ホシデン株式会社

ホシデン株式会社は、電子部品メーカーとして、先進の技術力と品質保証体制を基に、高性能・高品質な製品を提供しています。主な製品には、コネクタやスイッチ、マイクロホン、タッチパネルなどがあり、特に自動車関連やAI機器向けの需要が増加しています。2023年度の売上高は138,407百万円で、主要顧客には任天堂（121,483百万円）やSamsung Electronics Vietnam（26,804百万円）が含まれます。環境への配慮として、ISO14001を取得し、製品の省電力化やカーボンニュートラルへの取り組みを進めています。また、全生産拠点でISO9001の認証を取得し、品質向上に努めています。今後はASEAN地域での生産拠点の増強や、経営効率化を図り、企業価値の向上を目指します。

ホシデン株式会社の主要な経営指標は、2020年から2024年までの5年間にわたる連結経営指標の推移を示しています。2023年度の売上高は277,244百万円、経常利益は18,984百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は12,637百万円でした。2024年度の予測では、売上高は218,910百万円、経常利益は18,160百万円、当期純利益は11,632百万円と見込まれています。自己資本比率は77.1%に達し、安定した財務基盤を示しています。また、1株当たり純資産額は2,609.20円、1株当たり当期純利益金額は224.23円です。これらの指標は、企業の成長性や収益性を示す重要な要素であり、今後の経営戦略においても重要な役割を果たします。

ホシデン株式会社は、電子部品の開発、製造、販売を主な事業としており、子会社21社と共にグローバルに展開しています。事業は「機構部品」「音響部品」「表示部品」「複合部品その他」の4つのセグメントに分かれています。「機構部品」にはコネクタやスイッチが含まれ、「音響部品」にはマイクロホンやスピーカーが含まれます。「表示部品」はタッチパネルを中心に展開し、「複合部品その他」にはこれらに該当しない製品が含まれます。製品は主に国内外のセットメーカーに供給され、国内生産拠点では自社調達の部品を用いて製造が行われています。ホシデンは、顧客のニーズに応じた高品質な製品を提供し、エレクトロニクス市場の発展に貢献しています。

ホシデン株式会社は、1947年4月に大阪市東成区で古橋製作所として創業されました。1950年9月に資本金20万円で星電器製造株式会社に改組し、1959年11月には群馬県伊勢崎市に東京星電株式会社を設立しました。1960年には音響部品の開発・生産を開始し、同年5月に東京営業所を開設しました。1963年8月には大阪証券取引所市場第二部に上場し、1966年12月には香港に初の海外法人を設立しました。1972年にはカラー液晶表示素子の開発を開始し、1978年には米国とシンガポールに現地法人を設立しました。1990年には創立40周年を迎え、ホシデン株式会社に社名変更し、1992年には東京証券取引所市場第一部に上場しました。これらの歴史を通じて、ホシデンは電子部品業界での地位を確立してきました。

ホシデン株式会社の2024年3月期の財務情報は、連結貸借対照表において、流動資産が145,925百万円、固定資産が16,641百万円、総資産が175,008百万円となっています。負債は40,137百万円で、自己資本は134,870百万円です。2023年度の売上高は218,910百万円、税金等調整前当期純利益は17,210百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は11,632百万円でした。営業活動によるキャッシュ・フローは26,931百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは8,345百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは7,940百万円の減少となっています。自己資本比率は77.1%で、安定した財務基盤を示しています。これらの指標は、企業の健全性や成長性を示す重要な要素です。

ホシデン株式会社の経営方針は、電子部品メーカーとして市場のニーズに応じた高性能・高品質な製品を、先進の技術力と徹底した品質保証体制に支えられ、タイムリーに供給することです。AI技術やADAS（先進運転支援システム）の進化、IoE（すべてのものがインターネットにつながる）の普及により、今後はさらに高度化した技術や製品が求められています。ホシデンは、独自の技術を活用し、顧客のビジネスをサポートし、エレクトロニクス市場の発展に貢献することを目指しています。また、環境への配慮として、ISO14001の取得や製品の省電力化、カーボンニュートラルへの取り組みを進めています。これにより、持続可能な社会の実現に向けた責任を果たすことを重視しています。

ホシデン株式会社は、リスク管理を経営の重要な要素と位置付け、様々なリスクに対する管理体制を整備しています。信用リスクについては、営業債権の与信管理ルールに基づき、主要取引先の状況を定期的にモニタリングし、回収懸念の早期把握を図っています。市場リスクに関しては、外貨建ての営業債権債務に対して先物為替予約を利用してヘッジを行っています。また、流動性リスクの管理には、資金繰計画を作成し、手許流動性の維持に努めています。さらに、サイバー攻撃や感染症のリスクにも対応し、セキュリティ強化や従業員への教育を実施しています。これらの取り組みにより、企業の持続的な成長と安定を目指しています。

ホシデン株式会社の2023年度の経営成績は、売上高が218,910百万円で、前年度比21.0%減少しました。営業利益は12,925百万円、経常利益は18,160百万円で、いずれも前年より減少しています。親会社株主に帰属する当期純利益は11,632百万円で、前年度比8.0%の減少です。特に、アミューズメント関連向けの売上が大幅に減少したことが影響しています。一方、音響部品はAV機器関連や自動車関連向けの需要が増加し、売上高は20,183百万円となりました。全体として、円安による利益押上げ効果が前年度ほどではなかったため、利益面でも減少が見られました。これらの結果、企業は厳しい市場環境に直面していることが示されています。

ホシデン株式会社の2024年3月期の財政状態は、総資産が175,008百万円で、前年度比4,985百万円減少しました。主な要因としては、売上債権や棚卸資産の減少が挙げられます。負債は40,137百万円で、前年度比13,102百万円減少し、短期借入金の返済や仕入債務の減少が影響しています。純資産は134,870百万円で、利益剰余金の増加により前年度比8,117百万円増加しました。自己資本比率は77.1%で、安定した財務基盤を示しています。また、現金及び現金同等物は76,662百万円に増加し、営業活動によるキャッシュ・フローは26,931百万円の増加を記録しました。これらの指標は、企業の健全性を示す重要な要素です。

ホシデン株式会社の2024年3月期におけるキャッシュ・フローの状況は、現金及び現金同等物が76,662百万円に達し、前年度比で10,644百万円の増加を記録しました。営業活動によるキャッシュ・フローは26,931百万円の増加で、主な要因は税金等調整前当期純利益が17,210百万円、減価償却費が3,150百万円、売上債権の減少が12,963百万円、棚卸資産の減少が10,073百万円です。投資活動によるキャッシュ・フローは8,345百万円の減少で、定期預金の預入による支出が12,372百万円、定期預金の払戻による収入が10,247百万円でした。財務活動によるキャッシュ・フローは7,940百万円の減少で、自己株式の取得や配当金の支払が影響しています。これらの結果、企業は安定したキャッシュ・フローを維持しています。

ホシデン株式会社は、サステナビリティを企業の持続的な価値創造と競争力向上のための重要な要素と位置付けています。気候変動に対する取り組みとして、地球温暖化対策委員会を設置し、温室効果ガスの排出量削減目標を設定しています。2025年度末までに売上高原単位で2013年度比20%削減を目指し、2023年度には約43%の削減を達成しました。また、2030年度末までに総排出量46%程度の削減を目指しています。人的資本に関しては、CSRに基づく行動規範を策定し、従業員の安全や健康、ダイバーシティの推進に取り組んでいます。特に、女性の活躍を促進するための制度整備や、シニア社員の再雇用制度を導入し、多様な人材が活躍できる環境を整えています。これらの取り組みを通じて、持続可能な社会の実現に貢献しています。

ホシデン株式会社が認識している事業等のリスクには、主に以下の要素があります。まず、経済状況の変化が挙げられます。特に、日本、アジア、アメリカ、ヨーロッパの主要市場における景気後退は、最終商品を製造するセットメーカーの生産に影響を及ぼし、当社の業績に悪影響を与える可能性があります。また、為替レートの変動もリスク要因であり、海外市場での売上高の大部分が外貨建てであるため、為替の変動が直接的な影響を及ぼします。さらに、原材料の価格高騰や供給状況の悪化、物流の停滞、技術革新の速さ、顧客の需要変化もリスクとして認識されています。特に、任天堂株式会社への依存度が高く、同社の受注動向が業績に大きな影響を与える可能性があります。これらのリスクに対して、ホシデンは適切な管理体制を整え、リスク軽減に努めています。

ホシデン株式会社の経営者は、2023年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況について、厳しい市場環境を背景にした分析を行っています。世界経済は緩やかな回復を見せる一方で、中国の不動産不況やロシア・ウクライナ問題が影響を及ぼしています。自動車関連市場では半導体調達の難しさが続き、アミューズメント関連部品の需要が大幅に減少しました。売上高は218,910百万円で、目標の255,000百万円には届かず、営業利益は12,925百万円でした。キャッシュ・フローに関しては、営業活動によるキャッシュ・フローが26,931百万円の増加を記録し、現金及び現金同等物は76,662百万円に達しました。経営者は、今後の成長に向けた戦略を見直し、競争力の強化を図る必要があると認識しています。

ホシデン株式会社は、事業運営に必要な資金の流動性と資金源を安定的に確保することを基本方針としています。運転資金の主な需要は製造費用、販売費及び一般管理費などの営業費用であり、投資目的の資金需要は設備投資によるものです。短期運転資金は自己資金と銀行からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達には自己資金、銀行からの借入、新株予約権付社債の発行を利用しています。2024年3月期の流動資産は145,925百万円、流動負債は30,777百万円で、自己資本比率は77.1%に達しています。これにより、ホシデンは安定した財政基盤を維持し、資金の流動性を確保しています。

ホシデン株式会社の経営成績に重要な影響を与える要因として、主に以下の点が挙げられます。まず、経済状況の変化があり、特に日本、アジア、アメリカ、ヨーロッパの主要市場における景気後退が、最終商品を製造するセットメーカーの生産に影響を及ぼし、当社の業績に悪影響を与える可能性があります。また、為替レートの変動も重要な要因であり、海外市場での売上高の大部分が外貨建てであるため、為替の変動が直接的な影響を及ぼします。さらに、原材料の価格高騰や供給状況の悪化、物流の停滞、技術革新の速さ、顧客の需要変化もリスクとして認識されています。特に、売上高の55.5%が任天堂株式会社に依存しており、同社からの受注動向やアミューズメント機器の需要動向が業績に大きな影響を与える可能性があります。これらの要因を踏まえ、ホシデンは市場の変化に迅速に対応する必要があります。

ホシデン株式会社の経営者は、現在の経営環境における問題認識として、競争の激化や市場の変動、特にアミューズメント関連部品の需要減少を挙げています。これに対処するため、経営者は生産拠点の増強や新設を検討し、経営全般の効率化を図る方針を示しています。また、品質向上や原価力強化のために機械化、自動化、省人化を推進し、業績の向上を目指しています。環境への取り組みとしては、ISO14001の認証取得やカーボンニュートラルへの対応を進め、持続可能な社会の実現に貢献することを重視しています。さらに、コンプライアンス体制やリスク管理体制の強化を図り、企業価値の向上に努める方針です。これらの取り組みを通じて、ホシデンは市場の変化に柔軟に対応し、持続的な成長を目指しています。

ホシデン株式会社において、経営上の重要な契約等に関しては、特に該当事項はありません。これにより、現在の経営活動において特定の契約が業績や財務状況に重大な影響を与えることはないと認識されています。企業は、通常の取引に基づく契約を通じて、安定した事業運営を行っており、特別な契約に依存することなく、持続可能な成長を目指しています。今後も、経営環境の変化に応じて柔軟に対応し、必要に応じて新たな契約を検討する方針です。

ホシデン株式会社の2023年度における研究開発活動は、主に電子部品の革新と市場ニーズへの対応を目指しています。研究開発費の総額は1,977百万円で、特に機構部品、音響部品、表示部品、複合部品において多様なプロジェクトが進行中です。機構部品では、環境問題への対応として植物由来のエコ材料「ホシデンカスタムXecoT」を開発し、高速信号コネクタへの応用を目指しています。音響部品では、A2BⓇデジタル通信方式に対応した製品ラインアップを拡充し、特に防水マイクや高機能マイクの開発が進められています。表示部品では、ペロブスカイト太陽電池への参入を表明し、IoT機器向けの電源モジュールの開発も行っています。これらの取り組みを通じて、ホシデンは持続可能な社会の実現に貢献し、競争力を強化しています。

ホシデン株式会社の2024年3月31日現在の設備の状況は、設備投資が2,833百万円に達し、主に生産設備の更新と合理化に注力しています。主要な設備には、大阪府八尾市の本社工場があり、電子部品生産設備や販売管理用設備が含まれ、帳簿価額は6,248百万円です。群馬県伊勢崎市の東京事業所では、機構部品の生産設備が470百万円、神奈川県横浜市の東京支社では販売用設備が702百万円となっています。また、ベトナムのホシデンベトナムでは、機構部品の生産設備が5,355百万円の帳簿価額を持ち、海外生産拠点の強化も図られています。設備の新設や除却については、中期的な需要予測に基づき、各連結子会社が独自に計画を策定し、重複投資を避けるよう調整を行っています。

ホシデン株式会社の株式の状況について、2024年3月31日現在の発行済株式数は54,264千株で、自己株式は9,719,522株です。自己株式の取得は、取締役会決議に基づき行われ、2023年8月31日付で1,600,000株の消却が実施されました。大株主の状況では、日本マスタートラスト信託銀行が5,602千株（10.84%）を保有し、次いでみずほ信託銀行が2,581千株（4.99%）、日本生命保険が2,358千株（4.56%）を保有しています。配当政策としては、安定した事業環境を前提に、配当性向30%を目指し、年2回の配当を基本としています。2023年度の1株当たり当期純利益は224.23円で、1株当たり純資産額は2,609.20円です。

ホシデン株式会社は、株主に対する利益還元を重要な政策の一つと位置付けています。企業価値の増大を図るためには、技術革新に対応する研究開発や生産設備投資が必要であり、長期的な観点から事業収益の拡大と内部留保の確保に取り組んでいます。配当については、安定した事業環境を前提に継続的に実施し、連結業績を基準に配当性向は30%程度を目指しています。剰余金の配当は中間配当と期末配当の年2回を基本とし、配当の決定機関は中間配当が取締役会、期末配当が株主総会です。2024年度の期末配当金は1株につき44円、年間配当金は中間配当金（1株につき24円）と合わせて1株につき68円となる予定です。内部留保資金は、成長事業分野への投資に用いられ、将来の株主利益確保に寄与する方針です。

ホシデン株式会社は、コーポレート・ガバナンスを重要な課題と位置付け、企業活動を支えるすべての利害関係者の利益を重視しています。基本方針として、株主の権利・平等性の確保、株主以外のステークホルダーとの適切な協働、適切な情報開示と透明性の確保に努めています。取締役会は、経営戦略の策定や業務執行の監督を行い、社外取締役を含む多様なメンバーで構成されています。また、内部監査部門が設置され、業務の適正性や効率性を評価し、改善提案を行っています。さらに、リスク管理体制を強化し、コンプライアンスの遵守を徹底することで、企業価値の向上を図っています。これらの取り組みを通じて、ホシデンは持続可能な成長を目指しています。

ホシデン株式会社の役員の状況について、2024年6月26日現在、取締役は5名（うち社外取締役3名）、監査役は3名（うち社外監査役2名）で構成されています。取締役会は、代表取締役社長の古橋健士が議長を務め、月1回の定例会議を開催し、必要に応じて臨時会議も行っています。取締役の出席状況は、古橋健士が12回中12回出席、堀江廣志が12回中12回出席するなど、出席率は高いです。監査役会は常勤監査役の本保信二が議長を務め、監査役は月1回の会議を開催し、取締役会の出席状況を確認し、監査方針や計画を策定しています。社外取締役は、財務や会計に関する専門的な知見を持つメンバーが選任されており、経営の監視機能を強化しています。役員の任期は、取締役が2025年3月期まで、監査役が2028年3月期までとなっています。

ホシデン株式会社の監査の状況について、監査役会は常勤監査役1名、社外監査役2名で構成されています。常勤監査役は取締役会や子会社取締役会などの重要な会議に出席し、業務執行に関する重要な文書を閲覧し、必要に応じて取締役や使用人に説明を求めています。また、社長室、財務部、総務部などの関連部門が監査役の業務を補佐し、内部監査部門と密接に連携しています。内部監査は社長室経営管理課及び法務・統制課が担当し、全社を対象に実施されています。監査役は会計監査人である有限責任監査法人トーマツと連携し、監査内容についての説明を受け、情報交換を行っています。監査役会は会計監査人の職務の執行状況を評価し、監査の適正性を確認しています。これにより、企業の透明性と信頼性を確保する体制が整えられています。

ホシデン株式会社の役員の報酬等は、「月額報酬」、「取締役賞与」、「非金銭報酬」で構成されています。月額報酬は株主総会で決議された総額の上限内で、個々の職責や業績を考慮して決定されます。取締役賞与は業績指標に基づかず、当期の業績や過去の実績を総合的に判断して決定され、社外取締役には支給されません。2023年度の取締役の報酬総額は267百万円で、内訳は月額報酬211百万円、賞与30百万円、非金銭報酬25百万円です。監査役の報酬は12百万円で、社外役員には20百万円が支給されています。役員報酬の決定は、取締役会の授権を受けた代表取締役社長が任意に設置する指名・報酬委員会の諮問に基づいて行われます。

ホシデン株式会社の株式の保有状況について、2024年3月31日現在、発行済株式総数は61,410,084株で、そのうち自己株式は9,719,500株（15.8%）を保有しています。自己株式の取得は、取締役会の決議に基づき行われ、2023年8月31日には1,600,000株の消却が実施されました。また、当期においては372株の自己株式を取得しています。大株主の状況では、主要な株主として日本マスタートラスト信託銀行やみずほ信託銀行が挙げられ、株主の権利を尊重しつつ、企業価値の向上を目指しています。株式の保有状況は、企業の財務健全性や市場での信頼性を示す重要な指標となっています。

ホシデン株式会社の経理の状況について、2024年3月31日現在の連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。連結貸借対照表では、総資産が175,008百万円、負債が40,137百万円、自己資本が134,870百万円で、自己資本比率は77.1%です。連結損益計算書では、売上高が218,910百万円、営業利益が12,925百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が11,632百万円となっています。キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが26,931百万円の増加を記録し、現金及び現金同等物は76,662百万円に達しました。経理部門は、内部監査を通じて業務の適正性を確認し、監査法人による外部監査も実施されています。これにより、財務情報の信頼性と透明性が確保されています。

ホシデン株式会社の報告セグメントは、「機構部品」「音響部品」「表示部品」「複合部品その他」の4つに分類されています。2024年度の外部顧客への売上高は、機構部品が184,874百万円、音響部品が20,183百万円、表示部品が2,481百万円、複合部品その他が11,371百万円で、合計218,910百万円となっています。セグメント利益は、機構部品が9,310百万円、音響部品が1,533百万円、表示部品が△431百万円、複合部品その他が2,513百万円で、全体の営業利益は12,925百万円です。セグメント資産は、機構部品が61,152百万円、音響部品が12,087百万円、表示部品が1,341百万円、複合部品その他が5,410百万円で、全社資産を含めた総資産は175,008百万円です。これらの情報は、各セグメントの業績を把握し、経営資源の配分を決定するための重要な指標となっています。

ホシデン株式会社の連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されています。会計方針として、収益は顧客との合意に基づき、製品の支配が顧客に移転した時点で認識されます。重要な会計上の見積りには、貸倒引当金、棚卸資産の評価、退職給付費用、法人税等が含まれます。特に、棚卸資産の評価は、過去の実績や市場環境に基づいて行われ、原材料の適切な在庫水準を見積もる際には、顧客からの受注可能性を考慮します。退職給付に関しては、割引率や昇給率、死亡率などの仮定に基づいて計上され、将来の利益計画に基づく課税所得の見積りも行われます。これらの見積りには不確実性が伴い、実際の結果が異なる場合があります。

ホシデン株式会社は、金融商品に対する取組方針として、主に銀行借入や社債発行により必要な資金を調達しています。一時的な余資は流動性の高い金融資産で運用し、短期的な運転資金は銀行借入で調達しています。デリバティブはリスク回避のために利用し、投機的な取引は行わない方針です。営業債権である受取手形や売掛金は顧客の信用リスクに晒され、外貨建ての営業債権は為替の変動リスクに晒されていますが、先物為替予約を利用して一定割合をヘッジしています。また、有価証券は短期間の譲渡性預金や債券であり、市場価格の変動リスクに晒されています。金融商品のリスク管理体制として、信用リスクや市場リスクの管理を行い、流動性リスクについても資金繰計画を作成し、手許流動性の維持に努めています。

ホシデン株式会社のリース取引関係について、リース取引は主にオフィス設備や生産設備に関連して行われています。リース契約は、資産の使用権を取得するための手段として利用され、リース料は契約に基づいて定期的に支払われます。リース取引は、資産の所有権を移転しないオペレーティングリースと、所有権が移転するファイナンスリースに分類されます。オペレーティングリースは、短期間の使用を目的とし、資産の管理やメンテナンスはリース会社が行います。一方、ファイナンスリースは、長期間にわたる使用を前提としており、リース期間終了後に資産を取得することが可能です。リース取引に関する会計処理は、国際会計基準（IFRS）や日本の会計基準に従い、適切に行われています。これにより、財務諸表における資産と負債の認識が適切に反映され、透明性が確保されています。

ホシデン株式会社の有価証券関係について、2024年3月31日現在、連結貸借対照表に計上されている有価証券の総額は11,953百万円で、内訳は有価証券が5,000百万円、投資有価証券が6,953百万円です。時価はそれぞれ4,997百万円、6,953百万円で、差額は3百万円の減少を示しています。また、非上場株式の計上額は103百万円で、市場価格がないため、投資有価証券には含まれていません。新株予約権付社債は10,008百万円で、時価は10,250百万円となっており、241百万円の差額があります。デリバティブ取引に関しては、為替予約の時価が△152百万円で、これらの金融商品は適切に評価され、財務諸表に反映されています。

ホシデン株式会社は、収益認識に関して「収益認識に関する会計基準」（企業会計基準第29号）を適用しています。顧客との販売取引は、顧客との合意に基づく取引条件に従い、製品の支配が顧客に移転した時点で収益を認識します。具体的には、製品の引渡時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得することから、履行義務が充足されると判断しています。国内の製品販売については、顧客が指定した納品場所へ出荷した時点で収益を認識します。2024年度の外部顧客への売上高は218,910百万円で、報告セグメントごとの収益は、機構部品が184,874百万円、音響部品が20,183百万円、表示部品が2,481百万円、複合部品その他が11,371百万円となっています。

ホシデン株式会社の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な情報を提供しています。注記事項には、連結の範囲、連結子会社の事業年度、重要な会計方針、見積りに用いた仮定、及び関連当事者情報が含まれています。特に、連結子会社は21社であり、すべての子会社が連結されています。また、収益認識に関する情報は、顧客との契約に基づく収益の認識方法について詳細に記載されています。重要な会計上の見積りには、貸倒引当金、棚卸資産の評価、退職給付費用などが含まれ、これらの見積りには不確実性が伴うことが強調されています。これにより、財務諸表の透明性と信頼性が確保されています。