小松マテーレ株式会社

小松マテーレ株式会社は、化学素材メーカーとして、主に衣料ファブリックや資材ファブリックの企画・製造・販売を行っています。2024年3月期の売上高は5,786百万円、当期純利益は768百万円です。また、1株当たり純資産額は943円89銭で、自己資本比率は76.4%です。従業員数は815人で、企業の成長を支えるために、機能性素材の開発や地球環境保護に取り組んでいます。今後はAI技術の活用や新商品開発を進め、持続可能な企業経営を目指しています。

小松マテーレ株式会社の主要な経営指標は以下の通りです。2024年3月期の売上高は366億70百万円、経常利益は26億43百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は18億43百万円です。総資産は499億98百万円、純資産は379億37百万円で、自己資本比率は75.6%です。1株当たり純資産額は943円89銭、1株当たり当期純利益は46円03銭です。営業活動によるキャッシュ・フローは31億13百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは228百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは906百万円の減少となっています。従業員数は815人です。

小松マテーレ株式会社は、1943年10月に石川県小松市で設立され、当初は絹・人絹織物の精練・染色加工を行っていました。1955年には大阪出張所を開設し、1955年12月には丸の内工場を完成させました。1963年に社名を小松精練株式会社に変更し、1968年には第2工場を完成。1970年には大阪証券取引所市場第二部に上場し、合成皮革加工を開始しました。1980年には東京証券取引所及び大阪証券取引所市場第一部に指定され、以降も事業を拡大し続けています。最近では2022年にプライム市場に移行し、2023年には吉田産業株式会社との合併を行いました。

小松マテーレ株式会社の財務情報は以下の通りです。2024年3月31日現在、総資産は499億98百万円で、前年度比24億50百万円増加しました。負債は120億61百万円、純資産は379億37百万円で、自己資本比率は75.6%です。2024年3月期の売上高は366億70百万円、営業利益は26億43百万円、当期純利益は18億43百万円です。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローは31億13百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは2億28百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは9億6百万円の減少となっています。現金及び現金同等物は115億65百万円です。

小松マテーレ株式会社は、「人々の感動を創造し、地球・社会に貢献し、社員と共に成長する」という三つの理念を掲げています。2025年から2027年にかけての中期経営計画では、海外事業の拡大、サステナブル商材の推進、製品事業の強化を目指しています。また、基盤強化として人材育成や製造環境の整備を重視し、社員一人一人を大切にする経営を実践します。さらに、AI技術の活用や新商品開発を通じて、社会に貢献しながら高収益企業を目指す方針です。これにより、持続可能な成長を実現し、企業価値の向上を図ります。

小松マテーレ株式会社では、リスク管理の統括機関として「リスク管理委員会」を設置し、代表取締役社長が委員長を務めています。この委員会は、リスクの対応方針を管理し、経営環境や企業戦略に応じたリスク管理規程を制定しています。リスク管理責任部署と統括責任者を定め、全社的なリスクを網羅的に管理します。また、内部監査部門がリスク管理の状況を監査し、結果を取締役会に報告し、改善策を審議・決定します。気候変動に関するリスクについては、CO2排出量の削減目標を設定し、2030年度までに46%の削減を目指しています。

小松マテーレ株式会社の2024年3月期の経営成績は、売上高366億70百万円（前期比12億32百万円増）、営業利益18億56百万円（前期比2億51百万円増）、経常利益26億43百万円（前期比9億59百万円増）となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は18億43百万円（前期比7億24百万円増）です。国内外の販売活動を強化し、特に中東向け民族衣装や北米スポーツウェアが好調でした。しかし、原材料価格の高騰や電力料金の上昇が利益を圧迫しました。これに対処するため、省エネや高付加価値商品の導入を進め、収益確保に努めています。

小松マテーレ株式会社の2024年3月31日現在の財政状態は以下の通りです。総資産は499億98百万円で、前年度比24億50百万円増加しました。負債は120億61百万円で、前年度比3億90百万円増加しています。純資産は379億37百万円で、前年度比20億59百万円の増加です。流動資産は251億23百万円、固定資産は248億75百万円となっています。流動負債は84億34百万円、固定負債は36億27百万円です。現金及び現金同等物は115億65百万円で、前年度比21億8百万円の増加です。これにより、企業の安定性が高まっています。

小松マテーレ株式会社の2024年3月期におけるキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。営業活動によるキャッシュ・フローは31億13百万円の増加で、主な収入は税金等調整前当期純利益25億3百万円、減価償却費10億69百万円です。投資活動によるキャッシュ・フローは2億28百万円の減少で、有価証券の償還による収入31億円があり、固定資産の取得による支出は17億74百万円です。財務活動によるキャッシュ・フローは9億6百万円の減少で、主な支出は配当金の支払額8億83百万円です。期末の現金及び現金同等物は115億65百万円で、前年度比21億8百万円の増加となりました。

小松マテーレ株式会社は、1999年に「環境管理宣言」を策定し、環境保全に努めてきました。2020年度からはSDGsに基づく「小松マテーレ・サステナビリティ・ビジョン（KSV）」を策定し、地球環境に関する課題に優先的に取り組んでいます。特に、環境配慮型素材「マテレコ」の売上比率を2030年度までに50%に拡大する目標を掲げています。また、社員一人一人を大切にする経営を重視し、研修プログラムや柔軟な働き方の推進、多様性の尊重を通じて、社員が成長できる環境を整えています。さらに、気候変動に対するリスク管理を強化し、2030年度までにCO2排出量を46%削減する目標を設定しています。

小松マテーレ株式会社が認識している主要な事業リスクは以下の通りです。まず、経済状況の変化が影響を及ぼす可能性があり、特にアジア、中東、欧州、北米の景気が悪化すると、経営成績や財務状況に影響が出る恐れがあります。次に、国際的な活動に伴うリスクとして、政治的不安、法律の変更、労働争議、人材確保の難しさ、テロや戦争などが挙げられます。また、為替レートの変動もリスク要因であり、円換算時に影響を受ける可能性があります。原油価格の高騰は、エネルギーコストや原材料費の上昇を招き、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、知的財産の保護が不十分な地域では、他社による模倣のリスクも存在します。環境汚染や自然災害によるリスクも考慮されており、特に国内生産拠点が集中する石川県では、地震や台風などの影響を受ける可能性があります。

小松マテーレ株式会社の2024年3月期における財政状態は、総資産499億98百万円、負債120億61百万円、純資産379億37百万円で、自己資本比率は75.6%です。経営成績は、売上高366億70百万円、営業利益18億56百万円、当期純利益18億43百万円と、前年より増加しました。特に中東向け民族衣装や北米スポーツウェアの需要が好調でした。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが31億13百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローが2億28百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローが9億6百万円の減少となり、期末の現金及び現金同等物は115億65百万円に達しました。これにより、企業の安定性と成長性が示されています。

小松マテーレ株式会社の資本の財源は、事業の成長と収益性を高めることによって確保されています。2024年3月期において、営業活動による資金の増加は31億13百万円、投資活動による資金の減少は2億28百万円、財務活動による資金の減少は9億6百万円となりました。資金の流動性については、企業価値の向上を実現するために、迅速かつ確実に資金を確保することを基本としています。2024年3月31日現在の現金及び現金同等物の期末残高は115億65百万円で、前年度比21億8百万円の増加を示しています。これにより、企業の資金繰りは安定しており、今後の成長に向けた基盤が整っています。

小松マテーレ株式会社の経営成績に重要な影響を与える要因は、主に経済状況、国際的な活動、為替レートの変動、原油価格の高騰、知的財産の保護、環境汚染、自然災害などです。特に、国内外の経済状況が製品の需要に直結し、アジア、中東、欧州、北米の市場動向が影響を及ぼします。また、為替レートの変動は、海外取引の円換算に影響し、原油価格の高騰はエネルギーコストや原材料費を押し上げ、利益を圧迫します。知的財産の保護が不十分な地域では、模倣品のリスクも存在します。さらに、環境問題や自然災害による影響も考慮され、これらの要因が企業の経営成績や財務状況に大きな影響を与える可能性があります。

小松マテーレ株式会社の経営者は、継続的な企業価値の向上を実現するためには、事業の成長性と収益性を高めることが重要であると認識しています。特に、収益性の追求を重視し、売上高営業利益率の向上を目指しています。今後は新型コロナウイルス感染症の影響が収束し、景気が緩やかに回復することが期待されますが、物価上昇や原材料・エネルギー価格の高騰、消費マインドの冷え込みなどの課題が残ります。これに対処するため、グローバルな事業拡大や新規市場開拓を進め、社会に貢献する事業を展開し続ける方針です。また、社員の成長を重視し、柔軟な働き方や多様性の尊重を推進することで、企業全体の効率化と収益性の向上を図ります。

小松マテーレ株式会社において、経営上の重要な契約等は特に存在しないとされています。これにより、特定の契約が経営成績や財務状況に大きな影響を与えることはないと認識されています。企業は、顧客との契約に基づいて収益を認識しており、通常の取引においては、顧客との契約内容に従って適切に収益を計上しています。今後も、契約の透明性を保ちつつ、安定した経営を続ける方針です。

小松マテーレ株式会社の研究開発活動は、技術開発本部を中心に、グループ各社との連携を強化し、産地協力企業や大学、公設試験場との共同研究を推進しています。特に「小松マテーレ・サステナビリティ・ビジョン」を基に、環境に配慮した技術開発を進めており、環境配慮型素材『mateReco（マテレコ）』の売上比率を2030年までに50％以上に拡大する目標を掲げています。研究開発費は635百万円で、特許及び実用新案は121件、出願中は55件です。具体的な開発例として、従来比3倍の汚れ除去スピードを持つ耐久防汚素材『ダントツオチール』や、耐震補強工法『カボコーマ』などがあります。これらの技術は、環境負荷の軽減や持続可能な社会の実現に寄与することを目指しています。

小松マテーレ株式会社の設備の状況は、2024年3月31日現在で以下の通りです。当連結会計年度の設備投資総額は1,899百万円で、主に繊維事業において製造関連の設備投資が1,891百万円を占めています。主要な設備には、石川県能美市にある第2製造部の染色加工設備（帳簿価額514百万円）、第3製造部の染色加工設備（348百万円）、第5製造部の薄膜ファブリック製造設備（629百万円）、研究開発センターの設備（166百万円）などがあります。設備の新設計画としては、2024年4月から2025年3月にかけて高機能ファブリック生産効率の改善を目指した染色加工設備の導入が予定されています。これにより、製造能力の向上と効率化を図る方針です。

小松マテーレ株式会社の株式の状況は、2024年3月31日現在、発行済株式総数は43,140,999株で、資本金は4,680百万円です。自己株式は3,086,630株で、株主名簿に記載されている自己株式は2,928,238株です。株主の構成は、金融機関が29.79%、その他法人が26.75%、個人が25.25%を占めています。2024年3月期の1株当たり配当額は22円で、記念配当2円を含んでいます。株式は東京証券取引所のプライム市場に上場しており、単元株式数は100株です。株主総利回りは107.2%で、最高株価は1,504円、最低株価は640円でした。

小松マテーレ株式会社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つとし、安定的な配当を継続的に行うことを基本方針としています。今後の事業拡大に必要な内部留保の確保や財務状況、将来の業績を総合的に考慮し、配当を実施します。連結配当性向は、親会社株主に帰属する当期純利益の30～50%を目安とし、収益基盤の強化を図っています。2024年期の年間配当金は1株当たり22円（普通配当20円、記念配当2円）で、前期比2円の増配となりました。翌期の年間配当金は1株当たり24円を予定しています。配当の決定機関は、期末配当が株主総会、中間配当が取締役会です。

小松マテーレ株式会社のコーポレート・ガバナンスは、株主をはじめとするすべてのステークホルダーとの適切な関係を維持し、社会的責任を果たすことを基本方針としています。取締役会は9名（うち社外取締役4名）、監査役会は3名（うち社外監査役2名）で構成され、経営の効率性と監査機能の実効性を確保しています。内部統制の整備や運用状況の評価を行い、透明性のある経営を推進しています。また、環境問題への取り組みとして、気候変動に関するリスク分析を行い、持続可能な経営を目指しています。これにより、企業価値の向上と社会的信頼の獲得を図っています。

小松マテーレ株式会社の役員は、男性11名、女性1名（女性の比率8%）で構成されています。代表取締役会長は佐々木久衛氏（1953年生）、代表取締役社長は中山大輔氏（1969年生）です。取締役には、常務取締役の米谷俊泰氏（1968年生）、小川直人氏（1957年生）、松尾千洋氏（1970年生）などが含まれています。監査役には、坂下清司氏（1958年生）と横越亜紀氏（1971年生）が社外監査役として就任しています。役員の任期は、2023年3月期に係る定時株主総会の終結から2025年3月期に係る定時株主総会終結までの予定です。役員は、経営方針の策定や業務執行の監督を行い、企業の持続的成長を目指しています。

小松マテーレ株式会社の監査は、監査役会を中心に行われており、年間監査計画に基づいて実施されています。監査役会は2024年度に7回開催され、各監査役は全て出席しています。監査役は、監査報告の作成や監査計画の策定、取締役会議案の事前確認、会計監査人の評価・再任及び報酬の同意などを行っています。また、内部監査は内部監査室が担当し、業務監査を実施し、監査役と定期的に意見交換を行っています。会計監査は有限責任あずさ監査法人が担当し、1978年以降継続して監査を行っています。監査法人は、財務諸表が一般に公正妥当と認められる基準に準拠していると評価しています。

小松マテーレ株式会社の役員の報酬制度は、取締役会の諮問機関である報酬委員会の助言を受けて設計されています。報酬は「基本報酬」、「業績連動報酬」、および「譲渡制限付株式報酬」の3つの要素で構成されており、社外取締役は基本報酬のみを受け取ります。2023年6月23日の株主総会では、取締役の報酬総額を年額310百万円以内、社外取締役は50百万円以内と決議されました。また、譲渡制限付株式の付与のために年額50百万円以内、株式上限を年100,000株以内とすることも決議されています。2024年度の取締役の報酬総額は156百万円、監査役は14百万円で、社外役員は37百万円となっています。

小松マテーレ株式会社の株式の保有状況は、2024年3月31日現在、発行済株式総数は43,140,999株で、自己株式は2,928,238株です。自己株式は「個人その他」に29,282単元、単元未満株式の状況に38株含まれています。株主構成は、金融機関が29.79%、その他法人が26.75%、個人が25.25%を占めています。大株主には、株式会社トーケンが200,000株（0.46%）、自己保有株式が2,928,200株（6.79%）となっています。自己株式の保有は、株主名簿上の株式数であり、実質的な所有株式は2,927,238株です。これにより、企業の資本構成が安定していることが示されています。

小松マテーレ株式会社の経理の状況は、2024年3月31日現在、総資産が499億98百万円、負債が120億61百万円、純資産が379億37百万円となっています。流動資産は251億23百万円で、前年度比6億42百万円の増加、固定資産は248億75百万円で、前年度比18億7百万円の増加です。流動負債は84億34百万円、固定負債は36億27百万円で、流動負債は前年度比5億37百万円の増加、固定負債は1億46百万円の減少です。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが31億13百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローが2億28百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローが9億6百万円の減少となり、現金及び現金同等物は115億65百万円に達しました。これにより、企業の財政状態は安定していることが示されています。

小松マテーレ株式会社の連結財務諸表は、2024年3月31日現在の財政状態を示しています。連結貸借対照表によると、流動資産は251億23百万円、固定資産は248億75百万円で、総資産は499億98百万円です。負債は120億61百万円、純資産は379億37百万円で、自己資本比率は75.6%です。連結損益計算書では、売上高は366億70百万円、営業利益は18億56百万円、当期純利益は18億43百万円となっています。また、連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが31億13百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローが2億28百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローが9億6百万円の減少となり、期末の現金及び現金同等物は115億65百万円に達しました。これらの情報は、企業の経営成績や財政状態を把握する上で重要です。

小松マテーレ株式会社のセグメント情報は、主に「繊維事業」と「その他の事業」に分かれています。2024年3月期の売上高は、繊維事業が36,147百万円、その他の事業が522百万円で、合計36,670百万円となりました。地域別の売上高は、日本が22,188百万円、ヨーロッパが3,840百万円、中近東が5,097百万円、東・東南アジアが1,944百万円、北米が3,386百万円、その他が214百万円です。セグメント利益は、繊維事業が1,763百万円、その他の事業が80百万円で、合計1,844百万円となっています。また、主要顧客には東レ株式会社があり、売上高は6,100百万円です。これにより、企業の事業構造と収益源が明確に示されています。

小松マテーレ株式会社の連結財務諸表は、日本において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。財務諸表の作成には、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の発生に影響を与える見積りが必要です。これらの見積りは過去の実績を考慮し合理的に判断されていますが、実際の結果は見積りと異なる場合があります。重要な会計方針には、流動資産や固定資産の評価基準、引当金の計上基準、収益認識の方法が含まれます。特に、収益は顧客との契約に基づき、履行義務を充足した時に認識される5ステップアプローチに従っています。これにより、企業の財務状況を正確に反映することを目指しています。

小松マテーレ株式会社の金融商品関係は、主に現金及び預金、受取手形、売掛金、譲渡性預金、投資有価証券などで構成されています。2024年3月31日現在、現金及び預金は9,457百万円、受取手形は1,470百万円、売掛金は6,374百万円、譲渡性預金は3,000百万円です。投資有価証券は、上場株式が6,846百万円、社債が2,119百万円で、合計8,966百万円となっています。金融商品の時価は、レベル1（活発な市場での相場価格）とレベル2（観察可能なインプットを用いた評価）に分類され、上場株式はレベル1、社債はレベル2に分類されています。また、顧客の信用リスクや為替変動リスクに対しては、与信管理規則に基づく管理を行い、外貨建ての営業債権は為替予約等でヘッジしています。

小松マテーレ株式会社のリース取引関係については、重要性が乏しいため、詳細な記載は省略されています。リース取引は、所有権移転ファイナンス・リースと所有権移転外ファイナンス・リースに分類され、所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産は、自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法を採用しています。所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産は、リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しています。これにより、リース取引の会計処理が適切に行われていることが示されています。

小松マテーレ株式会社の有価証券関係は、2024年3月31日現在、流動資産に計上されている有価証券が3,000百万円、固定資産に計上されている投資有価証券が14,157百万円となっています。その他有価証券の内訳として、株式は6,846百万円、社債は501百万円で、合計7,348百万円が取得原価を超えています。減損処理は行われておらず、全体として有価証券の評価は安定しています。金融商品の時価は、上場株式はレベル1、社債はレベル2に分類され、相場価格を用いて評価されています。これにより、企業の資産状況が明確に示されています。

小松マテーレ株式会社は、収益を認識する際に「5ステップアプローチ」を採用しています。具体的には、ステップ1で顧客との契約を識別し、ステップ2で契約における履行義務を特定、ステップ3で取引価格を算定、ステップ4で履行義務に取引価格を配分し、ステップ5で履行義務を充足した時に収益を認識します。主な事業である繊維事業では、染色加工や製品の製造・販売を行い、国内取引では検査完了時点、海外取引では船積時点で収益を認識します。また、顧客から支給される原材料の加工取引については、受け取る対価から支払額を控除した純額で収益を認識します。通常、対価は履行義務の充足から約6ヵ月以内に回収され、重要な金融要素は含まれていません。

小松マテーレ株式会社の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な情報を提供しています。注記事項には、セグメント情報、関連情報、固定資産の減損損失、のれんの償却額、負ののれん発生益、関連当事者情報が含まれています。また、重要な会計方針や見積りに用いた仮定についても記載されており、これにより財務諸表の透明性が確保されています。特に、収益認識に関する情報は、顧客との契約に基づく収益の認識方法を明示しており、企業の収益構造を理解する上で重要です。さらに、重要な後発事象として、連結子会社の清算結了に関する情報も含まれています。