ダイト株式会社

ダイト株式会社は、医薬品事業を中心に展開している企業です。2023年6月1日から2024年5月31日までの連結売上高は46,895百万円で、前年の45,101百万円から増加しました。主な製品は原薬、製剤、健康食品などで、外部顧客への売上高は原薬が18,783百万円、製剤が26,097百万円、健康食品が220百万円となっています。顧客の中で最も大きな取引先は東和薬品株式会社で、売上高は4,517百万円です。従業員数は1,070人で、自己資本比率は67.0%です。企業の成長戦略としては、既存ビジネスの効率化や中国市場への進出が挙げられています。特に、中国では「日本品質・中国コスト」の原薬・製剤を生産し、日本市場に供給しています。

ダイト株式会社の主要な経営指標は、売上高、経常利益、当期純利益、自己資本比率などです。2023年5月期の連結売上高は46,895百万円で、前年の45,101百万円から増加しました。経常利益は3,923百万円、当期純利益は3,295百万円でした。自己資本比率は67.0%で、安定した財務基盤を示しています。2025年5月期の目標として、連結売上高49,000百万円、連結営業利益3,500百万円を設定しています。また、株主還元を重視し、配当性向は29.0%となっています。従業員数は849人で、企業の成長を支える人材を確保しています。これらの指標は、持続的な成長を目指す企業戦略の一環として重要視されています。

ダイト株式会社は、医薬品の原薬及び製剤の製造販売を主な事業としています。具体的には、①原薬の製造販売及び仕入販売、②他社開発の製剤の製造受託、③自社開発または共同開発による製剤の製造販売を行っています。原薬は、顧客が製造する特定の製剤と連携して販売され、販売量は市場動向や顧客の生産調整に影響されます。また、他社開発の製剤の製造受託も行い、医療用医薬品や一般用医薬品の製剤を製造しています。さらに、健康食品や医薬部外品の販売も手掛けており、国内外の医薬品メーカーと幅広く取引を行っています。これにより、先発品からジェネリック医薬品まで多様なニーズに応える事業展開を実現しています。

ダイト株式会社は、1942年に富山家庭薬の輸出統制会社として設立されました。1944年に商号を変更し、1945年には家庭薬の販路を国内に求めるために移転しました。1948年には家庭薬製造許可を取得し、1950年には医薬品原料卸業部門を開設しました。2001年には医療用医薬品の受託製造を開始し、2010年には東京証券取引所市場第二部に上場、2011年には市場第一部に指定されました。近年では、2022年に新たな製剤工場を着工し、2023年に竣工予定です。また、2024年には総合研究センターの竣工も予定されています。これらの沿革は、企業の成長と発展を支える重要なステップとなっています。

ダイト株式会社の2023年5月期の連結売上高は46,592百万円で、前年の44,695百万円から増加しました。売上原価は37,363百万円で、売上総利益は9,229百万円となっています。経常利益は3,923百万円、当期純利益は3,295百万円で、前年と比較してそれぞれ24.1%減、8.5%減となりました。自己資本比率は67.0%で、安定した財務基盤を示しています。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローは5,182百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは5,930百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは183百万円の支出となりました。期末の現金及び現金同等物は2,727百万円で、前年末から879百万円減少しています。これらの指標は、企業の財務健全性を示す重要な要素です。

ダイト株式会社の経営方針は、持続的な成長と企業価値の向上を目指すことにあります。2027年5月期には連結売上高57,000百万円、連結営業利益6,000百万円を目指しています。事業戦略の柱としては、既存ビジネスの効率化、中国ビジネスの強化、新規ビジネスへの参入、PBR1倍割れ対策、人的資本への投資が挙げられます。特に、既存ビジネスの効率化では「選択と集中」を推進し、空いた生産キャパシティを活用して高付加価値製品の生産を目指します。また、人的資本への投資を重視し、柔軟な働き方を可能にするITインフラの整備を進めています。これにより、社員が「楽しい会社、楽しい仕事」を実感できる環境を整え、社会に貢献する企業を目指しています。

ダイト株式会社では、リスク管理体制を強化し、様々なリスクに対する対応策を講じています。特に、気候変動に関するリスクは重要視されており、2021年12月に設立されたワーキンググループがTCFD提言に基づくシナリオ分析を行っています。この分析では、気候変動が事業に与える影響を定性的および定量的に評価し、具体的な対応策を検討しています。また、内部監査や取締役会での定期的なリスク評価を通じて、法令遵守や企業倫理の徹底を図っています。さらに、災害や感染症のリスクに備えた危機管理委員会を設置し、事業継続計画を策定しています。これにより、リスクの顕在化を防ぎ、企業の持続可能な成長を支える体制を整えています。

ダイト株式会社の2023年5月期の経営成績は、売上高46,895百万円で、前年の45,101百万円から増加しました。売上原価は37,056百万円で、円安による原材料費の増加が影響しています。売上総利益は9,839百万円で、前年より491百万円減少しました。販売費及び一般管理費は5,945百万円で、821百万円の増加が見られ、主に研究開発費の増加が要因です。営業利益は3,894百万円で、前年より1,313百万円減少しました。経常利益は3,923百万円、当期純利益は3,295百万円で、いずれも前年より減少しています。特別利益は461百万円、特別損失は166百万円で、最終的に親会社株主に帰属する当期純利益は304百万円減少しました。

ダイト株式会社の2023年5月期末における総資産は77,708百万円で、前年末に比べ7,155百万円増加しました。主な要因は、商品及び製品の増加（2,250百万円）、建物及び構築物の増加（6,563百万円）などです。一方、負債は25,443百万円で、前年末より5,862百万円増加しました。これは、長期借入金の増加（1,300百万円）やリース債務の増加（1,599百万円）が影響しています。純資産は52,265百万円で、前年末より1,293百万円増加しました。自己資本比率は67.0%で、前年より4.8ポイント減少しています。自己資本当期純利益率（ROE）は6.4%で、前年より0.9ポイント減少しました。これらの指標は、企業の財政的な健全性を示す重要な要素です。

ダイト株式会社の2023年5月期末における現金及び現金同等物の残高は2,727百万円で、前年末に比べ879百万円減少しました。営業活動によるキャッシュ・フローは5,182百万円で、前年より1,026百万円の増加がありました。これは、税金等調整前当期純利益4,218百万円、減価償却費3,659百万円、売上債権の減少額2,221百万円などが寄与しています。投資活動によるキャッシュ・フローは5,930百万円の支出で、主に生産設備の拡充に伴う有形固定資産の取得によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは183百万円の支出で、長期借入金の返済や自己株式の取得、配当金の支払が影響しています。これらの結果、キャッシュ・フローの状況は厳しいものとなっていますが、営業活動からのキャッシュ・フローは安定しています。

ダイト株式会社は、経営理念に基づき「楽しい会社、楽しい仕事」を実現し、持続可能な社会の構築に貢献することを目指しています。サステナビリティ基本方針として、企業価値の最大化と社会的使命を強く自覚し、環境や社会に配慮した事業活動を推進しています。特に、気候変動への対応として、2021年12月にワーキンググループを設立し、TCFD提言に基づくシナリオ分析を行っています。これにより、気候変動によるリスクと機会を特定し、定量的な財務影響の評価を進めています。また、ダイバーシティの推進や人材育成にも力を入れ、働きやすい職場環境の整備を図っています。これらの取り組みは、企業の持続的成長と社会貢献を両立させるための重要な要素です。

ダイト株式会社は、事業運営においていくつかのリスクに直面しています。主なリスクには、自然災害や感染症の流行、製造施設での事故が含まれます。これらの事象が発生した場合、製造活動の停止や損害賠償が生じ、経営成績に影響を与える可能性があります。これに対処するため、危機管理委員会を設置し、事業継続計画を策定しています。また、原材料の仕入れに関して特定の取引先に依存しているため、仕入れ困難や価格変動のリスクも存在します。これらのリスクに対しては、複数の購買ルートを確保し、安定した調達を目指しています。さらに、製品の品質維持や知的財産権の管理も重要なリスク要因であり、これらに対しても適切な対策を講じています。

ダイト株式会社の2023年5月期における経営成績は、売上高46,895百万円で前年より増加しましたが、経常利益は3,923百万円、当期純利益は3,295百万円といずれも減少しました。これは、円安による原材料費の上昇や、研究開発費の増加が影響しています。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローは5,182百万円で前年より増加しましたが、投資活動によるキャッシュ・フローは5,930百万円の支出となり、主に生産設備の拡充に伴う支出が要因です。財務活動によるキャッシュ・フローは183百万円の支出で、長期借入金の返済や自己株式の取得が影響しています。全体として、経営環境は厳しいものの、営業活動からのキャッシュ・フローは安定しており、今後の経営効率化が求められています。

ダイト株式会社の資本の財源は、主に自己資金と金融機関からの借入によって賄われています。主要な資金需要は、製品製造のための原材料購入費用、製造費用、商品仕入費用、研究開発費、生産能力強化のための設備投資費用などです。2023年5月期の自己資本比率は67.0%で、安定した財務基盤を示しています。また、キャッシュ・フロー指標の推移では、キャッシュ・フロー対有利子負債比率が1.7年、インタレスト・カバレッジ・レシオは126.7倍となっており、資金の流動性は良好です。これにより、短期的な資金需要にも柔軟に対応できる体制が整っています。

ダイト株式会社の経営成績に影響を与える要因として、医薬品業界の環境変化が挙げられます。特に、2021年からの薬価改定や社会保障費抑制策により、日本の医薬品市場は厳しい状況が続くと予想されています。また、後発医薬品の品質と安定供給の信頼性が求められ、これに対応するための体制強化が必要です。さらに、海外市場への展開に伴う法規制の違いや予期せぬ費用の発生もリスク要因となります。これらの要因に対処するため、ダイトは経営戦略を見直し、リスク管理を強化する必要があります。特に、設備投資の遅延や原材料の価格変動、競合の動向にも注意を払い、持続的な成長を目指すことが重要です。

ダイト株式会社の経営者は、気候変動や人材不足、国内外の競争激化などの問題を強く認識しています。特に、気候変動に関しては、2021年12月にワーキンググループを設立し、TCFD提言に基づくシナリオ分析を開始しました。これにより、気候変動が事業に与えるリスクと機会を評価し、具体的な対応策を検討しています。また、国内の若年層人口の減少や人材獲得競争の激化により、必要なスキルを持つ人材の確保が難しくなる可能性があると認識しています。これに対処するため、研修や教育を通じた人材育成の強化、働きやすい職場環境の整備を進めています。今後は、これらの課題に対する具体的な施策を実行し、持続可能な成長を目指す方針です。

ダイト株式会社は、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行6行と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しています。これにより、事業年度末の借入未実行残高は17,000百万円となっています。また、顧客との契約に基づく収益の認識に関しては、原薬、製剤、健康食品等の売上があり、2023年の外部顧客への売上高は46,895百万円に達しました。さらに、製品の品質管理に関する契約も重要であり、国内外のGMP基準に適合した生産体制を維持することが求められています。これらの契約は、企業の安定した運営と成長に寄与する重要な要素です。

ダイト株式会社の研究開発活動は、高品質で安価なジェネリック医薬品及び有用性が高く安心して服用できる一般用医薬品の提供を目指しています。研究開発本部は、開発推進室、原薬研究室、製剤研究室、物性研究室の4つの研究室で構成され、効率的な研究開発を推進しています。2023年度の研究開発費は2,349百万円で、原薬研究室では市場性を考慮した原薬の選定と開発を行い、製剤研究室では安全性を重視した製剤設計を進めています。また、開発推進室は研究開発計画の立案と進捗管理を行い、海外市場への製剤導出も推進しています。これにより、医療関係者や患者からの信頼を得ることを目指しています。

ダイト株式会社は、生産設備の増強・合理化及び研究開発力の充実を目的とした設備投資を継続的に実施しています。2023年度の設備投資総額は9,974百万円であり、主な投資先は第十製剤棟の製造設備（4,106百万円）と総合研究センターの製造設備（2,885百万円）です。また、原薬工場及び製剤工場の機械設備の合理化や維持更新にも投資を行っています。子会社の大和薬品工業では238百万円、大桐製薬（中国）では272百万円の設備投資が行われています。主要な設備としては、富山県富山市にある本社工場の生産設備、研究設備及び統括業務施設があり、帳簿価額は28,043百万円です。重要な設備の除却や売却は行われていません。

ダイト株式会社の2024年5月31日現在の発行済株式総数は15,698,440株で、2023年9月1日に実施した株式分割により1,441,676株増加しました。また、2024年1月31日に自己株式160,000株を消却したことにより、発行済株式総数は減少しています。自己株式の状況としては、取締役会の決議に基づき510,000株の自己株式を取得し、役員向け株式交付信託が保有する株式数は47,170株です。配当金については、2023年7月14日及び2024年1月12日の取締役会でそれぞれ432百万円、475百万円の配当が決議され、1株当たり30円の配当が支払われる予定です。これにより、株主還元を重視した経営方針が示されています。

ダイト株式会社は、事業価値の持続的増大と株主への利益還元を経営上の重要課題と位置づけています。配当政策は、当該期の業績や今後の成長投資、財務体質の強化を考慮し、安定的に配当を実施することを重視しています。基本方針として、年2回の剰余金の配当を行い、取締役会が配当の決定機関となっています。2023年7月14日には、普通株式に対して1株当たり30円の配当を決議し、2024年1月12日にも同額の配当が予定されています。また、2024年7月12日には460百万円の配当が決議されており、株主還元を重視した姿勢が示されています。

ダイト株式会社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでいます。基本的な考え方として、意思決定の透明性と公平性を確保し、迅速かつ果断な経営を実現することを掲げています。株主の権利を尊重し、適切な環境を整えることに努め、株主以外のステークホルダーとの協働も重視しています。また、非財務情報を含む情報開示を重要な責務と認識し、ディスクロージャー・ポリシーを定めています。取締役会は、効率的かつ実効的なガバナンスを実現するための中心的な役割を果たし、重要な業務執行状況について定期的に報告を受けています。これにより、企業経営の透明性を確保し、持続可能な成長を目指しています。

ダイト株式会社の役員は、男性8名、女性1名で構成されており、女性の比率は11.1%です。代表取締役会長は大津賀保信氏で、1975年に当社に入社し、長年にわたり経営に携わっています。取締役には常勤取締役と社外取締役が含まれ、社外取締役は4名います。社外取締役の一人である小松紀美子氏は、当社との間に特別な関係はありませんが、メンタルヘルスの担当をしています。役員の任期は1年で、取締役会は月1回開催され、業務執行状況の報告を受けています。また、監査等委員会は独立した社外取締役で構成され、監査の透明性を確保しています。役員の報酬は、業績に基づいて決定され、指名・報酬諮問委員会がその審査を行っています。

ダイト株式会社の監査体制は、監査等委員会と内部監査室によって構成されています。監査等委員会は4名（常勤1名、社外3名）で構成され、毎月1回の定期会議を開催し、必要に応じて臨時会議も行っています。委員会では、経営の妥当性や効率性、コンプライアンスに関する意見交換や審議を行い、経営に対して助言を行っています。また、内部監査室は3名で構成され、社内の業務執行状況を合法性と合理性の観点から監査しています。内部監査の結果は、改善指示書として被監査部門に通知され、改善状況は取締役にも報告されます。監査等委員会と内部監査室は、定期的に情報共有を行い、監査の有効性を高めるための連携を図っています。監査法人との協議も行い、監査計画や実施状況について情報交換を行っています。

ダイト株式会社の役員報酬は、取締役会において決定され、監査等委員以外の取締役の報酬は、基本報酬と業績連動報酬で構成されています。2023年度の役員報酬は127百万円で、前年の117百万円から増加しました。報酬の構成は、固定額の基本報酬が50%、業績に基づく報酬が50%となっており、業績評価は連結純利益計画達成率や連結営業利益対前年増減率などの指標に基づいています。また、社外取締役及び監査等委員の報酬は基本報酬のみで、業績に左右されない体系を採用しています。取締役の報酬限度額は、2015年の株主総会で年額4億円以内と決議されており、監査等委員の報酬限度額は年額7千万円以内とされています。

ダイト株式会社の2024年5月31日現在の株式の保有状況は、発行済株式総数15,698,440株のうち、自己株式358,103株を含む構成となっています。主要な株主には、日本マスタートラスト信託銀行（信託口）が2,022,700株（13.19%）、株式会社日本カストディ銀行（信託口）が1,158,970株（7.56%）を保有しています。また、PERSHING-DIV. OF DLJ SECS. CORP.が963,500株（6.28%）を保有しており、これらの株式は取引関係の維持・強化を目的としています。個人株主は2,937名で、所有株式数は156,274単元（約15,627,400株）に達しています。全体として、株主構成は多様であり、安定した株主基盤を形成しています。

ダイト株式会社の経理状況は、2023年6月1日から2024年5月31日までの連結会計年度において、連結財務諸表が適正に表示されていることが監査法人によって確認されています。連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書が含まれ、全ての重要な点において適正に表示されているとされています。経理部門は、財務諸表作成のための重要な会計方針を遵守し、内部監査を通じて業務執行状況の監視を行っています。また、経理部門は、業務の透明性を確保するために、適切な情報開示を行い、株主や投資家に対して信頼性の高い財務情報を提供することを目指しています。

ダイト株式会社の連結財務諸表は、2023年6月1日から2024年5月31日までの会計年度に基づいて作成されています。連結貸借対照表では、流動資産が41,460百万円、固定資産が31,972百万円で、総資産は77,708百万円となっています。連結損益計算書では、売上高が46,895百万円、経常利益が3,923百万円、当期純利益が3,295百万円です。また、連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが5,182百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが5,930百万円の支出となっています。これらの財務諸表は、有限責任あずさ監査法人によって監査され、適正に表示されていると認められています。

ダイト株式会社の報告セグメントは「医薬品事業」のみであり、その他の事業セグメントの重要性が乏しいため、詳細な記載は省略されています。2023年度の外部顧客への売上高は、原薬が21,645百万円、製剤が25,050百万円、健康食品他が199百万円で、合計46,895百万円となっています。地域別の売上高については、日本国内の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90％を超えるため、記載を省略しています。また、主要な顧客としては、東和薬品株式会社が5,195百万円の売上を記録しており、医薬品事業において重要な取引先となっています。

ダイト株式会社の連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。重要な会計方針には、棚卸資産の評価方法として総平均法を採用し、収益性の低下に基づく簿価切下げを行っています。また、固定資産の減価償却には定率法を用いており、特に建物については取得日からの使用見込期間を考慮しています。会計上の見積りにおいては、将来の売上高やキャッシュフローに関する仮定が重要であり、これらは過去の実績や市場環境を基に合理的に判断されています。特に、減損損失の認識に関しては、将来の市場環境の変化が影響を与える可能性があるため、慎重な評価が求められます。

ダイト株式会社は、資金運用を短期的な預金に限定し、資金調達は主に銀行借入による方針を採用しています。営業債権である受取手形や売掛金は顧客の信用リスクに晒されており、信用状況を把握する体制を整えています。また、投資有価証券は主に業務上の関係を有する企業の株式であり、市場価格の変動リスクがあります。営業債務はほとんどが1年以内の支払期日で、原材料の輸入取引には外貨建のものがあり、為替変動リスクに晒されています。長期借入金は主に設備投資に係る資金調達に使用され、流動性リスクは月次の資金計画作成により管理されています。2024年5月31日現在、投資有価証券の時価は2,557百万円で、長期借入金は6,768百万円となっています。

ダイト株式会社は、リース取引において、主に設備のリースを利用しています。2024年5月31日現在、リース資産の貸借対照表計上額は1,770百万円で、リース債務は275百万円となっています。リース契約は、主に生産設備やオフィス機器に関連しており、契約期間は通常3年から5年です。リース債務の返済予定は、1年以内に275百万円、1年超2年以内に277百万円、2年超3年以内に286百万円、3年超4年以内に294百万円、4年超5年以内に313百万円、5年超に503百万円となっています。リース取引は、資金調達の一環として活用されており、資産の効率的な運用を図るための重要な手段と位置付けられています。

ダイト株式会社の有価証券関係では、2024年5月31日現在、投資有価証券の連結貸借対照表計上額は2,557百万円で、取得原価は868百万円、差額は1,688百万円となっています。具体的には、株式が2,521百万円、その他の有価証券が36百万円です。前年度の2023年5月31日には、投資有価証券の計上額は2,390百万円で、取得原価は878百万円、差額は1,511百万円でした。また、売却したその他有価証券については、2023年度に7百万円の売却があり、67百万円の売却損が発生しています。これらの有価証券は、主に業務上の関係を有する企業の株式であり、流動性リスクや市場価格の変動リスクに晒されています。

ダイト株式会社の収益認識に関する方針は、顧客との契約に基づいており、各品目区分に属する商品及び製品を引き渡す履行義務を負っています。2023年度の顧客との契約から生じる収益は46,895百万円で、内訳は原薬が21,645百万円、製剤が25,050百万円、健康食品他が199百万円です。収益は、商品及び製品を顧客に引き渡す一時点において顧客に支配が移転した時点で認識されます。また、返品されると見込まれる商品については、販売時に収益を認識せず、受け取った対価の額で返金負債を認識します。履行義務を充足してから対価を受領するまでの期間は通常1年以内であり、重要な金融要素は含まれていません。

ダイト株式会社の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の適正性を確保するための重要な情報を提供しています。注記事項には、重要な会計方針、会計上の見積り、担保資産及び担保付債務、固定資産の圧縮記帳、及び債務保証に関する情報が含まれています。特に、棚卸資産の評価基準として総平均法を採用し、収益性の低下に基づく簿価切下げを行っています。また、固定資産の減価償却には定率法を用いており、特定の資産に対しては圧縮記帳を行っています。担保資産は、投資有価証券295百万円、担保付債務は98百万円で、これらの情報は財務諸表の透明性を高めるために重要です。