株式会社魚力

株式会社魚力は、主に小売、飲食、卸売の3つの事業セグメントを展開しています。2023年度の売上高は33,743,324千円で、経常利益は1,996,969千円、当期純利益は1,353,514千円でした。資本金は1,563,620千円で、発行済株式総数は14,620,000株です。純資産額は16,856,414千円、総資産額は20,526,810千円に達しています。自己資本比率は82.1%で、安定した財務基盤を持っています。また、従業員数は539人で、企業の成長に貢献しています。配当政策としては、1株当たり52円の配当を行い、配当性向は53.6%です。これらの指標は、企業の健全性と成長性を示しています。

株式会社魚力の主要な経営指標は、2023年度において売上高が33,743,324千円、経常利益が1,996,969千円、親会社株主に帰属する当期純利益が1,353,514千円となっています。過去5年間の売上高は、2020年度の30,708,946千円から2023年度の33,743,324千円へと増加し、成長を示しています。自己資本比率は82.1%で、安定した財務基盤を持ち、1株当たり純資産額は1,208.03円です。また、配当性向は53.6%で、株主還元にも力を入れています。営業活動によるキャッシュ・フローは1,102,519千円で、健全なキャッシュフローを維持しています。これらの指標は、企業の成長性と安定性を示す重要な要素です。

株式会社魚力は、鮮魚、寿司の小売、飲食、卸売を主な事業として展開しています。小売事業では、首都圏の駅ビルや百貨店、スーパーにテナントを出店し、豊洲市場から直送された新鮮な生魚を中心に、常時200～300アイテムを取り揃えています。寿司はテイクアウト形式で販売し、関連会社の最上鮮魚は九州地区のスーパーマーケットで鮮魚と寿司を提供しています。飲食事業では、テイクアウト寿司のノウハウを活かし、寿司飲食店や海鮮居酒屋を運営しています。卸売事業は、食品スーパーや飲食店に商品を供給し、特に米国やアジア市場への販路拡大に注力しています。これにより、国内外での水産物需要に応えています。

株式会社魚力は、1930年4月に魚力商店を創業し、1953年2月に株式会社魚力商店を設立しました。1966年には最初のテナント出店を行い、1973年には東京都中央卸売市場の売買参加者として承認されました。1984年12月に力水産株式会社を設立し、1985年に商号を株式会社魚力に変更しました。1996年4月には旧商号のメトロ産業株式会社と合併し、東京都昭島市に本社を移転しました。その後、2003年に東京証券取引所市場第二部に上場し、2015年には市場第一部に指定されました。近年では、米国に現地法人を設立し、国際的な事業展開を進めています。これらの歴史的な出来事は、企業の成長と発展を示しています。

株式会社魚力の2023年度の財務情報は以下の通りです。売上高は36,344,859千円、売上原価は21,704,966千円で、売上総利益は14,639,892千円となっています。営業利益は1,582,157千円、経常利益は1,996,969千円、当期純利益は1,353,514千円です。資産合計は20,526,810千円、負債合計は4,147,899千円、純資産合計は16,856,414千円です。自己資本比率は82.1%で、安定した財務基盤を示しています。また、現金及び現金同等物は9,089,648千円で、前年同期比12.0%増加しています。これらの指標は、企業の健全性と成長性を示す重要な要素です。

株式会社魚力の経営方針は、安定的な利益還元を基本とし、内部留保を充実させることで企業体質の強化を図ることです。具体的には、中間配当と期末配当の年2回の剰余金配当を行い、配当性向は50%を目指しています。自己資本比率は80%を超え、強い企業体質を維持しつつ、将来的な事業拡大のための原資確保も考慮しています。内部留保は、経営体質の強化やM&A、資本業務提携の原資として活用されます。また、株主還元の一環として、株主優待品として海産物を送付する取り組みも行っています。これにより、株主との信頼関係を築き、持続可能な成長を目指しています。

株式会社魚力は、リスク管理体制を整備し、企業活動におけるリスクを適切に管理しています。信用リスクについては、営業債権やゴルフ会員権の回収状況を定期的に管理し、取引先の財務状況の悪化を早期に把握する体制を整えています。また、デリバティブ取引は高格付の金融機関に限定して行い、信用リスクを最小限に抑えています。市場リスクに関しては、投資有価証券の時価や発行体の財政状況を定期的に把握し、保有の継続について検討しています。さらに、緊急事態対策規程を定め、不測の事態に備えた迅速な対応体制を構築しています。これにより、企業の持続可能な成長を支えるリスク管理を実施しています。

株式会社魚力の2023年度の経営成績は、売上高が36,344,859千円で、前年同期比で7.7%の増加を示しました。特に小売事業は30,721,993千円（前年同期比110.2%）、飲食事業は1,411,872千円（前年同期比115.1%）と好調でした。一方、卸売事業は4,146,124千円（前年同期比90.8%）と減少しました。売上総利益は前年を上回り、営業利益は1,447,775千円で、前年同期比60.7%の増加を記録しました。経常利益は1,996,969千円、当期純利益は1,353,514千円で、いずれも前年を上回りました。経営環境は厳しいものの、コスト削減努力や商品開発に注力し、競争力を維持しています。

株式会社魚力の2023年度末における財政状態は、流動資産が129億44百万円、固定資産が84億53百万円で、総資産は213億98百万円となり、前年度末に比べ17億9百万円増加しました。流動負債は38億41百万円、固定負債は3億6百万円で、負債合計は41億47百万円となり、前年度末に比べ7億92百万円増加しました。純資産は172億50百万円で、利益剰余金が6億91百万円増加したことが主な要因です。自己資本比率は80.6%で、前年度末の82.9%から若干の減少が見られます。現金及び現金同等物は90億89百万円で、前年同期比12.0%の増加を示しています。これにより、企業の財務状況は安定していると評価されています。

株式会社魚力の2023年度におけるキャッシュ・フローの状況は、現金及び現金同等物が前年度比で9億77百万円増加し、期末残高は90億89百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは19億25百万円の収入で、前年同期の11億2百万円から大幅に増加しました。主な要因は、税金等調整前当期純利益が18億95百万円であったことです。一方、売上債権の増加が6億31百万円のマイナス要因となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは2億88百万円の支出で、主に投資有価証券の取得による支出が39億77百万円でしたが、売却による収入が39億22百万円ありました。財務活動によるキャッシュ・フローは6億69百万円の支出で、主に配当金の支払額が影響しました。全体として、キャッシュ・フローは健全な状況を維持しています。

株式会社魚力は、サステナビリティを重視し、人的資本や気候変動に関する取り組みを進めています。人的資本に関しては、2021年から「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」に基づく行動計画を策定し、女性管理職の割合を2033年までに20%に引き上げる目標を設定しています。また、男性社員の育児休業取得率を2028年までに30%にすることを目指しています。気候変動への対応としては、TCFDに基づくリスク・機会の分析を行い、2030年の移行リスクや2050年の物理リスクを特定しています。これにより、GHG排出量削減や省エネ設備の導入を進め、持続可能な事業運営を目指しています。これらの取り組みは、企業の社会的責任を果たすための重要な要素と位置付けられています。

株式会社魚力が認識している主な事業リスクには、以下のようなものがあります。まず、食の安全に関するリスクがあり、食品衛生法に基づく営業施設の整備やHACCPに対応した衛生管理が求められています。次に、自然災害や異常気象による影響があり、地震や台風、洪水などが店舗の営業に支障をきたす可能性があります。また、放射能汚染に関する風評被害も懸念され、消費者の購買行動に影響を与える可能性があります。さらに、感染症の流行による店舗の休業や営業時間短縮が業績に影響を及ぼすリスクも存在します。加えて、為替相場や金利の変動、法規制の変更も事業運営に影響を与える要因として挙げられます。これらのリスクに対して、適切な管理体制を整え、リスクヘッジを図ることが重要です。

株式会社魚力の経営者は、2023年度の財政状態を健全と評価しています。総資産は213億98百万円で、前年度比17億9百万円の増加を示しました。負債は41億47百万円で、流動負債が38億41百万円、固定負債が3億6百万円です。自己資本比率は80.6%で、安定した財務基盤を維持しています。経営成績においては、売上高が36,344,859千円、経常利益が2,039,018千円、当期純利益が1,361,671千円と、前年を上回る結果を達成しました。キャッシュ・フローの状況では、営業活動によるキャッシュ・フローが19億25百万円の収入を記録し、前年同期の11億2百万円から大幅に増加しました。これにより、企業の成長を支えるための資金調達が可能であると認識されています。

株式会社魚力の資本の財源は、主に内部資金によって賄われています。2023年度末の流動資産は129億44百万円、固定資産は84億53百万円で、総資産は213億98百万円に達しました。流動負債は38億41百万円、固定負債は3億6百万円で、負債合計は41億47百万円です。自己資本比率は80.6%で、安定した財務基盤を示しています。流動比率は337.0%で、流動資産が流動負債を大きく上回っており、資金の流動性は非常に高いと評価されています。運転資金の主な需要は、販売商品の購入費用や人件費、店舗賃借料などであり、設備投資資金は新規店舗や改装店舗に関わる支出が中心です。これにより、企業は安定した資金運用を行い、成長を支える体制を整えています。

株式会社魚力の経営成績に重要な影響を与える要因として、既存店の売上高や新規出店の成功が挙げられます。2023年度は、既存店売上高が計画を上回り、新規出店も行った結果、全体の売上高は前年を上回りました。特に、鮮魚等の小売事業が売上高と営業利益の大部分を占めており、各店舗への集客が経営成績に大きな影響を与えます。しかし、供給量の減少や代替品へのシフト、嗜好の変化などが魚食の減少を招いており、魚資源の枯渇や物流コストの増大も経営環境を厳しくしています。これに対抗するため、鮮魚専門店ならではのノウハウを活かし、顧客ニーズに応じた商品開発やサービス向上に注力しています。また、売上原価の削減も重要な課題であり、効率的な物流体制の構築が求められています。

株式会社魚力の経営者は、現在の経営環境における課題として、店舗運営力の強化を最優先に挙げています。特に、競争が激化する小売業界において、顧客ニーズに応じた商品開発やサービスの向上が求められています。今後は、鮮魚専門店としてのノウハウを活かし、季節感のある売り場作りや、販売技術の向上に注力する方針です。また、物流コストの増加や人手不足に対応するため、効率的な店舗ポートフォリオの構築を目指し、出店戦略を見直す必要があります。さらに、卸売事業の拡大を図り、国内外の販路を強化することで、収益性の向上を図る方針です。これらの取り組みを通じて、持続可能な成長を実現することを目指しています。

株式会社魚力において、経営上の重要な契約等に関する特記事項はありません。これにより、特定の契約が経営成績や財政状態に重大な影響を与える可能性は低いと考えられます。企業は、通常の営業活動において必要な契約を締結しており、これらは日常的な業務運営に関連するものであります。今後も、経営環境の変化に応じて適切な契約を見直し、必要に応じて新たな契約を締結する方針です。これにより、企業の持続可能な成長を支える基盤を維持していくことを目指しています。

株式会社魚力において、研究開発活動に関する特記事項はありません。企業は主に鮮魚及び寿司の小売事業に注力しており、研究開発に関する具体的な取り組みは行っていないとされています。今後も、事業の強化や効率化に向けた取り組みが優先されるため、研究開発に関する活動は現時点では計画されていない状況です。企業の成長は、主に既存事業の改善や新規出店に依存しているため、研究開発の必要性は低いと認識されています。

株式会社魚力では、2023年度において小売店舗の新規出店と既存店舗の改装を進めるため、設備投資を実施しました。主な投資額は4億28百万円で、既存店舗の改修2店舗と新規出店6店舗に充てられました。2024年3月31日現在、首都圏を中心に92店舗を展開しており、本社は東京都立川市に位置しています。主要な設備の帳簿価額は、販売設備が519,330千円、その他の設備が29,609千円となっています。今後の計画として、2024年4月から2025年3月にかけて新たに210百万円の店舗設備投資を予定しており、資金は自己資金で賄う方針です。これにより、営業の活性化と顧客サービスの向上を図ることを目指しています。

株式会社魚力の2024年3月31日現在の株式の状況は、発行済株式総数が14,620,000株で、資本金は1,563,620千円です。株式の単元は100株で、自己株式は666,309株を保有しています。大株主には、株式会社山桂が5,124千株（36.73%）、日本マスタートラスト信託銀行が705千株（5.05%）、株式会社三菱UFJ銀行が400千株（2.86%）を所有しています。株主数は23,992人で、個人株主が大半を占めています。配当政策としては、1株当たり52円の配当を行い、配当性向は53.6%です。これにより、株主還元を重視した経営を行っています。

株式会社魚力の配当政策は、安定的な利益還元を基本方針としています。具体的には、中間配当と期末配当の年2回の剰余金配当を行い、配当性向は50%を目指しています。2023年度の中間配当は1株当たり24円、期末配当は28円と決定され、配当金の総額は334,864千円、334,888千円となっています。取締役会が配当の決定機関であり、会社法に基づいて剰余金の配当を行うことが定款に定められています。自己資本比率は80%を超えており、内部留保を充実させることで企業体質の強化を図りつつ、株主還元にも力を入れています。また、株主優待品として海産物を送付する取り組みも行っています。

株式会社魚力のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、株主の権利を尊重し、経営の公平性・透明性を確保することです。取締役会は社外取締役を含む6名で構成され、監査役会は全員が社外監査役であり、独立性を保っています。経営会議では、サステナビリティに関する審議を行い、年1回取締役会に報告しています。また、リスク管理規程に基づき、重要なリスクを管理し、経営戦略に反映させる体制を整えています。これにより、企業の持続可能な成長を支えるための適切な監督・監視体制を構築しています。

株式会社魚力の役員は、男性8名、女性1名で構成されており、女性の比率は11.1%です。代表取締役会長は山田雅之氏で、1985年に入社し、様々な役職を経て2024年6月に会長に就任します。代表取締役社長は黑川隆英氏で、2024年6月に社長に就任予定です。常務取締役には経営企画室長の山田虎生氏がいます。社外取締役は3名、社外監査役も3名おり、独立性を保ちながら経営の監督を行っています。取締役会は年15回開催され、各取締役の出席状況は良好です。役員の選任や報酬に関する決定は、指名・報酬委員会で行われ、透明性のある運営がなされています。

株式会社魚力の監査体制は、外部監査と内部監査の2つの側面から構成されています。外部監査は、ひびき監査法人が担当しており、1995年3月期以降継続的に監査を行っています。監査法人は、財務報告に係る内部統制が有効であると評価し、監査意見を表明しています。内部監査は、業務部門から独立した内部監査室が行い、店舗や本部各部門の業務運営及び衛生管理について計画的に監査を実施しています。監査結果は経営トップに報告され、四半期ごとに取締役会にも報告されます。また、監査役会は監査法人の選定や監査活動の評価を行い、監査法人の独立性や専門性を重視しています。これにより、企業の透明性と信頼性を確保する体制が整えられています。

株式会社魚力の役員の報酬は、取締役会の決議に基づき、指名・報酬委員会の答申を尊重して決定されます。2023年度の取締役（社外取締役を除く）の報酬総額は89,363千円で、基本報酬が76,605千円、業績連動報酬が5,451千円、株式報酬が7,307千円となっています。社外役員の報酬は30,780千円で、全額が基本報酬です。取締役の報酬は、役位や職責、在任年数に応じて他社水準や業績を考慮して決定され、業績連動報酬は連結売上高や経常利益に基づいて算出されます。また、譲渡制限付株式報酬制度も導入されており、対象取締役には金銭報酬として株式を発行することが定められています。

株式会社魚力の2024年3月31日現在の株式の保有状況は、発行済株式総数が14,620,000株で、自己株式は666,300株（4.55%）を保有しています。大株主には、株式会社山桂が5,124千株（36.73%）、日本マスタートラスト信託銀行が705千株（5.05%）、株式会社三菱UFJ銀行が400千株（2.86%）を所有しています。株主数は23,992人で、個人株主が大半を占めています。自己株式の取得は行っておらず、株主優待制度を通じて株主との関係を強化しています。これにより、企業の持続可能な成長を支える基盤を維持しています。

株式会社魚力の経理の状況は、2023年度の連結財務諸表に基づいています。連結貸借対照表では、総資産が213億98百万円、負債が41億47百万円、純資産が172億50百万円となっています。自己資本比率は80.6%で、安定した財務基盤を示しています。連結損益計算書では、売上高が36,344,859千円、営業利益が1,582,157千円、経常利益が1,996,969千円、当期純利益が1,353,514千円と報告されています。キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが19億25百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが2億88百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが6億69百万円の支出となっています。これにより、企業は健全な経理状況を維持し、将来の成長に向けた資金調達が可能であると認識されています。

株式会社魚力の連結財務諸表は、2024年3月31日現在の財政状態を示しています。連結貸借対照表では、総資産が213億98百万円、流動資産が129億44百万円、固定資産が84億53百万円となっています。負債は41億47百万円で、流動負債が38億41百万円、固定負債が3億6百万円です。純資産は172億50百万円で、自己資本比率は80.6%です。連結損益計算書では、売上高が36,344,859千円、営業利益が1,582,157千円、経常利益が1,996,969千円、当期純利益が1,353,514千円と報告されています。連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが19億25百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが2億88百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが6億69百万円の支出となっています。これにより、企業は健全な財務状況を維持し、持続可能な成長を目指しています。

株式会社魚力のセグメント情報は、主に「小売事業」「飲食事業」「卸売事業」の3つの報告セグメントから構成されています。2023年度の売上高は、小売事業が30,721,993千円、飲食事業が1,411,872千円、卸売事業が4,146,124千円で、合計36,279,990千円となりました。外部顧客への売上高は36,344,859千円で、地域別の情報は本邦の外部顧客への売上高が90%を超えるため、詳細は省略されています。また、報告セグメントごとの固定資産の減損損失は、2023年度において小売事業で137,131千円、飲食事業で5,157千円が計上されています。これにより、各セグメントの業績を把握し、経営資源の配分を行うための重要な情報が提供されています。

株式会社魚力の連結財務諸表は、日本の一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。重要な会計方針として、固定資産の減損に関する見積りが挙げられます。各店舗を独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位とし、営業損益が継続してマイナスとなる場合に減損の兆候があると判断します。将来の営業キャッシュ・フローを見積もり、その合計額が固定資産の帳簿価額を下回る場合に減損損失を計上します。2023年度の減損損失は137,131千円で、これに関連する見積りや仮定は不確実性を伴い、経営成績に重要な影響を与える可能性があります。将来の経済状況の変動により、実際のキャッシュ・フローが見積りと異なる場合、財務諸表に影響を及ぼすことがあります。

株式会社魚力の金融商品に関する状況は、主に営業債権、投資有価証券、デリバティブ取引に関連しています。営業債権である売掛金は、顧客及び取引先の信用リスクに晒されており、海外での事業に伴う外貨建営業債権は為替相場の変動リスクに影響を受けます。投資有価証券は主に株式や株式投資信託であり、市場価格の変動リスクがあります。デリバティブ取引は、外貨建債権債務に係る将来の為替相場変動リスクに晒されています。信用リスクの管理は、債権管理規程に従い、取引先ごとの回収状況を定期的に管理することで行われています。また、デリバティブ取引は高格付の金融機関に限定して行い、信用リスクを最小限に抑えています。市場リスクについては、投資有価証券の時価や発行体の財政状況を定期的に把握し、保有の継続について検討しています。

株式会社魚力におけるリース取引関係は、ファイナンス・リース取引に該当する事項はありません。オペレーティング・リース取引については、解約不能のものに係る未経過リース料が計上されています。2024年3月31日現在、1年内の未経過リース料は135,783千円、1年超の未経過リース料は357,163千円で、合計492,946千円となっています。これにより、リース取引に関する負担が明確に示されており、将来的なキャッシュフローに影響を与える可能性があります。リース取引は、主に店舗の賃貸契約に関連しており、経営戦略に基づいた適切な資産管理が求められています。

株式会社魚力の有価証券関係について、2024年3月31日現在の連結貸借対照表では、投資有価証券が5,568,572千円、敷金及び保証金が1,345,147千円、ゴルフ会員権が4,250千円と計上されています。これに対し、デリバティブ取引は△10,214千円の評価損が発生しています。投資有価証券の内訳として、その他有価証券は時価で計上され、株式が2,325,247千円、その他が3,243,325千円となっています。前年度と比較して、投資有価証券の評価益は221,425千円で、売却損は発生していません。これにより、企業は安定した資産運用を行い、将来的な収益の確保を目指しています。

株式会社魚力の収益認識に関する方針は、顧客との契約から生じる収益を、履行義務が充足された時点で認識することに基づいています。小売事業及び飲食事業では、顧客に商品を引き渡した時点またはテーブルサービスを提供した時点で収益を認識します。卸売事業においては、商品に対する支配が顧客に移転した時点で収益を認識し、国内取引では出荷時点で、輸出取引ではインコタームズに基づくリスク負担の移転時点で収益を認識します。取引価格は、約束した商品またはサービスの顧客への移転によって得られる金額であり、取引の対価は履行義務を充足してから1年以内に受領され、重要な金融要素は含まれていません。

株式会社魚力の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な情報を提供しています。注記事項には、セグメント情報、関連情報、固定資産の減損損失、のれんの償却額及び未償却残高、負ののれん発生益に関する情報が含まれています。また、関連当事者情報も記載されており、取引先や関係会社との取引内容が明示されています。これにより、財務諸表利用者は企業の経営状況やリスクをより正確に把握することが可能となります。特に、減損損失に関する情報は、将来のキャッシュフローに影響を与える重要な要素であり、経営判断においても重要視されています。