澤藤電機株式会社

澤藤電機株式会社は、主に電装品、発電機、冷蔵庫を製造・販売する企業です。2024年3月期の売上高は267億42百万円で、前期比で25億97百万円減少しました。営業利益は2億56百万円で、前年よりも増加しています。資本金は1,080百万円、発行済株式総数は4,322千株です。総資産は267億31百万円、純資産は137億16百万円に達しています。主要顧客には日野自動車株式会社（売上高7,120百万円）や本田技研工業株式会社（売上高5,275百万円）が含まれています。また、自己資本比率は46.1%で、安定した財務基盤を持っています。企業は「チャレンジ2030」という中長期経営計画を策定し、持続可能な成長を目指しています。

澤藤電機株式会社の主要な経営指標は以下の通りです。2024年3月期の売上高は267億42百万円で、経常利益は2億56百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は5億17百万円です。過去5年間の売上高は、2020年3月期が299億95百万円、2021年3月期が266億55百万円、2022年3月期が287億61百万円、2023年3月期が293億40百万円でした。自己資本比率は2024年3月期で50.5%に達し、安定した財務基盤を示しています。また、1株当たり純資産額は3,130.30円、1株当たり当期純利益は120.04円です。これらの指標は、企業の成長性や収益性を示す重要なデータとなっています。

澤藤電機株式会社は、主に電装品、発電機、冷蔵庫の製造・販売を行っています。電装品事業では、トラックやバス用のスタータ、オルタネータ、ハイブリッド・電気自動車用モータなどを開発・製造し、主要顧客には日野自動車や本田技研工業があります。発電機事業では、自社ブランド「ELEMAX」を展開し、可搬式発動発電機を中心に販売しています。冷蔵庫事業では、ポータブル冷蔵庫「ENGEL」を提供し、特にオーストラリア市場での展開に力を入れています。子会社3社と共に、国内外での事業戦略を推進し、持続可能な成長を目指しています。

澤藤電機株式会社は、1919年5月に東京都豊島区雑司ケ谷で澤藤忠蔵によって設立されました。当初は自動車用始動電動機（スタータ）や充電機（オルタネータ）の修理を行っていました。1934年には澤藤電機株式会社に改称し、資本金を30万円に増資、農工用及び小型船舶用マグネトの製造販売を開始しました。1949年には東京証券取引所第一部に上場し、1956年には冷蔵庫用スイングモータの製造販売を開始しました。1962年にはスイングモータを利用した小型電気冷蔵庫「エンゲル」の製造販売を開始し、以降も事業を拡大しています。2008年には本社を群馬県太田市に移転し、2019年にはハイブリッドトラック用モータの製造販売を開始しました。現在も持続可能な成長を目指し、事業を展開しています。

澤藤電機株式会社の2024年3月期の財務情報は以下の通りです。売上高は267億42百万円、営業利益は2億56百万円、経常利益は2億56百万円、当期純利益は5億17百万円です。総資産は267億31百万円、純資産は137億16百万円で、自己資本比率は50.5%です。資本金は1,080百万円、発行済株式総数は4,322千株です。過去5年間の売上高は、2020年3月期が299億95百万円、2021年3月期が266億55百万円、2022年3月期が287億61百万円、2023年3月期が293億40百万円でした。これらの指標は、企業の財務健全性や成長性を示す重要なデータとなっています。

澤藤電機株式会社の経営方針は、「良い商品を造り、企業としての社会的責任を果たし、関係する全ての人に栄を与える」ことを基本理念としています。中長期経営計画「チャレンジ2030」を策定し、エネルギー変換技術の進化を目指し、環境改善に貢献する電動システムのグローバル展開を推進しています。社員が安心してチャレンジできる企業基盤を整え、環境戦略と財務戦略の二つの柱で事業ポートフォリオを変革し、持続可能な企業を目指します。また、人的資本とガバナンスを強化し、従業員の能力向上を図るための環境づくりにも注力しています。2030年には連結営業利益率を8%に伸ばす目標を掲げています。

澤藤電機株式会社は、全社レベルのリスク管理体制を整備しています。内部統制・コンプライアンス・リスク管理委員会を設置し、年に1回リスクアセスメントを実施しています。信用リスクについては、主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、回収懸念を早期に把握する体制を整えています。また、市場リスクに対しては、外貨建ての営業債権に対して先物為替予約を利用してヘッジを行っています。流動性リスクについては、資金繰計画を作成し、手許流動性の維持を図ることで管理しています。これにより、企業の安定性を確保し、リスク発生時の適切な対処を行うことを目指しています。

澤藤電機株式会社の2024年3月期の経営成績は、売上高267億42百万円（前期比25億97百万円減、8.9%減）となりました。これは主に電装品事業と発電機事業の販売減少が影響しています。経常利益は7億89百万円で、前年より3億16百万円の増益を記録しました。親会社株主に帰属する当期純利益は5億17百万円で、前年より2億32百万円の増益です。セグメント別では、電装品事業の売上高は156億67百万円（2.6%増）、発電機事業は61億51百万円（30.0%減）、冷蔵庫事業は47億62百万円（7.1%減）となっています。全体として、各事業の販売強化や原価低減活動が功を奏し、利益面では改善が見られました。

澤藤電機株式会社の2024年3月期におけるキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。現金及び現金同等物の期末残高は15億79百万円で、前期比4億9百万円増加しました。営業活動によるキャッシュ・フローは11億32百万円で、前期比9億83百万円の増加です。これは、税金等調整前当期純利益7億89百万円の計上や売上債権の減少6億65百万円が寄与しています。投資活動によるキャッシュ・フローは△12億20百万円で、主に固定資産の取得による支出が影響しています。財務活動によるキャッシュ・フローは4億60百万円で、短期借入金の増加が要因です。これらの結果、企業は安定したキャッシュ・フローを維持しつつ、投資活動にも注力しています。

澤藤電機株式会社は、カーボンニュートラルや電動化の動きが加速する中で、持続可能な企業を目指しています。中長期経営計画「チャレンジ2030」を策定し、安心してチャレンジできる企業基盤を整え、環境戦略と財務戦略の二つの柱で事業ポートフォリオを変革します。具体的には、人的資本とガバナンスの強化を図り、多様な社員が健康で自己実現できる環境を整えます。また、エネルギー変換技術を進化させ、環境改善に貢献する電動システムのグローバル展開を目指します。2030年には連結営業利益率を8%に伸ばし、社会課題解決に貢献する企業としての役割を果たすことを目指しています。

澤藤電機株式会社は、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクを認識し、適切な対策を講じています。主なリスクには以下のものがあります。まず、市場動向の変化に伴うリスクがあり、自動車産業や機械産業の需要減少が影響を及ぼす可能性があります。次に、資材調達に伴うリスクとして、銅や半導体などの原材料価格の高騰や供給不足が挙げられます。また、製品欠陥によるリスクもあり、品質問題が発生した場合、経営成績に影響を与える可能性があります。自然災害や事故によるリスクも存在し、突発的な事象が生じた場合、製造活動が中断される恐れがあります。さらに、為替変動や地政学的リスクも考慮されており、これらのリスクに対しては、リスクヘッジや管理体制を強化しています。

澤藤電機株式会社の経営者は、2024年3月期の財政状態及び経営成績について以下のように分析しています。売上高は267億42百万円で、前期比25億97百万円減（8.9%減）となりました。これは主に電装品事業と発電機事業の販売減少が影響していますが、親会社株主に帰属する当期純利益は5億17百万円で、前年より2億32百万円の増益を記録しました。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが11億32百万円で、前期比9億83百万円の増加を示しています。資金の流動性については、運転資金の需要が主に材料の仕入れや製造費、販売費に関連しており、設備投資や子会社株式の取得に対する資金需要もあります。経営者は、健全な財務体質を維持しつつ、今後の事業成長を確保するための資金調達が可能であると考えています。

澤藤電機株式会社の資本の財源及び資金の流動性について、運転資金の主な需要は材料の仕入れ、製造費、販売費、一般管理費などの営業費用に関連しています。投資資金の需要は、設備投資や子会社株式の取得によるものです。株主還元については、財務の健全性を考慮しつつ、配当政策に基づいて実施しています。資金調達は主に営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とし、内部資金または金融機関からの借入を基本としています。2024年3月31日現在、短期借入金の残高は38億円で、運転資金は短期借入金で調達し、大規模な投資には固定金利の長期借入金を利用しています。これにより、健全な財務体質を維持しつつ、事業成長を確保するための資金調達が可能であると考えています。

澤藤電機株式会社の経営成績に重要な影響を与える要因は、主に市場動向、資材調達、製品品質、自然災害、為替変動、地政学的リスクなどです。市場動向の変化により、自動車産業や機械産業の需要が減少すると、売上高に直接的な影響を及ぼします。また、銅や半導体などの原材料価格の高騰や供給不足も、製品コストに影響を与え、利益率を圧迫する要因となります。製品品質に関しては、欠陥が発生した場合、顧客からの信頼を失い、売上に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、自然災害や事故による生産中断もリスク要因です。為替変動は、海外事業の拡大に伴い、収益に影響を与える可能性があり、地政学的リスクも無視できません。これらの要因を総合的に管理し、経営成績の安定を図ることが求められています。

澤藤電機株式会社の経営者は、急速に変化する事業環境に対して、長期的視野に立った経営計画が不可欠であると認識しています。特に、カーボンニュートラルや電動化の動きが加速する中で、2030年に向けた中長期経営計画「チャレンジ2030」を策定しました。この計画では、企業基盤を整え、環境戦略と財務戦略の二つの柱で事業ポートフォリオを変革し、社会課題解決に貢献する企業を目指しています。経営者は、社員一人ひとりの意識と行動を変え、全社員の総力を結集して社会に貢献できる企業であり続けることを強調しています。また、持続可能な成長を実現するために、強固な企業基盤の構築とコア技術を活かした環境対応商品を推進し、2030年には連結営業利益率を8%に伸ばす目標を掲げています。

澤藤電機株式会社において、経営上の重要な契約等に関する事項は特に存在しないとされています。これにより、特定の契約が経営成績や財政状態に重大な影響を与える可能性は低いと考えられます。企業は、日常的な取引や契約においては、通常の商取引に基づく契約を締結しており、特別な契約が経営において重要な役割を果たすことはないと認識しています。今後も、安定した経営を維持するために、契約管理を徹底し、リスクを最小限に抑える方針を継続していくことが求められます。

澤藤電機株式会社は、多様化する市場ニーズに適合した競争力のある商品を企画・開発するため、絶え間ない努力を重ねています。2024年3月期の研究開発費は825百万円で、以下の3つの事業に分かれています。電装品事業では、商用車のハイブリッド及び電気自動車用の高効率なモータ等の開発に516百万円を投資しています。発電機事業では、環境負荷を低減する製品改良に61百万円を投入し、冷蔵庫事業では、車載用や特殊用途冷蔵庫の高機能化に247百万円を費やしています。これらの取り組みを通じて、環境改善や省エネルギーに貢献する製品の開発を進めています。

澤藤電機株式会社の設備の状況について、2024年3月期においては、主に新田工場の合理化・維持更新のために1,134百万円の設備投資を実施しました。この投資は新製品対応設備や開発試験評価用設備に重点を置いています。重要な設備の除却や売却は行われていません。主要な設備としては、群馬県太田市にある本社・新田工場で、電装品、発電機、冷蔵庫の製造設備が含まれ、帳簿価額は合計で2,813百万円に達しています。今後の設備投資計画としては、2024年4月から2025年3月にかけて、冷蔵庫製造設備に231百万円、発電機及びその他の製造設備に275百万円の投資を予定しており、自己資金及び借入金で資金調達を行う計画です。

澤藤電機株式会社の株式の状況について、2024年3月31日現在、発行済株式総数は4,322,000株で、1単元は100株です。資本金は1,080百万円で、自己株式は7,162株保有しています。主要な株主には日野自動車株式会社（所有株式数1,307千株、30.29%）、株式会社デンソー（400千株、9.27%）、本田技研工業株式会社（260千株、6.03%）が含まれています。株主数は4,203人で、個人株主が大半を占めています。2024年の配当は1株当たり32円で、配当性向は約37.1%です。株式の流動性を確保するため、東京証券取引所のスタンダード市場に上場しており、安定した株主還元を目指しています。

澤藤電機株式会社の配当政策は、株主への利益還元を重視し、業績や経営環境、長期事業計画、企業体質強化のための内部留保を総合的に勘案して決定されます。基本方針として、中間と期末の年2回、剰余金の配当を行うことが定められています。期末配当は株主総会で決議され、中間配当は取締役会で決定されます。2024年の期末配当は1株あたり32円とされ、配当金の総額は138百万円です。また、毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨が定款に定められています。これにより、安定した株主還元を目指しています。

澤藤電機株式会社は、経営の透明性向上と法令遵守を重視し、コーポレート・ガバナンスの充実を図っています。監査役制度を採用し、取締役会、監査役、監査役会、会計監査人を設置しています。取締役会は経営の意思決定と監督機能を担い、業務執行機能との役割分担を明確にしています。2018年には執行役員制度を導入し、経営機能と執行機能の強化を図っています。また、全従業員に対して「企業倫理綱領」を徹底し、コンプライアンスの強化に努めています。これにより、経営環境の変化に迅速に対応できる組織体制を構築し、企業価値の向上を目指しています。

澤藤電機株式会社の役員の状況について、2024年3月31日現在、取締役は男性10名、女性1名の計11名で構成されています。取締役会は年12回開催され、経営の基本方針や重要事項について審議・決議しています。代表取締役社長の井上雅央氏は、1982年にトヨタ自動車に入社し、2021年に当社の社長に就任しました。常勤監査役は1名、社外監査役は2名で、監査役会は年13回開催されています。監査役の出席状況は、常勤監査役の菊地伸二氏が全13回出席、社外監査役の中野靖氏が8回出席、竹内克彦氏が9回出席しています。社外役員は、日野自動車株式会社の執行職を務める者が多く、企業のガバナンス強化に寄与しています。

澤藤電機株式会社の監査の状況について、監査役会は常勤監査役1名と社外監査役2名から構成され、取締役の職務執行や本社及び主要事業所の業務、財政状況を監査しています。監査役会は年13回開催され、常勤監査役の菊地伸二氏は全ての会議に出席し、社外監査役の中野靖氏は8回、竹内克彦氏は9回出席しています。内部監査部は専任3名、兼任1名で構成され、業務の適法性や効率性について監査を行い、内部統制の向上を図っています。また、会計監査はPwC Japan有限責任監査法人が担当し、31年間の継続監査を行っています。監査法人は、財務諸表が一般に公正妥当と認められる基準に準拠していると認めています。

澤藤電機株式会社の役員の報酬は、月額報酬、賞与、退職慰労金で構成されています。月額報酬は業績連動ではなく、職責を反映したもので、毎月支給されます。賞与は業績に基づき、連結営業利益や親会社株主に帰属する当期純利益、各役員の貢献度を考慮して年1回支給されます。退職慰労金は在任中の功労に対するもので、退任時に支給されます。2024年の役員報酬の総額は226百万円で、取締役が199百万円、監査役が27百万円です。取締役の報酬は取締役会決議に基づき、監査役の報酬は監査役の協議により決定されます。また、独立社外取締役を含む役員報酬案検討委員会が設置され、報酬案の審議が行われています。

澤藤電機株式会社の株式の保有状況について、2024年3月31日現在、発行済株式総数は4,322,000株で、自己株式は7,162株保有しています。株主数は4,203人で、個人株主が大半を占めています。主要な株主には日野自動車株式会社（所有株式数1,307千株、30.29%）、株式会社デンソー（400千株、9.27%）、本田技研工業株式会社（260千株、6.03%）が含まれています。株式の所有割合は、個人株主が38.14%、法人株主が61.86%を占めており、特に金融機関や法人が多くの株式を保有しています。これにより、企業の安定性と株主還元の観点から、株式の流動性を確保しています。

澤藤電機株式会社の経理の状況について、2024年3月31日現在、連結財務諸表は一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されています。連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書が含まれ、全ての重要な点において適正に表示されています。監査法人による監査も行われており、監査意見は「適正」であるとされています。経理部門は、業務執行における透明性を確保し、内部統制システムの整備・運用状況を定期的に見直しています。また、重要な会計上の見積りや仮定についても、適切に管理されており、財務報告の信頼性を高めています。

澤藤電機株式会社の連結財務諸表は、2024年3月31日現在の財政状態及び2023年4月1日から2024年3月31日までの経営成績を示しています。連結貸借対照表では、流動資産が14,052百万円、固定資産が12,678百万円で、総資産は26,731百万円です。連結損益計算書では、売上高が26,742百万円、営業利益が563百万円、当期純利益が517百万円となっています。また、連結包括利益計算書では、当期純利益に加え、その他の包括利益が2,799百万円で、包括利益は3,329百万円に達しています。これらの財務諸表は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されており、PwC Japan有限責任監査法人による監査を受けています。

澤藤電機株式会社のセグメント情報は、主に「電装品」、「発電機」、「冷蔵庫」の3つの報告セグメントに分かれています。2024年3月期の外部顧客への売上高は、電装品が15,667百万円、発電機が6,151百万円、冷蔵庫が4,762百万円で、合計26,742百万円となりました。セグメント利益は、電装品が1,919百万円、発電機が△137百万円、冷蔵庫が765百万円で、全体のセグメント利益は2,560百万円です。セグメント資産は、電装品が9,788百万円、発電機が2,555百万円、冷蔵庫が3,792百万円で、合計16,283百万円です。これにより、各セグメントの業績を把握し、経営資源の配分を最適化するための重要なデータが提供されています。

澤藤電機株式会社の重要な会計方針及び見積りに用いた仮定について、主に繰延税金資産の回収可能性に関する会計上の見積りが挙げられます。2024年3月31日現在、繰延税金資産は583百万円で、過去の実績や現状の経営環境を考慮し、将来の売上高や各費用の見積もりに基づいて算定されています。特に、将来の合理的な見積可能期間の一時差異等加減算前課税所得を見積もる際には、過去の実績や経営戦略、受注見込みを考慮しています。これらの見積りは不確実性が高く、経営者の主観的な判断を伴うため、将来の実績と乖離した場合には、翌事業年度の財務諸表に影響を与える可能性があります。会計方針の変更は特にありません。

澤藤電機株式会社の金融商品関係について、2024年3月31日現在、連結貸借対照表に計上されている金融商品は、主に投資有価証券として株式が含まれています。時価は5,788百万円で、全てレベル1の時価に分類され、活発な市場で取引される上場株式の相場価格を用いて評価されています。金融商品に対する取組方針として、資金運用は短期的な預金等に限定し、借入金は運転資金及び設備投資資金に使用されています。信用リスクについては、主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、外貨建ての営業債権に対しては為替予約を行うことでリスクを軽減しています。また、流動性リスクの管理には、資金繰計画を作成し、手許流動性の維持を図っています。

澤藤電機株式会社のリース取引関係について、2024年3月31日現在、ファイナンス・リース取引は該当事項がありません。オペレーティング・リース取引に関しては、解約不能のものに係る未経過リース料が計上されています。具体的には、1年内の未経過リース料は59百万円、1年超のものは92百万円で、合計151百万円となっています。これらのリース取引は、主に設備の使用に関連しており、経営資源の効率的な活用を図るために行われています。リース取引に関する会計処理は、適切に行われており、財務諸表においても透明性が確保されています。

澤藤電機株式会社の有価証券関係について、2024年3月31日現在、連結貸借対照表に計上されている投資有価証券は、その他有価証券として5,788百万円で評価されています。これらの有価証券は、主に上場株式であり、活発な市場で取引されているため、その時価はレベル1の時価に分類されています。非上場株式については、連結貸借対照表計上額が1百万円となっています。金融商品の時価は、観察可能な市場価格を基に算定されており、定期的に時価の把握が行われています。また、投資有価証券の取得原価は3,603百万円で、時価が取得原価を上回るものが多く、評価差額金は3,250百万円に達しています。これにより、企業の資産状況が健全であることが示されています。

澤藤電機株式会社の収益認識関係について、顧客との契約から生じる収益は、主に電装品、発電機、冷蔵庫の各製品の製造・販売に基づいています。国内販売では、出荷時点で顧客が製品に対する支配を獲得するため、出荷時点で収益を認識しています。海外販売についても、製品の引渡し時点で顧客が支配を獲得し、履行義務が充足されると判断されるため、引渡し時点で収益を認識します。2024年3月期の外部顧客への売上高は、電装品が14,183百万円、発電機が4,878百万円、冷蔵庫が232百万円で、合計19,456百万円となっています。これにより、収益認識の基準が明確に定められ、適切な会計処理が行われています。

澤藤電機株式会社の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な情報を提供しています。注記事項には、連結の範囲、持分法の適用、連結子会社の事業年度、会計方針に関する事項が含まれています。具体的には、連結子会社は3社であり、エンゲル・ディストリビューション社及びサワフジ エレクトリック タイランド株式会社の決算日は12月31日です。また、繰延税金資産の回収可能性に関する重要な会計上の見積りが記載されており、これに基づく金額は583百万円です。これらの注記事項は、財務諸表の透明性を高め、投資家や利害関係者に対して企業の財務状況を正確に伝える役割を果たしています。