シグマ光機株式会社

シグマ光機株式会社は、1977年に設立され、「光産業を通じ、社会に貢献します」という理念のもと、光学製品の総合メーカーとして事業を展開しています。2023年の売上高は112億1千3百万円で、前年より1億5千4百万円減少しました。主な事業は光学基本機器、自動応用製品、光学素子・薄膜製品であり、特に自動応用製品は好調に推移しました。2023年の当期純利益は1,321,109千円で、株主資本は13,679,370千円に達しています。また、現金及び現金同等物の期末残高は39億4百万円で、有利子負債は5億8百万円です。企業は、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化し、全てのステークホルダーの期待に応える企業を目指しています。

シグマ光機株式会社の主要な経営指標は、過去5年間での推移が示されています。2023年の売上高は94億5千4百万円で、前年から1.4%減少しました。経常利益は13億4千9百万円、当期純利益は6億8千7百万円で、いずれも前年同期比で大幅に減少しています。自己資本比率は76.9%から80.3%に改善し、安定した財務基盤を維持しています。1株当たり純資産額は1,931.52円、1株当たり当期純利益は186.54円です。配当性向は22.5%で、株主への還元も行っています。従業員数は367人で、企業の成長を支える人材を確保しています。これらの指標は、企業の収益性や安定性を示す重要なデータです。

シグマ光機株式会社は、光学基本機器、自動応用製品、光学素子・薄膜製品を中心に事業を展開しています。具体的には、光学要素部品としてステージやホルダー、光学システム製品として光学モジュールやレーザプロセシングシステムを開発・製造・販売しています。特に、レーザ関連技術や光産業において基礎研究から応用研究まで幅広く対応し、精密光学部品や光学機器の需要に応えています。また、特注製品の受注生産体制を整え、顧客のニーズに応じたオリジナルの光学システム製品の提供も行っています。全国に販売網を持ち、ウェブサイトやカタログを通じて多様な製品を提供しています。

シグマ光機株式会社は、1977年4月に埼玉県日高市に設立され、資本金2,000千円でレーザ用光学機器の製造・販売を開始しました。1982年には新本社・工場を建設し移転し、1983年から自動位置決め装置の製造・販売を開始しました。1984年には初の総合カタログを発行し、無店舗販売を開始しました。1986年には東京営業所を開設し、1989年には能登工場を設立しました。1990年には本社を日高工場に移転し、1992年には大阪営業所を開設しました。1993年には金沢技術センターを開設し、同年に上海に子会社を設立しました。これらの沿革を通じて、シグマ光機は光学技術の発展に寄与し続けています。

シグマ光機株式会社の2024年5月31日現在の財務情報は以下の通りです。総資産は209億4千5百万円で、前年から1.5%増加しました。流動資産は125億3千4百万円、固定資産は84億1千万円です。負債は合計で38億2千8百万円で、流動負債は27億6千9百万円、固定負債は10億3千7百万円です。株主資本は178億4千2百万円で、自己資本比率は80.3%に達しています。2023年度の売上高は112億1千3百万円、経常利益は13億4千9百万円、当期純利益は6億8千7百万円でした。1株当たり純資産は1,983.01円、1株当たり当期純利益は88.04円です。配当性向は47.7%で、株主への還元も行っています。

シグマ光機株式会社は、「光産業を通じ、社会に貢献します」という経営理念のもと、光技術を活用して社会課題に取り組むことを目指しています。2022年7月1日には「コーポレートガバナンス基本方針」を定め、経営の透明性と健全性を確保するための体制を構築しました。具体的には、株主の権利を尊重し、様々なステークホルダーとの適切な協働関係を築くことを重視しています。また、業務執行の監督機能を強化し、経営の客観性を向上させるために社外取締役を活用しています。さらに、サステナビリティ経営を推進し、環境、社会、企業統治（ESG）の観点を取り入れた企業活動を行うことで、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

シグマ光機株式会社は、リスク管理体制の構築と維持を重視しています。経営会議の下に、代表取締役社長を委員長とする危機管理委員会とコンプライアンス委員会を設置し、四半期ごとに事業リスクの抽出・評価・モニタリングを行っています。信用リスクについては、営業部が主要取引先の状況を定期的にモニタリングし、財務状況の悪化による回収懸念を早期に把握しています。市場リスクは、為替変動リスクに対して先物為替予約を利用してヘッジし、流動性リスクは資金繰計画を作成・更新することで管理しています。また、各部門がリスクを認識し、管理部門を中心に組織横断的な対応を図っています。これにより、事業活動を通じてリスクの予防と極小化を目指しています。

シグマ光機株式会社の2023年度の経営成績は、売上高112億1千3百万円で前年同期比1.4%減少しました。営業利益は11億7千8百万円で、前年同期比21.7%減少し、経常利益は13億4千9百万円で20.2%減少しました。親会社株主に帰属する当期純利益は6億8千7百万円で、前年同期比54.0%の大幅な減少となりました。この減少は、能登工場の地震による特別損失や、半導体業界の需要減少が影響しています。要素部品事業は軟調に推移した一方、自動応用製品は好調でした。システム製品事業は、電子部品・半導体業界向けの製品が堅調に推移し、売上高は前年同期比19.4%増の20億8千8百万円となりました。

シグマ光機株式会社の財政状態は、2023年度末において流動資産が125億3千4百万円で前年同期比5.4%減少しました。これは、現金及び預金が4億7千2百万円、商品及び製品が1億4千1百万円、売掛金が1億1千2百万円それぞれ減少したことによるものです。一方、固定資産は84億1千万円で13.9%増加し、技術センター新工場棟の完成や能登工場新工場棟の竣工が寄与しました。総資産は209億4千5百万円で1.5%増加しました。負債は38億2百万円で11.6%減少し、流動負債は27億6千9百万円、固定負債は10億3千3百万円です。純資産は171億4千2百万円で5.0%増加し、自己資本比率は81.4%に達しています。これにより、安定した財政基盤を維持しています。

シグマ光機株式会社の2023年度のキャッシュ・フローの状況は、連結ベースで現金及び現金同等物の期末残高が39億4百万円となり、前年同期比で4億2千6百万円減少しました。営業活動によるキャッシュ・フローは14億1千万円で、前年同期比43.5%増加しました。これは、税金等調整前当期純利益が9億7千9百万円、減価償却費が3億8千7百万円、棚卸資産の減少が3億3千4百万円などによるものです。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは14億5千8百万円の支出で、主に有形・無形固定資産の取得による支出が12億8千1百万円でした。財務活動によるキャッシュ・フローは6億1千8百万円の支出で、配当金の支払額が3億6百万円、長期借入金の返済による支出が2億9千2百万円などが影響しました。

シグマ光機株式会社は、「光産業を通じ、社会に貢献します」という経営理念のもと、光技術を活用して社会課題や環境課題に取り組んでいます。具体的には、「光ソリューション・カンパニー」として、持続可能な社会価値を創造することを目指し、「サステナビリティ基本方針」と「シグマ光機行動規範」を定めています。これに基づき、適切かつ誠実な企業活動を推進し、社会課題の解決に貢献しています。また、サステナビリティ経営を推進するために、経営会議の下にサステナビリティ委員会を設置し、気候変動や環境課題に関する対応方針を討議・実行しています。これらの取り組みを通じて、企業価値の向上とすべてのステークホルダーの期待に応える経営を行っています。

シグマ光機株式会社が認識している主な事業リスクは以下の通りです。まず、価格競争に関わるリスクとして、国内外の競合他社との間で価格競争が激化する可能性があり、急激な価格下落が業績に影響を与える恐れがあります。また、海外事業においては、政情や経済の変動、法律規制の変更、テロなどのリスクが存在し、これらが業績に重要な影響を与える可能性があります。知的財産権に関しては、他社からの侵害を受けるリスクや、逆に他社の権利を侵害する可能性もあります。製造物責任に関しては、品質管理を徹底しているものの、重大な瑕疵が発生した場合、損害賠償や信頼の低下が懸念されます。さらに、情報漏洩や人材の確保に関するリスクもあり、特に少子高齢化による人手不足が影響を及ぼす可能性があります。自然災害による影響も考慮されており、これらのリスクに対して適切な対策を講じています。

シグマ光機株式会社の2023年度の経営成績は、世界経済の不透明感が強まる中で、売上高112億1千3百万円、営業利益11億7千8百万円、経常利益13億4千9百万円、当期純利益6億8千7百万円となり、いずれも前年同期比で減少しました。特に、能登半島地震による影響が大きく、工場の一時的な稼働停止や特別損失が発生しました。財政状態は、総資産209億4千5百万円、負債38億2百万円、純資産171億4千2百万円で、自己資本比率は81.4%に達しています。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが14億1千万円、投資活動によるキャッシュ・フローが14億5千8百万円の支出となり、現金及び現金同等物の期末残高は39億4百万円となりました。これらの結果を踏まえ、経営者は今後の事業環境の変化に柔軟に対応し、持続可能な成長を目指す方針を示しています。

シグマ光機株式会社の資本の財源は、主に自己資金によって賄われていますが、必要に応じて金融機関からの借入も行っています。資金需要は部材仕入、外注加工費、人件費、販売費、一般管理費、設備投資、ソフトウェア投資など多岐にわたります。2023年度末の現金及び現金同等物の期末残高は39億4百万円で、有利子負債は5億8百万円となっています。資金調達は安定的かつ低利を前提に行われ、将来の金融情勢の変化を考慮した調達が実施されています。流動性リスクについては、経理部門が資金繰計画を作成・更新し、必要な手許流動性を維持することで管理しています。これにより、支払期日に支払を実行できなくなるリスクを軽減しています。

シグマ光機株式会社の経営成績に重要な影響を与える要因は多岐にわたります。まず、価格競争の激化が挙げられます。国内外の競合他社との価格競争が進む中、急激な価格下落が業績に影響を及ぼす可能性があります。また、原材料や部品の調達価格の高騰もリスク要因であり、これが利益率に直接的な影響を与えることがあります。さらに、海外事業における政情や経済の変動、法律規制の変更なども業績に影響を与える要因です。知的財産権の侵害や製造物責任に関するリスクも無視できません。特に、製品の品質に重大な瑕疵が発生した場合、損害賠償や信頼の低下が業績に影響を与える可能性があります。これらの要因を総合的に管理し、持続的な成長を目指すことが求められています。

シグマ光機株式会社の経営者は、現在の経営環境の不透明さや競争の激化を認識し、持続可能な成長を目指すための方針を明確にしています。特に、光技術の革新を通じて市場のニーズに応えることが重要であると考えています。今後は、大学や研究機関との連携を強化し、最先端の技術を取り入れた高付加価値製品の開発を推進します。また、営業・マーケティングの強化を図り、国内外の展示会への出展やオンラインでの情報発信を通じて、ブランド認知度の向上を目指します。さらに、経営基盤の強化のためにITシステムや生産設備の導入を進め、生産性の向上とコスト削減を図ります。人材育成にも力を入れ、次世代を担う優秀な人材の確保と育成を進める方針です。これらの取り組みを通じて、すべてのステークホルダーの期待に応え、持続可能な社会に貢献する企業を目指します。

シグマ光機株式会社において、経営上の重要な契約等に関する特記事項はありません。これにより、特定の契約が経営成績や財政状態に重大な影響を与える可能性は低いと考えられます。企業は、顧客との契約に基づく取引を通じて収益を上げており、これらの契約は通常の営業活動の一環として管理されています。契約の内容は、要素部品事業やシステム製品事業における製品の製造・販売に関連しており、顧客からの前受金を含む契約負債が存在しますが、特に重要な契約は報告されていません。

シグマ光機株式会社の研究開発活動は、主に技術本部が担当し、要素部品事業とシステム製品事業に分かれています。2023年度の研究開発費は、要素部品事業204百万円、システム製品事業134百万円となっています。要素部品事業では、強磁場などの特殊環境ニーズに応じた高機能な非磁性コンポーネントの生産技術開発に取り組み、超電導マグネットを使用する核融合炉向けの製品開発を進めています。また、自動応用製品では、次世代通信モジュールのファイバーアライメント技術の拡充を行い、幅広いアライメントシステムの販売に繋げています。システム製品事業では、生体顕微鏡の製品化や高性能照明レンズの開発を進め、バイオイメージング研究分野への拡販を図っています。さらに、ロボティクス技術とAIを融合した光学素子の表面欠陥検査装置の開発も行い、医療機器関連装置の開発にも注力しています。

シグマ光機株式会社の2023年度の設備投資は1,121百万円で、主な投資内容は以下の通りです。能登工場の生産能力増強を目的とした増築建設費317百万円、OptoSigma Corporationの販売体制及び生産体制の拡充を目的とした新社屋改修費465百万円、技術センターの新棟建設費158百万円です。主要な設備の状況として、本社・日高工場の帳簿価額は2,031,274千円、能登工場は680,935千円、技術センターは845,222千円となっています。設備の除却や売却は行われておらず、安定した生産体制を維持しています。これにより、要素部品事業及びシステム製品事業における新製品の開発・製造能力の向上が期待されています。

シグマ光機株式会社の株式の状況は、2024年5月31日現在、発行済株式総数は7,552,628株で、自己株式は470,450株となっています。発行可能株式総数は32,000,000株です。2023年度の配当金は、1株当たり42円で、配当性向は47.7%です。株主資本は14,044,035千円で、自己資本比率は80.3%に達しています。株価は、最高1,748円、最低1,399円で、株価収益率は17.61倍です。株主の状況としては、主要な株主は法人及び個人が含まれ、議決権は発行済株式に基づいて行使されます。企業は、株主還元を重視し、安定した配当政策を維持しています。

シグマ光機株式会社の配当政策は、株主への利益配分を基本方針とし、長期的な企業体質の強化と成長投資を考慮したものです。配当性向は連結・単体ベースで30%を目標としており、業績低迷時でも安定した配当を確保するよう努めています。配当は中間配当と期末配当の年2回行われ、取締役会が決定機関となります。2024年5月期の期末配当金は21円で、中間配当金21円と合わせた年間配当金は1株当たり42円となります。これにより、株主への長期的な利益還元を図る方針を示しています。

シグマ光機株式会社は、経営の透明性と健全性を確保するために、2022年7月1日付で「コーポレートガバナンス基本方針」を定めています。この方針に基づき、株主の権利を尊重し、平等性を確保することを重視しています。また、株主や投資家、顧客、取引先、社会、従業員など、様々なステークホルダーとの適切な協働関係を構築することを目指しています。取締役会には社外取締役を活用し、業務執行の監督機能を強化しています。さらに、適切な情報開示を行い、株主との建設的な対話を通じて経営の透明性を高める努力をしています。これにより、持続的な成長と企業価値の向上を図り、すべてのステークホルダーに対する責任を果たす経営を実現しています。

シグマ光機株式会社の役員は、男性8名、女性2名の計10名で構成されており、女性の比率は20.0%です。代表取締役社長は近藤洋介氏で、1991年に入社し、2014年から社長を務めています。取締役には、管理本部長兼経理部長の石井康之氏や、社外取締役として松尾祐美子氏（弁護士）、セットジイヨン氏（大学教授）などが含まれています。社外取締役は4名、社外監査役は3名で、社外役員は独立性を重視して選任されています。社外取締役の中には、浜松ホトニクス株式会社の社員や税理士が含まれ、財務や企業法務に関する知見を有しています。取締役会は年間18回開催され、経営基本方針や内部統制システムの整備など重要な事項が議論されています。

シグマ光機株式会社の監査は、常勤監査役1名と非常勤監査役2名の計3名によって実施されています。監査役は取締役会や重要な会議に出席し、監査方針や監査計画に基づいて業務執行状況を監査しています。2023年度には監査役会を14回開催し、各監査役の出席状況は上野健司氏が14回出席、南雲幸一氏が14回出席、熊﨑美杉氏が13回出席しました。監査役は、経営戦略の意思決定や業務執行の監視を行い、会計監査人とも定期的に会合を持ち、監査の実施状況や結果の報告を受けています。また、内部監査は独立した業務監査部門である内部監査室によって実施され、法令順守や内部統制の有効性を定期的に検証しています。これにより、企業の透明性と信頼性を確保する体制が整えられています。

シグマ光機株式会社の役員の報酬は、固定報酬と業績連動報酬から構成されています。2024年5月期の役員の区分ごとの基本報酬の総額は、取締役（社外取締役を除く）で70,030千円、監査役で16,500千円となっています。業績連動報酬は、事業年度ごとの業績向上に対する貢献意欲を高めるため、個別営業利益を基に算定され、2024年5月期の役員賞与は、当期個別営業利益実績に対する支給率が約1.92%となっています。役員退職慰労金制度は2014年に廃止され、在籍期間に応じた退職慰労金が支給されることになっています。報酬の決定は、社外取締役を含む取締役会で審議・検討の上で行われ、業績指標に基づく報酬体系が採用されています。

シグマ光機株式会社の株式の保有状況は、2024年5月31日現在、発行済株式総数は7,552,628株で、自己株式は470,450株となっています。自己株式は発行済株式総数の約6.22%を占めています。株主の構成は、法人及び個人が含まれ、主要な株主には金融機関や投資ファンドが名を連ねています。株式の保有状況は、企業の資本政策や配当政策に影響を与える要因となっており、株主還元を重視した経営が行われています。また、自己株式の取得については、特に株主総会や取締役会の決議による取得は行われていないことが確認されています。

シグマ光機株式会社の経理の状況は、与信管理規程に基づき、営業債権について営業部が主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高を管理しています。これにより、財務状況の悪化等による回収懸念を早期に把握し、軽減を図っています。満期保有目的の債券については、発行体の格付けが高いもののみを対象としているため、信用リスクは僅少です。また、市場リスクに関しては、有価証券及び投資有価証券の時価や発行体の財務状況を定期的に把握し、外貨建ての営業債務に係る為替変動リスクについては先物為替予約を利用してヘッジしています。流動性リスクは、各部署からの報告に基づき経理部門が資金繰計画を作成・更新し、必要な手許流動性を維持することで管理されています。

シグマ光機株式会社の連結財務諸表は、2024年5月31日現在のデータに基づいて作成されています。連結貸借対照表では、流動資産が12,534,182千円、固定資産が84,141,000千円で、総資産は209,451,000千円となっています。連結損益計算書では、売上高が11,213,162千円、営業利益が1,178,502千円、経常利益が1,349,032千円、当期純利益が687,223千円です。連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが1,195,475千円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローが618,501千円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローが112,919千円の減少となっています。これらのデータは、企業の財務状況を把握する上で重要な指標となります。

シグマ光機株式会社の報告セグメントは「要素部品事業」と「システム製品事業」の2つに分かれています。2023年度の外部顧客への売上高は、要素部品事業が9,677,661千円、システム製品事業が1,689,871千円で、合計11,367,532千円となっています。セグメント利益は、要素部品事業が2,024,961千円、システム製品事業が64,947千円で、合計2,089,908千円です。セグメント資産は、要素部品事業が13,120,554千円、システム製品事業が2,108,019千円で、合計15,228,573千円となっています。調整額は、セグメント間取引消去や全社費用を含み、最終的な連結財務諸表に反映されています。これにより、各事業の業績を明確に把握し、経営資源の配分を最適化することが可能となっています。

シグマ光機株式会社の連結財務諸表は、日本において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。財務諸表の作成にあたっては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定が用いられています。特に重要な会計上の見積りには、棚卸資産の評価が含まれ、収益性の低下に基づく簿価切下げが行われています。具体的には、過去の売価実績や受注状況に基づいて見積もった正味売却価額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額を切り下げる処理が行われます。また、棚卸資産の回転期間や滞留期間に応じて、規則的に帳簿価額を見直すこともあります。これらの見積りは、経済情勢の変化や販売計画の見直しにより、将来的に追加の損失が発生する可能性があります。

シグマ光機株式会社は、金融商品に関する取組方針として、事業遂行上の設備投資等に必要な資金を主に自己資金で賄い、銀行等金融機関からの借入も行っています。また、一時的な余資は安全性の高い金融資産で運用し、投機的な取引は行わない方針です。デリバティブ取引は為替の変動リスクをヘッジするために限定され、社内規程に基づいて実施されています。金融商品の内容としては、営業債権（受取手形、売掛金、電子記録債権）が顧客の信用リスクに晒されており、海外向け営業債権は円建取引で為替リスクを回避しています。有価証券は主に満期保有目的の債券や公社債投資信託で、市場価格の変動リスクにさらされています。長期借入金やリース債務は短期運転資金や設備投資資金の調達を目的としており、金利変動リスクを回避するために固定金利での借入が行われています。

シグマ光機株式会社のリース取引は、ファイナンス・リース取引とオペレーティング・リース取引に分かれています。2023年度のファイナンス・リース取引に係る資産及び債務の額は236,170千円からゼロに減少しました。リース資産は要素部品事業における生産設備（機械装置及び運搬具）であり、減価償却は自己所有の固定資産に適用する方法と同一です。オペレーティング・リース取引においては、解約不能のものに係る未経過リース料が1年内で171,881千円、1年超で665,289千円となっています。これにより、リース取引は企業の資金調達手段として重要な役割を果たしており、安定した運営を支えています。

シグマ光機株式会社の有価証券関係について、2024年5月31日現在の状況は以下の通りです。投資有価証券は、上場株式及び投資信託が相場価格を用いて評価され、活発な市場で取引されているため、時価はレベル1に分類されています。新株予約権は非上場株式に係るもので、金額的重要性が小さいため帳簿価格をもって時価としており、レベル3に分類されています。2024年度のその他有価証券の連結貸借対照表計上額は、株式が382,407千円、投資信託が50,234千円で、合計433,165千円となっています。前年度と比較して、株式の評価額は増加しており、全体的に安定した資産状況を示しています。

シグマ光機株式会社では、顧客との契約から生じる収益を、商品または製品を顧客に引き渡した時点で認識しています。要素部品事業においては、レーザ用精密光学部品の製造及び販売を行い、システム製品事業では光学機器・装置の製造及び販売を行っています。これらの取引においては、顧客が支配を獲得し、履行義務を充足したと判断される時点で収益を認識します。取引の対価は、商品または製品の引き渡し後概ね1年以内に受領され、重要な変動対価や金融要素は含まれていません。また、設置作業を必要としない商品については、出荷時に収益を認識しています。2023年度の顧客との契約から生じる収益は、要素部品事業で9,677,661千円、システム製品事業で1,689,871千円となり、合計で11,367,532千円の外部顧客への売上高を記録しました。

シグマ光機株式会社の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項が含まれています。連結の範囲に関しては、連結子会社が4社あり、主要な連結子会社にはOptoSigma Corporation、上海西格瑪光机有限公司、OptoSigma Europe S.A.S.、OptoSigma Southeast Asia Pte. Ltd.が含まれます。また、持分法適用の関連会社は2社で、LMS㈱とタックコート㈱が該当します。連結子会社の決算日は、上海西格瑪光机有限公司が12月末日、他の3社が3月末日となっており、連結財務諸表作成にあたっては仮決算に基づく財務諸表を使用しています。会計方針に関する事項としては、有価証券の評価基準や評価方法が明記されており、満期保有目的の債券は償却原価法で評価されています。