南薩食鳥株式会社

南薩食鳥株式会社は、種鶏の処理・販売を基幹事業とする企業で、年間500万羽の種鶏のうち約40%にあたる200万羽を処理・加工しています。九州の鶏文化を背景に、地元の養鶏農家との共存共栄を目指し、2000年に「農業組合法人エヌチキン」を設立しました。2012年には株式会社として組織変更し、製造から販売までを一貫して行っています。主力商品には、博多名物の「かしわ水炊き」缶詰があり、70年以上の歴史を持ち、鶏肉の旨味を引き出した濃厚なスープが特徴です。また、鶏肉の加工品として、炭火焼やたたきなども展開し、全国に供給しています。これにより、九州の鶏文化を全国へ広めることを目指しています。

南薩食鳥株式会社の経営理念は「幸福創造企業」であり、企業の成功には健全な理念が不可欠と考えています。全社員はこの理念を基に判断し、行動することが求められています。経営目標としては、種鶏・成鶏の取扱量で日本一を目指し、付加価値の高い商品開発や新たな販売網の構築を行い、粗利益率業界No.1を目指しています。また、地域の皆様から愛される企業を目指し、お客様のために常に進化し続けることを重視しています。さらに、食品安全・品質方針を徹底し、従業員一人ひとりが食品安全の意識を持ち、安心・安全な商品を提供するための努力を続けています。これにより、九州の鶏文化を全国、そして世界へ発信することを目指しています。

南薩食鳥株式会社は、1968年（昭和43年）5月に「田中物産」として創業し、1979年（昭和54年）に社名を「南薩食鳥株式会社」に変更しました。初代社長には「株式会社児湯食鳥」の社長であった片平侃が就任しました。1981年（昭和56年）からは種鶏の処理・販売を開始し、1983年（昭和58年）には資本金を3,200万円に増資しました。1984年（昭和59年）には約2億円を投資して食鶏加工工場を増築し、1985年（昭和60年）には汚水処理設備が完成しました。1995年（平成7年）には代表取締役に徳満義弘が就任し、「幸福創造企業」を経営理念に掲げました。2000年（平成12年）には「株式会社児湯食鳥」から分離し、新たな会社としての歩みを始め、2012年（平成24年）にはエヌチキンがハラル認証を取得しました。現在、南薩食鳥は九州の鶏文化を全国へ広めるため、様々な商品を展開しています。

南薩食鳥株式会社は、主に「博多かしわ水炊き」缶詰を中心に、九州の鶏文化を反映した多様な商品を提供しています。特に「博多かしわ水炊き」は、鶏肉を丸ごと使用し、独自の製法でじっくりと作り上げた濃厚なスープが特徴です。このスープには、鶏に含まれるコラーゲンがたっぷりと溶け込んでおり、さっぱりとした味わいながらも深い旨味があります。缶詰は、家庭で簡単に本格的な水炊きを楽しむことができ、70年以上の歴史を持つ博多の味として親しまれています。また、南薩食鳥では、炭火焼やたたきなどの鶏肉加工品も展開しており、特に鹿児島では「とり刺」や「たたき」が人気です。これらの商品は、九州の鶏文化を全国に広めるための重要な役割を果たしています。

南薩食鳥株式会社は、鹿児島県南九州市に本社を置き、福岡県福岡市に営業所を展開しています。2001年には「農事組合法人エヌチキン」を設立し、地域の養鶏農家との共存共栄を目指して、種鶏の処理・製造・加工を行う工場を新設しました。エヌチキンは、2012年に株式会社として組織変更され、南薩食鳥の製造部門として機能しています。これにより、南薩食鳥は販売専門となり、製造から販売までを一貫して行う体制を整えました。南薩食鳥は、年間500万羽の種鶏のうち約40%にあたる200万羽を処理・加工しており、九州の鶏文化を全国に広める役割を果たしています。