株式会社岡山製紙

株式会社岡山製紙は、主に板紙と美粧段ボールの製造・販売を行う企業です。2023年度の売上高は11,511,853千円で、前年の10,870,057千円から増加しました。主な事業は、板紙事業が約90%、美粧段ボール事業が約10%を占めています。経営理念は「すべてのステークホルダーとの調和のもと、共存の精神で200年企業をめざす」であり、持続可能な成長を目指しています。2023年度の当期純利益は494,920千円で、自己資本比率は68.7%です。また、従業員数は196人で、安定した経営基盤を持っています。今後は新規顧客の開拓やコスト削減に注力し、競争力を高める方針です。

株式会社岡山製紙の主要な経営指標は、2023年度において以下の通りです。売上高は11,511,853千円で、前年から5.9%増加しました。営業利益は1,681,000千円で174.0%の増益、経常利益は1,779,000千円で156.8%の増益、当期純利益は1,157,000千円で133.8%の増益となりました。自己資本比率は68.7%、自己資本利益率（ROE）は10.2%で、目標の5%を上回りました。また、1株当たり当期純利益は250.19円で、前年から148.81円増加しました。これらの指標は、企業の安定した成長と収益性を示しています。

株式会社岡山製紙は、主に板紙と美粧段ボールの製造・販売を行っています。板紙事業では、段ボール製造用の中芯原紙や紙管原紙を製造し、これらは紙、布、セロファン、テープ、糸などの巻しんに使用されます。美粧段ボール事業では、青果物、食品、家電製品などの包装箱や贈答箱を製造しています。さらに、王子ホールディングス株式会社の子会社と連携し、製品の販売を行っています。最近では、段ボールシートへの直接印刷が可能なインクジェットプリンターを導入し、多様なニーズに応える体制を整えています。また、製紙工場と加工工場を併設し、品質と納期の管理を強化しています。

株式会社岡山製紙は、1907年2月に板紙の製造を目的として設立されました。1908年9月には本社工場に1号円網式抄紙機を新設し、板紙の製造販売を開始しました。1941年7月には天城板紙合資会社を吸収合併し、1943年6月には共同紙器合資会社を吸収合併して紙器事業を開始しました。1973年3月には加工工場を新設し、美粧段ボール事業を開始しました。1990年8月には社名を株式会社岡山製紙に変更し、2000年12月には株式公開を行いました。2013年7月には東京証券取引所に上場し、2022年4月には市場区分の見直しによりスタンダード市場に移行しました。最近では、2023年3月に健康経営優良法人に認定され、2024年にはサステナビリティ委員会を設置する予定です。

株式会社岡山製紙の2023年度の財務情報は以下の通りです。総資産は17,822,850千円で、前年度の14,990,746千円から2,832,104千円増加しました。負債は5,586,375千円で、前年度の4,456,270千円から1,130,105千円増加しました。純資産は12,236,475千円で、前年度の10,534,475千円から1,701,999千円増加しました。売上高は11,511,853千円で、前年の10,870,057千円から5.9%の増加を記録しました。営業活動によるキャッシュ・フローは1,924,084千円、投資活動によるキャッシュ・フローは△185,502千円、財務活動によるキャッシュ・フローは△107,362千円でした。現金及び現金同等物の期末残高は6,595,329千円です。これらの指標は、企業の健全な財務状態を示しています。

株式会社岡山製紙の経営方針は、「すべてのステークホルダーとの調和のもと、共存の精神で200年企業をめざす」という理念に基づいています。持続可能な成長を目指し、人的資本への投資と環境負荷の低減を重視しています。具体的には、サステナブルな企業経営を実現するために人材育成や社内環境整備に取り組み、ESG（環境・社会・企業統治）に配慮した事業運営を行います。また、生産面では需要に見合った生産体制の構築とコスト低減、営業面では適正価格の維持と新規取引先の開拓に努めています。特に美粧段ボール事業ではデジタル印刷を活用し、提案力を強化して新規顧客の開拓を進めています。これらの方針を全社一丸となって推進し、企業価値の向上を目指しています。

株式会社岡山製紙では、取締役会を中心としたガバナンス体制の下で「リスク管理規程」を定め、代表取締役社長がリスクへの対応を行っています。新たに設置されたサステナビリティ委員会が各部門から情報を収集し、リスクと機会を抽出、識別、評価、管理します。その結果は取締役会に報告され、承認を受けた内容は各部門で対応が進められます。また、災害や事故などの不測の事態に備え、緊急事態対策規程を整備し、被害を最小限に抑える体制を構築しています。気候変動に関するリスクも全社的に管理され、エネルギー使用量の削減や非化石エネルギーへの転換を進めています。これにより、持続可能な経営を実現するための取り組みを強化しています。

株式会社岡山製紙の2023年度の経営成績は、売上高が11,511百万円で前年から5.9%増加しました。営業利益は1,681百万円で174.0%の増益、経常利益は1,779百万円で156.8%の増益、当期純利益は1,157百万円で133.8%の増益となりました。板紙事業では、販売数量が前期比3.1%減少したものの、製品価格改定の効果により売上高は10,240百万円で6.9%増加し、セグメント利益は1,685百万円で155.0%増加しました。一方、美粧段ボール事業は、青果物向け製品が堅調だったものの、売上高は1,270百万円で1.6%減少し、セグメント損失は3百万円となりました。全体として、企業は安定した成長を維持しています。

株式会社岡山製紙の2023年度末の財政状態は以下の通りです。総資産は17,822百万円で、前年度末の14,990百万円から2,832百万円増加しました。流動資産は1,812百万円、固定資産は1,019百万円の増加があり、流動資産の増加は主に営業キャッシュ・フローの増加による現金及び預金の増加（1,631百万円）が要因です。負債は5,586百万円で、前年度末の4,456百万円から1,130百万円増加しました。流動負債は846百万円、固定負債は283百万円の増加があり、未払金や未払法人税等の増加が影響しています。純資産は12,236百万円で、前年度末の10,534百万円から1,701百万円増加しました。主な要因は利益剰余金の増加（1,073百万円）とその他有価証券評価差額金の増加（617百万円）です。

株式会社岡山製紙の2023年度末における現金及び現金同等物の残高は6,595百万円で、前年度末から1,631百万円増加しました。営業活動によるキャッシュ・フローは1,924百万円で、前年から1,372百万円（248.6%）の増加を記録しました。主な収入源は税引前当期純利益1,659百万円と減価償却費312百万円です。投資活動によるキャッシュ・フローは185百万円の支出で、前年より11百万円（5.9%）減少しました。主な収入は利息及び配当金の受取額81百万円で、支出は有形固定資産の取得による265百万円です。財務活動によるキャッシュ・フローは107百万円の支出で、前年から312百万円（74.5%）減少しました。主な支出は配当金の支払額82百万円です。これらの結果、企業は安定したキャッシュ・フローを維持しています。

株式会社岡山製紙は、「すべてのステークホルダーとの調和のもと、共存の精神で200年企業をめざす」という経営理念を掲げ、サステナブルな事業活動を推進しています。地元岡山に根差し、古紙を原料とするビジネスモデルを通じて資源循環型経済の実現を目指しています。2024年8月には、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置し、気候変動や人的資本に関する方針や戦略を強化します。また、エネルギー使用量の削減や非化石エネルギーへの転換、CO2排出量の削減を進め、具体的な指標と目標を設定していく方針です。これにより、持続可能な成長を実現し、地域社会と共生する企業市民としての役割を果たしていきます。

株式会社岡山製紙が直面する主な事業リスクには、以下のようなものがあります。まず、国内需要の減少や市況価格の下落が挙げられます。板紙事業が全体の約90%を占めており、国内景気の影響を大きく受けるため、景気後退時には経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。次に、原燃料購入価格の上昇もリスク要因です。古紙や産業用ガスの価格変動が経営に影響を与えるため、複数の仕入先の確保や備蓄量の安定的な確保が求められます。また、自然災害による影響も無視できません。台風や地震などの災害が発生した場合、生産能力の低下や製造コストの増加が懸念されます。これらのリスクに対して、同社はリスク管理規程を定め、緊急事態対策規程を策定し、迅速な対応体制を整えています。

株式会社岡山製紙の2023年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。総資産は17,822百万円で、前年度末の14,990百万円から2,832百万円増加しました。流動資産は1,812百万円、固定資産は1,019百万円の増加があり、主な要因は営業キャッシュ・フローの増加による現金及び預金の増加（1,631百万円）です。負債は5,586百万円で、前年度末の4,456百万円から1,130百万円増加しました。純資産は12,236百万円で、前年度末の10,534百万円から1,701百万円増加しました。経営成績は、売上高が11,511百万円（前年同期比5.9%増）、営業利益は1,681百万円（174.0%増）、経常利益は1,779百万円（156.8%増）、当期純利益は1,157百万円（133.8%増）となりました。キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが1,924百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△185百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△107百万円で、現金及び現金同等物の期末残高は6,595百万円です。

株式会社岡山製紙の資本の財源は主に自己資金で賄われており、製品製造に必要な原材料や燃料の購入、労務費、経費、販売費、一般管理費、生産設備の取得及び既存設備の改善にかかる投資が含まれます。2023年度の総資産は17,822百万円で、流動資産は11,808百万円、固定資産は6,013百万円です。流動負債は4,472百万円で、未払金や未払法人税等の増加が影響しています。純資産は12,236百万円で、利益剰余金の増加が主な要因です。現金及び現金同等物の残高は6,595百万円で、キャッシュ・フローに大きな懸念はないと認識されています。これにより、資金の流動性は安定しており、事業運営に必要な資金需要を十分に満たすことが可能です。

株式会社岡山製紙の経営成績に重要な影響を与える要因は、主に以下の通りです。まず、国内需要の減少と市況価格の変動が挙げられます。特に、板紙事業が全体の約90%を占めており、国内景気の影響を大きく受けるため、景気後退時には販売数量が減少する可能性があります。また、原燃料価格の高止まりも影響を及ぼします。古紙やLNGの価格が高い水準で推移しており、これがコストに直結します。さらに、自然災害や事故などの不測の事態もリスク要因です。これらの要因に対して、同社はリスク管理規程を定め、緊急事態対策を整備しています。加えて、人的資本への投資や営業力の強化を通じて、競争力を維持し、持続可能な成長を目指しています。

株式会社岡山製紙の経営者は、持続可能な成長を実現するために、人的資本への投資と環境負荷の低減を重要課題として認識しています。特に、サステナブルな企業経営を目指し、全社一丸となって取り組む方針を掲げています。生産面では需要に見合った生産体制の構築とコスト低減を進め、営業面では適正価格の維持と新規取引先の開拓に努めています。また、特に美粧段ボール事業ではデジタル印刷を活用し、提案力を強化することで新規顧客の開拓を推進しています。さらに、原材料の安定調達と資材調達コストの低減も重要な課題として認識されており、これにより企業の競争力を高めることを目指しています。経営者は、これらの方針を通じて企業価値の向上を図るとともに、地域社会との共生を重視しています。

株式会社岡山製紙において、経営上の重要な契約等に関する該当事項はありません。これにより、特定の契約が経営成績や財政状態に重大な影響を与える可能性は低いと考えられます。企業は、通常の事業運営において必要な契約を締結しているものの、特に重要視される契約は存在しないため、経営の安定性が保たれています。今後も、必要に応じて契約内容の見直しや新たな契約の締結を行い、事業の発展に寄与する方針です。

株式会社岡山製紙は、古紙を原料とした製品の製造を行っており、環境との調和をテーマにした研究開発活動を推進しています。主な取り組みとしては、環境負荷軽減を意識した生産技術の開発、顧客ニーズに応えるための品質改善、付加価値の高い製品の開発、印刷技術の向上、生産効率の向上などがあります。2023年度の研究開発費は23,971千円で、各セグメントに共通する活動として位置づけられています。これにより、持続可能な製品の提供と市場競争力の強化を図っています。特に、デジタル印刷技術の導入により、多品種小ロットのニーズにも対応し、顧客の要求に応える体制を整えています。

株式会社岡山製紙の設備の状況について、2023年度の設備投資額は370百万円であり、主に板紙事業における1・2号抄紙機の製品印字装置の更新工事が含まれています。主要な設備の帳簿価額は、板紙生産設備が1,438,012千円、美粧段ボール紙器生産設備が533,277千円です。2024年5月31日現在、全社の設備は岡山市南区に位置し、従業員数は114人です。設備の新設や除却等の計画は特にありませんが、今後も生産効率の向上を目指し、必要に応じて設備の更新や改善を行う方針です。これにより、安定した生産体制を維持し、顧客のニーズに応える製品を提供していきます。

株式会社岡山製紙の株式の状況について、2024年5月31日現在の発行済株式は5,500千株で、自己株式は870千株です。自己株式の増加は単元未満株式の買取りによるもので、減少は譲渡制限付株式報酬としての処分によるものです。大株主には王子ホールディングス株式会社が2,268千株（49.01%）、株式会社中国銀行が176千株（3.80%）を保有しています。配当政策としては、2023年8月25日の定時株主総会で普通株式に対して1株あたり9円の配当が決議され、2024年1月11日には同様に9円の配当が予定されています。これにより、株主への還元を重視した経営方針が示されています。

株式会社岡山製紙の配当政策は、株主に対して安定した配当を継続することを基本方針としています。将来の企業体質の強化を図るため、内部留保の充実を考慮しつつ、業績等を総合的に勘案して株主への利益還元を実施する方針です。中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行い、期末配当は株主総会で、中間配当は取締役会で決定されます。内部留保資金は、生産設備の増強・更新、品質改善、省力化及び生産性向上対策等の投資に充てられます。2023年度には、1株当たり24円の配当を実施し、配当性向は9.6%となりました。

株式会社岡山製紙は、企業の健全性と透明性を重視した経営を行っており、コーポレート・ガバナンスの強化に努めています。監査等委員会設置会社として、取締役会の業務執行を監査する機能を持ち、取締役の指名や報酬に関する評価・決定プロセスの透明性を確保しています。委員の過半数は独立社外取締役で構成されており、指名委員会と報酬委員会を設置しています。また、内部監査室を設けて内部業務の監査機能を強化し、ガバナンス機能の充実を図っています。これにより、企業の社会的責任を果たすための体制を整え、社会の要請に応える経営を目指しています。

株式会社岡山製紙の役員は、男性9名、女性1名で構成されており、女性の比率は10.0%です。代表取締役会長は津川孝太郎氏、代表取締役社長は宮田正樹氏です。津川氏は1975年に入社し、製紙工場長や執行役員を経て、2023年に会長に就任しました。宮田氏は1988年に入社し、製紙工場長を経て2023年に社長に就任しました。取締役には、営業や製造部門の経験を持つ後藤直樹氏、狩山昌功氏、管理本部長の加藤理夫氏が含まれています。また、社外取締役には田井廣志氏、中野学氏、加来典子氏、岡﨑達也氏が名を連ねており、各々が豊富な業務経験と専門知識を有しています。監査等委員会は常勤の岡﨑泰夫氏を委員長とし、透明性の高いガバナンス体制を維持しています。

株式会社岡山製紙の監査体制は、監査等委員会を中心に構築されています。監査等委員会は5名（うち社外取締役4名）で構成され、豊富な実務経験を持つ委員が選任されています。監査等委員会は、会計監査人と密接に連携し、監査計画の聴取や監査結果の報告を受けるほか、定期的に情報交換を行っています。内部監査は、代表取締役社長直轄の内部監査室が担当し、監査計画に基づいて定期的に実施されます。監査結果は常勤監査等委員に報告され、必要に応じて改善策が実施されます。会計監査は、ＰｗＣ　Ｊａｐａｎ有限責任監査法人が担当し、継続監査期間は5年間です。監査法人の選定は、監査等委員会によって行われ、専門性や独立性が評価されています。

株式会社岡山製紙の役員の報酬は、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして、株主利益を意識した体系で構成されています。報酬は基本報酬、賞与、株式報酬から成り、基本報酬は取締役の役位、職責、在任年数、業績、従業員給与の水準を考慮して決定されます。2023年度の取締役（監査等委員及び社外取締役を除く）の報酬総額は80,942千円で、内訳は基本報酬49,680千円、賞与21,400千円、株式報酬9,862千円です。監査等委員の報酬は年額60百万円以内とし、具体的な金額は監査等委員会で協議して決定されます。また、役員の報酬は株主総会での決議に基づき、透明性のあるプロセスで決定されています。

株式会社岡山製紙の株式の保有状況について、2024年5月31日現在、発行済株式は5,500千株で、自己株式は870千株です。自己株式の増加は、主に取締役会の決議に基づく取得によるもので、株式数の減少は譲渡制限付株式報酬としての処分によるものです。大株主には王子ホールディングス株式会社が49.01%を保有しており、その他の主要株主には中国銀行やコクヨ株式会社が含まれています。株主の構成は安定しており、企業の経営に対する信頼性を示しています。今後も株主との良好な関係を維持し、企業価値の向上に努めていく方針です 。

株式会社岡山製紙の経理の状況は、2023年度の財務諸表に基づいています。総資産は17,822百万円で、前年度末の14,990百万円から2,832百万円増加しました。流動資産は1,812百万円、固定資産は1,019百万円の増加があり、主な要因は営業キャッシュ・フローの増加による現金及び預金の増加（1,631百万円）です。負債は5,586百万円で、前年度末の4,456百万円から1,130百万円増加しました。流動負債は846百万円、固定負債は283百万円の増加があり、未払金や未払法人税等の増加が影響しています。純資産は12,236百万円で、前年度末の10,534百万円から1,701百万円増加しました。これにより、企業は安定した財政基盤を維持しており、経理の状況は良好です。

株式会社岡山製紙は、子会社を持たないため、連結財務諸表を作成していません。したがって、単独の財務諸表に基づいて経営成績や財政状態を評価しています。財務諸表は、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書などが含まれ、これらは一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されています。監査法人による監査も行われており、財務諸表の適正性が確認されています。今後も、適切な会計基準に基づいた財務報告を行い、透明性のある経営を目指していく方針です。

株式会社岡山製紙の報告セグメントは「板紙事業」と「美粧段ボール事業」の2つです。2023年度の売上高は、板紙事業が10,240,958千円、美粧段ボール事業が1,270,895千円で、合計11,511,853千円となりました。セグメント利益は、板紙事業が1,685,732千円、美粧段ボール事業が△3,741千円で、全体のセグメント利益は1,681,990千円です。セグメント資産は、板紙事業が6,577,590千円、美粧段ボール事業が1,174,721千円で、合計7,752,311千円となっています。減価償却費は311,781千円で、板紙事業が255,682千円、美粧段ボール事業が56,098千円です。これらの情報は、各セグメントの業績を把握するための重要な指標となります。

株式会社岡山製紙の財務諸表は、日本において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。財務諸表作成にあたっては、資産・負債の報告数値や収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定が用いられています。これらの見積りは過去の実績や状況に基づいて行われますが、不確実性があるため、実際の結果とは異なる可能性があります。重要な会計上の見積りには、資産除去債務の見積りや販売促進控除の見積りが含まれ、これらは将来のキャッシュ・フローや経済環境の変化に影響を受ける可能性があります。特に、アスベスト除去費用に関する見積りの変更があり、資産除去債務が55,260千円増加しました。

株式会社岡山製紙は、資金運用を短期的な預金等に限定し、資金調達は銀行借入金に依存しています。営業債権である受取手形、電子記録債権、売掛金は顧客の信用リスクに晒されており、投資有価証券である株式は市場価格の変動リスクに影響を受けます。営業債務はすべて1年以内の支払期日であり、流動性が高いです。リスク管理体制として、与信管理規程に基づき取引先の信用状況を定期的に把握し、投資有価証券の時価を取締役会に報告しています。2024年5月31日現在、投資有価証券の貸借対照表計上額は3,563,633千円で、時価も同額です。

株式会社岡山製紙のリース取引は、主にファイナンス・リース取引に該当し、所有権移転外ファイナンス・リース取引として扱われています。リース資産の内容は主として車両運搬具であり、リース資産の減価償却は定額法を採用しています。リース資産の帳簿価額は93,823千円で、減価償却累計額は28,736千円です。リース債務は流動負債に計上され、2024年5月31日現在のリース債務は22,713千円です。リース取引は、資産の効率的な利用を図るために重要な役割を果たしており、今後も適切な管理を行っていく方針です。

株式会社岡山製紙の有価証券関係について、2024年5月31日現在、投資有価証券の貸借対照表計上額は3,563,633千円で、取得原価は379,162千円、差額は3,184,470千円です。これに対し、前年度の貸借対照表計上額は2,670,864千円で、取得原価は375,934千円、差額は2,294,930千円でした。上場株式は相場価格を用いて評価され、活発な市場で取引されているため、時価はレベル1に分類されています。非上場株式については市場価格がないため、時価開示の対象外とされています。これにより、企業は安定した資産運用を行い、株主への利益還元を図っています。

株式会社岡山製紙の収益認識に関する方針は、顧客との契約に基づいており、主に板紙事業と美粧段ボール事業から生じる収益を計上しています。2023年度の顧客との契約から生じる収益は、板紙事業が10,240,958千円、美粧段ボール事業が1,270,895千円で、合計11,511,853千円となりました。収益は、契約で合意された仕様の商品を顧客に引き渡した時点で認識され、出荷時に顧客の支配が移転する場合には、その時点で収益を計上します。また、販売促進控除の未確定部分については、支払いが見込まれる額を売上高から控除しています。これにより、収益の認識は透明性が高く、顧客との契約に基づいた適切な会計処理が行われています。

株式会社岡山製紙の財務諸表に関する注記事項は、主に以下の内容を含んでいます。重要な会計方針として、有価証券の評価基準や評価方法、収益認識の基準、リース取引の取り扱い、金融商品の時価評価基準などが記載されています。また、セグメント情報として、板紙事業と美粧段ボール事業の売上高や利益、資産の内訳が示されています。関連情報として、報告セグメントごとの固定資産の減損損失やのれんの償却額、関連当事者情報も含まれています。これらの注記事項は、財務諸表の理解を深めるために重要な情報を提供しており、投資家や利害関係者に対して透明性のある情報開示を行っています。