株式会社コロナ

株式会社コロナは、主に暖房機器や空調機器を製造・販売する企業です。2023年度の売上高は76,286百万円、経常利益は1,228百万円、当期純利益は999百万円でした。資本金は7,449百万円で、発行済株式総数は29,342,454株です。自己資本比率は69.2%で、安定した財務基盤を持っています。従業員数は1,727名で、企業の成長を支える人材を確保しています。また、配当性向は81.8%で、株主還元にも力を入れています。環境への配慮として、温室効果ガスの削減や再生可能エネルギーの利用を推進し、持続可能な社会の実現に貢献しています。

株式会社コロナの主要な経営指標は、2020年度から2024年度にかけての推移が示されています。2024年度の目標として、連結売上高は85,000百万円、連結経常利益は1,600百万円、連結経常利益率は1.9%を設定しています。過去の実績では、2023年度の売上高は82,046百万円、経常利益は1,767百万円、当期純利益は1,306百万円でした。自己資本比率は72.8%で、安定した財務基盤を維持しています。また、1株当たりの純資産額は2,576.89円、1株当たりの当期純利益は44.76円です。これらの指標は、企業の成長性や安定性を示す重要な要素となっています。

株式会社コロナは、暖房機器、空調・家電機器、住宅設備機器の製造、販売、施工を主な事業内容としています。グループは、当社を中心に12の子会社と1つの関連会社で構成され、製品は主に新井コロナ、今町コロナ、栃尾コロナで製造されています。販売は、当社及び大和興業、金辰商事を通じて行われています。また、子会社サンライフエンジニアリングでは、製品の販売に加え、管工事や電気工事のシステム設計、施工、メンテナンスサービスも提供しています。アフターサービスは、当社及びコロナサービス、コロナセントラルサービスが担当し、住宅のハウスクリーニングやリフォームも行っています。さらに、コロナファイナンスでは損害保険代理業務を展開しています。

株式会社コロナは、1937年4月に新潟県三条市で創業者内田鐵衛が個人で石油コンロの製造を開始したことから始まりました。1950年7月には株式会社内田製作所を設立し、1955年には日本初の加圧式石油ストーブの生産を開始しました。1960年代には業容拡大のために工場を移転し、1973年には石油給湯機の販売を開始しました。1979年にはエアコン市場に参入し、1985年には除湿機の販売を開始しました。1992年にはコロナ販売株式会社とコロナ物流株式会社を吸収合併し、商号を株式会社コロナに変更しました。1996年には新潟証券取引所に上場し、1999年にはISO9001の認証を取得しました。これらの歴史を通じて、コロナは暖房機器のリーディングカンパニーとして成長を続けています。

株式会社コロナの2024年3月31日現在の財務情報は以下の通りです。総資産は103,294百万円、負債合計は28,110百万円、純資産合計は75,184百万円です。自己資本比率は約72.8%で、安定した財務基盤を示しています。2023年度の売上高は82,046百万円、経常利益は1,767百万円、当期純利益は1,306百万円でした。営業活動によるキャッシュ・フローは3,666百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは△874百万円、財務活動によるキャッシュ・フローは△816百万円でした。これにより、現金及び現金同等物の期末残高は17,224百万円となっています。これらの指標は、企業の健全性や成長性を示す重要な要素です。

株式会社コロナは、持続可能な社会の実現を目指し、「2026ビジョン」を策定しています。このビジョンでは、脱炭素社会への貢献や、快適さの進化、利益体質への転換を重視しています。具体的には、環境問題解決に向けた商品・サービスの提供や、日常生活の質を向上させる取り組みを行っています。また、第9次中期経営計画（2022年度～2024年度）を通じて、利益ある成長経営と新規領域への挑戦を進めています。企業理念としては、「快適で健康的な生活を提供し、環境に配慮した商品を通じて社会に貢献する」ことを掲げています。これにより、顧客満足度の向上と企業価値の持続的な向上を目指しています。

株式会社コロナは、経営危機を未然に防ぐためにリスク管理委員会を設置し、代表取締役社長が委員長を務めています。この委員会は、各部門のリスクを把握・分析し、適切な対策を講じる役割を担っています。また、重大な経営危機が発生した場合には、対策本部を設置し、迅速な意思決定を行い、被害を最小限に抑えることを目指しています。特に、気候変動や感染症、情報セキュリティに関するリスクについては、定期的に評価を行い、必要な対策を講じています。例えば、新型コロナウイルス感染症に対しては、従業員の安全確保や事業活動の継続に向けた方針を策定し、実行しています。これにより、企業の健全性と安定性を確保する取り組みを進めています。

株式会社コロナの2024年度の経営成績は、売上高82,046百万円（前期比3.9%減）、経常利益1,767百万円（前期比22.8%減）、親会社株主に帰属する当期純利益1,306百万円（前期比11.9%減）となりました。売上原価は64,005百万円（前期比3.9%減）、販売費及び一般管理費は16,685百万円（前期比1.0%減）でした。営業利益は1,355百万円（前期比28.7%減）で、特別利益は59百万円、特別損失は26百万円でした。法人税等は492百万円（前期比23.1%減）で、包括利益は3,107百万円でした。これらの結果は、原材料やエネルギー価格の上昇、住宅設備機器や空調・家電機器の販売減少が影響しています。

株式会社コロナの2024年度の財政状態は、流動資産が57,032百万円（前年度比803百万円減）、固定資産が46,261百万円（前年度比1,939百万円増）となっています。流動負債は25,476百万円（前年度比1,762百万円減）、固定負債は2,633百万円（前年度比613百万円増）です。純資産は75,184百万円（前年度比2,284百万円増）で、自己資本比率は約72.8%です。流動資産の減少は、有価証券の減少が主な要因であり、固定資産の増加は主に投資有価証券の時価上昇によるものです。全体として、コロナは安定した財政基盤を維持しており、健全な財務状況を示しています。

株式会社コロナの2024年度のキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。営業活動によるキャッシュ・フローは3,666百万円で、前期比で3,877百万円の増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益1,799百万円、減価償却費2,192百万円、その他の資産の減少額430百万円が寄与しました。一方、売上債権の増加や棚卸資産の増加、法人税等の支払額が影響し、資金が減少しました。投資活動によるキャッシュ・フローは△874百万円で、有価証券の売却及び償還による収入が2,000百万円あったものの、有形固定資産の取得による支出が1,758百万円ありました。財務活動によるキャッシュ・フローは△816百万円で、主に配当金の支払額817百万円が影響しています。期末の現金及び現金同等物は17,224百万円となりました。

株式会社コロナは、持続可能な社会の実現に向けて、サステナビリティに関する考え方を明確にし、具体的な取組を進めています。2023年4月にはサステナビリティ委員会を設置し、気候変動や人的資本を重要な課題として位置付けています。気候変動に関しては、TCFD提言への賛同を表明し、気候関連情報の開示を強化しています。また、2050年までに温室効果ガス排出量をネットゼロにするための「CO2排出量削減ロードマップ」を策定し、工場での省エネ活動を推進しています。さらに、経済産業省が主導する「GXリーグ」にも参画し、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを強化しています。これらの活動を通じて、企業価値の向上と社会課題の解決を目指しています。

株式会社コロナが認識している事業等のリスクには、以下のようなものがあります。まず、感染症リスクとして、新型コロナウイルスのような未知の感染症が流行した場合、部品の納入遅延や物流の寸断が生じ、事業活動に大きな影響を与える可能性があります。また、情報セキュリティリスクも重要で、サイバー攻撃やウイルス感染によるデータの破壊や流出が懸念されています。さらに、自然災害リスクとして、地震や風水害などが生産能力に影響を及ぼす可能性があり、特に新潟県内に工場が集中しているため、リスクが高まります。原材料価格の変動や調達リスクも存在し、国際的な政治・経済動向に影響されることがあります。これらのリスクに対して、コロナは適切な対策を講じ、リスク管理を強化しています。

株式会社コロナの2024年度における経営成績は、国内経済の正常化が進む中で、原材料やエネルギー価格の上昇が影響し、依然として不透明な状況が続いています。売上高は82,046百万円、経常利益は1,767百万円、当期純利益は1,306百万円でした。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが3,666百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△874百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△816百万円となり、現金及び現金同等物は17,224百万円に減少しました。経営者は、持続可能な社会の実現に向けた「2026ビジョン」を策定し、今後の成長戦略を進める方針を示しています。これにより、企業の競争力を高め、安定した財務基盤を維持することを目指しています。

株式会社コロナの資本の財源及び資金の流動性について、2024年度の状況は以下の通りです。流動資産は57,032百万円で、現金及び預金が5,692百万円、売掛金が6,814百万円、商品及び製品が13,843百万円となっています。一方、流動負債は25,476百万円で、支払手形及び買掛金が19,373百万円、未払法人税等が452百万円です。これにより、流動比率は約224.5%となり、短期的な資金繰りは良好です。また、固定資産は46,261百万円で、主に投資有価証券や退職給付に係る資産が増加しています。資金の流動性は高く、運転資金や設備投資に対して十分な資金を確保しています。これにより、安定した経営基盤を維持しています。

株式会社コロナの経営成績に重要な影響を与える要因として、気候や気温の変動、原材料価格の変動が挙げられます。特に、暖房機器や空調機器の販売は季節に依存しており、冬季の需要が高まる一方で、気候の変動により売上が大きく影響を受ける可能性があります。また、原材料価格の上昇は、製品のコストに直接的な影響を与え、利益率を圧迫する要因となります。さらに、競合他社との販売競争の激化や、消費者の節約志向の高まりも、業績に影響を及ぼす要因として認識されています。これらのリスクに対して、コロナは適切な対策を講じ、持続可能な成長を目指しています。

株式会社コロナの経営者は、持続可能な社会の実現に向けた「2026ビジョン」を策定し、脱炭素社会への貢献や快適さの進化を重要な課題として認識しています。特に、環境問題や社会課題の解決に向けた取り組みを強化し、利益ある成長経営を目指しています。第9次中期経営計画（2022年度～2024年度）では、ヒートポンプ事業の拡大や新規事業の育成を進める方針を示しています。また、調達先の拡大やリスク分散を図り、安定的な生産・供給活動を推進することが求められています。経営者は、これらの課題に対して積極的に取り組む姿勢を示しており、企業の競争力を高めるための戦略を実行しています。

株式会社コロナは、主に製品の販売及びサービス提供に関する重要な契約を締結しています。これには、製品の販売契約、工事請負契約、及び修理サービス契約が含まれます。販売契約においては、顧客との間で製品の供給条件や価格、納期などが定められ、履行義務が充足されると収益を認識します。工事請負契約では、製品の据付工事に関する契約があり、短期間で履行義務を充足することが求められます。また、修理サービス契約においては、サービス提供が完了した時点で収益を認識します。これらの契約は、企業の収益基盤を支える重要な要素であり、適切な管理が求められています。

株式会社コロナは、暖房機器、空調・家電機器、住宅設備機器の3分野にわたる商品群の研究開発を行っています。主力商品である石油ファンヒーターでは、最大火力を60%に抑える「セーブモード」を追加し、灯油の使用量を削減する取り組みを進めています。また、最上位機種のWZシリーズには、設定温度を自動で調整する「新ecoモード」や、省エネセンサーを搭載し、効率的な暖房を実現しています。さらに、エコキュートやヒートポンプ式冷暖房機器の開発にも注力し、2050年までの温室効果ガス排出量ネットゼロを目指す「CO2排出量削減ロードマップ」を策定しています。2024年度の研究開発費は669百万円で、環境に配慮した製品の需要増加に対応するための活動を強化しています。

株式会社コロナの設備の状況について、2024年度の設備投資は総額1,464百万円（有形固定資産1,373百万円、無形固定資産91百万円）でした。主な投資内容は、新商品に伴う金型の製作や、各工場の生産設備の導入・更新です。主要な設備としては、三条工場（ファンヒーター、エアコン）、柏崎工場（FF式ヒーター、石油給湯機）、長岡工場（エコキュート、電気温水器）があり、帳簿価額はそれぞれ178百万円、204百万円、235百万円です。設備の新設計画としては、三条工場での金型投資や長岡工場でのヒートポンプ機器の部品生産設備が含まれています。これにより、効率的な生産体制を構築し、競争力を高めることを目指しています。

株式会社コロナの株式の状況について、2024年3月31日現在の発行済株式は29,342,454株で、自己株式は166,205株です。大株主には、株式会社コロナ興産が11,057千株（37.90%）、公益財団法人内田エネルギー科学振興財団が2,359千株（8.09%）を保有しています。株主構成は、個人株主が約28.43%を占め、その他法人や金融機関も含まれています。2023年度の配当金は408百万円（1株当たり14.00円）で、2024年度も同様の配当を予定しています。株式の流動性は高く、取引所での取引が活発に行われています。これにより、株主還元や資本政策の実施が可能となっています。

株式会社コロナの配当政策は、持続的な成長のための投資と健全な財務体質を確保しつつ、安定的・継続的な株主還元を実施することを基本方針としています。配当は、株主への利益還元を経営の最重要政策の一つと位置付け、長期的視野に立って収益動向や配当性向を考慮し、内部留保を総合的に勘案しながら継続した安定配当を行う方針です。2024年度の配当は、1株当たり28円（中間配当14円、期末配当14円）を予定しています。内部留保は、今後の事業成長を維持するための研究開発投資や設備投資に活用され、長期的な株主の利益確保を図っています。また、定款により中間配当を行うことができる旨が定められています。

株式会社コロナは、コーポレート・ガバナンスの充実を図るため、監査等委員会設置会社制度を採用しています。この体制により、外部からの客観的な経営監視が強化され、取締役会は業務執行を監督する機能を持っています。取締役会は、取締役9名と監査等委員3名（うち社外取締役2名）で構成され、月1回の定時取締役会を開催し、経営に関する重要事項を決定しています。また、指名・報酬に関する諮問委員会を設置し、取締役の指名や報酬に関する独立性・客観性を強化しています。コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方として、経営の透明性と効率性を確保し、ステークホルダーの期待に応えることを重視しています。

株式会社コロナの役員は、男性11名、女性1名（女性比率8.3%）で構成されています。代表取締役社長は大桃満氏で、1990年に入社し、2022年に社長に就任しました。常務取締役には、杵渕学氏（製造本部統括）、塩田清貴氏（営業本部長）、稲田昭弘氏（総合企画部担当）などがいます。監査等委員には、社外取締役の小出忠由氏と平石広佳氏が含まれ、経営の透明性を確保する役割を果たしています。取締役会は月1回開催され、経営戦略やガバナンスに関する重要事項を審議しています。役員の任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までであり、監査等委員の任期はそれぞれ異なります。

株式会社コロナの監査は、外部監査法人によって実施されており、2023年4月1日から2024年3月31日までの財務諸表に対する監査が行われました。監査法人は、財務諸表が一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠していると認め、適正な表示がなされているとの意見を表明しています。監査の過程では、内部統制の有効性や財務報告に係る重要な虚偽表示リスクの評価が行われ、監査人は十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断しています。また、内部監査は代表取締役社長直属の監査部が実施し、各部門及び子会社に対して定期的に監査を行い、財務報告に係る内部統制の有効性を評価しています。監査等委員会は、監査法人の職務遂行状況を検討し、適切な監査が行われているかを確認しています。

株式会社コロナの役員の報酬等について、2024年度の役員区分ごとの報酬等の総額は以下の通りです。取締役（監査等委員を除く）の報酬等の総額は231百万円で、内訳は固定報酬173百万円、業績連動報酬17百万円、非金銭報酬等39百万円です。取締役（監査等委員）の報酬は11百万円で、全額が固定報酬です。社外役員の報酬は6百万円で、こちらも全額が固定報酬です。業績連動報酬は、営業利益の達成状況に基づいて支給され、2024年度の営業利益目標461百万円に対し、実績は128百万円でした。報酬の決定は「指名・報酬に関する諮問委員会」で審議され、取締役会で最終決定されます。

株式会社コロナの株式の保有状況について、2024年3月31日現在のデータは以下の通りです。発行済株式総数は29,342,454株で、自己株式は166,205株です。株主数は12,006人で、個人株主が11,704人を占めています。所有株式数の割合は、金融機関が11.09%、その他法人が54.40%、個人が28.43%となっています。大株主には、株式会社コロナ興産が11,057千株（37.90%）、公益財団法人内田エネルギー科学振興財団が2,359千株（8.09%）を保有しています。これにより、コロナは安定した株主基盤を持ち、株主還元を重視した経営を行っています。

株式会社コロナの経理の状況について、2024年度の連結財務諸表は、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書を含み、全ての重要な点において適正に表示されています。連結貸借対照表では、総資産が103,294百万円、負債合計が28,110百万円、純資産合計が75,184百万円となっています。損益計算書では、売上高82,046百万円、経常利益1,767百万円、当期純利益1,306百万円を記録しました。キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが3,666百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△874百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△816百万円となり、現金及び現金同等物は17,224百万円に減少しました。これらの情報は、経営の透明性を確保し、財務報告の信頼性を高めるために重要です。

株式会社コロナの2024年度の連結財務諸表は、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書から構成されています。連結貸借対照表では、流動資産が57,032百万円、固定資産が46,261百万円、総資産は103,294百万円です。連結損益計算書では、売上高82,046百万円、経常利益1,767百万円、当期純利益1,306百万円を記録しました。連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが3,666百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△874百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△816百万円となり、現金及び現金同等物は17,224百万円に減少しました。これらの財務諸表は、企業の財政状態や経営成績を示す重要な資料です。

株式会社コロナの事業は、住宅関連機器の製造・販売を中心とした単一セグメントであるため、セグメント情報の詳細な記載は省略されています。2024年度の外部顧客への売上高は、暖房機器が26,398百万円、空調・家電機器が13,231百万円、住宅設備機器が35,870百万円、その他が6,545百万円で、合計82,046百万円となっています。前年同期比では、暖房機器が△4.1%、空調・家電機器が△5.6%、住宅設備機器が△3.0%の減少を記録しました。これにより、コロナは市場環境の変化に対応しつつ、製品の種類別に収益を上げる戦略を進めています。

株式会社コロナの連結財務諸表は、日本において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。財務諸表の作成にあたり、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定が用いられています。特に重要な会計上の見積りには、製品の評価や繰延税金資産の回収可能性が含まれます。製品の評価は、棚卸資産の評価方法として総平均法を採用し、収益性の低下に応じて簿価を切り下げる方法が取られています。また、繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得に基づいて判断され、経済条件の変動により見直しが必要となる場合があります。これらの見積り及び仮定に基づく数値は、実際の結果と異なる可能性があるため、注意が必要です。

株式会社コロナは、金融商品の運用において、設備投資必要資金及び資金繰り上必要な資金以外の資金を金融資産で運用しています。主に預金及び安全性の高い国内外の債券等に限定し、リスクを最小限に抑え、安定的な利息収入を確保することを目的としています。金融商品には、営業債権（受取手形、売掛金）や有価証券（株式、債券）が含まれ、顧客の信用リスクや市場価格の変動リスクに晒されています。2024年3月31日現在、連結貸借対照表に計上されている金融商品は、株式が2,106百万円、社債が16,367百万円、その他が1,979百万円で、合計21,341百万円です。金融商品の時価は、観察可能なインプットに基づき、レベル1からレベル3に分類され、適切なリスク管理体制が整備されています。

株式会社コロナのリース取引関係について、リース取引は主に設備の賃貸に関連しており、オペレーティングリースとファイナンスリースの2種類があります。オペレーティングリースは、リース期間が短く、リース資産の所有権がリース会社に残るため、賃貸料を費用として計上しています。一方、ファイナンスリースは、リース期間が長く、リース資産の所有権が借り手に移転する場合が多く、資産として計上し、減価償却を行います。2024年度のリース取引においては、オペレーティングリースの賃貸料が約500百万円、ファイナンスリースの資産計上額が約1,200百万円となっています。リース取引は、資金調達手段としての役割を果たし、設備投資の効率化を図るために重要な要素となっています。

株式会社コロナの有価証券関係について、2024年3月31日現在の連結貸借対照表における有価証券及び投資有価証券の計上額は21,341百万円です。この中には、株式が2,106百万円、社債が16,367百万円、その他が1,979百万円含まれています。これらの有価証券は、時価評価が行われており、上場株式は活発な市場で取引されているため、時価をレベル1に分類しています。一方、社債は市場での取引頻度が低いため、レベル2に分類されています。また、譲渡性預金については、短期間で決済されるため、時価が帳簿価額に近似することから記載を省略しています。これにより、コロナは安定した資産運用を行い、リスク管理を強化しています。

株式会社コロナの収益認識に関する方針は、顧客との契約に基づいており、主に製品の販売、サービスの提供、工事請負契約に関連しています。製品の販売については、国内顧客に対しては出荷時に収益を認識し、国外顧客に対しては契約条件に基づき、物品の保有リスクが顧客に移転した時点で収益を認識します。サービスの提供においては、履行義務が一定期間にわたり充足される場合、進捗度に応じて収益を認識します。工事請負契約では、履行義務が短期間で充足される場合、完全に履行義務を充足した時点で収益を認識し、そうでない場合は進捗度に応じて収益を認識します。また、販売契約における変動対価は、合理的に見積もり、著しい収益の減額が生じない可能性が高い部分に限り取引価格に含めています。

株式会社コロナの財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な情報を提供しています。注記事項には、連結の範囲、持分法の適用、連結子会社の事業年度、重要な資産の評価基準及び評価方法が含まれています。特に、商品及び製品の評価に関する情報として、当事業年度の棚卸資産評価損が98百万円であることが記載されています。また、繰延税金資産の回収可能性についても言及されており、当事業年度の繰延税金資産は1,066百万円であることが示されています。これらの注記事項は、投資家や利害関係者に対して企業の財務状況をより明確に理解させるための重要な要素となっています。