株式会社大分銀行

株式会社大分銀行は、主に銀行業務を中心に、リース業やその他の金融サービスを提供しています。2024年3月31日現在、従業員数は1,573人で、平均年齢は39歳、平均勤続年数は15.9年、平均年間給与は656.3万円です。銀行業務では、預金業務、貸出業務、為替業務などを行い、地域密着型の営業を展開しています。また、連結子会社には大銀オフィスサービス株式会社や大分リース株式会社などがあり、それぞれ経理関係計算業務やリース業務を行っています。2023年度の経常収益は73,240百万円で、貸出業務が24,333百万円、有価証券投資業務が27,759百万円、その他が21,147百万円を占めています。地域経済への貢献を重視し、地元企業との関係を強化しています。

株式会社大分銀行の主要な経営指標は、2024年度から2027年度にかけての中期経営計画に基づいて設定されています。2027年3月期の目標として、連結当期純利益は80億円以上、連結ROEは約4.0%、連結自己資本比率は約10%を目指しています。また、単体OHRは70%程度を目指しています。2023年度の実績では、連結経常収益は732億40百万円、経常利益は90億83百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は65億36百万円でした。過去4年間の経常収益は、2020年度の50,427百万円から2024年度には73,240百万円に増加しています。これにより、地域経済への貢献を強化し、持続可能な成長を目指しています。

株式会社大分銀行は、銀行業務を中心に、リース業務やクレジットカード業務などの金融サービスを提供しています。具体的には、預金の受入れ、資金の貸付、為替業務、有価証券の引受けや売買を行っています。2024年3月31日現在、87の本支店と6の出張所を持ち、地域密着型の営業を展開しています。また、連結子会社には大分リース株式会社や大銀オフィスサービス株式会社があり、それぞれリース業務や経理関係計算業務を行っています。さらに、デリバティブ取引を通じて金利変動リスクのヘッジを行い、顧客の多様な金融ニーズに応えています。これにより、地域経済の活性化にも寄与しています。

株式会社大分銀行は、1892年12月27日に設立され、1893年2月に創業を開始しました。1927年10月には株式会社二十三銀行を合併し、商号を株式会社大分合同銀行に変更しました。1953年1月に商号を株式会社大分銀行に戻し、同年2月には大分不動産商事株式会社を設立しました。1960年9月には外国為替業務を開始し、1966年8月に本店を現在の大分市府内町に移転しました。1973年4月には東京、大阪証券取引所の各市場に上場し、1974年2月には市場第一部に指定されました。以降、事務センターの新築やリース会社の設立、証券業務の開始など、様々な事業展開を行い、2016年には大銀スタッフサービス株式会社と大銀アカウンティングサービス株式会社が合併し、大銀オフィスサービス株式会社に社名変更しました。

株式会社大分銀行の2024年度の連結貸借対照表によると、資産総額は約4兆1,160億円で、現金預け金は872,896百万円、貸出金は2,154,042百万円、有価証券は1,396,627百万円です。2023年度の経常収益は732億40百万円、経常利益は90億83百万円、当期純利益は65億36百万円でした。経常費用は554億94百万円で、主に資金調達費用や業務費用が含まれています。2024年度の自己資本比率は約10%を目指しており、安定した財務基盤を維持しています。また、預金等は3兆6,196億30百万円に達し、前年より793億11百万円増加しました。これにより、地域経済への貢献を強化し、持続可能な成長を目指しています。

株式会社大分銀行は、「地域社会の繁栄に貢献するため銀行業務を通じ最善をつくす」という経営理念のもと、地域の持続可能性を高める価値創造カンパニーを目指しています。長期ビジョン「Vision2031」では、ステークホルダーと共に地域の発展に寄与することを掲げています。中期経営計画2024では、「私たちにしかできない『金融＋α』～“挑戦”を“あたり前”に～」を基本テーマに、コアビジネスの深化や地域課題の解決、営業態勢の革新、サステナビリティ経営の強化を進めています。これにより、地域やお客さまの課題解決に取り組み、持続的な成長を目指しています。

株式会社大分銀行は、リスク管理を重要な経営課題として位置付け、信用リスク、市場リスク、流動性リスクなどを包括的に管理しています。市場リスクについては、2024年3月31日現在、主たる金融商品の市場リスク量は47,105百万円であり、その内訳は有価証券が33,475百万円、預貸金等が13,629百万円です。リスク管理のために、VaR（バリュー・アット・リスク）を用いて損失の推計を行い、ヒストリカル・シミュレーション法を採用しています。また、流動性リスクは「流動性リスク管理方針」に基づき、日常的に資金繰り管理を行い、リスク統括部がモニタリングを実施しています。これにより、リスクの早期発見と適切な対応を図り、安定した経営基盤を維持しています。

株式会社大分銀行の2024年度の経営成績は、厳しい経営環境の中での積極的な営業活動の結果、好調な業績を示しています。連結経常収益は732億40百万円で、前年度比3億35百万円の増加を記録しました。経常利益は90億83百万円で、前年より12億86百万円増加しました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は65億36百万円で、前年より11億27百万円の増加となりました。預金残高は3兆6,196億円、貸出金は2兆1,540億円、有価証券は1兆3,966億円に達し、いずれも前年より増加しています。これにより、地域経済への貢献を強化し、持続可能な成長を目指しています。

株式会社大分銀行の2024年度の財政状態は、安定した資産構成を示しています。預金等は3兆6,196億30百万円で、前年より793億11百万円増加しました。貸出金は2兆1,540億42百万円で、619億31百万円の増加を記録しています。有価証券は1兆3,966億27百万円で、84億25百万円の増加となりました。また、金融再生法開示債権は428億81百万円で、前年より41億91百万円減少し、開示債権比率は1.94%に低下しました。自己資本比率は連結で10.42%、単体で9.55%であり、資本の充実が図られています。これにより、地域経済への貢献を強化し、持続可能な成長を目指しています。

株式会社大分銀行の2024年度のキャッシュ・フローの状況は、営業活動、投資活動、財務活動の各セグメントでの動きが見られます。営業活動によるキャッシュ・フローは、預金の増加等により1,326億94百万円のプラスとなり、前年度は959億40百万円のマイナスでした。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の償還による収入等により153億94百万円のプラスで、前年度は1,200億81百万円のマイナスでした。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により14億83百万円のマイナスで、前年度は12億63百万円のマイナスでした。これにより、現金及び現金同等物の残高は前年度末対比で1,466億80百万円増加し、8,703億66百万円となりました。

株式会社大分銀行は、サステナビリティを重要な経営課題として認識し、持続可能な地域社会の創造に向けた取組みを進めています。経営理念に基づき、CSR活動やSDGs達成に向けた地域課題解決に取り組んでおり、2024年4月には「未来世代」をステークホルダーに追加した長期ビジョン「Vision2031」を掲げています。気候変動や人権問題などの環境・社会課題への対応が重要視され、サステナビリティ基本方針を定め、取締役会にサステナビリティ委員会を設置しています。具体的な目標として、2050年までのカーボンニュートラル達成や、2030年度のCO2削減目標を2013年度比で70%に引き上げることを掲げています。これにより、地域と当行の持続可能性を高める取組みを実践しています。

株式会社大分銀行が直面する事業等のリスクには、主に信用リスク、市場リスク、流動性リスク、オペレーショナルリスクなどがあります。2024年3月末の不良債権比率は1.89%で、世界経済や不動産市場の変動により不良債権が増加する可能性があります。市場リスクでは、金利変動が収益に影響を与えるリスクがあり、特に預金金利と貸出金利のタイムラグが問題です。流動性リスクは、資金調達が困難になる可能性があり、特に市場の混乱時に影響を受けやすいです。オペレーショナルリスクには、システムの不具合や人的エラーが含まれ、これらが業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、サイバー攻撃や法務リスク、人的リスクも考慮されており、これらのリスク管理が重要です。

株式会社大分銀行の経営者は、2024年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を分析し、地域経済への貢献を強調しています。預金残高は3兆6,196億円で、前年より793億円増加し、貸出金は2兆1,540億円で619億円の増加を記録しました。有価証券は1兆3,966億円で84億円の増加です。経営成績では、経常収益732億40百万円、経常利益90億83百万円、当期純利益65億36百万円と好調です。キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが1,326億94百万円のプラス、投資活動が153億94百万円のプラス、財務活動が14億83百万円のマイナスとなり、現金及び現金同等物の残高は8,703億66百万円に達しました。これにより、資金流動性の確保に問題はないとしています。

株式会社大分銀行の資本の財源は、主に預金を基にした負債及び自己資本で構成されています。2024年度末の現金及び現金同等物の期末残高は8,703億66百万円であり、運転資金及び設備資金を十分に確保しています。資金流動性については、特に懸念はなく、安定した資金調達が可能です。資産及び負債は、貸出金、有価証券、預金を中心に形成されており、これにより資金の流動性を維持しています。また、資金調達の条件や流動性の状況が悪化するリスクも考慮されており、外部要因による影響を最小限に抑えるための対策が講じられています。

株式会社大分銀行の経営成績に重要な影響を与える要因には、主に以下の点が挙げられます。まず、自己資本比率が基準を下回ると、金融庁から業務停止命令を受ける可能性があります。これに影響を与える要因として、有価証券ポートフォリオの価値低下や債務者の信用悪化が含まれます。また、繰延税金資産の回収可能性の低下も業績に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、退職給付債務や固定資産の減損リスクも考慮されるべきです。市場リスクや金利リスク、為替リスクも重要で、特に金利の変動が収益に影響を与える可能性があります。これらの要因を総合的に管理し、経営成績の安定を図ることが求められています。

株式会社大分銀行の経営者は、持続可能な地域社会の創造が重要な経営課題であると認識しています。特に、気候変動や人権問題などの環境・社会課題への対応が求められており、これらの課題に対する取組みを強化する方針です。2024年4月には「未来世代」をステークホルダーに追加し、長期ビジョン「Vision2031」を掲げています。このビジョンのもと、地域とともに持続的に成長するために、サステナビリティ経営を実践することが必要とされています。具体的には、コアビジネスの深化や地域課題の解決、営業態勢の革新、サステナビリティ経営の強化を基本方針として掲げ、地域やお客さまの課題解決に取り組むことを目指しています。

株式会社大分銀行において、経営上の重要な契約等は特に存在しないとされています。これにより、特定の契約が経営成績や財務状況に重大な影響を与えるリスクは低いと考えられます。一般的に、融資契約や顧客との取引に関する契約は存在しますが、これらは通常の業務運営の一環として扱われており、特別な契約としての重要性は認められていません。したがって、経営者は契約の内容や条件を定期的に見直し、必要に応じてリスク管理を行うことが求められています。

株式会社大分銀行では、研究開発活動として主に人材育成に注力しています。具体的には、「セルフキャリアドック」や「キャリア開発プログラム（CDP）」を導入し、行員のキャリア形成を支援しています。これにより、行員一人ひとりが自律的に能力開発を行うことを促進し、経営戦略や営業戦略に応じた人材の育成を目指しています。また、企業内大学を設立し、専門的な研修やセミナーを提供することで、行員の専門能力の向上を図っています。特に女性人材の活躍を推進するため、心理的な障壁を解消する取り組みも行っています。これらの活動を通じて、持続可能な成長を支える人材の確保と育成に努めています。

株式会社大分銀行の設備の状況について、2024年3月31日現在のデータを以下に示します。銀行業における設備投資は、金融サービスの充実と業務の合理化・効率化を目的としており、設備投資額は11億円となりました。主要な設備の状況として、本店を含む35の店舗があり、土地の帳簿価額は7,417百万円、建物は1,541百万円、動産は393百万円です。別府支店を含む45の店舗では、土地の帳簿価額は3,767百万円、建物は1,146百万円、動産は413百万円です。また、宮崎支店や福岡支店もそれぞれの地域で営業を行っており、全体として安定した設備基盤を有しています。これにより、顧客へのサービス提供が円滑に行われています。

株式会社大分銀行の株式の状況について、2024年3月31日現在のデータを以下に示します。発行済株式総数は15,800千株で、自己株式は443,579株です。株主構成は、金融機関が31.00%、その他法人が23.20%、個人が29.85%を占めています。大株主には、日本マスタートラスト信託銀行株式会社が1,369千株（8.66%）を保有しています。2024年度の1株当たり純資産額は13,769円35銭、1株当たり当期純利益は413円80銭です。また、配当政策としては、1株当たり80円の中間配当を行い、最終的には95円の配当を予定しています。これにより、株主還元を重視した経営を行っています。

株式会社大分銀行の配当政策は、長期的かつ安定的な経営基盤の強化を目指し、安定配当を継続実施することを基本方針としています。剰余金の配当は、中間配当と期末配当の年2回を基本としており、配当の決定機関は中間配当が取締役会、期末配当が株主総会となっています。2024年度の配当については、年間配当金を1株当たり100円（うち中間配当金50円）とする予定です。また、親会社株主に帰属する当期純利益に対する総還元性向を30%以上を目指し、利益成長を通じた累進的な配当と機動的な自己株式取得を実施する方針です。これにより、株主還元の一層の充実を図ることを目指しています。

株式会社大分銀行は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、「コーポレートガバナンスに関する基本方針」を制定しています。取締役会は12名（うち社外取締役4名）で構成され、経営の意思決定及び監督機能を担っています。また、監査等委員会は5名（うち社外取締役3名）で構成され、取締役の職務執行状況を監査し、適宜助言を行います。コーポレート・ガバナンスの基本的な考え方として、株主の権利を尊重し、透明性を確保することが重視されています。さらに、独立社外取締役が役割を発揮する仕組みを構築し、経営の健全性を確保するための取り組みが進められています。これにより、ステークホルダーとの信頼関係を築き、持続可能な経営を実現することを目指しています。

株式会社大分銀行の役員の状況について、2024年3月31日現在のデータを以下に示します。役員は男性10名、女性2名で構成されており、女性の比率は16.6%です。取締役会長（代表取締役）は後藤富一郎氏で、1978年に入行し、2024年6月から取締役会長に就任します。取締役頭取（代表取締役）は高橋靖英氏で、1985年に入行し、2024年6月から取締役頭取を務めます。監査等委員会は5名で構成され、社外取締役が4名含まれています。取締役会は原則月2回開催され、役員の出席状況は高い水準を維持しています。役員の選任や報酬については、指名・報酬委員会で議論され、透明性のある運営が行われています。

株式会社大分銀行の監査の状況について、内部監査と会計監査の2つの側面から説明します。内部監査は監査部（2024年3月31日現在26名）を中心に、取締役会に承認された内部監査方針及び監査計画に基づき実施されています。子会社を含む全ての課店を対象に、定期的かつリスクベースで計画的な監査を行い、監査結果は取締役会及び監査等委員会に報告されています。会計監査は有限責任監査法人トーマツが担当し、1976年以降継続的に監査を行っています。監査等委員会は月2回開催され、監査方針や監査結果の検討が行われています。監査等委員は社外取締役を含む5名で構成され、内部統制の状況を把握し、適切な経営監督を行っています。

株式会社大分銀行の役員の報酬等について、2024年度の報酬体系は「確定金額報酬」、「役員賞与」、「ストック・オプション報酬」で構成されています。報酬割合は概ね6:3:1とし、社外取締役には「確定金額報酬」のみが支給されます。取締役（監査等委員及び社外取締役を除く）の報酬は、固定報酬として月例で支給され、役員賞与は毎年一定の時期に支給されます。2023年度の取締役の報酬等の総額は198百万円で、内訳は固定報酬173百万円、役員賞与47百万円、非金銭報酬としてストック・オプションが25百万円です。監査等委員である取締役の報酬は46百万円、社外役員は26百万円となっています。これにより、企業価値の向上と株主利益の連動を図ることを目指しています。

株式会社大分銀行の株式の保有状況について、2024年3月31日現在のデータを以下に示します。発行済株式総数は16,243,634株で、そのうち自己株式は443,500株（2.73%）を保有しています。議決権の状況では、完全議決権株式として15,683,200株があり、議決権の数は156,832個です。また、単元未満株式は116,934株存在します。株主構成は、金融機関が31.00%、その他法人が23.20%、個人が29.85%を占めており、主要な大株主には日本マスタートラスト信託銀行株式会社が1,369千株（8.66%）を保有しています。これにより、地域経済への貢献を重視した株式保有が行われています。

株式会社大分銀行の経理の状況について、2024年度の連結財務諸表を基にした分析を以下に示します。連結貸借対照表では、資産総額が約4兆1,160億円で、主な資産は現金預け金872,896百万円、貸出金2,154,042百万円、有価証券1,396,627百万円です。連結損益計算書では、経常収益732億40百万円、経常利益90億83百万円、親会社株主に帰属する当期純利益65億36百万円を記録しています。営業経費は554億94百万円で、主に資金調達費用や業務費用が含まれています。また、連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが1,326億94百万円のプラス、投資活動が153億94百万円のプラス、財務活動が14億83百万円のマイナスとなり、現金及び現金同等物の残高は8,703億66百万円に達しました。これにより、安定した経理状況が維持されています。

株式会社大分銀行の連結財務諸表は、2024年3月31日現在のデータに基づいて作成されています。連結貸借対照表では、資産総額が約4兆1,160億円で、主な資産は現金預け金872,896百万円、貸出金2,154,042百万円、有価証券1,396,627百万円です。連結損益計算書では、経常収益732億40百万円、経常利益90億83百万円、親会社株主に帰属する当期純利益65億36百万円を記録しています。連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが1,326億94百万円のプラス、投資活動が153億94百万円のプラス、財務活動が14億83百万円のマイナスとなり、現金及び現金同等物の残高は8,703億66百万円に達しました。これにより、安定した財務基盤が維持されています。監査法人トーマツによる監査証明も受けており、適正性が確認されています。

株式会社大分銀行のセグメント情報は、主に「銀行業」と「リース業」の2つの報告セグメントに分かれています。2024年度の銀行業の経常収益は617億25百万円で、前年対比で3億7百万円の減少となりましたが、セグメント利益は76億4百万円で、前年対比で10億83百万円の増加を記録しました。リース業では、経常収益が91億64百万円で前年対比4億61百万円の増加、セグメント利益は3億43百万円で前年対比1億54百万円の増加となりました。「その他」セグメントの経常収益は36億43百万円で、前年対比1億26百万円の増加を示しています。全体として、連結経常収益は732億40百万円で、前年対比3億35百万円の増加を達成しました。これにより、各セグメントの業績が全体の成長に寄与しています。

株式会社大分銀行の連結財務諸表は、日本において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。重要な会計方針として、貸倒引当金の計上が挙げられます。貸出金や支払承諾見返等の債権は、連結貸借対照表上の資産に占める割合が大きく、経営成績に対する影響も大きいため、会計上の見積りとして重要です。経営者は、貸倒引当金の計上にあたって用いた見積り及び仮定が合理的であると判断していますが、将来の景気変動や債務者の業況の変化により、貸倒引当金が増減する可能性があります。また、繰延税金資産についても、将来の収益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることが前提となっており、これに依存するため、見積りの前提条件に変更が生じた場合には影響を受ける可能性があります。

株式会社大分銀行は、預金の受入れ、資金の貸付、手形の割引、有価証券の引受けや売買等の金融商品の取扱いを主たる業務としています。金利変動を伴う金融資産及び金融負債を多額に保有しており、金利変動による不利な影響を避けるために、ALM（資産負債総合管理）を実施しています。その一環としてデリバティブ取引も行っており、金利スワップ取引を通じて将来の金利変動リスクに備えています。金融資産の主なリスクには、貸出金に対する信用リスクや、有価証券に対する金利変動リスク、市場価格の変動リスクが含まれます。また、金融負債の中には流動性リスクがあり、特定の環境下では市場を利用できなくなる可能性があります。これらのリスクを管理するため、当行は適切なリスク管理体制を整えています。

株式会社大分銀行のリース取引関係について、主にファイナンス・リース取引が行われています。所有権移転外ファイナンス・リース取引において、リース投資資産はリース期間を耐用年数とした定額法により償却されています。リース料は、リース契約に基づき受取時にその他業務収益として計上されます。リース債権及びリース投資資産に係るリース料債権部分の金額の回収期日別内訳は、未経過リース料及び見積残存価額の合計額が連結会計年度末残高に占める割合が低いため、詳細な記載は省略されています。これにより、リース取引は安定した収益源として機能しており、顧客の多様なニーズに応えることができています。

株式会社大分銀行の有価証券関係について、2024年3月31日現在のデータを以下に示します。連結貸借対照表に計上されている有価証券の時価は、合計で1,300,849百万円で、内訳は国債220,819百万円、地方債249,267百万円、社債223,120百万円、株式114,400百万円、その他493,240百万円です。これらの有価証券は、レベル1からレベル3に分類されており、活発な市場での無調整の相場価格を基にしたものがレベル1、活発でない市場の相場価格がレベル2、相場価格が入手できないものがレベル3に分類されています。また、当連結会計年度中に売却した有価証券の売却額は152,957百万円で、売却益は7,175百万円、売却損は13,367百万円となっています。これにより、安定した収益基盤を維持し、リスク管理を行っています。

株式会社大分銀行の収益認識関係について、顧客との契約から生じる収益は、主に役務取引等収益として認識されています。具体的には、預金・貸出業務、為替業務、証券関連業務等に関する事務手数料が含まれ、サービスの提供が完了した時点で収益を認識します。2024年度の顧客との契約から生じる経常収益は、銀行業で2,915百万円、為替業務で2,513百万円、証券関連業務で1,504百万円、代理業務で617百万円となっています。また、契約負債は顧客から受け取った役務取引等収益の前受部分であり、期末残高は92百万円です。これにより、収益認識の透明性と適正性が確保されています。

株式会社大分銀行の財務諸表に関する注記事項は、連結財務諸表の作成において重要な情報を提供しています。連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」に基づいて作成されており、資産及び負債の分類、収益及び費用の分類は「銀行法施行規則」に準拠しています。また、有限責任監査法人トーマツによる監査証明を受けており、適正性が確認されています。重要な会計方針として、貸倒引当金の計上基準や有価証券の評価基準が示されており、特に貸倒引当金は債務者の財政状態や経営成績に基づいて算出されています。これにより、財務諸表の透明性と信頼性が確保されています。