株式会社中山製鋼所

株式会社中山製鋼所は、鉄鋼の製造・販売を主な事業とする企業で、2024年3月期の売上高は1,844億4,500万円で、前年度比2.2%減少しました。経常利益は122億4,400万円で、前年度比9.7%減少しています。主要な顧客は阪和興業株式会社で、売上高は36,155百万円に達しています。従業員数は1,247人で、企業の経営理念は「公正な競争を通じて付加価値を創出し、経済社会の発展を担う」ことです。また、企業は環境問題や安全対策を重視し、健康経営の推進にも取り組んでいます。今後は、サプライチェーンの強化や商品ラインアップの充実を図り、企業価値の向上を目指しています。

株式会社中山製鋼所の主要な経営指標は以下の通りです。2024年3月期の売上高は1,844億4,500万円で、前期比40億6,800万円減少しました。経常利益は122億4,400万円、親会社株主に帰属する当期純利益は89億4百万円で、いずれも前期比で減少しています。総資産は1,520億8,700万円、純資産は104億5,530万円で、自己資本比率は69.1%です。1株当たりの純資産額は1,696.52円、1株当たりの当期純利益は149.97円です。配当性向は33.3%で、従業員数は1,247人です。これらの指標は、企業の財務健全性や収益性を示す重要なデータです。

株式会社中山製鋼所は、主に鉄鋼製品の製造・販売を行っており、事業は「鉄鋼」、「エンジニアリング」、「不動産」の3つのセグメントに分かれています。「鉄鋼」部門では、鉄鋼一次製品や二次加工製品の製造・販売を行い、主要顧客は阪和興業株式会社です。「エンジニアリング」部門では、鋼製魚礁やロール、バルブなどの製造・販売を行い、国内シェアの過半を占めています。「不動産」部門では、保有不動産の賃貸や販売を行い、連結子会社の中山興産株式会社が不動産の売買・仲介を担当しています。これらの事業を通じて、安定した収益基盤を確保しています。

株式会社中山製鋼所は、1919年9月に創業者中山悦治が兵庫県尼崎市で亜鉛鉄板製造工場を設立したことから始まりました。1923年12月には株式会社中山悦治商店を設立し、1934年6月に商号を株式会社中山製鋼所に改称しました。1949年には東京及び大阪証券取引所市場第一部に上場し、1953年には第2高炉の操業を再開しました。1973年には連続鋳造を開始し、1974年には子会社中山不動産株式会社を設立しました。2001年には世界初の微細粒鋼を開発し、2011年には大阪証券取引所の上場を廃止しました。近年では、2050年カーボンニュートラルに向けた取り組みを強化しています。

株式会社中山製鋼所の2024年3月期の財務情報は以下の通りです。総資産は1,520億87百万円で、前期比33億円増加しました。流動資産は797億53百万円、固定資産は517億34百万円です。負債合計は454億48百万円で、前期比43億92百万円減少しました。純資産は1,045億53百万円で、自己資本比率は68.7%です。2024年3月期の売上高は1,844億4,500万円、経常利益は122億4,400万円、親会社株主に帰属する当期純利益は89億4百万円です。これらの指標は、企業の財務健全性や収益性を示す重要なデータです。

株式会社中山製鋼所の経営方針は、「公正な競争を通じて付加価値を創出し、経済社会の発展を担う」とする経営理念に基づいています。具体的な行動指針として、法令遵守や高い倫理観の保持、安全・防災・環境問題への優先的取り組み、顧客満足度の向上、従業員の人格・個性の尊重、社会とのコミュニケーションの重視、社会貢献活動の推進が挙げられています。また、2030年に向けた長期ビジョンを掲げ、カーボンニュートラルの実現や地域社会との共生を目指しています。中期経営計画では、グループ全体の付加価値向上を図り、競争優位性を強化する施策を進めています。

株式会社中山製鋼所は、リスク管理を強化するために「リスクマネジメント基本規程」を制定し、全社的なコンプライアンス及びリスクマネジメントを推進しています。気候変動や環境関連リスクについては、年3回の定期更新を行い、PDCAサイクルを活用してリスクを特定・評価しています。具体的には、カーボンニュートラル推進委員会と環境マネジメント委員会がリスクを抽出し、財務影響度や発生可能性を考慮して評価します。また、危機管理本部を設置し、緊急事態に迅速に対応できる体制を整えています。さらに、サステナビリティ委員会を通じて、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めています。

株式会社中山製鋼所の2024年3月期の経営成績は、売上高1,844億45百万円（前期比40億68百万円減）、営業利益123億27百万円（前期比13億16百万円減）、経常利益122億44百万円（前期比11億27百万円減）、親会社株主に帰属する当期純利益89億4百万円（前期比13億23百万円減）となりました。主な要因として、鉄鋼部門では鋼材販売価格の下落や設備トラブルが影響し、減収減益となりました。エンジニアリング部門は受注が増加し、売上高は20億3百万円（前期比95百万円増）となり、利益も増加しました。不動産部門は安定した収益を確保し、売上高は10億2百万円（前期比62百万円減）で、経常利益は7億6百万円（前期比8百万円増）となりました。

株式会社中山製鋼所の2024年3月期末における財政状態は以下の通りです。総資産は1,520億87百万円で、前期比33億円増加しました。これは受取手形、売掛金及び契約資産の増加が主な要因です。負債合計は475億34百万円で、前期比43億92百万円減少し、支払手形及び買掛金の減少が影響しています。純資産は1,045億53百万円で、前期比76億93百万円増加し、自己資本比率は68.7%に達しました。これにより、企業の財務基盤は強化され、安定した経営が期待されます。また、現金及び現金同等物は164億67百万円で、前期比2億88百万円減少しましたが、営業活動によるキャッシュ・フローは51億53百万円を確保しています。

株式会社中山製鋼所の2024年3月期におけるキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。現金及び現金同等物は164億67百万円で、前期比2億88百万円減少しました。営業活動によるキャッシュ・フローは51億53百万円で、前期の130億12百万円から大幅に減少しました。これは、税金等調整前当期純利益122億89百万円、減価償却費26億22百万円、法人税等の支払49億88百万円が影響しています。投資活動によるキャッシュ・フローは23億円の支出で、主に有形固定資産の取得によるものでした。財務活動によるキャッシュ・フローは31億41百万円の支出で、主に配当金の支払22億17百万円が影響しています。全体として、キャッシュ・フローの状況は厳しいものとなっています。

株式会社中山製鋼所は、「公正な競争を通じて付加価値を創出し、経済社会の発展を担う」という経営理念のもと、サステナビリティへの取り組みを強化しています。特に、カーボンニュートラルの実現に向けて、2030年には2013年比46%のCO2排出量削減を目指し、2050年にはカーボンニュートラルを達成することを掲げています。具体的には、電気炉による生産体制を強化し、資源リサイクルを推進しています。また、サステナビリティ委員会を設置し、気候変動や環境問題に対するリスク管理を行い、定期的に進捗を評価しています。さらに、SDGsの重要性を認識し、従業員一人ひとりが社会的課題の解決に貢献できるよう取り組んでいます。これらの活動は、持続可能な成長と企業価値の向上を目指すものです。

株式会社中山製鋼所が認識している事業等のリスクは多岐にわたります。まず、主要原材料の価格変動や製品の販売価格の動向が影響を及ぼす可能性があります。特に、国際商品市況が急激に上昇した場合、製造コストの上昇分を販売価格に転嫁することが難しくなります。また、自然災害や感染症の拡大により、工場の生産や製品の販売が困難になるリスクも存在します。さらに、重大な労働災害や設備事故が発生した場合、操業に支障をきたす可能性があります。人材の確保においても、少子高齢化が進展する中で、十分な人材を確保できない場合、企業の生産・販売レベルが低下するリスクがあります。これらのリスクに対して、同社は対応マニュアルの整備や人材採用の強化を進めています。

株式会社中山製鋼所の2024年3月期における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況は、全体的に安定したものとなっています。総資産は1,520億87百万円で、前期比33億円増加しました。負債は475億34百万円で、前期比43億92百万円減少し、支払手形や買掛金の減少が影響しています。純資産は1,045億53百万円で、自己資本比率は68.7%に達しました。経営成績においては、売上高1,844億45百万円、経常利益122億44百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は89億4百万円となり、いずれも前年割れの状況です。キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローが51億53百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが23億円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが31億41百万円の支出となり、全体として資金の流動性を確保しています。経営者は、安定した収益確保と財務体質の強化に努めていると述べています。

株式会社中山製鋼所は、運転資金の主な需要として原材料や貯蔵品の仕入れ、製造費、販売費及び一般管理費を挙げています。投資資金は主に設備投資に使用されます。資金の流動性と安定的な資金源の確保を基本方針としており、短期運転資金は自己資金や金融機関からの短期借入で調達し、設備投資は長期借入を基本としています。また、資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的にキャッシュ・マネジメント・システム（CMS）を導入し、グループ内の資金管理を一元化しています。2024年3月期末の有利子負債残高は96億28百万円、現金及び現金同等物は164億67百万円となっています。

株式会社中山製鋼所の経営成績に重要な影響を与える要因は、主に原材料価格の変動、製品の販売価格、最終ユーザーの需要動向、法的規制、自然災害などです。特に、鉄鋼製品の主要原材料価格は国際的な資源需給の影響を受け、急激な価格上昇が製造コストに直結します。また、建設業界の需要低迷や自動車向け需要の変動も影響を与えます。さらに、法令遵守の厳格化や訴訟リスクも財政状態に影響を及ぼす可能性があります。これらの要因に対して、同社はリスク管理体制を強化し、柔軟な生産体制を維持することで影響を最小限に抑える努力をしています。

株式会社中山製鋼所の経営者は、急激な世界経済の変動や気候変動に対する柔軟な対応が必要であると認識しています。特に、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを重要視し、2030年までにCO2排出量を46%削減する目標を掲げています。電気炉プロセスを活用し、環境に優しい製鉄を推進することで、顧客のニーズに応えるとともに、持続可能な成長を目指しています。今後は、電気炉の生産能力を増強し、資源リサイクルを進めることで、事業拡大の機会を捉え、環境負荷の低減に努める方針です。また、サプライチェーン全体での脱炭素化を進め、コスト削減と効率的な資源利用を図ることも重要な課題としています。

株式会社中山製鋼所は、経営上の重要な契約として、取引金融機関との貸出コミットメントライン契約を締結しています。この契約は、中期経営計画の遂行に必要な資金を調達するためのもので、契約総額は10,000百万円であり、借入実行残高はゼロとなっています。また、関係会社の金融機関借入金等については、日鉄ボルテン株式会社やNS北海製線株式会社に対して保証債務を負っており、合計で1,378百万円の保証が設定されています。これらの契約は、資金調達の安定性を確保し、企業の財務基盤を強化するために重要な役割を果たしています。

株式会社中山製鋼所は、多様化・高度化する顧客ニーズに応えるため、鉄に関連した複合材の高付加価値化や新規事業化を目指して研究開発活動を行っています。2024年度の研究開発費は24百万円で、主な研究課題として耐食性の高いめっき製品の開発を全社の重点課題としています。実験設備を用いたラボ試作が進行中で、今年度には実機試験を予定しています。また、エンジニアリング事業の海洋部門では、水産庁の漁場整備方針に基づき、漁業者や地元自治体、大学と連携し、気候変動に対応した漁場づくりの研究開発を進めています。これらの取り組みは、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

株式会社中山製鋼所の2024年度の設備投資総額は5,223百万円で、主に鉄鋼事業におけるC形鋼成形ライン集約工事、耐震補強工事、維持更新投資に5,017百万円を投じました。主要な設備として、本社船町工場の製鋼・圧延設備が帳簿価額12,235百万円、清水工場の鋼材加工設備が259百万円、都城工場の鋼材加工設備が334百万円となっています。設備の新設や除却の計画はなく、安定した稼働を維持することが重視されています。また、賃借している土地の年間賃借料は508百万円であり、土地の面積は404,453㎡です。これらの設備は、企業の生産能力を支える重要な要素となっています。

株式会社中山製鋼所の2024年3月31日現在の株式の状況は以下の通りです。発行済株式総数は63,079,256株で、単元株式数は100株です。自己株式は8,921,772株で、これは「個人その他」の欄に含まれています。大株主としては、阪和興業株式会社が8,058千株（14.87%）、日本マスタートラスト信託銀行株式会社（信託口）が6,135千株（11.32%）を保有しています。株主数は28,326人で、個人株主が大半を占めています。配当政策として、2023年6月28日の定時株主総会で1株当たり22円の配当が決議されており、配当性向は33.3%です。これらの情報は、企業の株主構成や配当方針を示す重要なデータです。

株式会社中山製鋼所の配当政策は、経営基盤・財務体質の強化と今後の事業展開に備えるために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を実現することを基本方針としています。剰余金の配当は、中間配当と期末配当の年2回を基本とし、配当の決定機関は中間配当が取締役会、期末配当が株主総会となっています。2024年度の配当は、1株当たり31円とし、中間配当金（19円）と合わせて50円とする方針です。また、定款には中間配当を行うことが可能である旨が定められています。これにより、株主への還元を重視しつつ、企業の成長を支える資金を確保することを目指しています。

株式会社中山製鋼所のコーポレート・ガバナンスは、経営の透明性と公正性を高めることを基本方針としています。具体的には、経営理念や行動指針に基づき、監督機能の強化と意思決定の迅速化を図り、コンプライアンスの確保を最重要課題としています。取締役会は、社外取締役を含む多様なメンバーで構成され、経営戦略やリスク管理について定期的に議論しています。また、監査役会は独立した立場から業務の監査を行い、内部統制の強化に努めています。役員報酬は業績に連動しており、経営計画の達成度に応じて決定されます。これにより、企業価値の向上を目指し、持続可能な成長を実現するための体制を整えています。

株式会社中山製鋼所の役員は、男性11名、女性1名で構成されており、女性の比率は8.3%です。代表取締役社長は箱守一昭氏で、1980年に入社し、様々な役職を経て現在の地位に就いています。取締役会には社外取締役が4名おり、取締役総数の約3分の1を占めています。社外取締役には中務正裕氏と村上早百合氏が含まれ、特別な利害関係はありません。取締役会は、経営戦略やリスク管理、サステナビリティの強化に関する議論を行い、業務執行機能と監督機能を分離した体制を採用しています。監査等委員会は、常勤監査等委員1名と社外監査等委員2名で構成され、内部統制の監査や監査計画の策定を行っています。

株式会社中山製鋼所の監査の状況は、内部監査と外部監査の両方を通じて強化されています。内部監査は社長直轄の独立した業務監査部門である監査室が担当し、各部門の業務遂行状況の適法性及び妥当性を監査しています。監査室は、内部統制の整備・運用状況について定期的に報告を受け、監査等委員会と連携してグループ全体の内部統制の強化に努めています。また、監査等委員会は、内部統制システムの運用状況や監査計画の策定、監査報告書の作成を行い、会計監査人との定期的な意見交換を通じて監査の実効性を高めています。監査等委員会の重点監査項目には、内部統制の有効性や法令遵守の状況が含まれ、サステナビリティに関する取り組みも監査対象となっています。

株式会社中山製鋼所の役員報酬は、取締役（監査等委員である取締役及び社外取締役を除く。）に対して、固定報酬（70%）と業績連動型の変動報酬（30%）で構成されています。業績連動型報酬は、役員評価連動報酬（15%）とグループ業績連動報酬（15%）に分かれています。監査等委員である取締役及び社外取締役の報酬は固定報酬のみで、年額限度額は2022年6月28日の株主総会で決議され、取締役は年額3億円以内、監査等委員は年額6千万円以内とされています。報酬の決定は、社外取締役が過半数を占める報酬・指名諮問委員会で審議され、取締役会で最終決定されます。これにより、報酬の透明性と公正性が確保されています。

株式会社中山製鋼所の2024年3月31日現在の株式の保有状況は以下の通りです。発行済株式総数は63,079,256株で、自己株式は8,921,772株です。株主数は28,326人で、個人株主が大半を占めています。大株主には阪和興業株式会社が8,058千株（14.87%）、日本マスタートラスト信託銀行株式会社（信託口）が6,135千株（11.32%）を保有しています。保有目的は、取引先との安定的・長期的な取引関係の維持・強化を図るための政策保有株式が中心であり、保有の意義が薄まった銘柄については縮減を進めています。具体的には、非上場株式23銘柄、非上場株式以外の株式5銘柄を保有しており、貸借対照表計上額は合計で2,310百万円となっています。

株式会社中山製鋼所の経理の状況は、連結財務諸表を基にした透明性の高い財務管理が行われています。2024年度の連結貸借対照表では、総資産が1,520億87百万円、負債が475億34百万円、純資産が1,045億53百万円となり、自己資本比率は68.7%です。連結損益計算書では、売上高が1,844億45百万円、経常利益が122億44百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が89億4百万円となっています。キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが51億53百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが23億円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが31億41百万円の支出となっています。これらの情報は、企業の財務健全性や経営成績を示す重要な指標となっています。

株式会社中山製鋼所の連結財務諸表は、2024年3月31日現在の財政状態を示しています。連結貸借対照表では、総資産が1,520億87百万円、負債が475億34百万円、純資産が1,045億53百万円となり、自己資本比率は68.7%です。連結損益計算書では、売上高が1,844億45百万円、経常利益が122億44百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が89億4百万円です。連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが51億53百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが23億円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが31億41百万円の支出となっています。これらの情報は、企業の財務健全性や経営成績を示す重要な指標となっています。

株式会社中山製鋼所の報告セグメントは、「鉄鋼」、「エンジニアリング」、「不動産」の3つに分かれています。2024年度の売上高は、鉄鋼セグメントが181,439百万円、エンジニアリングセグメントが2,003百万円、不動産セグメントが1,002百万円で、合計184,445百万円となりました。セグメント損益は、鉄鋼が11,752百万円、エンジニアリングが74百万円、不動産が706百万円で、合計12,533百万円です。セグメント資産は、鉄鋼が140,225百万円、エンジニアリングが2,276百万円、不動産が6,645百万円で、合計149,147百万円となっています。これらの情報は、各セグメントの業績を把握し、経営資源の配分を決定するための重要なデータです。

株式会社中山製鋼所の重要な会計方針には、収益及び費用の計上基準、資産の評価基準、引当金の計上基準が含まれています。収益は、顧客との契約に基づき、履行義務の充足に応じて認識されます。資産の評価基準としては、有価証券は時価法、棚卸資産は総平均法による原価法が採用されています。また、環境対策引当金は、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理に備えた見積額を計上しており、見積りの変更により当期純利益が162百万円増加しました。これらの会計方針は、企業の財務状況を正確に反映するために重要です。

株式会社中山製鋼所では、金融商品に対する取組方針として、安全性の高い金融商品で資金運用を行い、資金調達は原則として銀行借入によるものとしています。デリバティブ取引は、取引権限を定めた社内規程に従い、実需の範囲内で格付の高い金融機関とのみ取引を行う方針です。金融商品の内容には、営業債権である受取手形及び売掛金、電子記録債権が含まれ、顧客の信用リスクに晒されています。投資有価証券は主に満期保有目的の債券及び取引先企業との業務提携に関連する株式であり、市場価格の変動リスクに晒されています。長期借入金は7,628百万円で、これらの時価は元利金の合計額を新規調達時の利率で割り引いて算定されています。

株式会社中山製鋼所のリース取引は、主にファイナンス・リース取引に分類され、所有権移転外ファイナンス・リース取引が行われています。リース資産には、有形固定資産として鉄鋼事業における複合機やコンピューター端末、無形固定資産として基幹系システム（ソフトウェア）が含まれています。リース資産の減価償却は、リース期間を耐用年数とし、残存価額をゼロとする定額法を採用しています。これにより、リース資産の価値を適切に反映し、財務諸表における透明性を確保しています。リース取引は、資金調達の一環として活用され、経営資源の効率的な運用を図っています。

株式会社中山製鋼所の有価証券関係では、2024年3月31日現在、満期保有目的の債券として国債、地方債等が100百万円計上されており、時価は帳簿価額と同額の100百万円です。また、その他有価証券として株式が2,498百万円計上されており、取得原価329百万円に対して差額は2,168百万円となっています。これらの有価証券は、土地賃借保証や中山名古屋共同発電株式会社の操業に対する保証のために差入れられています。特に、投資有価証券の中には、減損処理を行ったものはなく、安定した資産運用が行われています。金融商品の時価は、観察可能な市場価格を基に評価され、上場株式はレベル1、地方債はレベル2に分類されています。

株式会社中山製鋼所は、鋼材製品や商品の販売において、顧客が製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足された時点で収益を認識しています。国内販売の場合、出荷から顧客への引渡しまでの期間が通常であれば、出荷時点で収益を認識します。取引の対価は履行義務を充足してから1年以内に受領され、重要な金融要素は含まれていません。また、当社は代理人としての機能を果たす場合があり、その際は収益を顧客から受け取る対価の総額から第三者への支払額を差し引いた純額で認識します。収益認識の判断においては、履行義務の性質や顧客への支配の移転状況が考慮されます。

株式会社中山製鋼所の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な情報を提供しています。注記事項には、セグメント情報、関連当事者情報、固定資産の減損損失に関する情報、のれんの償却額及び未償却残高に関する情報が含まれています。また、顧客との契約から生じる収益の認識基準や、収益及び費用の計上基準についても詳細に記載されています。これにより、投資家や利害関係者は企業の財務状況をより正確に理解することができます。特に、監査法人による監査意見が付されており、財務諸表が一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠していることが確認されています。