日本空調サービス株式会社

日本空調サービス株式会社は、建物設備のメンテナンスや維持管理を行う企業で、国内外に拠点を持ち、特に官公庁関連の案件を重要視しています。2023年度の売上高は58,232百万円で、前年の52,886百万円から増加しました。営業利益は3,630百万円、当期純利益は2,725百万円となっています。企業は、内部統制システムやリスク管理体制を強化し、法令遵守を徹底するための体制を整備しています。また、サステナビリティを重視し、顧客の事業活動に寄与することを企業の存在意義としています。今後も高品質なサービスを提供し、顧客満足度の向上を目指しています。

日本空調サービス株式会社の主要な経営指標は、2023年度において以下の通りです。売上高は58,232百万円で、前年から10.1%増加しました。営業利益は3,630百万円、経常利益は3,863百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は2,725百万円で、いずれも前年を上回っています。特に、当期純利益は前年から40.4%の増加を記録しました。2024年度の目標として、売上高74,000百万円、営業利益4,300百万円、経常利益4,500百万円、当期純利益3,200百万円を設定しています。自己資本比率は58.5%、自己資本利益率は12.3%で、安定した財務基盤を維持しています。これらの指標は、企業の成長戦略や市場環境に基づくものです。

日本空調サービス株式会社は、空調を中心とした建物設備のメンテナンス、維持管理、リニューアル工事を主な事業としています。グループは、国内5社、海外7社の連結子会社12社と非連結子会社1社で構成されています。具体的には、各種機械装置の設計・施工・保守・管理、電気通信の設計・施工・保守・管理、さらには太陽光発電装置の製造・販売も行っています。また、海外ではタイ、ベトナム、ミャンマーなどに拠点を持ち、現地の日系企業に対する維持管理業務を展開しています。これにより、顧客の事業活動におけるサステナビリティに寄与し、安定した成長を目指しています。

日本空調サービス株式会社は、1964年4月に名古屋市で設立され、空調・電気設備の保守管理や冷暖房工事を行うことを目的としました。1965年には管工事の許可を取得し、1967年には大阪営業所を設置しました。1974年には福岡支店を設立し、1987年にはクリーンルームや防音工事の設計・施工を事業に追加しました。1996年には株式を店頭登録し、2004年にはジャスダック証券取引所に上場しました。2005年には人材派遣業務やコンサルタント業務を追加し、事業の多角化を進めています。これまでの成長を通じて、国内外での事業展開を強化し、顧客のニーズに応えるサービスを提供しています。

日本空調サービス株式会社の財務情報は、2024年3月31日現在の連結貸借対照表に基づいています。総資産は42,949百万円で、前年から5,388百万円増加しました。負債合計は18,737百万円で、前年から2,881百万円増加しています。純資産合計は24,212百万円で、前年から2,506百万円増加しました。2024年度の売上高は58,232百万円で、前年から10.1%増加し、営業利益は3,630百万円、経常利益は3,863百万円、当期純利益は2,725百万円と、いずれも前年を上回っています。キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが2,421百万円の増加を記録し、現金及び現金同等物は6,242百万円となりました。これらの指標は、企業の健全な成長を示しています。

日本空調サービス株式会社の経営方針は、「お客様の事業活動のサステナビリティに寄与し、社会全体の価値向上を図る」ことを基本にしています。長期ビジョンとして「サステナブルな全てのステークホルダーの幸せ向上」を掲げ、経営理念は「お客様に安心感を与える最適な環境を維持するために、技術力と人的資源を結集させ、高品質サービスを提供する」としています。具体的な目標としては、営業利益率を6%程度に維持し、自己資本当期純利益率を10%程度に設定しています。また、株主還元を重視し、年間配当金の下限を40円に設定し、連結配当性向を50%程度とする方針を採っています。これらの方針を通じて、持続的な成長と企業価値の拡大を目指しています。

日本空調サービス株式会社は、リスク管理の基本方針を「リスク管理規程」に定め、取締役を中心としたリスク管理委員会を設置しています。この委員会は、事業を取り巻く様々なリスクを適切に管理し、未然防止を図る役割を担っています。具体的なリスクとしては、外部経営環境の変化（経済動向、自然災害、感染症など）による受注減少や事業活動の停滞が挙げられます。これに対して、多様な業種へのサービス展開や顧客へのソリューション提案を行い、事業継続計画（BCP）の策定を進めています。また、信用リスクや市場リスク、流動性リスクについても、与信管理や資金繰計画の作成を通じて管理しています。これにより、企業の持続的な成長を支える体制を整えています。

日本空調サービス株式会社の経営成績は、2024年度において売上高58,232百万円、営業利益3,630百万円、経常利益3,863百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,725百万円となり、いずれも前年を上回りました。売上高は前年から10.1%増加し、営業利益は27.5%増、経常利益は26.6%増、当期純利益は40.4%増と、特に当期純利益の増加が顕著です。国内売上高は56,385百万円（9.8%増）、海外売上高は1,847百万円（18.8%増）で、特に省エネや省コストに関するニーズが高まっています。また、キャッシュ・フローは営業活動による資金が2,421百万円の増加を記録し、現金及び現金同等物は6,242百万円となりました。これらの結果は、企業の成長戦略が奏功したことを示しています。

日本空調サービス株式会社の財政状態は、2024年3月31日現在、総資産が42,949百万円で、前年から5,388百万円増加しました。負債合計は18,737百万円で、前年から2,881百万円増加しています。流動負債は14,492百万円、固定負債は4,244百万円となり、流動負債は主に未払費用や未払法人税等の増加によるものです。純資産合計は24,212百万円で、前年から2,506百万円増加し、自己資本比率は55.5%となっています。これにより、企業は安定した財務基盤を維持しており、今後の成長に向けた投資余力も確保しています。また、現金及び現金同等物は6,242百万円で、前年より357百万円増加しました。これらの指標は、企業の健全な財政状態を示しています。

日本空調サービス株式会社のキャッシュ・フローの状況は、2024年度において以下の通りです。営業活動によるキャッシュ・フローは2,421百万円の資金の増加となり、前年から1,500百万円の増加を記録しました。これは、税金等調整前当期純利益が3,858百万円と前年より885百万円増加し、法人税等の支払額が863百万円と前年より706百万円減少したことが主な要因です。投資活動によるキャッシュ・フローは1,798百万円の資金の減少で、主に有形固定資産の取得による支出が1,659百万円と前年より1,106百万円増加したことによります。財務活動によるキャッシュ・フローは287百万円の資金の減少で、長期借入れにより700百万円を調達したことが影響しています。期末の現金及び現金同等物は6,242百万円で、前年より357百万円増加しました。

日本空調サービス株式会社は、「お客様の事業活動のサステナビリティに寄与し、社会全体の価値向上を図る」ことを企業の存在意義とし、長期ビジョンとして「サステナブルな全てのステークホルダーの幸せ向上」を掲げています。このビジョンを実現するために、経営理念として「お客様に安心感を与える最適な環境を維持するために、技術力と人的資源を結集させ、高品質サービスを提供する」を掲げ、社会的価値の創造に努めています。具体的な取り組みとしては、従業員のエンゲージメント向上や技術力の向上、省エネ提案の強化、海外事業の拡大などがあり、特に温室効果ガスの削減を年間10,000t-CO2以上目指しています。また、企業価値創造に必要な資本生産性の維持や、持続的な成長を前提とした営業利益率6%程度の維持を目指しています。

日本空調サービス株式会社が認識している事業等のリスクには、外部経営環境の変化、金融危機、自然災害、気候変動、感染症の流行などが含まれます。これらのリスクは、受注の減少や事業活動の停滞を引き起こす可能性があります。具体的な対策としては、多様な業種へのサービス展開や、顧客への省エネ・省コスト提案を通じた環境負荷の低減が挙げられます。また、南海トラフ地震などの大規模災害に備えた事業継続計画（BCP）の策定や、従業員の安否確認体制の構築も進めています。さらに、気候変動に関するリスクを管理するための新組織を設置し、リスクと機会の分析を行っています。これにより、企業の持続可能な成長を支える体制を整えています。

日本空調サービス株式会社の経営者は、2024年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を以下のように分析しています。財政状態では、総資産が42,949百万円、負債合計が18,737百万円、純資産合計が24,212百万円と、いずれも前年から増加しました。経営成績においては、売上高が58,232百万円（前年比10.1%増）、営業利益が3,630百万円（同27.5%増）、経常利益が3,863百万円（同26.6%増）、当期純利益が2,725百万円（同40.4%増）と好調です。特に、建物設備工事やスポットメンテナンスが好調に推移し、国内外での需要が高まっています。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが2,421百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローが1,798百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローが287百万円の減少となり、現金及び現金同等物は6,242百万円に達しました。これらの結果は、企業の持続的な成長を示しています。

日本空調サービス株式会社は、資本の財源として自己資金と借入金を活用しています。営業活動によるキャッシュ・フロー、自己資金、借入による資金調達を有効に活用し、経営基盤の強化を図っています。特に、内部留保を充実させることを基本方針としており、営業活動に必要な運転資金の確保と成長投資に活用しています。資金の流動性については、管理部門が資金繰計画を作成・更新し、月次で将来の資金収支を見込むことで流動性リスクを管理しています。また、突発的な資金需要に備え、シンジケートローン方式による3,000百万円のコミットメントライン契約を締結し、機動的に対応できる体制を整えています。これにより、資金の流動性を確保し、安定した経営を維持しています。

日本空調サービス株式会社の経営成績に重要な影響を与える要因として、主に以下の点が挙げられます。まず、特殊な環境を有する施設に対する高品質サービスの提供が重要です。これにより、維持管理に高度な技術力が必要とされる案件での受注が増加し、売上高は58,232百万円（前年比10.1%増）に達しました。また、営業利益は3,630百万円（同27.5%増）で、経常利益は3,863百万円（同26.6%増）となりました。さらに、顧客の省エネや省コストに対するニーズの高まりも影響を与えています。これらの要因を踏まえ、企業は「2024中期5ヵ年経営計画」を策定し、さらなる成長を目指しています。特に、特殊な環境を有する施設の売上高比率を7:3に設定し、海外事業の拡大を図ることが計画されています。

日本空調サービス株式会社の経営者は、企業の存在意義を「お客様の事業活動のサステナビリティに寄与し、社会全体の価値向上を図る」と認識しています。長期ビジョンとして「サステナブルな全てのステークホルダーの幸せ向上」を掲げ、経営理念に基づき高品質なサービスを提供することを使命としています。今後の方針としては、従業員のエンゲージメント向上や技術力の向上を目指し、特殊な環境を有する施設へのサービス提供を強化することが挙げられます。また、温室効果ガスの削減や海外事業の拡大を通じて、持続可能な成長を実現することを目指しています。具体的には、売上高の持続的な成長を前提に、営業利益率を6%程度に維持することを目指しています。これらの取り組みを通じて、企業価値の拡大を図る方針です。

日本空調サービス株式会社における経営上の重要な契約は、主に顧客との年間契約に基づく保守メンテナンスサービス及び維持管理業務、個別契約によるスポットメンテナンス、工事契約による既設設備のリニューアル工事や新築設備工事などです。これらの契約は、一定の期間にわたり履行義務を充足する取引であり、経過期間に応じて収益を認識しています。特に、工事契約においては、履行義務の充足に係る進捗に基づく収益認識が行われており、進捗率の見積りは主として見積総原価に対する発生原価の割合によって算出されています。また、契約資産や契約負債の管理も重要であり、顧客との契約から生じる債権や未成工事受入金の状況が定期的に見直されています。これにより、企業は安定した収益基盤を確保し、顧客との信頼関係を強化しています。

日本空調サービス株式会社の研究開発活動は、高度な技術を基にした大型医療設備や工場等の維持管理、診断技術の高度化と効率化を目指しています。2024年度の研究開発活動では、大型病院施設や製薬工場向けの高活性医薬品の分析評価技術や清浄環境の維持管理技術の開発に取り組みました。これに伴う研究開発費は34百万円であり、顧客のニーズに応えるための技術革新を進めています。また、人的資本の価値向上を目的とした技術研修センターの建設も進行中で、2026年3月期から本格稼働を予定しています。これにより、従業員の技術力向上と安全意識の向上を図り、より高品質なサービスを提供することを目指しています。

日本空調サービス株式会社の設備の状況について、2024年度の設備投資総額は1,730百万円であり、主な投資内容は技術研修センターの建設、子会社の盛岡営業所の建物及び備品の取得、株式会社日本空調北陸の本社社屋の増設です。重要な設備の除却や売却については特記すべき事項はありません。主要な設備の状況として、東京支店の営業用建物の帳簿価額は877百万円、名古屋支店は48百万円、大阪支店は395百万円、本社は257百万円となっています。また、土地の帳簿価額は東京支店が906百万円、名古屋支店が317百万円、大阪支店が477百万円、本社が242百万円です。これにより、企業は安定した運営基盤を確保し、今後の成長に向けた準備を進めています。

日本空調サービス株式会社の株式の状況について、2024年3月31日現在の発行済株式総数は1,509,467株で、自己株式は1,421,638株となっています。自己株式の取得は、譲渡制限付株式報酬制度に基づく無償取得や、ストックオプションの行使によるものです。2023年度の配当金は、普通株式に対して479百万円（1株当たり14.00円）及び515百万円（1株当たり15.00円）を支払いました。資本金は1,139百万円、資本剰余金は1,163百万円、利益剰余金は19,176百万円で、株主資本合計は20,603百万円に達しています。これにより、企業は安定した資本基盤を維持し、株主への利益還元を重視しています。

日本空調サービス株式会社の配当政策は、株主への安定した利益還元を重視しており、年間配当金の下限を40円に設定しています。また、連結配当性向の目途を50%程度とする基本方針を定めています。剰余金の配当は中間配当と期末配当の年2回を基本としており、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会で決定されます。2023年度の配当金は、1株当たり15円の中間配当と24円の期末配当を実施し、年間配当金は39円（前期実績28円）となりました。この結果、連結配当性向は49.1%、当事業年度の配当性向は60.8%となりました。内部留保資金は財務体質の強化や将来の事業展開に向けた投資に活用される予定です。

日本空調サービス株式会社のコーポレート・ガバナンスは、「サステナブルな全てのステークホルダーの幸せ向上」を長期ビジョンとして掲げています。経営理念に基づき、透明・公正かつ迅速な意思決定を行うことが求められています。2022年10月には経営会議を設置し、経営計画の達成に向けた協議を行っています。また、上席執行役員制度を導入し、業務執行の機動性を高めています。取締役会は社内外の多様な知見を活かし、リスク及び機会を含めた意思決定を行います。さらに、全従業員を対象としたコンプライアンス研修を実施し、誠実な企業風土の醸成を図っています。これにより、企業価値の向上と持続的な成長を目指しています。

日本空調サービス株式会社の役員の状況について、2024年3月31日現在、取締役は男性10名、女性1名で構成されており、役員のうち女性の比率は9.1%です。取締役会は月1回以上開催され、2023年度の出席状況は全取締役が100%出席しています。代表取締役社長は依藤敏明氏で、1987年に入社し、様々な役職を経て現在の地位に就いています。社外取締役は3名、社外監査役は2名であり、いずれも当社との間に特別な利害関係はありません。社外取締役は、監査法人や税理士法人の代表としての専門的知識を持ち、経営に関する重要な発言を行っています。また、執行役員制度を採用しており、業務の効率的執行を図っています。役員の任期は2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。

日本空調サービス株式会社の監査の状況について、監査役会は2名の社外監査役を含む4名で構成され、会計監査人である有限責任あずさ監査法人から定期的に監査体制や監査計画、監査実施状況について報告を受けています。監査役は内部監査にも立ち会い、内部統制の評価を含む監査結果報告を遅滞なく受け取る体制が整っています。監査役会は月1回開催され、2023年度の出席状況は全監査役が高い出席率を維持しています。また、内部監査部は社長直轄の組織で、専任スタッフが各事業部門や子会社への定期監査を行い、監査役も立ち会っています。これにより、監査の効率性と実効性を高め、内部統制の強化に努めています。

日本空調サービス株式会社の役員の報酬等について、2021年6月18日に取締役会で決定された方針に基づき、取締役の報酬は固定報酬、業績連動報酬、非金銭報酬の3つの要素から構成されています。固定報酬は年額240百万円以内で、各役員の役割や責任に応じて決定されます。業績連動報酬は、営業利益の1%または年間の配当金総額の5%のいずれか低い方を報酬限度額とし、役員賞与として支給されます。2023年度の役員報酬の総額は、取締役152百万円、監査役27百万円、社外役員39百万円で、合計218百万円となっています。また、非金銭報酬として譲渡制限付株式が割り当てられ、取締役には27,000株が交付されました。これにより、役員の業績向上へのインセンティブを高めています。

日本空調サービス株式会社の株式の保有状況について、2024年3月31日現在、発行済株式総数は1,509,467株で、自己株式は1,421,638株となっています。自己株式の増加は、譲渡制限付株式報酬制度に基づく無償取得や、単元未満株式の買取りによるものです。また、特定投資株式としてダイキン工業株式会社の株式125,912株を保有しており、安定的な取引関係の維持や業界情報の収集を目的としています。ダイダン株式会社の株式も549,714株保有しており、同様の目的で保有されています。これらの株式は、取引先持株会を通じた定期買付や配当再投資によって増加しており、中長期的な保有目的を達成するための有効な手段と認識されています。

日本空調サービス株式会社の経理の状況について、2024年度の連結財務諸表は、総資産が42,949百万円、負債合計が18,737百万円、純資産合計が24,212百万円となり、前年からそれぞれ5,388百万円、2,881百万円、2,506百万円の増加を記録しました。売上高は58,232百万円で、前年から10.1%増加し、営業利益は3,630百万円、経常利益は3,863百万円、当期純利益は2,725百万円と、いずれも前年を上回っています。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが2,421百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローが1,798百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローが287百万円の減少となり、現金及び現金同等物は6,242百万円に達しました。これらの結果は、企業の健全な経理状況を示しています。

日本空調サービス株式会社の連結財務諸表は、2024年3月31日現在の財政状態を示しています。総資産は42,949百万円で、前年から5,388百万円増加しました。流動資産は26,387百万円、固定資産は16,562百万円となっています。負債合計は18,737百万円で、前年から2,881百万円増加し、流動負債は14,492百万円、固定負債は4,244百万円です。純資産は24,212百万円で、前年から2,506百万円増加しました。2024年度の売上高は58,232百万円（前年比10.1%増）、営業利益は3,630百万円（同27.5%増）、経常利益は3,863百万円（同26.6%増）、当期純利益は2,725百万円（同40.4%増）となっています。これらの数値は、企業の健全な成長を示すものです。

日本空調サービス株式会社は、建物設備のメンテナンス・維持管理、設備及び環境診断・評価、ソリューション提案（省エネ・省コスト提案、環境改善提案）を行うメンテナンスサービスと、それらサービスを提供する現場から派生するリニューアル工事を手がけています。2024年度の外部顧客への売上高は、建物設備メンテナンス部門で36,696百万円、建物設備工事部門で21,536百万円、合計で58,232百万円となり、前年からそれぞれ増加しました。地域別では、東日本が21,332百万円、中日本が23,399百万円、西日本が11,653百万円で、海外売上高は1,847百万円です。なお、売電事業は重要性が乏しいため、メンテナンスサービスとリニューアル工事を一体化した事業を単一の報告セグメントとして扱っています。

日本空調サービス株式会社の重要な会計方針及び見積りに用いた仮定について、退職給付債務の見込額は、割引率、予定退職率、予定死亡率等の数理計算上の仮定に基づいて算出されています。割引率は、従業員の平均残存勤務期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に決定され、予定退職率は過去の実績に基づく年齢別の退職者数を使用して算定されています。予定死亡率は、確定給付企業年金法施行規則に基づく基準死亡率を使用しています。これらの仮定の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。また、繰延税金資産は将来の課税所得見込額に基づき算出され、業績予想により見積もられています。これにより、会計上の見積りは過去の実績や状況に応じて合理的に判断されていますが、実際の結果は不確実性が存在するため、見積りと異なる場合があります。

日本空調サービス株式会社の金融商品関係について、2024年3月31日現在、時価で連結貸借対照表に計上している金融商品は、株式が5,873百万円で、全てレベル1の時価に分類されています。長期借入金は838百万円で、レベル2の時価に分類されています。金融商品のリスク管理体制として、信用リスク、流動性リスク、市場リスクの管理が行われています。信用リスクについては、与信管理規程に基づき主要取引先の状況を定期的にモニタリングし、流動性リスクは資金繰計画を作成・更新することで管理されています。また、デリバティブ取引は行っておらず、投機的な取引は行わない方針です。これにより、企業は安定した資金運用を図っています。

日本空調サービス株式会社のリース取引関係について、2024年度のファイナンス・リース取引は主に障がい者雇用施設のフィールド養液栽培装置に関連する有形固定資産が含まれています。所有権移転外ファイナンス・リース取引においては、リース資産の減価償却は耐用年数をリース期間とし、残存価額をゼロとする定額法を採用しています。また、オペレーティング・リース取引に関しては、解約不能のものに係る未経過リース料があり、2024年3月31日現在、1年内の未経過リース料は7百万円、1年超は7百万円で、合計14百万円となっています。これにより、リース取引は企業の資産運用において重要な役割を果たしています。

日本空調サービス株式会社の有価証券関係について、2024年3月31日現在、時価で連結貸借対照表に計上されている金融商品は、株式が5,873百万円で、全てレベル1の時価に分類されています。前年度の株式は4,831百万円であり、増加が見られます。長期借入金は838百万円で、レベル2の時価に分類されています。投資有価証券の評価基準として、上場株式は相場価格を用いて評価され、活発な市場で取引されているため、時価をレベル1の時価に分類しています。また、長期借入金の時価は、元利金の合計額を新規借入を行った場合に想定される利率で割り引いて算定されています。これにより、企業は安定した資産運用を図っています。

日本空調サービス株式会社の収益認識関係について、顧客との契約から生じる収益は、主に以下の履行義務に基づいて認識されています。年間契約に基づく保守メンテナンスサービス及び維持管理業務は、一定の期間にわたり履行義務を充足する取引であり、経過期間に応じて収益を認識します。個別契約によるスポットメンテナンスは、履行義務が一時点で充足される取引であり、顧客にサービスが提供された時点で収益を認識します。工事契約による既設設備のリニューアル工事や新築設備工事は、一定の期間にわたり履行義務を充足する取引であり、履行義務の充足に係る進捗に基づいて収益を認識します。進捗率の見積りは、主として見積総原価に対する発生原価の割合によって算出され、少額かつ短期の工事契約については、完全に履行義務を充足した時点で収益を認識します。

日本空調サービス株式会社の財務諸表に関する注記事項は、2024年度の連結財務諸表において重要な情報を提供しています。注記事項には、連結の範囲、重要な会計方針、収益認識に関する情報、及び関連当事者情報が含まれています。連結子会社は12社であり、重要性が低下したため、前年度に連結から除外された子会社もあります。また、収益認識に関しては、顧客との契約に基づく収益の認識基準が明記されており、履行義務の充足に基づいて収益を認識しています。さらに、継続企業の前提に関する事項については、特に問題は認められず、監査法人による監査も適正に行われています。これにより、財務諸表の透明性と信頼性が確保されています。