株式会社トーモク

株式会社トーモクは、段ボール事業、住宅事業、運輸倉庫事業を展開する企業です。2024年度の売上高は211,526百万円、経常利益は8,614百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は5,308百万円です。自己資本比率は41.5%で、安定した財務基盤を持っています。また、女性従業員比率は19.4%、男性育児休業取得率は106.3%と、ダイバーシティ推進にも力を入れています。経営理念は「品質」「価値」「暮らし」を重視し、環境問題にも配慮した事業展開を行っています。今後は、持続可能な成長を目指し、人的資本の投資や新商品の開発に注力していく方針です。

株式会社トーモクの主要な経営指標は以下の通りです。2024年度の売上高は211,526百万円、経常利益は8,614百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は5,308百万円です。自己資本比率は41.5%、自己資本利益率は6.3%で、安定した財務基盤を示しています。過去5年間の売上高は、2020年度の176,583百万円から2024年度の211,526百万円へと増加しています。特に2022年度には206,007百万円を記録しましたが、2023年度は212,817百万円と最高値を更新しました。株価収益率は8.20倍で、企業の収益性を反映しています。これらの指標は、企業の成長性と安定性を示す重要な要素です。

株式会社トーモクは、段ボール、住宅、運輸倉庫の3つの主要な事業を展開しています。段ボール事業では、段ボールシート、段ボールケース、印刷紙器を製造・販売し、国内外の子会社と連携して事業を行っています。特に、米国のサウスランドボックス社やベトナムのトーモクベトナム社が段ボールの製造を行っています。住宅事業では、スウェーデンの子会社から住宅部材を仕入れ、戸建て住宅の設計・施工・販売を行う㈱スウェーデンハウスと提携しています。また、運輸倉庫事業では、貨物運送や倉庫業務を行い、効率的な物流を提供しています。これらの事業を通じて、持続可能な成長を目指しています。

株式会社トーモクは、1940年12月に北海製函乾燥株式会社として創業しました。1949年には商号を東洋木材企業株式会社に改称し、空缶用外装木箱の製造販売を開始しました。1956年には小樽紙器工場を開設し、段ボール箱の製造を始めました。1971年には商号を株式会社トーモクに改称し、1974年には東京証券取引所第二部に上場しました。1981年には市場第一部に指定され、1984年にはスウェーデンハウス株式会社を設立しました。1990年には米国にサウスランドボックス社を設立し、1991年にはスウェーデンにトーモクヒュースABを設立しました。近年では、2022年に東京証券取引所のプライム市場に移行し、企業の成長を続けています。

株式会社トーモクの2024年度の財務情報は以下の通りです。売上高は211,526百万円、売上原価は176,728百万円で、売上総利益は34,797百万円となっています。営業利益は8,057百万円、経常利益は8,614百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は5,308百万円です。総資産は213,366百万円、純資産は89,203百万円で、自己資本比率は41.5%です。キャッシュ・フローに関しては、営業活動によるキャッシュ・フローは11,116百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは9,286百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは1,049百万円の収入となっています。現金及び現金同等物の期末残高は17,992百万円です。

株式会社トーモクは、「人々にとって大切なものをやさしく包む」を基本コンセプトに、段ボールと住宅事業を通じてお客様の「品質」と「価値」を提供しています。環境問題への配慮を重視し、段ボール製品のリサイクル率の高さや、スウェーデンハウスの高気密性・高断熱性を活かした住宅提供を行っています。経営指標としては、連結で売上高営業利益率5.8%以上、ROE10%以上を目指しています。中期経営計画では、2026年3月期に売上高250,000百万円、営業利益率5.8%を目指し、持続可能な成長を追求しています。また、社員の健康維持や多様な働き方を尊重し、企業価値の向上に努めています。

株式会社トーモクでは、リスク管理を重要視し、様々なリスクに対する対策を講じています。信用リスクについては、営業債権の管理を徹底し、取引先の信用限度額を設定しています。市場リスクに関しては、為替や金利の変動リスクをヘッジするために、デリバティブ取引を活用しています。流動性リスクは、資金繰計画を作成し、手許流動性を維持することで管理しています。また、自然災害や感染症のリスクに対しては、従業員の安否確認体制やバックアップ体制を整備しています。気候変動リスクや法規制に関するリスクも考慮し、持続可能な経営を目指しています。これらのリスク管理体制は、定期的に見直しを行い、必要に応じて改善を図っています。

株式会社トーモクの2024年度の経営成績は以下の通りです。売上高は211,526百万円で、前年度の212,817百万円に比べ1,291百万円の減少となりました。段ボール事業では価格改定により8,026百万円の増収があったものの、住宅事業は販売棟数の減少により8,586百万円の減収、運輸倉庫事業も731百万円の減収となりました。営業利益は8,057百万円で、前年度の7,452百万円に比べ605百万円の増加、経常利益は8,614百万円で7,983百万円から630百万円増加しました。親会社株主に帰属する当期純利益は5,308百万円で、前年度の5,251百万円から1.1%の増加を示しています。全体として、厳しい経済環境の中でも収益性を維持し、成長を続けています。

株式会社トーモクの2024年度末の財政状態は以下の通りです。総資産は213,366百万円で、前年度末比17,987百万円の増加となりました。流動資産は93,759百万円で、現金及び預金や棚卸資産、受取手形、売掛金の増加により10,130百万円増加しました。固定資産は119,606百万円で、投資有価証券や有形固定資産の増加により7,856百万円増加しました。流動負債は66,491百万円で、短期借入金の増加があったものの、1年内返済予定の長期借入金の減少により1,150百万円減少しました。固定負債は124,162百万円で、前年度比9,491百万円の増加です。純資産は89,203百万円で、利益剰余金の増加により8,496百万円増加しました。全体として、安定した財政基盤を維持しています。

株式会社トーモクの2024年度におけるキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。年度末の現金及び現金同等物は17,992百万円で、前年度末比3,109百万円の増加となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは11,116百万円の収入で、主に税金等調整前当期純利益8,705百万円と減価償却費7,757百万円によるものです。支出は棚卸資産の増加3,398百万円、売上債権の増加2,048百万円、法人税等の支払額1,944百万円が主な要因です。投資活動によるキャッシュ・フローは9,286百万円の支出で、主に有形固定資産の取得による支出が7,066百万円です。財務活動によるキャッシュ・フローは1,049百万円の収入で、長期借入れによる収入が21,400百万円、短期借入金の純増額が5,017百万円ですが、長期借入金の返済による支出が23,804百万円となっています。

株式会社トーモクは、サステナビリティを重視し、社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置しています。この委員会は年4回開催され、方針の策定や施策の審議、目標の設定を行い、取締役会に報告します。主要な取組としては、気候変動への対応があり、温室効果ガス排出量の50%削減を2030年目標としています。また、ダイバーシティや人権尊重を重視し、従業員の健康維持・増進にも力を入れています。健康経営優良法人の認定を受け、社員が心身ともに健康であることを目指しています。これらの取組を通じて、企業価値と社会価値の両立を図り、持続的な成長を目指しています。

株式会社トーモクは、事業活動に伴う様々なリスクを認識し、リスク管理に努めています。主なリスクには、需要・市況の変動、調達に関するリスク、為替及び金利変動リスク、自然災害や感染症の拡大リスクがあります。段ボール事業や住宅事業は経済情勢や消費動向に影響を受け、特に住宅事業は政策や規制の変更に敏感です。調達リスクとしては、原材料の価格変動や施工遅延が挙げられ、これに対して調達先の分散や安定調達体制を整備しています。また、為替や金利の変動は業績に影響を及ぼす可能性があり、ヘッジ取引を活用しています。自然災害や感染症のリスクに対しては、従業員の安否確認体制やバックアップ体制を整備し、リスクの最小化に努めています。これらのリスクに対する対応策を講じることで、経営成績への影響を軽減する努力をしています。

株式会社トーモクの2024年度の財政状態は、総資産が213,366百万円で前年度比17,987百万円の増加を示しています。流動資産は93,759百万円、固定資産は119,606百万円で、特に現金及び預金の増加が寄与しました。負債は124,162百万円で、前年度比9,491百万円の増加、純資産は89,203百万円で8,496百万円の増加を記録しました。経営成績では、売上高211,526百万円、営業利益8,057百万円、経常利益8,614百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は5,308百万円です。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローは11,116百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは9,286百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは1,049百万円の収入となっています。全体として、安定した財政基盤と収益性を維持し、持続的な成長を目指しています。

株式会社トーモクは、運転資金の需要を主に商品の仕入れ、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用に充てています。投資資金の需要は、設備投資やM&Aによるものです。資金の流動性と安定的な資金源を確保することを基本方針としており、短期運転資金は自己資金と金融機関からの短期借入を基本としています。設備投資や長期運転資金については、金融機関からの長期借入や社債発行を利用しています。2024年度末の有利子負債残高は72,977百万円、現金及び現金同等物の残高は17,992百万円です。これにより、資金の流動性を維持し、事業運営に必要な資金を確保しています。

株式会社トーモクの経営成績に重要な影響を与える要因は、主に需要・市況の変動、調達に関するリスク、為替及び金利変動リスク、自然災害や感染症の拡大、気候変動のリスクなどです。段ボール事業や住宅事業は経済情勢や消費動向に敏感であり、特に住宅事業は政策や規制の変更に影響を受けます。原材料の価格変動や供給の遅延も経営成績に影響を及ぼす要因です。また、為替相場の変動は外貨建取引に影響し、金利の変動は借入金のコストに影響を与えます。さらに、自然災害や感染症の拡大は生産や物流に重大な支障をきたす可能性があります。これらのリスクに対して、当社は新商品の開発や調達先の分散、危機管理体制の整備を通じてリスクの最小化に努めています。

株式会社トーモクの経営者は、現在の経営環境における課題を認識し、持続可能な成長を目指す方針を掲げています。特に、少子高齢化や労働人口の減少、環境問題への対応が重要な課題とされています。今後は、人的資本の投資を強化し、採用やリテンションの管理、スキル・能力の開発に注力する方針です。また、段ボール事業や住宅事業においては、新商品の開発や市場ニーズに応じた商品拡充を進め、競争力を高めることを目指しています。さらに、サステナビリティに関する取組を強化し、環境負荷の低減や社会的責任を果たす企業としての価値を向上させることを重視しています。これらの方針を通じて、企業価値の向上と持続的な成長を実現することを目指しています。

株式会社トーモクにおいて、経営上の重要な契約等に関する該当事項はありません。これにより、特定の契約が経営成績や財政状態に重大な影響を与えることはないと認識されています。今後も、契約の管理やリスク評価を適切に行い、経営の安定性を確保する方針です。契約に関する情報は、必要に応じて適切に開示し、透明性のある経営を推進していくことが重要です。

株式会社トーモクの2024年度における研究開発活動は、段ボール事業と住宅事業の2つのセグメントに分かれています。段ボール事業では、省資源・省エネルギーで安全性・利便性が高い製品の開発に取り組んでおり、特に「ECowrap（エコラップ）」が世界包装機構主催の「ワールドスターコンテスト2024」で「ワールドスター賞」を受賞しました。この製品は、プラスチック不使用のオール紙製緩衝材で、環境に優しい特徴を持っています。研究開発費は194百万円です。住宅事業では、高い断熱性と高効率設備を活かした快適な住宅作りを目指し、さらなる断熱性向上や薄型・高耐久の太陽光発電の開発を行っています。この事業に係る研究開発費は67百万円です。全体の研究開発費は261百万円で、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化しています。

株式会社トーモクの2024年度の設備の状況は以下の通りです。設備投資は段ボールを中心に10,207百万円を実施し、主な投資は青森工場の移設及び品質向上を目的とした設備更新です。主要な設備の帳簿価額は、館林工場が35,456百万円、千葉紙器工場が1,709百万円、トモプレスト工場が679百万円です。全社の設備の合計帳簿価額は41,649百万円で、建物、機械装置、土地等が含まれています。現在休止中の主要な設備はなく、全ての設備が稼働しています。今後の設備の新設や除却等の計画は特にありませんが、効率的な生産体制を維持するための設備更新は継続して行う方針です。

株式会社トーモクの2024年3月31日現在の株式の状況は以下の通りです。発行済株式総数は19,341,568株で、資本金は13,669百万円、資本準備金は11,284百万円です。自己株式は2,903,409株で、株主数は3,978人です。所有者別の状況では、個人が37.83%、金融機関が29.73%、その他法人が21.77%を占めています。大株主には、政府及び地方公共団体、金融機関、外国法人等が含まれています。株主資本合計は79,858百万円で、自己資本比率は41.5%です。配当政策としては、2024年度の1株当たり配当額は70円で、配当性向は約21.7%となっています。株価は最高2,753円、最低1,407円で、株価収益率は8.20倍です。

株式会社トーモクの配当政策は、将来の安定的な利益確保のために内部留保を充実させることを基本としつつ、株主への利益還元を重視しています。配当は中間配当と期末配当の年2回を基本方針としており、取締役会の決議に基づいて行われます。2024年度は中間配当として1株当たり35円、期末配当も1株当たり35円を実施する予定です。これにより、安定した配当を維持しつつ、内部留保資金を新規事業や製造設備への投資に活用し、企業価値の最大化を目指しています。配当性向は約21.7%で、株主に対する利益還元を充実させることを目指しています。

株式会社トーモクは、経営体制と内部統制システムを整備し、株主をはじめとする全てのステークホルダーに対する責任を果たすことを目指しています。「包む」を基本コンセプトに、透明性、公正性が高く迅速で効率的な経営を実現することがコーポレート・ガバナンスの基本的な考え方です。監査役会設置会社として、取締役会と監査役会を中心に組織され、経営の意思決定の迅速化と業務執行の分離を図っています。取締役会はスリム化され、執行役員制度を導入し、役員の選任や報酬決定に関しては社外役員が中心となる指名委員会と報酬委員会を設置しています。2024年6月の定時株主総会後の経営体制は、社外取締役3名を含む取締役9名、社外監査役3名を含む監査役4名、執行役員20名で構成されています。これにより、経営の透明性と中立性を確保しています。

株式会社トーモクの役員は、男性10名、女性3名で構成されており、女性の比率は23%です。代表取締役社長は中橋光男氏で、1975年に入社し、様々な役職を経て2018年に社長に就任しました。副社長執行役員は廣瀬正二氏で、1975年に入社し、技術部長や館林工場長を歴任しています。取締役は9名で、社外取締役は3名、監査役は4名で、社外監査役も3名含まれています。役員の任期は2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。役員の選任や報酬に関しては、社外役員が中心となる指名委員会と報酬委員会が設置されており、透明性のある運営が行われています。

株式会社トーモクの監査は、社外監査役を含む監査役4名によって実施されています。2024年度には監査役会を7回開催し、各監査役の出席状況は全員が出席した回もあれば、出席回数にばらつきがあります。監査役は取締役会や執行役員会に出席し、業務執行の適正性を確認しています。また、内部監査は監査部と法務・コンプライアンス室が連携して行い、年間監査計画に基づいて各事業所の業務執行の適正性や内部統制の状況を評価しています。会計監査はEY新日本有限責任監査法人が担当し、連結財務諸表が公正妥当な基準に準拠しているかを監査しています。監査役は監査結果を取締役会や監査役会に報告し、必要な改善指示を行う体制が整っています。

株式会社トーモクの役員の報酬等は、取締役（社外取締役を除く）に対して239百万円、監査役（社外監査役を除く）に対して32百万円、社外役員に対して33百万円が支給されています。取締役の報酬は、定額報酬162百万円、役員賞与55百万円、譲渡制限付株式報酬21百万円で構成されています。監査役の報酬は、定額報酬26百万円、役員賞与6百万円です。報酬の限度額は、取締役が年額360百万円、監査役が年額60百万円と定められています。また、譲渡制限付株式に関する報酬は、年額80百万円以内とされています。報酬の決定は、社外取締役を委員長とする報酬委員会の答申を基に取締役会で行われ、透明性と客観性が確保されています。

株式会社トーモクの2024年3月31日現在の株式の保有状況は以下の通りです。発行済株式総数は19,341,568株で、自己保有株式は2,903,000株（15.00%）です。議決権のある株式は16,283,100株で、議決権の数は162,831個です。単元未満株式は79,968株で、これには自己保有株式が9株含まれています。株主数は3,978人で、個人株主が大半を占めています。所有者別の状況では、金融機関が29.73%、その他法人が21.77%、個人が37.83%を占めています。自己株式は、株主名簿記載上の株式数であり、実保有残高は2,903,009株です。これにより、安定した株主構成を維持し、企業の成長を支える基盤を形成しています。

株式会社トーモクの2024年度の連結財務諸表は以下の通りです。連結貸借対照表では、総資産が213,366百万円で、流動資産は93,759百万円、固定資産は119,606百万円です。流動資産の内訳には、現金及び預金が18,125百万円、受取手形及び売掛金が31,222百万円、販売用不動産が16,060百万円などがあります。負債の部では、流動負債が66,491百万円、固定負債が124,162百万円で、自己資本比率は41.5%です。連結損益計算書では、売上高が211,526百万円、営業利益が8,057百万円、経常利益が8,614百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が5,308百万円です。連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが11,116百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが9,286百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが1,049百万円の収入となっています。これらの情報は、企業の財政状態や経営成績を示す重要な指標です 。

株式会社トーモクの2024年度におけるセグメント情報は以下の通りです。報告セグメントは「段ボール」、「住宅」、「運輸倉庫」の3つで構成されています。2024年度の販売実績は、段ボールが117,965百万円（前年同期比107.3%）、住宅が54,051百万円（前年同期比86.3%）、運輸倉庫が39,509百万円（前年同期比98.2%）で、合計211,526百万円（前年同期比99.4%）となっています。セグメント利益は、段ボールが7,649百万円、住宅が259百万円、運輸倉庫が1,117百万円で、合計9,026百万円です。セグメント資産は、段ボールが133,406百万円、住宅が39,692百万円、運輸倉庫が31,377百万円で、合計204,477百万円となっています。これらの情報は、各セグメントの業績を把握するための重要な指標です。

株式会社トーモクの連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。資産、負債、収益及び費用の報告額には、重要な見積り及び仮定が用いられています。特に、キャッシュ・フローの見積りは、予算及び中期経営計画を補正した計画値を基にしており、将来の市場成長率の仮定が含まれています。これらの見積りには経営者の主観的な判断が伴い、監査法人はこれを監査上の主要な検討事項としています。具体的には、割引前将来キャッシュ・フローの予測期間や市場成長率の仮定について、過去の実績と比較し、外部機関からの情報との整合性を確認しています。これにより、将来の変動リスクを考慮した感応度分析も実施されています。これらの見積り及び仮定は、実際の結果と異なる可能性があるため、注意が必要です。

株式会社トーモクの金融商品に関する状況は以下の通りです。金融商品は、必要な事業資金を金融機関からの借入で調達し、一時的な余資は安全性の高い金融資産で運用しています。デリバティブ取引は実需に基づくもので、投機的な取引は行わない方針です。2024年3月31日現在、時価で計上している金融商品は、株式が9,235百万円で、すべてレベル1に分類されています。また、満期保有目的の債券は4百万円、長期貸付金は109百万円です。営業債権は顧客の信用リスクに晒されており、外貨建債務は為替の変動リスクに対してヘッジ取引を利用しています。借入金は主に設備投資に係るもので、金利の変動リスクに対してもデリバティブ取引を用いてヘッジしています。これにより、金融商品のリスク管理体制を強化しています。

株式会社トーモクのリース取引に関する状況は以下の通りです。リース取引は主に設備の賃貸に関連しており、オペレーティングリースとファイナンスリースの2種類があります。オペレーティングリースは、短期間の設備利用を目的としており、賃貸料は当期の費用として計上されています。ファイナンスリースは、資産の所有権が移転する形態で、リース資産として貸借対照表に計上され、減価償却が行われます。2024年度のリース取引においては、オペレーティングリースの賃貸料が約1,200百万円、ファイナンスリースのリース資産は約3,500百万円となっています。リース契約は、契約期間や賃貸料の見直しが定期的に行われ、リース資産の管理と評価が適切に実施されています。これにより、資産の効率的な利用とコスト管理が図られています。

株式会社トーモクの有価証券に関する状況は以下の通りです。2024年3月31日現在、連結貸借対照表に計上されている有価証券及び投資有価証券は、満期保有目的の債券が4百万円、その他有価証券が9,235百万円です。これにより、資産計は9,350百万円となっています。その他有価証券の内訳には、上場株式が含まれ、時価は9,235百万円で、すべてレベル1に分類されています。長期貸付金は109百万円で、時価は107百万円です。前年度と比較すると、満期保有目的の債券は55百万円から4百万円に減少し、その他有価証券は7,108百万円から9,235百万円に増加しています。これにより、資産の流動性が向上し、安定した財務基盤を維持しています。

株式会社トーモクの収益認識に関する方針は、顧客との契約に基づいて収益を認識することにあります。商品及び製品の販売においては、顧客に製品を引き渡した時点で収益を認識します。国内販売では、出荷時点で顧客に支配が移転するため、出荷時に収益を認識します。また、代理人としての販売の場合、他の当事者から受け取る額から支払う額を控除した純額を収益として認識します。住宅事業の工事契約では、履行義務の進捗度に基づき収益を認識し、進捗の見積りはインプット法で算定します。短期間の工事契約については、引渡時点で収益を認識します。これらの収益認識基準は、企業会計基準第29号及びその適用指針に基づいています 。

株式会社トーモクの財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の理解を深めるための重要な情報を提供しています。注記事項には、収益認識に関する詳細、退職給付に係る負債及び年金資産の調整表、リース取引の状況、金融商品に関する情報が含まれています。特に、退職給付に関しては、積立型制度と非積立型制度の負債の期首残高と期末残高の調整が示されており、年金資産の運用状況も記載されています。また、収益認識に関する注記では、顧客との契約から生じる収益の金額が明示されており、売上高の計上基準が説明されています。これらの注記事項は、投資家や利害関係者が企業の財務状況を正確に把握するために不可欠な情報です。