、連結財務諸表を作成しておりません。財務諸表は、日本の一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されており、監査法人であるEY新日本有限責任監査法人による監査を受けています。財務諸表の適正性を確保するために、公認会計士と顧問契約を結び、情報提供を受けるとともに、監査法人が主催するセミナーにも参加しています。これにより、財務諸表の作成における透明性と信頼性を高めています。

木村工機株式会社の事業は、空調システム機器の開発・製造・販売の単一セグメントであるため、セグメント情報の詳細な記載は省略されています。2024年度の外部顧客への売上高は13,852,563千円で、主に冷温水式AHU、FCU、空冷HP式空調機などが含まれています。地域別の売上高は国内のみであり、本邦以外の外部顧客への売上高はありません。また、主要な顧客からの売上高が損益計算書の売上高の10％を超える相手先も存在しないため、関連情報も省略されています。これにより、当社の事業は特定のセグメントに依存せず、安定した収益基盤を持つことが示されています。

木村工機株式会社の財務諸表は、日本の一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されています。財務諸表の作成にあたっては、資産・負債や収益・費用の報告数値に影響を与える見積りが行われます。これらの見積りは過去の実績等を考慮し、合理的と考えられる要因に基づいていますが、見積りには不確実性が伴い、実際の結果が異なる可能性があります。重要な会計上の見積りには、棚卸資産の評価、減価償却の方法、引当金の計上基準などが含まれます。特に、棚卸資産は取得原価で測定され、正味売却価額が取得原価より下落している場合には、正味売却価額で測定されます。これにより、将来の需要や顧客の使用状況等に基づく評価損率が影響を与える可能性があります。

木村工機株式会社は、金融商品の時価を観察可能性及び重要性に応じて、レベル1、レベル2、レベル3の3つに分類しています。2024年3月31日現在、時価で貸借対照表に計上している金融商品は、投資有価証券55,143千円（全てレベル1）で、前年度の37,306千円から増加しています。長期借入金は2,900,167千円（レベル2）で、前年の2,580,915千円から増加しました。これらの金融商品は、顧客の信用リスクや市場価格の変動リスクに晒されていますが、主要な取引先の状況を定期的にモニタリングすることでリスク低減を図っています。また、デリバティブ取引は行わない方針です。流動性リスクについては、月次に資金繰計画を作成し、管理しています。

木村工機株式会社のリース取引関係について、2024年3月31日現在の状況は以下の通りです。ファイナンス・リース取引においては、主に生産設備及びコンピュータ機器がリース資産として計上されています。これらのリース資産は、所有権移転外ファイナンス・リース取引に該当し、減価償却は固定資産の減価償却方法に従って行われています。オペレーティング・リース取引に関しては、解約不能のものに係る未経過リース料が、1年内で209,649千円、1年超で22,049千円、合計231,699千円となっています。これにより、リース取引は企業の資産運用において重要な役割を果たしており、経営資源の効率的な活用が図られています。

木村工機株式会社の有価証券関係について、2024年3月31日現在、投資有価証券は55,143千円で、全て上場株式として評価されています。これらの株式は活発な市場で取引されているため、時価はレベル1に分類されます。前年度の投資有価証券は37,306千円であり、前年からの増加が見られます。また、非上場株式は1,000千円の貸借対照表計上額があり、これらは市場価格のない株式として別途管理されています。投資有価証券の取得原価は21,977千円で、時価との差額は33,166千円となっています。これにより、企業は安定した資金調達とともに、受取配当金等を通じて企業価値の向上を図っています。

木村工機株式会社は、収益認識に関する会計基準に基づき、顧客との契約から生じる収益を計上しています。2024年度の売上高は13,852,563千円で、空調システム機器の販売において、製品の出荷時に収益を認識しています。顧客が製品に対する支配を獲得した時点で、当該財またはサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識します。契約負債は、顧客からの前受金に関連し、収益の認識に伴い取り崩されます。2024年度の契約負債の期末残高は34,288千円で、前年度の15,806千円から増加しています。これにより、収益認識の透明性と正確性が確保されています。

木村工機株式会社の財務諸表に関する注記事項は、主に以下の内容が含まれています。まず、収益認識に関する注記では、顧客との契約から生じる収益を計上しており、空調システム機器の販売においては、製品の出荷時に収益を認識しています。また、セグメント情報としては、事業が単一セグメントであるため、詳細な情報は省略されています。関連情報として、報告セグメントごとの固定資産の減損損失やのれんの償却額、負ののれん発生益に関する情報も記載されています。さらに、関連当事者情報や主な資産及び負債の内容についても注記があり、透明性のある財務報告を行っています。