ジャパンマテリアル株式会社

ジャパンマテリアル株式会社は、エレクトロニクス関連事業を中心に展開している企業で、2023年4月から2024年3月の連結会計年度において、売上高は48,592百万円を記録しました。主な顧客にはキオクシア株式会社（売上高12,688百万円）やJapan Advanced Semiconductor Manufacturing株式会社（売上高8,024百万円）が含まれています。企業理念は「技術を磨き、産業を支え、未来を拓く」であり、安全最優先の意識を持ち、質の高い商品やサービスの提供を目指しています。また、社員の多様性を重視し、2024年3月期のキャリア採用は全採用者の59.0%を占めています。今後は半導体産業の復活に貢献することを目指し、優秀な人材の確保と育成に注力しています。

ジャパンマテリアル株式会社の主要な経営指標は以下の通りです。2024年3月期の売上高は48,592百万円で、前年度比4.4%の増加を示しました。経常利益は8,230百万円で、前年度比27.2%減少しました。親会社株主に帰属する当期純利益は5,681百万円で、前年度比28.1%減少しています。総資産は56,427百万円、純資産は47,920百万円で、自己資本比率は84.4%です。1株当たり純資産額は463.37円、1株当たり当期純利益は55.32円です。従業員数は410名で、企業の成長とともに人材の確保が重要な課題となっています。

ジャパンマテリアル株式会社は、エレクトロニクス関連事業、グラフィックスソリューション事業、太陽光発電事業の3つの主要な事業を展開しています。エレクトロニクス関連事業では、半導体や液晶関連工場向けに特殊ガス供給装置の製造、供給配管設計施工、特殊ガス販売管理業務を行っています。グラフィックスソリューション事業では、デジタルサイネージプレーヤーや映像コンテンツ制作を手掛け、店舗やイベントでの映像表示を提供しています。太陽光発電事業では、エネルギーの安定供給と環境保護に貢献するための取り組みを行っています。これらの事業を通じて、顧客のニーズに応じた高品質なサービスを提供し、持続可能な社会の実現を目指しています。

ジャパンマテリアル株式会社は、1997年4月に三重県四日市市で設立され、半導体関連部品及び材料の販売を開始しました。1999年12月に株式会社に組織変更し、2000年にはグラフィックスソリューション事業を譲受しました。2001年にはシンガポールに子会社を設立し、特殊ガス販売管理業務を開始。2011年には東京証券取引所第二部に上場し、2013年には第一部に昇格しました。2014年には半導体製造装置メンテナンス事業を開始し、太陽光発電事業にも進出しました。近年では、半導体市場の回復に伴い、さらなる成長を目指しています。

ジャパンマテリアル株式会社の財務情報は以下の通りです。2024年3月31日現在、総資産は56,427百万円で、前年度比3,993百万円の増加を示しています。負債合計は6,396百万円で、前年度比32百万円の減少です。純資産は39,740百万円で、前年度比4,378百万円の増加となっています。2024年度の売上高は48,592百万円で、前年度比4.4%の増加です。経常利益は8,230百万円で、前年度比27.2%の減少、当期純利益は5,681百万円で、前年度比28.1%の減少を記録しました。自己資本比率は84.4%で、安定した財務基盤を維持しています。

ジャパンマテリアル株式会社の経営方針は、「技術を磨き　産業を支え　未来を拓く」という企業理念に基づいています。安全・安心を重視し、「安全最優先」の意識のもとで、顧客の期待を超える質の高い商品やサービスの提供を目指しています。また、取引先や地域との共栄関係を築き、社員が競い合い協力しながら成長する「Win-Win-Win(トリプルウィン)」を実現することを目指しています。中長期的には、半導体産業の復活に貢献し、優秀な人材の確保と育成を重要な課題と位置付けています。さらに、持続可能な社会の発展に寄与するため、環境や地域とのつながりを大切にし、社員の多様性を尊重した職場環境の整備にも取り組んでいます。

ジャパンマテリアル株式会社は、リスク管理を「危機管理規程」に基づいて行っています。気候変動リスクを把握するためにシナリオ分析を実施し、事業別にリスクと機会を特定しています。リスクの重要性は経営企画部で評価され、その結果は取締役会に報告されます。特定されたリスクはサステナビリティ推進体制のもとでモニタリングされ、経営や財務への影響を考慮して再評価が行われます。また、リスクは戦略リスク、災害・事故リスク、オペレーショナルリスク、財務リスクに分類され、事業継続に重大な影響を及ぼすリスクに優先的に対応します。緊急時には、社長を本部長とした緊急対策本部が立ち上げられ、人命の尊重を最優先に行動します。

ジャパンマテリアル株式会社の2024年3月期の経営成績は以下の通りです。売上高は48,592百万円で、前年度比4.4%の増加を示しましたが、営業利益は7,759百万円で、前年度比30.1%の減少となりました。経常利益は8,230百万円で、前年度比27.2%減少し、親会社株主に帰属する当期純利益は5,681百万円で、前年度比28.1%の減少を記録しました。エレクトロニクス関連事業では、特殊ガス供給装置の売上が堅調に推移したものの、材料価格の高騰が影響し、セグメント利益は減少しました。グラフィックスソリューション事業と太陽光発電事業は堅調に推移し、それぞれ売上高は1,460百万円（前年度比9.3%増）と208百万円（前年度比1.3%増）でした。全体として、経営成績は厳しい状況にあり、今後の改善が求められています。

ジャパンマテリアル株式会社の財政状態は、2024年3月31日現在、資産合計が56,427百万円で、前年度比3,993百万円の増加を示しています。主な要因として、受取手形、売掛金及び契約資産が5,287百万円増加したことが挙げられます。一方、負債合計は8,506百万円で、前年度比385百万円の減少となりました。これは、未払法人税等が597百万円減少したことが影響しています。純資産は47,920百万円で、前年度比4,378百万円の増加を記録しました。親会社株主に帰属する当期純利益は5,681百万円で、利益剰余金が3,628百万円増加したことが要因です。全体として、安定した財政基盤を維持しつつ、今後の成長に向けた課題も残されています。

ジャパンマテリアル株式会社の2024年3月期におけるキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。現金及び現金同等物は、前年度末に比べて2,920百万円減少し、5,367百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは4,227百万円で、前年度の4,741百万円から減少しました。主な収入は、税金等調整前当期純利益8,060百万円、前渡金の減少1,242百万円、減価償却費898百万円などです。一方、支出は売上債権の増加4,824百万円、法人税等の支払額3,049百万円がありました。投資活動によるキャッシュ・フローは5,099百万円の支出で、主な支出は有形固定資産の取得による3,855百万円、定期預金の預入による2,427百万円です。財務活動によるキャッシュ・フローは2,133百万円の支出で、主に配当金の支払額2,053百万円が含まれています。

ジャパンマテリアル株式会社は、企業理念を基に社会全体の持続可能な発展に貢献することを重要視しています。サステナビリティ基本方針に基づき、環境・社会・ガバナンスに関する重点課題（マテリアリティ）への取り組みを強化しています。特に、気候変動問題への対応を重要な課題とし、リスクマネジメント体制を整えています。取締役会では、気候関連のリスクと機会を検討し、進捗状況を年2回報告する体制を構築しています。また、国際エネルギー機関が提唱する「NZEシナリオ」を参考に、短期から長期にわたる戦略を策定し、持続可能な発展を目指しています。さらに、社内環境整備方針を掲げ、多様な人材が活躍できる職場環境の確保にも取り組んでいます。

ジャパンマテリアル株式会社が認識している事業等のリスクには、主に以下のようなものがあります。まず、エレクトロニクス関連事業への依存度が高く、2024年3月期の連結売上高の96.6%を占めています。このため、半導体市場の変動や主要顧客の設備投資動向に影響を受けやすい状況です。また、特定の取引先への依存もリスク要因であり、主要顧客であるキオクシア株式会社グループやJapan Advanced Semiconductor Manufacturing株式会社に対する依存度が高いです。さらに、原材料の供給に関しては、供給地域が限られているため、戦争や貿易規制による供給遅延のリスクがあります。法的規制の変更や知的財産権の問題も、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対して、同社は「危機管理規程」に基づき、適切な管理体制を整えています。

ジャパンマテリアル株式会社の経営者は、2024年3月期の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローについて以下のように分析しています。まず、財政状態は安定しており、資産合計は56,427百万円で前年度比7.6%増加しました。負債は8,506百万円で385百万円減少し、純資産は47,920百万円で4,378百万円増加しました。経営成績においては、売上高が48,592百万円で4.4%増加したものの、営業利益は7,759百万円で30.1%減少しました。経常利益は8,230百万円で27.2%減少し、親会社株主に帰属する当期純利益は5,681百万円で28.1%減少しました。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローは4,227百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは5,099百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは2,133百万円の支出となり、現金及び現金同等物は5,367百万円に減少しました。全体として、経営環境は厳しいものの、今後の成長に向けた取り組みが求められています。

ジャパンマテリアル株式会社は、資本の財源及び資金の流動性について、手元資金を基本に設備投資やその他の資金を充当する方針を採っています。グループ内ファイナンスを活用し、効率的な資金運用を行うとともに、必要に応じて借入による資金調達も行っています。2024年3月期の自己資本比率は84.4%で、安定した財務基盤を示しています。また、時価ベースの自己資本比率は438.6%であり、キャッシュ・フロー対有利子負債比率は12.2%と健全な水準を維持しています。インタレスト・カバレッジ・レシオは529.8倍で、利払い能力も高いことが確認されています。これらの指標から、同社は流動性リスクを適切に管理し、安定した資金運用を行っていることがわかります。

ジャパンマテリアル株式会社の経営成績に重要な影響を与える要因は、主に市場環境、顧客の需要、原材料の価格変動、及び法的規制などです。特に、半導体市場の動向が大きな影響を及ぼしており、パワー半導体や生成AI関連の需要は好調ですが、スマートフォンやパソコン向けの需要が減少しています。また、原材料費の高騰や供給の不安定さも業績に影響を与える要因です。さらに、国際情勢の変化や為替相場の変動も、輸出入に関連するコストに影響を及ぼす可能性があります。これらの要因を踏まえ、同社はリスク管理体制を強化し、持続可能な成長を目指しています。

ジャパンマテリアル株式会社の経営者は、現在の経営環境における問題認識として、特にエレクトロニクス関連事業への依存度の高さを挙げています。2024年3月期の連結売上高の96.6%がこの事業からのものであり、半導体市場の変動に大きく影響されるため、需要の変化に迅速に対応する必要があります。今後の方針としては、安全管理の強化、安定収益基盤の構築、及び組織・内部管理体制の強化を掲げています。特に、特殊ガス供給装置製造部門の拡大を目指し、顧客との信頼関係を強化することが重要とされています。また、持続可能な社会の実現に向けた取り組みも強化し、ステークホルダーとの連携を深める方針です。これにより、企業の成長と社会貢献を両立させることを目指しています。

ジャパンマテリアル株式会社において、経営上の重要な契約等に関する該当事項はありません。特に、顧客との契約に基づく重要な契約や、特定の取引先との長期的な契約についての記載はなく、全体として契約に関するリスクは管理されていると認識されています。今後も、契約の内容や条件については適切に見直しを行い、経営の安定性を確保する方針です。

ジャパンマテリアル株式会社は、研究開発活動を通じて、エレクトロニクス関連事業の競争力を強化しています。特に、半導体製造装置や特殊ガス供給装置の技術革新に注力しており、最新の技術を取り入れた製品開発を進めています。2024年度には、研究開発費用として約1,500百万円を計上し、特に新素材や新技術の開発に重点を置いています。また、社内の技術者育成にも力を入れており、実践を通じた教育プログラムを導入しています。これにより、社員の技術力向上を図り、次世代の技術者を育成することを目指しています。さらに、外部の研究機関や大学との連携を強化し、共同研究を通じて新たな技術の開発を推進しています。これらの取り組みを通じて、持続可能な成長を実現し、業界内でのリーダーシップを確立することを目指しています。

ジャパンマテリアル株式会社の設備の状況について、2024年3月31日現在の情報は以下の通りです。設備投資の総額は4,009百万円で、主にエレクトロニクス関連事業において、北上エリア（岩手県北上市）の事業所増築及び熊本エリア（熊本県菊池郡大津町）の事業所改装、ガス倉庫の整備に3,668百万円が投資されました。主要な設備の帳簿価額は、本社工場が1,305百万円、四日市事業所が1,016百万円、北上事業所が2,589百万円、熊本事業所が2,903百万円となっています。現在、休止中の主要な設備はなく、全ての設備が稼働しています。設備の新設や除却に関する計画は特にありませんが、今後も顧客ニーズに応じた設備の整備を進めていく方針です。

ジャパンマテリアル株式会社の株式の状況について、2024年3月31日現在の情報は以下の通りです。発行済株式総数は105,149,520株で、自己株式は2,411,300株を保有しています。自己株式の割合は約2.29%です。大株主には田中久男氏が12,522,500株（12.19%）、株式会社日本カストディ銀行が10,446,000株（10.17%）、日本マスタートラスト信託銀行が10,224,300株（9.95%）を所有しています。配当政策としては、2023年6月28日に行われた株主総会で、普通株式に対して1株当たり20.00円の配当が決議され、配当金総額は2,053百万円となっています。株主の構成は多様で、個人株主が大半を占めており、全体の約35.79%を占めています。

ジャパンマテリアル株式会社の配当政策は、株主への安定した配当を継続することを基本としつつ、将来の事業展開や財務体質の強化のために必要な内部留保の充実を考慮して配当を行う方針です。2024年度の配当については、1株当たり20円の配当を実施することが決定されました。内部留保金は、企業体質の強化に向けて財務基盤の整備や拡充に有効活用され、競争力及び収益力の向上を図ることが目指されています。また、剰余金の配当については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議によって定めることができる旨を定款に定めており、原則として年1回の期末配当を行うことが基本方針とされています。

ジャパンマテリアル株式会社のコーポレート・ガバナンスの状況は、企業理念に基づき企業価値の最大化を図るために重要な経営課題と認識されています。2022年6月29日には、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行し、株主総会、取締役会、監査等委員会及び会計監査人を設置しています。取締役会は毎月定時開催され、迅速な経営の意思決定を行い、業務執行を担当する執行役員を選任しています。また、リスク管理体制を整備し、経営リスクや事業リスクを総合的に認識・評価する体制を構築しています。さらに、企業の社会的責任（CSR）を意識した社員教育や職場環境整備を行い、コンプライアンスの徹底を図っています。これにより、透明性の高い経営を実現し、持続可能な発展を目指しています。

ジャパンマテリアル株式会社の役員の状況について、2024年3月31日現在の情報は以下の通りです。役員は男性13名、女性1名で、女性の比率は7.1%です。取締役会は18回開催され、全ての取締役が出席しています。代表取締役社長の田中久男氏は、2006年から現任であり、公益財団法人ジャパンマテリアル国際奨学財団の理事長も務めています。常務取締役には田中宏典氏、甲斐哲郎氏、長谷圭祐氏が名を連ね、各々が営業本部長や技術本部長などの重要な役割を担っています。また、社外取締役には大島次郎氏、杉山賢一氏、沼沢禎寛氏が含まれ、監査等委員としても活動しています。役員の任期は2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までであり、監査等委員の任期は2024年3月期から2026年3月期までとなっています。

ジャパンマテリアル株式会社の監査の状況について、内部監査室を設置し、業務の効率性、内部統制の有効性及びコンプライアンス状況を観点とした社内業務監査を行っています。内部監査は年間計画に基づき実施され、改善要求に対する取組状況の確認も行われます。また、監査等委員会、内部監査室、会計監査人は相互に連絡・報告を行い、効率的かつ効果的な監査を実施しています。会計監査は有限責任あずさ監査法人が担当し、継続監査期間は15年間です。監査法人は、財務諸表が一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠していると認めており、監査意見の根拠として十分かつ適切な監査証拠を入手したとしています。

ジャパンマテリアル株式会社の役員の報酬等について、2024年3月31日現在の情報は以下の通りです。取締役（監査等委員を除く）の報酬総額は261百万円で、内訳は基本報酬172百万円、業績連動報酬68百万円、譲渡制限付株式報酬20百万円となっています。監査等委員の報酬は9百万円、社外取締役の報酬は18百万円です。業績連動報酬は、連結営業利益の業績目標に基づいて支給され、2023年3月期の業績目標は11,000百万円で、実績は11,097百万円でした。また、2024年6月26日に開催される株主総会で、譲渡制限付株式報酬制度の導入が決議される予定で、報酬の総額は年額100百万円以内とされています。これにより、役員の報酬は客観性、透明性、妥当性を確保しつつ、企業価値の向上を目指しています。

ジャパンマテリアル株式会社の株式の保有状況について、2024年3月31日現在の情報は以下の通りです。発行済株式総数は105,149,520株で、自己株式は2,411,300株を保有しています。自己株式の割合は約2.29%です。株主数は5,706人で、個人株主が大半を占めています。所有者別の状況では、金融機関が24.35%、個人が35.79%を占めており、その他法人や外国法人等も含まれています。大株主には田中久男氏が12,522,500株（12.19%）、株式会社日本カストディ銀行が10,446,000株（10.17%）、日本マスタートラスト信託銀行が10,224,300株（9.95%）を所有しています。これにより、株主構成は多様であり、企業の安定性を示しています。

ジャパンマテリアル株式会社の経理の状況について、2024年3月31日現在の情報は以下の通りです。連結財務諸表は、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書から構成されています。資産合計は56,427百万円で、前年度比3,993百万円増加しました。負債合計は8,506百万円で、前年度比385百万円減少し、純資産は47,920百万円で4,378百万円増加しました。売上高は48,592百万円で、前年度比4.4%の増加を示しましたが、営業利益は7,759百万円で30.1%減少しました。経理部門は、財務諸表の正確性を確保するため、内部統制の強化や監査法人との連携を重視しています。また、工事契約に関する収益認識や工事原価の見積りについても、合理的な判断を基に行われています。

ジャパンマテリアル株式会社の連結財務諸表は、2024年3月31日現在の情報に基づいて作成されています。連結貸借対照表では、流動資産が38,409百万円、固定資産が18,984百万円で、資産合計は56,427百万円となっています。特に、受取手形、売掛金及び契約資産は22,630百万円に達し、流動資産の中で重要な割合を占めています。連結損益計算書では、売上高が48,592百万円、営業利益が7,759百万円、当期純利益は5,681百万円と報告されています。連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが4,227百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが5,099百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが2,133百万円の支出となっています。これらの情報は、企業の財務状況を把握する上で重要な指標となります。

ジャパンマテリアル株式会社のセグメント情報は、主にエレクトロニクス関連事業、グラフィックスソリューション事業、太陽光発電事業の3つに分かれています。2024年度の外部顧客への売上高は、エレクトロニクス関連事業が46,923百万円、グラフィックスソリューション事業が1,460百万円、太陽光発電事業が208百万円で、合計48,592百万円となりました。セグメント利益は、エレクトロニクス関連事業が8,836百万円、グラフィックスソリューション事業が249百万円、太陽光発電事業が118百万円で、合計9,204百万円です。セグメント資産は、エレクトロニクス関連事業が51,030百万円、グラフィックスソリューション事業が851百万円、太陽光発電事業が767百万円で、合計52,649百万円となっています。これらの情報は、各事業の業績を把握する上で重要な指標となります。

ジャパンマテリアル株式会社の重要な会計方針及び見積りに用いた仮定について、連結財務諸表の作成においては、過去の実績や状況、現在入手可能な情報を基に合理的な見積りを行っています。特に、繰延税金資産については将来の課税所得を見積り、回収可能性を検討して評価性引当額を計上しています。また、工事契約における収益認識では、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、工事原価総額に対する発生工事原価の割合（インプット法）で算出しています。これにより、工事売上高及び工事損失引当金の計上額が変動する可能性があります。さらに、企業結合により取得したのれん及び無形資産の評価においては、事業計画に基づく市場成長率や経済環境等が主要な仮定となっています。これらの見積りや仮定は、将来のキャッシュ・フローに重要な影響を与える可能性があります。

ジャパンマテリアル株式会社の金融商品関係について、2024年3月31日現在の情報は以下の通りです。金融商品の状況に関する事項として、資金運用は元本保証を前提とした定期預金やそれに準ずる金融商品を基本とし、資金調達は銀行借入等による方針を採用しています。デリバティブ取引は、将来の為替変動によるリスク回避を目的としており、投機的な取引は行わない方針です。金融商品の内容及びそのリスクとして、営業債権である受取手形、売掛金及び契約資産、リース債権及びリース投資資産は顧客の信用リスクに晒されています。また、外貨建の営業債権は為替の変動リスクに晒されていますが、必要に応じて先物為替予約を利用してヘッジしています。2024年度の連結貸借対照表における金融商品の時価は、リース債権及びリース投資資産が1,001百万円、投資有価証券が234百万円となっています。

ジャパンマテリアル株式会社のリース取引関係について、2024年3月31日現在の情報は以下の通りです。ファイナンス・リース取引において、借主側の重要性が乏しいため記載は省略されていますが、貸主側ではリース債権に係る回収予定額が示されています。流動資産として、当連結会計年度の1年以内のリース債権は486百万円で、前年度の908百万円から減少しています。また、投資その他の資産においては、1年超のリース債権が270百万円、2年以内が144百万円、3年以内が74百万円、4年以内が74百万円、5年以内が18百万円となっています。オペレーティング・リース取引については、重要性が乏しいため注記を省略されています。全体として、リース取引は安定した収益源として機能しており、今後も適切な管理が求められています。

ジャパンマテリアル株式会社の有価証券関係について、2024年3月31日現在の情報は以下の通りです。連結貸借対照表における有価証券の計上額は234百万円で、取得原価は135百万円、差額は99百万円となっています。具体的には、株式が232百万円（取得原価133百万円）、その他の有価証券が2百万円（取得原価2百万円）です。前年度の有価証券計上額は149百万円で、取得原価は138百万円でした。市場価格のない株式等については、非上場株式が13百万円、非連結子会社株式が63百万円であり、これらは時価を記載していません。投資有価証券は、時価法に基づき評価され、評価差額は純資産に直入されます。これにより、企業の資産状況を適切に反映させることが目指されています。

ジャパンマテリアル株式会社の収益認識関係について、2024年3月31日現在の情報は以下の通りです。エレクトロニクス関連事業においては、特殊ガス供給装置の製造及び供給配管設計施工に関する工事契約では、履行義務の充足に基づき進捗度に応じて収益を認識しています。具体的には、工事原価に基づくインプット法を用いており、工事の進捗度が顧客に対する資産の支配に影響を与えるため、契約期間にわたって収益を認識します。特殊ガス販売管理業務や技術サービスについては、引渡時点または契約期間にわたり均等に収益を認識します。グラフィックスソリューション事業では、商品の販売について引渡時点で収益を認識し、ファイナンス・リース取引ではリース料受取時に売上高を計上します。これにより、収益認識の透明性と一貫性が確保されています。

ジャパンマテリアル株式会社の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の理解を深めるために重要な情報を提供しています。注記事項には、セグメント情報、関連情報、固定資産の減損損失、のれんの償却額及び未償却残高、負ののれん発生益に関する情報が含まれています。また、関連当事者情報も記載されており、取引先や関係会社との取引内容が明示されています。これにより、投資家や利害関係者は企業の財務状況や業績をより正確に把握することができます。特に、収益認識に関する情報は、顧客との契約から生じる収益の詳細を示しており、企業の収益構造を理解する上で重要です。これらの注記事項は、企業の透明性を高め、信頼性のある情報提供を目指しています。