株式会社いなげや

株式会社いなげやは、東京都に本社を置く小売業者で、スーパーマーケットを中心に事業を展開しています。2024年3月期の売上高は250,594百万円、経常利益は2,892百万円、当期純利益は497百万円でした。資本金は8,981百万円で、発行済株式総数は52,381,447株です。自己資本比率は53.5%で、1株当たり純資産額は1,181.55円です。従業員数は2,623人で、地域社会との共栄を目指し、安心・安全な商品とサービスを提供しています。また、持続可能な環境負荷の軽減にも取り組んでおり、法令遵守と透明性の高い事業活動を推進しています。

株式会社いなげやの主要な経営指標は以下の通りです。2024年3月期の売上高は250,594百万円で、前期比5.2%の増収となりました。経常利益は2,892百万円、当期純利益は497百万円で、前年の当期純損失から回復しました。資本金は8,981百万円、発行済株式総数は52,381,447株です。自己資本比率は53.5%で、1株当たり純資産額は1,181.55円です。過去5年間の売上高は、2020年3月期192,986百万円から2024年3月期の250,594百万円へと増加しています。経常利益も同様に、2020年3月期の1,304百万円から2024年3月期の2,892百万円に成長しています。これらの指標は、企業の安定した成長を示しています。

株式会社いなげやは、スーパーマーケットおよびドラッグストア事業を中心に、小売業を展開しています。主な事業は、生鮮食品や加工食品、日用雑貨の販売を行うスーパーマーケット事業と、医薬品や化粧品、食品を扱うドラッグストア事業です。さらに、小売支援事業として、デイリー食品や惣菜の製造・販売を行う株式会社サンフードジャパン、店舗の企画・設計・管理を行う株式会社サビアコーポレーション、障がい者雇用を推進する株式会社いなげやウィング、農産物の栽培を行う株式会社いなげやドリームファームなど、5社の連結子会社を通じて多角的な事業展開をしています。これにより、地域社会に貢献し、顧客に安心・安全な商品を提供することを目指しています。

株式会社いなげやは、1948年に個人商店稲毛屋の暖簾を継承し、食料品販売業としてスタートしました。1956年には東京都下初のスーパーマーケットを開設し、1959年からスーパーマーケットチェーンの展開を開始しました。1978年には東京証券取引所市場第二部に上場し、1984年には市場第一部に指定され、社名を「株式会社いなげや」に変更しました。2000年には創業100周年を迎え、2004年にイオン株式会社と業務提携を結びました。2010年には創業110周年を記念して「すこやけくの森」を開設し、障がい者雇用を推進する特例子会社を設立しました。近年では、ドラッグストア事業の拡大や、地域貢献を目指した取り組みを進めています。

株式会社いなげやの2024年3月期の財務情報は以下の通りです。資産合計は1,023億20百万円で、前期比48億69百万円の増加です。流動資産は441億19百万円、固定資産は581億52百万円です。負債合計は463億4百万円で、流動負債が344億90百万円、固定負債が118億14百万円です。純資産は560億16百万円で、自己資本比率は53.5%です。営業収益は261,486百万円、売上高は250,594百万円、営業利益は2,931百万円、当期純利益は497百万円です。キャッシュ・フローは営業活動による収入が63億41百万円、投資活動による支出が32億1百万円、財務活動による支出が35億93百万円でした。これらの指標は、企業の健全な財務状況を示しています。

株式会社いなげやの経営方針は「お客様第一主義」に基づいており、グループ社是や経営理念を通じて、地域社会に貢献することを目指しています。具体的には、事業競争力の創造、地域社会との共栄、パートナーシップの推進を重視しています。また、従業員の育成にも力を入れており、個々の成長を促す環境を整えています。特に、障がい者雇用の促進やダイバーシティの推進に取り組んでおり、法定障害者雇用率を超える3.7%を達成しています。持続可能な経営を実現するために、環境負荷の軽減やガバナンス体制の強化にも注力しています。これにより、地域のお役立ち業としての存在意義を果たし、持続的な成長を目指しています。

株式会社いなげやでは、リスク管理を強化するために「リスク管理委員会」を設置し、リスクの把握・分析・評価を行っています。信用リスクについては、主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、回収懸念の早期把握を図っています。市場リスクに関しては、投資有価証券の市場価格の変動リスクを管理し、四半期ごとに取締役会で時価の報告を行っています。また、流動性リスクに対しては、キャッシュ・マネジメント・システム（CMS）を採用し、月次で資金繰り計画を作成して管理しています。さらに、個人情報の漏洩や法令遵守に関するリスクにも対応し、全社的な取り組みを実施しています。これにより、企業の健全な運営を維持し、リスクの未然防止に努めています。

株式会社いなげやの2024年3月期の経営成績は、営業収益が2,614億86百万円で、前年同期比5.2%の増収を達成しました。営業総利益は806億42百万円（同4.8%増）、営業利益は29億31百万円（同54.3%増）となり、経常利益は28億92百万円（同32.4%増）でした。親会社株主に帰属する当期純利益は4億97百万円で、前年の21億5百万円の損失から回復しました。スーパーマーケット事業では、既存店客数が前期比3.0%増加し、売上高は2,039億25百万円（同5.4%増）を記録しました。ドラッグストア事業も461億96百万円（同5.8%増）と成長しましたが、水道光熱費の増加によりセグメント利益は減少しました。全体として、経営成績は回復基調にあり、今後の成長が期待されています。

株式会社いなげやの2024年3月期の財政状態は以下の通りです。資産合計は1,023億20百万円で、前期比48億69百万円の増加です。流動資産は441億19百万円（前期比25億16百万円増）、固定資産は581億52百万円（前期比23億64百万円増）となりました。負債合計は463億4百万円で、前期比38億33百万円の増加です。流動負債は344億90百万円（前期比44億95百万円増）、固定負債は118億14百万円（前期比6億61百万円減）です。純資産は560億16百万円で、前期比10億35百万円の増加を示しています。自己資本比率は53.5%で、安定した財政基盤を維持しています。これらの指標は、企業の健全な財政状態を示しています。

株式会社いなげやの2024年3月期におけるキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。営業活動によるキャッシュ・フローは63億41百万円で、前年同期比18億20百万円の増加を示しました。これは、減価償却費31億70百万円や仕入債務の増加が寄与した一方で、売上債権の増加が影響しました。投資活動によるキャッシュ・フローは32億1百万円の支出で、主に有形固定資産の取得によるものでした。財務活動によるキャッシュ・フローは35億93百万円の支出で、長期借入金の返済や配当金の支払いが主な要因です。期末の現金及び現金同等物の残高は200億82百万円で、前期比4億53百万円の減少となりました。これらの情報は、企業の資金流動性や財務健全性を示す重要な指標です。

株式会社いなげやは、企業の社会的責任を果たすために「地域のお役立ち業」としてのビジョンを掲げ、サステナビリティに積極的に取り組んでいます。2020年7月に「SDGs推進委員会」を設立し、SDGsの達成に向けた課題設定と政策実行を行っています。2021年6月には「サステナビリティ推進室」を新設し、2022年3月には「サステナビリティ方針」を策定しました。特定した6つのマテリアリティ（重要課題）には、事業競争力の創造、地域社会との共栄、パートナーシップの推進、未来に繋がる人財の育成、持続的な環境負担の軽減、強固なガバナンス体制の構築が含まれます。これにより、社会課題の解決と企業価値の向上を両立させ、持続的な成長を目指しています。また、環境負荷軽減や健康経営の推進にも取り組んでおり、地域社会への貢献を重視しています。

株式会社いなげやが直面する主なリスクには、以下のようなものがあります。まず、経営環境におけるリスクとして、国内人口減少や異業種との競争が激化しており、これにより売上や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、食品の安全性に関するリスクもあり、食中毒や商品の信頼性を損なう事件が発生した場合、業績や財政状態に悪影響を及ぼす恐れがあります。さらに、システムトラブルや自然災害によるリスクも存在し、これらが業務に支障をきたす可能性があります。燃料費の高騰や人材の確保・育成に関するリスクもあり、特に人材獲得競争が激化する中で、十分な採用が行えない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対して、適切な管理体制を整え、リスク低減に努めています。

株式会社いなげやの2024年3月期における財政状態は、資産合計が1,023億20百万円で前期比48億69百万円の増加を示しました。流動資産は441億19百万円、固定資産は581億52百万円です。負債合計は463億4百万円で、流動負債が344億90百万円、固定負債が118億14百万円です。純資産は560億16百万円で、自己資本比率は53.5%です。経営成績は、売上高が250,594百万円、経常利益が28億92百万円、当期純利益は4億97百万円で、前年の損失から回復しました。キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが63億41百万円、投資活動による支出が32億1百万円、財務活動による支出が35億93百万円でした。これらの結果、企業は安定した財政基盤を維持しつつ、持続的な成長を目指しています。

株式会社いなげやの資本の財源は、主にスーパーマーケット事業およびドラッグストア事業からの売上代金によって構成されています。売上代金の多くは現金回収されますが、商品仕入に伴う支払いは掛払いが行われるため、入出金のタイミングにずれが生じ、手許資金が発生します。しかし、仕入代金や人件費、銀行借入の返済、設備投資費用などの支払いを手許資金だけで賄うことは難しく、追加の資金確保が必要です。資金確保には、キャッシュ・マネジメント・システム（CMS）を活用し、グループ内での資金の融通を図っています。また、必要に応じて銀行借入も利用しています。設備投資は経営戦略や加重平均資本コスト（WACC）を考慮して選定され、重要な投資案件が発生した場合には銀行借入を活用することもあります。株主還元は安定配当を基本方針として実施しています。

株式会社いなげやの経営成績に重要な影響を与える要因は、主に経営環境、競争状況、消費者動向、及びコスト構造に関連しています。スーパーマーケット業界は、国内人口減少や異業種との競争が激化しており、これが売上や業績に直接的な影響を及ぼす可能性があります。また、景気や個人消費の動向、消費税法の改正、異常気象なども業績に影響を与える要因です。特に、冷夏や長雨などの異常気象は、季節商品に対する需要に影響を及ぼし、業績にマイナスの影響を与えることがあります。さらに、食品の安全性に関するリスクやシステムトラブル、自然災害なども、業務の継続性や顧客の信頼に影響を与える要因として重要です。これらの要因を適切に管理し、リスクを低減することが、持続的な成長に向けた鍵となります。

株式会社いなげやの経営者は、現在の経営環境における競争の激化や消費者ニーズの変化を深く認識しています。特に、人口減少や異業種との競争が業績に与える影響を重視し、持続可能な成長を実現するための戦略を策定しています。今後の方針としては、地域社会との共生を図りながら、事業競争力の強化を目指すことが挙げられます。また、サステナビリティの推進を重要視し、環境負荷の軽減や人材育成に力を入れています。具体的には、SDGsの達成に向けた取り組みを強化し、地域貢献を通じて企業価値の向上を図る方針です。これにより、顧客満足と従業員満足を追求し、持続可能な企業としての地位を確立することを目指しています。

株式会社いなげやは、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社（U.S.M.H）との間で、2024年4月18日に株式交換契約を締結しました。この契約により、U.S.M.Hが完全親会社となり、いなげやは完全子会社となります。また、同日、U.S.M.H、株式会社マルエツ、株式会社カスミ、マックスバリュ関東株式会社、及びイオン株式会社との間で経営統合契約も締結されました。この経営統合は、2024年11月30日を効力発生日として実施される予定です。さらに、ウエルシアホールディングス株式会社との間で、株式会社ウェルパークの全株式を譲渡する株式譲渡契約も締結しています。これらの契約は、企業の成長戦略や市場競争力の強化に寄与する重要な要素となります。

株式会社いなげやは、持続可能な成長を目指し、研究開発活動においても積極的に取り組んでいます。特に、環境負荷の軽減を重要な課題として位置付け、2006年に策定した環境方針に基づき、気候変動への対応や資源の効率的な利用を進めています。また、事業活動を通じての社会課題の解決を目指し、重点課題を起点とした新たなビジネスモデルの創出にも注力しています。具体的には、サステナビリティ推進の一環として、エネルギー効率の良い店舗運営や、再生可能エネルギーの導入を進めています。さらに、従業員の育成にも力を入れ、2021年には「すこやけく創造塾」を設立し、未来を創造する人財の育成を目指しています。これらの取り組みを通じて、地域社会との共生を図り、企業価値の向上を図っています。

株式会社いなげやは、2024年3月31日現在、連結キャッシュ・フローベースで約43億円の設備投資を行いました。スーパーマーケット事業では「練馬中村南店」を新設し、16店舗の改装を実施しました。ドラッグストア事業では「東村山富士見町3丁目店」を新設し、23店舗の改装を行いました。主要な設備の状況として、東京都調布市の調布仙川店は帳簿価額4,100百万円、埼玉県松伏町の松伏店は1,180百万円、神奈川県横浜市の横浜星川駅前店は1,888百万円となっています。全体として、設備の維持・更新を通じて、顧客サービスの向上と効率的な運営を目指しています。今後も新設や改装を計画しており、地域に密着した店舗展開を進めていく方針です。

株式会社いなげやの株式の状況は、2024年3月31日現在、発行済株式総数は52,381,447株で、資本金は8,981百万円です。自己株式は27,120株で、議決権所有割合は0.00%となっています。株主構成は、ウエルシアホールディングスが84.21%の議決権を保有し、イオンが15.79%を保有しています。2024年3月期の1株当たり純資産額は1,181.55円、1株当たり当期純利益は10.73円です。また、配当政策としては、1株当たり配当額は15.00円で、配当性向は49.09%となっています。これらの情報は、企業の株主還元や資本政策に関する重要な指標を示しています。

株式会社いなげやは、株主への利益還元を経営の重要政策の一つと位置付けています。配当政策の基本方針として、連結業績の状況や将来の事業展開、収益力の向上、財務体質の強化のための内部留保を総合的に考慮し、安定した配当を継続することを目指しています。具体的には、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行う方針で、期末配当は株主総会で決議され、中間配当は取締役会で決議されます。2023年の配当金は、6月22日の定時株主総会で348百万円（1株当たり7.5円）、11月14日の取締役会で348百万円（同じく7.5円）と決定されました。これにより、株主への安定した還元を図っています。

株式会社いなげやは、コーポレート・ガバナンスの強化を重要視しており、経営理念として「すこやけくの実現」と「商人道の実践」を掲げています。経営監視体制を充実させるため、監査役会設置会社として、取締役会を通じて経営の透明性を確保しています。取締役会は、代表取締役社長が議長を務め、社内外の取締役や監査役が連携して経営チェック機能を強化しています。また、適時適切な情報開示を進め、ステークホルダーとの信頼関係を構築することを目指しています。さらに、サステナビリティ推進委員会を設置し、地域社会への貢献や環境負荷の軽減に向けた取り組みを推進しています。これにより、企業価値の向上と持続可能な成長を図っています。

株式会社いなげやの役員は、取締役9名、監査役4名で構成されています。取締役には、常務取締役の島本和彦氏（1961年生）、取締役の菅谷誠氏（1969年生）、守屋正人氏（1966年生）などが含まれ、各々が豊富な経験を持っています。島本氏は1981年に入社し、様々な役職を経て現在の常務取締役に就任しています。監査役には、社外監査役の山本雅一氏、篠崎正巳氏、牧野宏司氏が含まれ、独立性を保ちながら監査業務を行っています。社外取締役には大谷秀一氏と石田八重子氏が選任されており、経営の監督に貢献しています。役員の任期は、2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2025年3月期に係る定時株主総会終結の時までとなっています。

株式会社いなげやの監査体制は、社内監査役1名と社外監査役3名で構成される監査役会によって運営されています。監査役は、取締役会や経営会議などの重要な会議に出席し、業務執行の状況を客観的に監視しています。また、監査役は店舗監査を行い、業務全般にわたるモニタリングを実施しています。監査役と会計監査人との関係では、四半期レビューや年度末の会計監査報告に関する説明を受け、定期的に打ち合わせを行い、監査の実効性を高めています。内部監査部門との連携も強化されており、内部監査の結果は監査役に報告され、相互の情報共有が図られています。これにより、監査の実効性と効率性の向上が図られています。

株式会社いなげやの役員報酬は、取締役、監査役、社外取締役に分かれており、2024年3月期の報酬等の総額は以下の通りです。取締役（社外取締役を除く）の報酬等の総額は61百万円で、基本報酬が48百万円、短期業績連動報酬が8百万円、中長期業績連動報酬が4百万円です。監査役（社外監査役を除く）は15百万円、社外取締役は14百万円、社外監査役は25百万円となっています。役員報酬は、基本報酬50%、短期業績連動報酬40%、中長期業績連動報酬10%の構成比率で設計されています。役員報酬の決定プロセスは、取締役会の諮問機関として設置された指名報酬委員会によって透明性と公正性が確保されています。これにより、業績に応じた報酬体系が維持されています。

株式会社いなげやの株式の保有状況は、2024年3月31日現在、発行済株式総数は52,381,447株です。自己株式は5,947,100株で、発行済株式総数に対する割合は11.35%です。大株主には、イオン株式会社が23,586千株（50.80%）、日本マスタートラスト信託銀行が1,972千株（4.25%）、若木会持株会が1,216千株（2.62%）を保有しています。役員向け株式報酬制度および従業員向け株式インセンティブ制度において、信託財産として保有する当社株式は84,956株（議決権の数849個）です。これにより、株主構成は多様化しており、企業の安定性を高める要因となっています。

株式会社いなげやの経理の状況は、2024年3月期において連結財務諸表を基にした透明性の高い経理体制が整備されています。連結貸借対照表では、資産合計が1,023億20百万円、負債合計が463億4百万円、純資産が560億16百万円となっており、自己資本比率は53.5%です。連結損益計算書では、売上高が250,594百万円、経常利益が28億92百万円、当期純利益が4億97百万円を記録しました。キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが63億41百万円、投資活動による支出が32億1百万円、財務活動による支出が35億93百万円となっています。これらの情報は、企業の財務状況を正確に反映しており、経営判断に必要な基礎データを提供しています。

株式会社いなげやの連結財務諸表は、2024年3月31日現在の財務状況を示しています。連結貸借対照表では、資産合計が1,023億20百万円、流動資産が441億19百万円、固定資産が581億52百万円となっています。負債合計は463億4百万円で、流動負債が344億90百万円、固定負債が118億14百万円です。純資産は560億16百万円で、自己資本比率は53.5%です。連結損益計算書では、売上高が250,594百万円、経常利益が28億92百万円、当期純利益が4億97百万円を記録しました。連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが63億41百万円、投資活動による支出が32億1百万円、財務活動による支出が35億93百万円となっています。これらの情報は、企業の財務状況を正確に反映しており、経営判断に必要な基礎データを提供しています。

株式会社いなげやのセグメント情報は、2024年3月期において以下のように報告されています。主な報告セグメントは「スーパーマーケット事業」、「ドラッグストア事業」、「小売支援事業」の3つです。スーパーマーケット事業の外部顧客への売上高は203,925百万円、セグメント利益は2,037百万円でした。ドラッグストア事業では、外部顧客への売上高が46,196百万円、セグメント利益は589百万円です。小売支援事業の外部顧客への売上高は471百万円、セグメント利益は320百万円となっています。全体の売上高は250,594百万円で、セグメント利益は2,931百万円です。セグメント資産は114,194百万円で、調整額を考慮すると102,320百万円となります。これらの情報は、各事業の業績を把握するための重要な指標となります。

株式会社いなげやの連結財務諸表は、日本の一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。重要な会計方針は、経理の状況に関する注記事項に記載されています。将来に関する予想や見積りは過去の経験に基づいて判断されますが、不確実性やリスクを含むため、実際の結果が異なる可能性があります。特に、固定資産の減損処理や繰延税金資産の計上が重要な会計上の見積りとして挙げられます。固定資産の減損処理では、店舗の営業活動から生じる損益や市場価格の変動を考慮し、減損の兆候を判定します。繰延税金資産については、将来の利益計画に基づく課税所得の確保が前提となっており、見積りの条件が変更されると、資産の減額や税金費用の計上が必要になる可能性があります。

株式会社いなげやの金融商品に関する状況は、2024年3月31日現在、主に設備投資計画に基づいて資金を調達しています。必要な資金は主に銀行借入や社債発行によって賄われ、一時的な余資は短期的かつ安全性の高い金融資産に限定して運用されています。営業債権である売掛金は顧客の信用リスクに晒されていますが、ほとんどが短期間で決済されます。有価証券は主に余資運用のための金銭信託や信託受益権であり、短期間で決済されるものです。投資有価証券は取引先企業との業務に関連する株式で、市場価格の変動リスクがあります。長期借入金及び社債は主に設備投資に係る資金調達を目的としており、返済日は最長で5年です。金融商品に係るリスク管理体制として、信用リスクや市場リスク、流動性リスクの管理が行われています。

株式会社いなげやのリース取引に関する状況は、主にファイナンス・リース取引とオペレーティング・リース取引に分かれています。ファイナンス・リース取引では、店舗設備、コンピューター、厨房設備などの有形固定資産がリース資産として計上されており、減価償却は連結財務諸表作成のための重要な会計方針に基づいて行われています。オペレーティング・リース取引においては、解約不能のものに係る未経過リース料が計上されており、2024年3月31日現在、1年内の未経過リース料は2,140百万円、1年超は18,425百万円で、合計20,565百万円となっています。これにより、リース取引は企業の資産運用やコスト管理において重要な役割を果たしています。

株式会社いなげやの有価証券関係の状況は、2024年3月31日現在、主に投資有価証券とその他有価証券に分類されます。投資有価証券は、取引先企業や金融機関との業務に関連する株式であり、時価は10,272百万円です。その他有価証券は、主に余資運用のための金銭信託や信託受益権で、時価は8,600百万円です。これらの有価証券は、流動性を考慮し、短期間で決済されるものが多く、資金運用の効率化を図っています。また、差入保証金は、店舗オーナーに対する保証金であり、信用リスクに晒されています。全体として、これらの有価証券は企業の資金運用やリスク管理において重要な役割を果たしています。

株式会社いなげやの収益認識に関する方針は、主にスーパーマーケット事業及びドラッグストア事業に基づいています。顧客との契約から生じる収益は、商品の販売によるものであり、顧客に商品を引渡した時点で収益を認識します。商品の対価は、引渡しから概ね1ヶ月以内に受領されます。また、営業収入には、仕入先に代わり店舗へ商品供給を行うことによる配送代行収入や、消化仕入に係る手数料収入、不動産賃貸収入が含まれ、これらはサービス提供時点で収益を認識します。さらに、顧客に付与したポイントは履行義務として識別され、ポイントが使用された時点で収益を認識します。契約負債は、顧客が商品販売時に使用したポイントに関連し、期首残高は2,553百万円、期末残高は2,524百万円です。

株式会社いなげやの財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な情報を提供しています。注記事項には、会計方針、重要な会計上の見積り、セグメント情報、関連当事者情報、及び収益認識に関する詳細が含まれています。特に、収益認識に関しては、顧客との契約から生じる収益は、商品を顧客に引渡した時点で認識されることが明記されています。また、固定資産の減損損失や退職給付引当金に関する見積りも重要な要素として記載されています。これにより、投資家や利害関係者は企業の財務状況をより正確に理解することができます。